2019年03月18日:縦の物を.. 2019年03月19日:幻想美術選「寺院の破壊」サミュエル・コールマン 2019年03月20日:まずはフレーム 2019年03月21日:河鍋暁斎展/岡上淑子展/ラファエル前派展 2019年03月22日:国会図書館/ヘッドフォン試聴 2019年03月23日:へそまがり日本美術展/奇想の系譜展 2019年03月24日:岡田美術館目次へ戻る 先週へ 次週へ
..横にもしない、という言い回しがあるが..私がいったんこのモードに入ると、こんなもんじゃすまないよ [;^J^]。何しろ、コタツに入ったままあおむけに横たわったら、もう、動かないのだ。(寝返りぐらいはうつ..床ずれができるからね。[;^.^])そしてそれから半日以上も、この姿勢でできる範囲のことしかしないのだ。手の届く範囲のものでできることしかしないのだ。
手の届くところ(床の上)にたまたま積まれていた本や雑誌を読む。手の届くところ(床の上)にたまたま置かれていたリモコンでBDレコーダーのスイッチを入れて、ハードディスクにまだ(BDに焼かずに)残っていた番組を観る。(でも、BDのメディア群を入れたケースには手が届かないので、BDに焼いた番組を観るのは諦める。)手の届くところ(床の上)にたまたま置かれていた菓子袋を開けて(横たわったまま)カウチポテトする。手の届くところ(床の上)にたまたまおかれている飲み物はないので、のどが渇いても我慢する。(とっくに気が付かれているだろうが、トイレも我慢する)..ちょっと起きて歩けば、そこにはあらゆるものがあるというのに、ほんの僅かなものぐさのために朽ち果てていく..悪くないね。[;^.^][;^.^][;^.^]
内田祐也、逝去。享年、79歳。合掌..
目次へ戻る「幻想美術選」、第154回。この画家は、第6回の「ロマンティックな風景」以来、久々の登場である..ということに、キャプションを読み直すまで気がついていなかった。[;^.^]
ハドソン・リバー派の同姓同名の有名な画家とは、別人である。ネット上にもデータは乏しい。この作品についての情報も、ほとんどないのだが..しかし、特定の物語を題材にしているようには見えない。崩壊する建造物(そしてともに滅びて行く人々)それ自体が主題なのだろう。
崩壊といえば、時期的にはジョン・マーティンと、ほぼ重なる。また、大先達として、モンス・デジデリオがいる。彼らの壮麗な作品群との比較論は、この画家の作例をもう少しコレクションしてからでないと、無意味だろう。技術的には、特に画面右下エリアに目立つ、暴れ回る「線」が気になる。傷なのだろうか。意図して描き込んだ「効果線」なのだろうか。あるいはその両者が混合しているのだろうか。
超一流のマスターピースとはいえないと思うが、これはこれで心に残る、愛すべき佳品である。
目次へ戻る10連休中の世間の予約状況が見えない。京都はおそらくとっくにアウトだろうが、今回のターゲットは北陸である。微妙である。見切り発車だが(観光の予定はいっさい立てていないのだが [;^J^])、もう、宿を決めてしまおう。
というわけで..GWの序盤は、東京/横浜で、展覧会ハシゴと墓参り。いったん浜松に戻ってから、福井に2泊2日、金沢3泊3日。金沢にもう1泊して金沢を4泊4日とするか、その1泊を能登半島や富山などに回すかは、今夜の時点では決められず。
決めたことも1件。金沢滞在のうち1日を、白川郷に回す..回すのはいいのだが、ここには鉄道では行けないように見える [;^J^]。レンタカーという選択肢もあるのかもしれないが、ここは素直に観光バスを予約した。
あとは、コンテンツを埋めていくだけだなのだが..[;^.^]
目次へ戻る朝方、小雨。6:40に長傘持参で自宅を発ち、バスで浜松駅へ。すき家で朝食。7:51のひかりで上京。
10:00、サントリー美術館。「河鍋暁斎 その手に描けぬものなし」(後期:〜3月31日(日)まで)である。前期の来館時にも日記に書いたが、そのときご紹介しなかった(後期展示の)作品から数点。
