*2019年04月22日:幻想美術選「アメリカ共和国の記念碑」エラストゥス・ソールズベリー・フィールド
*2019年04月23日:乱れるなぁ..
*2019年04月24日:「2061年宇宙の旅」「3001年終局への旅」
*2019年04月25日:「ファウンデーション」
*2019年04月26日:朝だけ大雨
*2019年04月27日:府中市美術館/根津美術館/弥生美術館
*2019年04月28日:日本刀の華/モロー展
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*2019年04月22日:幻想美術選「アメリカ共和国の記念碑」エラストゥス・ソールズベリー・フィールド


 「幻想美術選」、第159回。この画家をご存じの方は、多くはないと思われる。

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「アメリカ共和国の記念碑」(エラストゥス・ソールズベリー・フィールド、1875年頃)

 Erastus Salisbury Field(1805〜1900、Wikipedia)は、「アメリカン・フォーク・アートの画家」という把握の仕方がもっとも解りやすく、一般的であるようだが、精緻ではあるもののプロポーションが歪んでいるがゆえに(アンリ・ルソー的な)素朴派の印象を与える肖像画はともかく、後半生に描かれた奇想画は、「フォーク・アート」という言葉のイメージからは、逸脱しているように思う。

 代表作「アメリカ共和国の記念碑」については、上記 Wikipedia 内でわかりやすく解説されているので、よろしければ参照していただきたい。(そこから書き写すことに、意味を感じられない。[;^J^])正規の美術教育を受けなかったとは一見して思えない壮麗な情景であるが、細部をよく見ると、遠近法やプロポーションの狂いが散見される。とはいえ、それが全体の印象を損なうまでには至っていない。一目見たら忘れられない絵とはこのことで、引用される機会も多い。

 ちなみにここに添付した画像と、前記 Wikipedia に引用されている画像を見比べると、画面上部の損傷の状態が、明らかに違う。私は、1973年にニューヨークで出版された画集からスキャンしたのであるが、どうやらそのあと、原画が修復されたらしい。まぁ、修復後の画像データにはネットで簡単にアクセスできるのだから、ここでは、修復前の状態がわかる貴重な画像が見られるということで。[;_ _][;^J^]

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*2019年04月23日:乱れるなぁ..


 深夜、就眠前に(フトンの中で)心房細動、発症。脈拍の乱れは、複付点音符、複々付点音符まではいかず、付点音符水準ではある。ときどき1拍抜ける..今回は敢えて頓服薬を飲まずに、様子を見てみる。

 1時間程度で症状は消えたが..発症のトリガーがわからん。頻発するようなら、以前、この件で診察していただいた、浜松医療センターの循環器内科に相談しなくては..

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*2019年04月24日:「2061年宇宙の旅」「3001年終局への旅」


 「2010年宇宙の旅」が未読だった(ようやく先日読んだ)ということは、つまり、この2冊も未読だったのである。[;^J^]

 2061年宇宙の旅」(A. C. Clarke、伊藤典夫訳、ハヤカワ文庫)

 特に前半..というか、終盤直前までのハードSFパートが面白い。(ガチガチのハードSFというわけではないが。)設定は異なるが、「渇きの海」を思い出した。ダイヤモンドの巨峰というのは、すぐに想像がついたが。この、リアルな遭難譚/救出譚に、ほとんど超自然的(と思えるまでに超科学的)な存在が自然に混入してくるあたりが、クラーク(のこのシリーズ)の持ち味か。つまり、クラークは決して、ハードSF(のみ)の作家ではないのだ。(シャーロック・ホームズ・シリーズが、必ずしも本格探偵小説ではないように。)

 3001年終局への旅」(A. C. Clarke、伊藤典夫訳、ハヤカワ文庫)

 実に読みやすい。「いまは世界中がグリニッジ標準時に従っている」(p38)という、クラークの例の不可解なオブセッションが、ここにも。[;^.^](お暇な方は、「2004年03月09日:クラークのネタ その一」参照のこと。[^.^])通信料の増大から、モノリスの上司というか上部存在(約500光年先に居る)が人類を「刈り込もうとしている」のではないかと推測し、モノリス(厳密には、エウロパ上の「グレイトウォール」)を攻撃し、消滅させる。武器は、コンピュータウィルス(..どうやって? [;^J^])。モノリスの上部存在は、500年後にこの事態に気が付き、1000年後にはなんらかの対応が、地球に到来するであろう..

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*2019年04月25日:「ファウンデーション」


 これはさすがに未読ではなく、久々の再読だったのだが..なんと半世紀ぶり..[;^.^]

 ファウンデーション」(Isaac Asimov、岡部宏之訳、ハヤカワ文庫)

 余計な肉付けなしにサクサクと会話で進んでいく古き良きSF(1951年発表)は、心地よい [^J^]。こんにちの小説の一般的な書き方をすると、この3倍の分量になるであろう。ファウンデーションは最初は宗教的中心として、やがては小回りのきく技術の供給元として、銀河辺境で地歩を固めていく。銀河帝国=アメリカ、ファウンデーション=(1980年代頃の)日本、という見立ては、今の目から見れば有効である。作者にそのつもりはなかっただろうが..(日本がそういう国になる、四半世紀前に書かれた小説だしね。)

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*2019年04月26日:朝だけ大雨


 私の出社時刻は、同じ事業所に勤務する他の社員たちよりも、大体1時間以上早い。これだけ違えば、このふたつの時間帯で(局地的な)天候が異なることも、珍しくはない。それは別に構わないのだが..

