2024年11月11日:「八犬伝」 2024年11月12日:MOA美術館/熱海山口美術館/起雲閣 2024年11月13日:某所で遊興 [;^J^] 2024年11月14日:幻想美術選「朝」フィリップ・オットー・ルンゲ 2024年11月15日:プルーストみたくはいかん [;^J^] 2024年11月16日:姪夫妻来訪 2024年11月17日:鶴ヶ峰散策目次へ戻る 先週へ
曇天。ららぽーと横浜へ。9:50からの回で「八犬伝」を観る。う〜む..ちょっと評価が難しい。[;^J^]
まず、山田風太郎の小説の映画化だということをエンドロールを見るまで知らなかったということは、申し上げておきましょうかね [;_ _][;^J^]。曲亭馬琴の人生を描く「実」のパートと、物語内世界である「虚」のパートが、交互に描かれる。気になったのは、後者のクォリティである。
「クォリティ」というか、「リアリティの無さ」である。もちろん、「八犬伝」にリアリティを求めるのは筋違い。荒唐無稽なお話なのだから、漫画的であって構わない。ただ、それにしても(というか、それだけに)「興をそいではならない」と思う。最初に気になったのは、伏姫が、八房と共に過ごしていた洞窟の中で、まったく汚れていなかったことである。別にドロドロになれとは言わないけどさ [;^J^]。また、丶大法師(ちゅだいほうし)が八犬士のうちの7人を引き連れて里美義実に引き合わせるシーンでは、本丸の天守の下に義実がひとりで出てくるのだが、護衛をつけろよ、家臣たちは何をしておるのか [;^.^]。また、この直後、犬江親兵衛(だったかな)が、馬に乗って城門から駆け込んでくるのだが、この城のセキュリティはどーなっておるのだ。[;^.^]凸
八犬士たちそれぞれの物語がまるで掘り下げられていない点については、やむを得ない。圧倒的に尺が足りていないし、そもそもこの映画は、「南総里見八犬伝」のダイジェスト版ではない。基本的に馬琴の物語なのであり、八犬伝の「虚」のパートは、名場面の断片的な引用(サンプリング)で必要十分なのだ。
「実」のパートは、見応えがある。芝居小屋の奈落での、鶴屋南北との対話のシーンがいい。(不穏な連想だが、イメージ的には、キリストに対する悪魔の「荒野の誘惑」に近い。[;^J^])また、馬琴が失明してから以降、漢字を憶えながら馬琴の口述を筆記した「お路」を演ずる黒木華については、「余人をもって代え難い」とは、まさにこのことである。
参考までに、2022年06月08日の日記に添付した、鏑木清方の「曲亭馬琴」を、再掲しておく。
12:40、2Fの「BUFFET ExBlue」で昼食。帰宅する頃には快晴。
目次へ戻る快晴。7:04のバスで発ち、相鉄 → 小田急 → JRと乗り継いで、9:13、 熱海着。
9:25発のMOA美術館行きのバスに乗る予定だったのだが、既に長蛇の列 [;^J^]。平日の朝いちだというのに、なんでこんなに大勢いるんだよ、暇人どもが!["^.^]凸、と特大ブーメランを放ったら、案の定、見事に後頭部に喰らい [;_ _]、やはり乗れなかった。[;_ _][;^J^]
同じく乗れなかったおばさま方と計4人でタクシーに相乗りし、(開館時刻3分後の)9:33に、MOA美術館着。タクシー料金は860円で、4人なので1人215円。バスは確か200円なので、ぜんぜんペイしてる [^.^]。今後もありうる状況なので、憶えておこう。
「光琳 国宝「紅白梅図屏風」×重文「風神雷神図屏風」」(〜11月26日(火)まで)である。
左から、尾形光琳の「竹梅図屏風」..いちいちカッコイイよな。俵屋宗達の「龍虎図」、尾形光琳の「虎図屏風」。いくら虎を見たことが無くて猫を参考にして描いたからといって、いちいち可愛いすぎるのではないか。[;^.^]
尾形光琳の「佐野渡図」、本阿弥光悦(俵屋宗達下絵)の「鹿下絵新古今集和歌巻断簡」..アルタミラの洞窟壁画みたいに上手い。[;^J^]
酒井抱一の「伊勢物語図 宇津山」。「蟻通図」..雨のなか、もう動けません、いやです、と言っている(のであろう)馬が可愛い。[^.^]
さまざまな風神雷神図。安田靱彦の「風神雷神図」、葛飾北斎の「『北斎漫画三編』風・雷」..この人は本当に、いちいち上手いな。
土屋禮一の「出現(雷神)」と、「青空騒ぐ(風神)」。雷神のポーズは、ウルトラマンにインスパイアされたらしい。[^.^]
本展の目玉、尾形光琳の「紅白梅図屏風」と「風神雷神図屏風」の見比べ。確かにこうして見ると、構図が酷似しているのだ。雷神の振り下ろされた左腕と左脚、風神の突き上げる右膝と水平に伸ばしている左腕が、白梅、紅梅の枝振りと見事に対応しているし、両神の間隙の空間の形状と幅広の川の形状もまた、相似している。
このように(並列にではなく)直角に配置してくれているので、見比べしやすいのは、嬉しい配慮である。
11:25に退出。美術館前のバス停から11:28のバス。11:35に熱海駅。昼食は、熱海駅前仲見世通りの「ダルマ」で、肉そばご飯セット。駅前バスロータリーから12:18のバスで、12:24、お宮の松バス停。
はいそうです、初見です [;_ _][;^J^]。左写真が、初代お宮の松の輪切り [;^J^]。中写真が、二代目。右写真が、アレ。[^.^]
左写真は、熱海サンビーチ。中写真は、親水公園スカイデッキかレインボーデッキ。右写真は、えーと..ユリカモメかな?