左は、「山姥図」。表情が恐い。また、金太郎にじゃれついている..のではなく闘っているのは熊のはずだが、どうも、私には、犬に見えるのだが..[;^J^]
右は、「幟鍾馗図」。鍾馗の鮮やかな朱色に目が奪われるが、ポイントはむしろ、鯉のぼりの奔放な描き方だろう。
いずれも、私の大好きな作品。左の「美人観蛙戯図」は、「美人画」と「鳥獣戯画」の組み合わせの妙。左から3匹目の蛙の視線の先が気になる。[^.^]
右の「閻魔・奪衣婆図」も、有名な作品。権威中の権威であるところの閻魔や奪衣婆が、美女やイケメンに骨抜きにされているという、痛快な図である。
「地獄極楽図」も素晴らしい作品だが、図録には(例によって)ノドを越えて見開きで収録されいるので、スキャンできない。画像検索結果のご紹介に留めておく。
11:00に退出。朝は(浜松では)小雨が降っていたのだが、目黒に着いた頃には快晴。長傘が邪魔である [;^J^]。とはいえ、ちょっと戸惑うほどの強風。これで雨が降っていたら大変だったという良かった探しで、憤懣を鎮める [;^.^]。駅前のはなまるうどんで、昼食。
11:55、東京都庭園美術館。「岡上淑子 フォトコラージュ 沈黙の奇蹟」(〜4月7日(日)まで)である。
寡作だった作者の主要な作品が一望できる。会場と作品(作風)との親和性も高く、大変、ムードが良い。ここでは図録から、3点だけご紹介しておく。左から、「幻想」、「貴婦人」、「変心」。
解説めいたことが必要とも思われないが..やはり、エルンストの影響は感じられるのだが(たとえば「貴婦人」)、このジャンルの基本的なフォーマットを確立したエルンストの影響を免れているクリエイターはほとんど存在しないということは、指摘しておく必要があるだろう。どこか女性的な感覚が感じられて新鮮である..作者名を見てからの思い込みも、もちろんあるのだろうが。
13:15、退出。快晴。強風。油断していたら、突風に煽られてバランスを崩してしまった [;_ _]。目黒駅に近づくにつれて風が強くなるような気がする。ビル風なのか? ..というほどの高層ビル群でもないのだが..東京駅に着いたら、やはり強風。
13:55、三菱一号館美術館。「ラスキン生誕200年記念 ラファエル前派の軌跡展」(〜6月9日(日)まで)である。
ダンテ・ゲイブリエル・ロセッティの「ウェヌス・ウェルティコルディア(魔性のヴィーナス)」(画像検索結果)。同じく「ラ・ドンナ・デッラ・フィネストラ(窓辺の女性)」(画像検索結果)の、習作。同じくの「祝福されし乙女」(画像検索結果)は、作者自身による再制作バージョン。
ジョージ・フレデリック・ワッツの「エンディミオン」(画像検索結果)は、とにかく構図が素晴らしい。エドワード・バーン=ジョーンズの「ペレウスの饗宴」(画像検索結果)。ほか、画像検索できなかった作品では、ウィリアム・ヘンリー・ハントの「ヨーロッパカヤクグリ(イワヒバリ属)の巣」、フレデリック・サンズの「ヴァルキューリ」、エドワード・バーン=ジョーンズの「赦しの樹」など。
15:50、退出。16:35、渋谷まんだらけ。余剰本を多少引き取ってもらう。長年探していた、サンリオSF文庫の某作品を発見! 廉くはないが、アマゾンで探すと、さらに、倍。もうここらで手を打とう。確保。
まんだらけの直近にブックオフ(それともヤフオフだっけ?)があったはずだが、見当たらない [?_ _]。移転したの? 横浜へ。ブックオフ横浜ビブレ店へ。ここに来るのは初めて。
18:40、鶴ヶ峰の実家。徒歩3分の「わたりどり」で、飲み食い。
目次へ戻る快晴、暖かい。実家前のバス停から7:01のバス。国会図書館に、9:20に着く。薄曇りだが、暑い。
雑誌2誌をがっつり調べる。出た時刻は、忘れた。神保町に回り、数店巡回。昼食というには遅く夕食というには早い時刻に、ランチョン。ビールとつまみで時間調整(読書)し、少し早めに新宿駅西口。地下の喫茶店で、さらに時間調整(読書)。