 「どちらかの時間帯だけ雨が降る」場合、ほぼ100%に近い確率で、「私の出社時間帯だけ、雨が降る」のである。[;_ _]凸(つまり、夜から朝にかけて、天候が回復するのだ。)

 なぜだ。なぜ、逆にならない! 不公平ではないか..[;_ _]凸

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*2019年04月27日:府中市美術館/根津美術館/弥生美術館


 10連休の前半というか最初の3日間は、東京/横浜。いったん浜松に帰り、翌日から6日間、北陸(福井/金沢)旅行、というプランである。

 快晴。6:00に発ち、バスで浜松駅へ。6:54のひかりで上京し、9:06に府中駅着..の予定だったが、読書に没頭していたため分倍河原で乗り過ごしてしまった [;^J^]。引き返して、府中駅着は、9:26。9:30のバスに滑り込みセーフで、府中市美術館の開館時刻(10:00)に間に合った。(9:40着。)僅かなポツポツ雨で、やや肌寒い。

 「春の江戸絵画まつり へそまがり日本美術 禅画からヘタウマまで」(後期:〜5月12日(日)まで)である。(前期は 2019年03月23日に観ているので、以下、その際にご紹介した作品は、省略する。)

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 左から、白隠慧鶴の「蛤蜊観音図」、春叢紹珠の「三番叟図」、遠藤曰人の「「杉苗や」句自画賛」。「三番叟図」の描線(というか描面)のカッコよさ。遠藤曰人の作品は、なぜか、ニーヴンのノウンスペースシリーズを想起させる..(いいです、SFファンにしか伝わらなくても。[;^J^])



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 左図、冨田渓仙の「牡丹唐獅子図」は、色彩が印象的。中図、徳川家綱の「闘鶏図」は、やってくれたな、としか言いようが..[;^.^] 右図、狩野典信の「唐獅子図屏風」は、渦巻く円弧の集積のような造形が面白い。(右図=渦だけに..すみません。[;_ _][;^J^])



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 長沢蘆雪を3点。左図、「猿猴弄柿図」の表情! 中図、「鶏図」の面構え! 背後に伸びる影も不吉で印象的だが、こういう作例は、珍しいような気がする。右図、「なめくじ図」は、わりと知られているんじゃないかな。明らかに席画(人前で依頼に応じて即興で描く絵)で、紙の上にぐるぐると墨で落書きして、なんじゃこりゃ..?と思わせておいてから、最後にナメクジを描き足したのであろう。[^J^]



 以上は図録からスキャンしたが、造本の関係でスキャンしにくかった作品は、画像検索で [_ _]。海北友雪の「雲竜図襖」画像検索結果)。そしてご存じ、歌川国芳の「荷宝蔵壁のむだ書」画像検索結果)。

 11:00に退出し、11:13のバスで府中駅に戻る。駅前で蕎麦。表参道に向かい、12:35、根津美術館。「尾形光琳の燕子花図 寿ぎの江戸絵画」(〜5月12日(日)まで)である。

 伝 藤原公任の「尾形切(業平集断簡)」画像検索結果)、伊年印の「四季草花図屏風」画像検索結果)。そしてもちろん言うまでもなく、尾形光琳の「燕子花図屏風」画像検索結果)..私見では、これが、日本美術史上の最高傑作である。

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 毎年この時期に「燕子花図屏風」が公開されるのには理由があって、つまりこの美術館の(かなり広い)日本庭園に燕子花の群生があるからである。残念ながらご覧のように、時期が僅かにずれているのか、本数がやや寂しい。粗を隠すために、前ボケを作ってソフトフォーカス気味にしてみるなど、工夫/練習をする機会にはなった。[;^J^]



 14:15、退出。予定よりも少し巻いているので、来月以降に先送りしていた展覧会をひとつ、片付けておくことにした。15:00、弥生美術館。「ニッポン制服百年史ー女学生服がポップカルチャーになった!」(〜6月30日(日)まで)である。

 着いたら、ちょうど、森伸之氏によるギャラリートークが始まったところである。今日は予定はなかったと思うが、とにかく良い機会なので、参加してお話を伺う。以下、多少のメモ。

 *1980年代後半、制服で客(生徒)を呼べるようになった。(魅力的な制服の学校の)偏差値が、有意に上がった。

 *バブルな時代。有名デザイナーに、バンバン発注した。一式20万円とか..会社の制服と違って、払うのは、親なのだが。

 *森氏は(制服メーカー)カンコーの展示用マネキンに感心したとのこと。普通のマネキンと異なり、高校生の体格に合わせている。(女子高生から「型取り」したらしいときいて ハァハァした 邪悪な想念に襲われたのは、私だけではないと信ずる。[;^.^][;^.^][;^.^])

