2019年03月04日:幻想美術選「眼は奇妙な気球のように無限に向かう」オディロン・ルドン 2019年03月05日:確定申告投函 2019年03月06日:3〜4月の展覧会観覧予定 2019年03月07日:ゼンハイザーに問い合わせる 2019年03月08日:浜松の重大なメリット 2019年03月09日:「セミラーミデ」「メデア」 2019年03月10日:フラワーパークなど目次へ戻る 先週へ 次週へ
「幻想美術選」、第152回。
オディロン・ルドンの作品は、どれだけ紹介してもし足りない。今回で5回目。これまで、「“エドガー・ポーに”より“仮面が弔鐘を鳴らす”」(黒のルドン)、「海の底」(色彩のルドン)、「永遠を前にした男」(黒のルドン)、「ロジェとアンジェリック」(色彩のルドン)、と続けてきたので、今回は、黒のルドンの番であるのだが..
..1回目と同じく、「エドガー・ポーに」からのセレクトとなってしまった [_ _]。黒のルドンの幻想絵画の傑作は、数多(あまた)ある。連作に限っても、「エドガー・ポーに」以外に、「ゴヤ頌」「聖アントワーヌの誘惑(全3集)」「幽霊屋敷」「ヨハネ黙示録」「悪の華」などなど..だからいくらでも他の連作(あるいは単独作)から選びようがあるのだが、それらをさておいても、とにもかくにも、この作品を紹介しなければ、話にならないからである。[_ _]
驚くべきヴィジョンである。ひと目見たら、二度と忘れることができない..
タイトルに明記されているように、これは「気球」である。ルドンは、気球のモチーフに、ヴェルヌやポーの小説、あるいはその挿し絵、さらには、パリ万博におけるアトラクションなどで親しんでいた。つまりは、「時代のモチーフ」であり「イメージ」であったのだが..それを(おそらくは己の)「眼球」と同体化させる(あるいはダブルイメージとする)という発想! この眼球は、「視線」は..「上」を見ている..虚空を、宇宙を、無限を..その気球(眼球)は「生首」らしきものを吊り下げているのだが..これは、誰の首なのだろう? あるいは画家自身の..? そして、この眼球=気球は明らかに「毛羽立ち」つつあり、「羽化」ならぬ「花化」「植物化」が、今まさに始まりつつあるようだが..あるいは爆発直前なのであろうか?
当時、気球の絵は、誰にでも描くことができた。しかしそこから、ここまで奇怪かつ「射程距離の長い」幻想を導出しえたのは、ひとり、オディロン・ルドンだけだったのである..
目次へ戻る書き直してプリントアウト。押印して..ようやく、確定申告投函。あとはプロのチェックに任せた。[;^J^]
つまり、e−Taxしていないのである。申告の事務処理だけ考えれば、e−Taxの方が、もちろん便利..ではあるのだが、たかが知れている。印刷して押印してポストに投函する(あるいは郵便局に持っていく)方が手間と時間はかかるだろうが、どれほど違うのか。毎日の(あるいは毎週の)作業なら看過できないだろうが、たかが年に一度だし..
問題はもちろん言うまでもなく、カードリーダーにある。年に一度しか使わないハードを維持するのは、イヤだ。私の周囲でも、OSが変わったせいか Windows Update のヤンチャのせいだかはわからないが、1年前には稼働したカードリーダーが動かなくなったという事例を(特に去年、一昨年は)多く聞いた。やむを得ず、ドライバを更新したり情報収集に追われたりしていたようだが..そんなことしてるより、プリントアウトして押印して切手貼って投函する方が、ローコストで時間もかからないと思うのだけれどね。
せめてあのカードリーダーに、何かほかの使い道があればねぇ..
目次へ戻る相も変わらず多いのだが..