アポしていた18:30より10分ほど早く、ヨドバシカメラ新宿駅西口店のヘッドフォンフロアへ。広いな。ゼンハイザーのショップインショップで、RS 185(ワイヤレスヘッドフォン)を、改めて試聴というか試用する。持参したオペラのDVDを再生して、タイムラグが無いことを確認。(Bluetooth などではない、独自規格なのである。)2〜3回、音が切れたので、担当者に訊いたところ、このフロアは電波が混んでいるからだろうとのこと。「Wi-Fi飛んでるからですね」、と、せっかくボケたのにスルーされた。[;_ _][;^.^]
大きな問題は見受けられない。これでいいかな。18:40に退出。
相鉄線・上星川駅前のスーパー銭湯(「天然温泉 満天の湯」)。相変わらず混んでいるが、まぁいい。飲み食い読書。鶴ヶ峰の実家に帰宅したのは、0:00頃。
目次へ戻る雨。寒い。午前中、妹が来る。
10:45に発ち、実家前のバス停へ..あれ? 時刻表が違う。まぁ、実家に備え付けの時刻表は古いからな..というわけで、鶴ヶ峰駅まで歩く。たいした距離ではないし、もともと余裕をもって起動していた。駅前の松屋で昼食。
13:10、府中市美術館。「春の江戸絵画まつり へそまがり日本美術 禅画からヘタウマまで」(前期:〜4月14日(日)まで、後期:4月16日(火)〜5月12日(日)まで)であるが..これはもう、味がありすぎ [;^.^]。大変素敵な展覧会なので、是非ともご覧になることを、お薦めする。作品(作風)のジャンルは幅広く、その広大なレンジはとてもご紹介しきれないので、そこは、この展覧会のホームページ(前記リンク)を参照していただくこととして、ここでは、日本国のハイエンドからお二方の作品を。
左から、徳川家光公の、「木菟図」、「兎図」、「鳳凰図」。
徳川家綱公の、「鶏図」、「親鶏雛図」。
..[;^J^][;^J^][;^J^] おそろしいことに、これらは家臣や侍医らに、下賜されているのである。当然、家宝とされてきたことだろうが..[;^J^][;^J^][;^J^] 狩野探幽ら、日本の最高峰の絵師たちに師事し、鑑賞眼も一流だったはずの将軍たちの、このアウトプット。これはもう絶対に、確信犯である。どう頑張っても、死にものぐるいで修練しても、探幽のようには描けない..じゃあ、「いっそ..」(← あくまでも倉田説です。[;^.^][;^.^][;^.^])
14:35、退出。16:00、東京都美術館。「奇想の系譜展 江戸絵画ミラクルワールド」(後期:〜4月7日(日)まで)である。
前期を観たときの日記にも書いたが、とにかく、笑ってしまうほどのオールスターキャストラインナップ。代表作しか、ない。4番バッターしか、いない。胸焼けする(← こらこら [;^J^])。後期展示のものから、ほんのいくつかを。
左から、伊藤若冲の「白梅錦鶏図」、曽我蕭白の「美人図」、同じく「柳下鬼女図屏風」。いずれも、極上の傑作。「美人図」の狂気は恐ろしいし、「柳下鬼女図屏風」は、いっけんして顔の造作がわからないところ、なぜか透き通っているところ、不思議なポーズ、幻想的な情景、と、やはり全てが恐ろしい。
同じく曽我蕭白の「群仙図屏風」は、後期展示の目玉。何を置いても、これだけは観て欲しい! 「幻想美術選」の「第141回」でも取りあげている、異常な作品である。
岩佐又兵衛の「雲龍図」は、どアップの構図が珍しい。右図は、鈴木其一の「朴に尾長鳥図」。
以下の作品は、スキャンが難しいので、画像検索でお茶を濁させていただきたく [_ _]。岩佐又兵衛の「山中常盤物語 第五巻」(画像検索結果)、同じく「浄瑠璃物語絵巻 第四巻」(画像検索結果)、鈴木其一の「四季花鳥図」(画像検索結果)。伝 岩佐又兵衛の「妖怪退治図屏風」(これは、前期から展示されていた)は、画像検索結果でうまく絞り込めなかった。