 16:35、退出。18:40、横浜・鶴ヶ峰の実家..登記上、私の家なので、「実家」というのはおかしいな。今後は「鶴ヶ峰の家」と書くことにしよう。

 夕食(兼晩酌)は、例によって、わたりどり。

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*2019年04月28日:日本刀の華/モロー展


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 快晴である。実家(もとい、鶴ヶ峰の家 [;^J^])の前のバス停から、7:31のバスで発つ。9:55、二子玉川の静嘉堂文庫美術館。ここに来るのは、初めて。「日本刀の華 備前刀」(〜6月2日(日)まで)である。

 左写真が、美術館。右写真が、隣接している静嘉堂文庫、本体である。美術館は10:00開館だが、列の消化が遅く、チケットを購入できたのは、10:25。



 これは、観に来て大正解。世界が広がった [^J^]。従来から日本刀を展覧会で観る機会はしばしばあったのだが、鑑賞のポイントがわかっていなかったので、もったいなくも、「猫に小判、豚に真珠」状態だったのだ。この展覧会にあわせて、「ぶらぶら美術・博物館:静嘉堂文庫美術館「超・日本刀入門」展〜国宝「包永」登場!」や「日曜美術館:刀って美しい」で予習をしておいたのである。まぁ、この程度でエキスパートになれるわけもないが [;^J^]、少なくとも、どこを見たらいいのか、どこの(何の)違いに着目すればいいのかは、理解できたつもりである。

 その上で、これだけの量の名刀を一度に見比べることができたので、大変、勉強になった。その気になれば、今からでも百振りぐらいは(刃文だけで)見分けて憶えることができると思った。(無論、なかには全く惹かれない(場合によっては、イヤな感じを受ける)刀剣も、ある。そこが面白いところだ。)

 私は、「刀剣乱舞」ブームを、まったく誤解していた [_ _]。要するに、キャラの魅力なんだよな、と、斜に構えていたのだが..考えてみれば、それだけのことならば、「刀剣女子」たちは、コミケの類書サークルには殺到しても、わざわざ全国各地の美術館・博物館に押し寄せるわけがない。彼女らは本当に、「刀剣自体の美しさ」に、魅せられているのである。その気持は、理解できた。非常によく、理解できた。

 また、国宝・曜変天目(「稲葉天目」)(画像検索結果)も、出品されていた。大きな窓からの風景がのびやかで心地よい部屋の中央に展示されているのだが、白い富士山が遠目に美しく、これをバックに曜変天目の写真を撮りたいと切に思ったが、許可されるわけがないので、質問もしなかった。ダメ元で訊いてみるべきだったかも。[;^J^]

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 12:00に退出。美術館前の樹木の下に設えられている「静嘉堂ガーデン(ビアガーデン&カフェ)」に立ち寄る。常設ではなく、GW期間中だけの特設企画らしい。二子玉川クラフトビールの飲み比べセットなど。[^.^]



 13:10、離脱。新橋に向かい、14:20、パナソニック 汐留美術館。「ギュスターヴ・モロー展― サロメと宿命の女たち ―」(〜6月23日(日)まで)である。

 もう、言うまでもない、マイフェイバリット画家のひとりであり、「幻想美術選」でも(ルドン、ダリ、エルンストらとともに)えこひいきして、多めにご紹介している [;^J^]。モロー展は何度か観ているのだが、常に、それほどは混んでいないので、まぁやはり(印象派などと比べると)マイナーなのだろうとは思うが、とはいえ、しっかりした展覧会が何度も開催されているという実績を鑑みても、日本において、一定の人気と評価は、完全に確立していると言えるだろう。最近読んだ、1984年の美術雑誌のバックナンバーのとある記事に、「(今回開催されたモロー展は)日本では最初で最後の展覧会になるだろう」、とあったのだが、隔世の感がある。

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 左から、「パルクと死の天使」「死せるオルフェウス」「エウロペの誘拐」。「死せるオルフェウス」は初見だが、他の2点とは、何十年来の付き合いになる。

 図録からのスキャンが(造本的に)無理な「出現」は、画像検索結果で。これも本物を観られて感激した「一角獣」については、「幻想美術選:第89回「ユニコーン」」を参照のこと。



 15:40、退出。昼飲みしたい気分なので(既に飲んでますが [;^J^])、適当に店を探しながら新橋駅方向へ。有楽町の銀座ライオンでもよかったのだが、15:45、「Bier Keller Tokyo」という店を見つけたので、入ってみた。ハッピーアワーセットなど。

 18:15に退出。横浜へ。相鉄線・上星川駅前のスーパー銭湯「満天の湯」に、19:05から19:35まで。ごく短時間で、体を洗っただけ。スーパー銭湯をこういう使い方をするのは本当はもったいないのだが。[;^J^]

 20:20、鶴ヶ峰の家に、早めに帰宅。

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*解説


MASK 倉田わたるのミクロコスモスへの扉
Last Updated: May 12 2019
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