岡田美術館
「開館5周年記念展 美のスターたち」
〜3月30日(土)まで
サントリー美術館
「河鍋暁斎 その手に描けぬものなし」
後期:〜3月31日(日)まで
東京都庭園美術館
「岡上淑子 フォトコラージュ 沈黙の奇蹟」
〜4月7日(日)まで
東京都美術館
「奇想の系譜展 江戸絵画ミラクルワールド」
後期:〜4月7日(日)まで
根津美術館
「尾形光琳の燕子花図 寿ぎの江戸絵画」
4月13日(日)〜5月12日(日)まで
大阪市立美術館
「フェルメール展」
〜5月12日(日)まで
府中市美術館
「春の江戸絵画まつり へそまがり日本美術 禅画からヘタウマまで」
前期:3月16日(土)〜4月14日(日)まで
後期:4月16日(火)〜5月12日(日)まで
静嘉堂文庫美術館
「日本刀の華 備前刀」
4月13日(土)〜6月2日(日)まで
三菱一号館美術館
「ラスキン生誕200年記念 ラファエル前派の軌跡展」
3月14日(木)〜6月9日(日)まで
パナソニック 汐留ミュージアム
「ギュスターヴ・モロー展― サロメと宿命の女たち ―」
4月6日(土)〜6月23日(日)まで
大阪市立美術館のフェルメール展には、4月5日(金)に行く。根津美術館の尾形光琳展とパナソニック 汐留ミュージアムのギュスターヴ・モロー展、嘉堂文庫美術館の日本刀の華は、ゴールデンウィーク回しかな。残りは全部、今月下旬に、いっきに片づける。[;^J^]
目次へ戻る「ワイヤレス」で「高音質」で「オープンエア」、という条件を満たすヘッドフォンを探しているという話は、先週、書いた。ゼンハイザーの「RS 185」を、当面の第一候補としていることも。短時間ながら試聴もできたのだが、まだ、わからないこともあるので、昨日、ゼンハイザーの問い合わせ窓口から質問していたのだった。
さっそく、回答が届いていた。このレスポンスの良さは、好印象。ヨドバシカメラ新宿西口点にショップインショップがあるらしいので、そこでさらに試聴しつつ、相談と質問の続きをすることになった。
目次へ戻るそれは、映画館がすいていることである。トーホーシネマの場合、どんなヒット映画でも、前日にネットから予約すれば、特等席(前から4列目あたりの、通路に面した列の中央)を必ず確保できる。(さすがに当日では、塞がっていることも多々あるが。)実際、近年、トーホーシネマでは、この特等席以外の席で映画を観た記憶が、ほとんどない。
ただし、このように「すいている」というのは、ビジネス的には、悪いしらせである。独立採算制なら、浜松のトーホーシネマは、とっくの昔に潰れているはずである。全国展開のシネコンに感謝! ..都市部の皆さまのおかげで、私は今日もゆったりと、特等席で映画を観られるのです。m[_ _]m
日本SF大会の宿(7/27、大宮)を予約した。
ザ・デストロイヤー、逝去。享年88歳。合掌..
目次へ戻る快晴。ワインと通販の荷物が届くのを待って、クリーニング出し、I医院、郵便局、資源(ダンボール)出し。昼食は、CoCo壱。
オペラの録画を2点、視聴。ひとつは「セミラーミデ(Wikipedia)」(ロッシーニ)のライブの録画。実は昨年、視聴済みなのだが、そのときは技術的な不備があったので、改めて。
素晴らしい! 物語としては、ざっくりまとめると、王子が間違えて母(女王)を殺すという悲劇なのだが(ざっくりにもほどがある [;^.^])、特徴のひとつとして、その事実を知った王子が愕然としている背後で、そんなことが起こったとも知らぬ民衆たちが、王子が新王になることを歓呼する明るい合唱で幕切れとなることがあげられる。これが、昔から問題視されているらしい。(前記 Wikipedia へのリンク参照。)悲劇に相応しくない、「とってつけたようなハッピーエンド」だと..
..理解を絶する。本気でわからん。悲劇の発生を知らぬ民衆たちの祝祭の明るさを背景にしてこそ、闇がひきたつ。悲劇が輝く。最高のドラマ設計ではないか。どうして200年間も、まともな論客たちが、これを理解できずに、非難しているのか?
「メデア(Wikipedia)」(ケルビーニ)も、ライブの録画。これまた、特にヒロイン(メデア)の演唱が素晴らしかったが..ギリシア神話の、もっとも恐ろしいエピソードのひとつである。「メデアの復讐」を知らない人は、前記 Wikipedia へのリンクをクリックして欲しい。私は、自分で書くのが辛い..
これは、相手に与えるダメージを極大化させた、もっとも恐ろしい復讐の物語である。「憎悪の対象(ジャゾーネ)を害さず」、その周囲の、罪科のない、そして憎悪の対象がもっとも深く愛している人間を、殺す。彼の子どもを、殺す。「彼と自分の子ども」を、殺す..
ギリシア悲劇とは、これほどのものなのである。あまりの水準の高さに、目が眩む思いだ。古代ギリシア文明は、確かに、人類史上のピーク(のひとつ)だったのだ..
目次へ戻る久々にフラワーパーク。しばらく花を撮っていなかったので、めっきり下手になってしまったよ [;_ _][;^J^]。それはそれで仕方がないので、また、時間を作って精進していかないとね。
ラッパズイセン。どんな花でもそうなのだが、ピントを合わせるのが難しい。
早咲きの桜など。
左の花は、シャクナゲモドキ。右の青い花の名前は、メモし忘れた。[;^J^]
湯風景しおりで、少しぐったりと休み、久々に古書肆の時代舎にも寄ってから、帰宅。
目次へ戻る 先週へ 次週へLast Updated: Mar 14 2019
Copyright (C) 2019 倉田わたる Mail [KurataWataru@gmail.com] Home [http://www.kurata-wataru.com/]