初川沿いに内陸に入ってすぐに泡のお店があり、昼から営業してる [;^J^]。もちろん入らないが、場所だけ憶えておく [^.^]。13:10、熱海山口美術館。ここは初めて。気になっていたのだ。
岡本太郎の「河童」がお出迎え。右写真は、細川護熙の「信楽四方仏」。
橋本雅邦の「巌上之虎・月下猛虎」と、藤田嗣治の「聖母子像」。
左写真は、村上隆。壁にかかっているのが、「赤鬼と青鬼と48の羅漢」、手前に置かれているのは、左が「Mr.DOBtopus B」、「Mr.DOBtopus A」。中写真は、井上裕起の「サラマンダー「松竹梅」」。その右は、岡本太郎作品の集合写真 [^J^]。個々のキャプションの確認は省略しました。[;_ _][;^J^]
14:00に出て、徒歩10分の起雲閣へ。かつて一度訪れているのだが(2022年05月31日)、そのときはカメラの設定を間違えていることに気がつかず(ISOが3200か6400固定になっていて)、シャッター速度が無駄に速くなっていたのである [;^J^]。というわけで、リベンジに来たのだ。
..縦1600ピクセルのjpgファイルにしてしまうと、ISO値が無駄に大きいことによる画質の違いなど全然わからないことに気がついてしまったが、それはそれ [;^J^]。右写真は、古い建築の楽しみのひとつである、波打つガラス。割れてしまったら、修復は困難だろうね。今ではこんなガラスは作っていないから。
やはり、この「ローマ風浴室」が好きだなぁ。
14:45、退出。バスで、15:20に熱海駅。「秘宝館」は、また次回に [^.^]。小田急を使わずJRと相鉄のみで、17:30に帰宅。
目次へ戻る快晴。夕方まで、廃墟通信の執筆。[;^J^]
16:59のバスで出る。鶴ヶ峰駅前の筑前屋で夕食。横浜へ。西口ビブレのブックオフ。
20:30から1時間ほど、某店で飲みなど。鶴ヶ峰に戻り、日高屋で中華そば。22:55、帰宅。
目次へ戻る「幻想美術選」、第310回。今回は、ドイツ・ロマン派の傑作をご紹介する。
Philipp Otto Runge(1777〜1810、Wikipedia、画像検索結果)は33歳で夭折したとはいえ、カスパー・ダヴィット・フリードリヒと並ぶドイツ・ロマン派の両雄であり、この「朝」(及び「一日の四つの時」)は、ドイツ・ロマン主義絵画の綱領的作品とされている。
まず1803年に銅版画の連作「一日の四つの時」の下絵(左図)が作成されており、ここから「朝」が油彩画化されたのだが、あとは「昼」の油彩画が未完のまま残されているのみである。生来病弱だった彼には、この壮大なプランを完成させることができなかったのだ。
ルンゲはフリードリヒと異なり、自作について多くの言葉を書き残しているので、絵解きのヒントになる。1807年に、この連作の意味を次のように要約している。
朝は宇宙の限りなき照明。
昼は宇宙を満たす被造物の限りなき形成。
夕は宇宙の根元へ向けての存在の限りなき消滅。
夜は神の中での不滅の存在についての認識の限りなき深さ。
これらは、神の造り給うた精神の四つの次元である。
さらに、この銅版画連作についての叙述から抜粋すると、
『朝』では、地球を覆った霧の中から芽生えた大きな百合。その彎曲した花梗それぞれに四人の奏楽する子供が座っている。百合の蕾の先からは、「薔薇や色とりどりの花がこぼれ落ち霧を染めている」。真中に光のように明るく、高く真直ぐに立つ開花した百合の花びらの上には、それぞれに一人ずつ子供が座り、その頭上、花糸の上には三人の子供が抱き合って立ち、雌蕊の先端のヴィナス、すなわち黄金に輝く明けの明星を高く支えている。 つまり、愛の花(薔薇と百合)と子供たちに支えられ、光をもたらす明けの明星が高く輝いているのである。この主題は「朝の光」であり、神の導きによる人生の夜明けを象徴的に表わしている。そこでは「天よりも高い」(ヨブ記第十一章八節)神の愛が長さの次元で表わされているのである。
色彩学の研究の成果が注ぎ込まれた油彩画の中央に立つ女神は、オーロラあるいはヴィナスであり、地上から現れ出た(大地から誕生した)子どもたちを神のもとに届けており、言うまでもなく、聖母マリアと重ね合わせられている。これは、キリスト教と自然を結びつけた幻想的象徴的風景画であり、夢幻的宗教空間(宇宙)なのである。
なお、この1808年の「朝」は「小さい朝」とも呼ばれており、1809年に再作成された「大きい朝」も存在する(右図)。極めて良く似ているが、枠絵を取り外して、細部がリファインされている。画家の彫心鏤骨の賜(たまもの)であるが、女神の若々しい魅力が失われているように思えるのだが、いかがだろうか。