17:00、退出。18:11、鶴ヶ峰駅前のサイゼリア。いくら廉いからといって、いくら飲み残しは持ち帰れるからといって、マグナム赤ワイン1.5リットル瓶を注文したのは、失敗でした [;^J^]。普通のデカンタにしておけばよかった。[;^.^](もちろん、飲みきれずに持ち帰ったのだが、結局、浜松までの荷物になってしまったのである。[;_ _])
22:20、徒歩で実家へ。
目次へ戻る快晴。涼しい。実家前のバス停から、昨日の轍を踏まぬよう、ちゃんと検索した時刻表で8:16のバスに乗る..つもりだったが、8:11に来た。早めに出ていたので間に合ったが、どうやら、ネットで検索している時刻表のバージョンが古いようだ。要確認。正しく検索できるURLを押さえておかないと。
鶴ヶ峰駅前の松屋で朝食。鶴ヶ峰駅に着いた時点で、長傘を実家(の門前)に忘れてきたことに気がついた [;_ _]。今さら取りに帰るという選択肢は、ない。あとで妹にメールして、確保を依頼しておこう..この好天では、忘れるのが当然だよぅ。[;^.^]
10:09、小田原駅。ここから箱根登山バスなのだが..搭乗する前の、バス停の係員と他の(並ぼうかどうしようか迷っている)乗客との会話を聞いていると、どうやら、「雪」で、運行に支障が出ているらしい..ゆ、雪!? もう3月も終わるのに!?
どうやら山に、昨夜、どっと雪が降ったらしい。上の方では車が何台も、「坂道を登り切れずに滑り落ちてきて、そこらじゅうで(ときには反対側車線にはみ出して)乗り捨てられているというのである! [;*.*][;*.*][;*.*] こう書いていると、まるで笑い話のようだが、あの坂道を、後ろ向きに(バック方向に)滑るとは、いかに恐ろしい思いをしたであろうか..山側に止めたときには、ほっとしただろう。特に、慣れない他府県ナンバーが、この季節にチェーンやスタッドレスを用意しているわけもなく..
まぁ、大変なのは小涌園から先とのこと。こちらの目的地は、ユネッサンの隣の岡田美術館で、そこまでは行けるようだ。というわけで、10:25、バス発進。1時間ほどの道程だが..確かに、ユネッサンの近く、雪道に、5〜6台、放置されている。[;^J^]
11:25、岡田美術館。「開館5周年記念展 美のスターたち」(〜3月30日(土)まで)である。何度も来ている美術館の、所蔵作品のベスト選、という趣向。多くは常設展で観ているものだが、まとめて観られるのは嬉しい。
円山応挙の「子犬に綿」(画像検索結果)..ご存知ない方は憶えておいていただきたいが、「応挙の子犬のモフモフ」は、凶悪極まりない最終兵器なのである [*^.^][*^.^][*^.^]。伊藤若冲の「月に叭々鳥図」(画像検索結果)は、実は「動植綵絵」よりも好きかも [*^.^*] ..と、言ってみるテスト [;^.^]。同じく「孔雀鳳凰図」(画像検索結果)は、近年、観る機会が多い。私も、3回以上観ていると思う。逸品である。
加山又造の「華と猫」は、画像検索結果中、猫が巨大な牡丹を見上げている図である。速水御舟の「木蓮(春園麗華)」(画像検索結果)も、ほとんど神々しいばかりの(単色で描いているとは信じがたい)作品。ほか、上村松園の「汐くみ」(画像検索結果)、酒井抱一の「月に秋草図屏風」(画像検索結果)など。喜多川歌麿の「深川の雪」(画像検索結果)は、やや小ぶりな複製が展示されていた。
狩野元信の「四季花鳥図屏風」、喜多川歌麿の「芸妓図」、酒井抱一の「桜図」は、画像検索で絞り込みきれなかった。
美術館内の「開化亭」で昼食をいただき(キノコうどん)、13:50に退出。美術館の前のバス停から、14:05頃に来たバスに乗り、小田原駅着は15:10頃だったかな? 15:35のこだまで、16:50、浜松着。
沼津魚がし鮨で夕食を食べ、20:10頃、バスで帰宅。めっちゃ寒い..[;*.*][;*.*][;*.*]
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