この「大きい朝」の、貼り合わせたような異様なありさまの理由は、以下の通り。ルンゲは死の床で「『朝』はコンポジションをもう一度内面から全くつくりかえなければならない」と語り、「大きい朝」の破棄を決心するが、兄の説得によって破棄は免れた。しかし遺言に従って、1890年、画家の孫によってこの絵は引き裂かれ、その後1927年に、その破片は現在のように再びつなぎあわされたのである。
目次へ戻る昨夜来の小雨は、午前中にやむ。
ヤフオクで落札した「6年の科学」(学研)の、1970年6月号が届いた。これは小学6年生時分に、リアルタイムで読んでいたはずの号なのだが..どのページも、さっぱり記憶にない [;^J^]。強いて言えば、食虫植物(ハエトリグサ)の写真が掲載されている見開きページになんとなく見覚えがあるが、ハエトリグサの写真などそこらじゅうにあるわけであって、それらとの記憶の混淆(あるいは捏造)である可能性もある。
う〜む..マドレーヌを浸した紅茶のごとく機能するかと期待していたのだが..まぁ、しゃあない。[;^J^]
キッチンのシンク回りを、気合いを入れて徹底的に掃除する。
目次へ戻る晴天。9:30に、上の妹と、その娘(すなわち姪)夫妻が来訪する。ひととおり案内し、大人げない自慢などする [;^J^]。近況のお喋りなど。ワインをいただき、お返しというわけではないが、拙宅で収穫して仕込んだヤマモモ酒の炭酸わりでもてなす。
ダブリ買いしていた本を妹に何冊かもっていってもらうのだが、その中の1冊が「名画と建造物」(中野京子、角川書店)で、末尾に収録されているブリューゲルの「バベルの塔」(小バベル、幻想美術選)を姪たちが見て、これはウィーンで見たことがあるような気がするが、少し違う、というので、それは「大バベル」だよ、と、書庫から画集を持ってきて見せてあげたなど(幻想美術選)。
昼前のバスで、帰る。
昼過ぎから曇天。16:48のバスで鶴ヶ峰駅前へ。筑前屋は満杯だったので、サイゼリヤ。
目次へ戻る..今ごろになって、と言われそうですが。[;^J^]
晴天。散歩日和である。10:00に徒歩で発ち、鶴ヶ峰駅へ。途上、ふだんは入らないスーパーに寄って、TKG用の醤油を買う。
駅前のバスターミナルに旭区の散策ガイドが掲示されているのだが、今日はその中の「1.鶴ヶ峰駅を中心として」コースを踏破することにする。バスターミナルを10:40に発つ。
なお、今日は一眼レフ(D850など)を持ってきていない。フォトジェニックなポイントがどの程度あるのかわからないからである。というわけで、写真は iPhoneSE で撮ったのだが、どれもこれもたいした出来ではないので [_ _]、今回は掲載は省略。次の散歩のときにね。
あー、これは正直に書いておこうか [;^J^]。この日記を書きながら、どうしてどの写真もこの写真も出来が悪いのだ(具体的には、露出過多で乾ききっており、まったく潤いがない)、と、iPhoneSE のカメラアプリをいじっていて..いま初めて、「露出」と「ホワイトバランス/ピクチャーコントロール」の設定ができることに気がついた [;_ _][;^.^]。全力で言い訳するが、このような「設定による追い込み」は、iPhone の(というかアップルの)設計思想から外れているのではないか? こんなことをせずとも、自動的に最高の設定をしてくれる(というかしてしまう)のが iPhone(のあるべき姿)なのではないか?(..← 全力だな。[;^J^])
田原橋公園、可動堰を経て、白根不動尊エリアへ。白根通りから見て白根公園の「裏」にあたるのだが、こんな感じだったのか。白根公園では「あさひプレイパーク みんなの基地」という催し物。月2回やっているらしい。むろん、主役は子どもたちだが、眺めているだけでも楽しそうだ。
駕籠塚、六ツ塚、さかさ矢竹と巡り、12:45、鶴ヶ峰駅から200メートルほどの、水道道沿いの「麺酒処 龍さん。」で、コク塩白湯つけ麺。この店は贔屓にしている。
このあと、帷子川親水緑道を往復して、駅前バスターミナルに戻る。14:05のバスで、14:15、帰宅。そこそこ疲れた。[;^J^]
目次へ戻る 先週へLast Updated: Nov 21 2024
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