2018年09月24日:三の丸尚蔵館/弥生美術館/スパンアートギャラリー 2018年09月25日:新潮45、休刊 2018年09月26日:幻想美術選「オデュッセウスとカリュプソー」アルノルト・ベックリーン 2018年09月27日:そろそろ大道芸 2018年09月28日:また台風か.. 2018年09月29日:「BIRTH O BIRTH」の歌詞 2018年09月30日:後藤美術館展/台風襲来/停電目次へ戻る 先週へ 次週へ
実家前のバス停から7:01のバスで発ち、鶴ヶ峰駅前の松屋で朝食。8:35、メトロ大手町駅からすぐの皇居大手門。目当ては、三の丸尚蔵館。「第81回展 「春日権現験記絵−甦った鎌倉絵巻の名品−」(修理完成記念)」(〜10月21日(日)まで)である。開館は9:00。
とにかく、色彩の鮮やかさに、まず驚く。もちろん、13年かけて修復したからこそであるが、もともとなかった色彩を「足した」わけではないのだ。そして、そのきめ細やかな細密描写! 中でも目を奪われるのが、「着物の柄」である。各場面の主役級はもちろんのこと、ほとんど脇役ですらない、モブの一人ひとりにすら、実に凝った着物を「着せている」。家具調度や風景植物動物たちの描写についても、しかり。
これは、「良いもの」だ。[^J^]
9:30に発ち、根津へ。10:05、弥生美術館。「文豪・泉鏡花×球体関節人形」(〜9月24日(月・祝)まで)である。(今日が最終日でした。[_ _])
「球体関節人形」というから、てっきり、ハンス・ベルメールの人形(画像検索結果)のようなものかと思っていたのだが、いやもちろん、ベルメールのも「球体関節人形」なのだが、もっと穏やか [;^J^] といいますか、関節として機能する「球体」が小さく、全体としてリアルなヒューマノイドとなっているものも、球体関節人形と呼ぶのですね。(Wikipedia参照。)
展覧会のメインビジュアルとなっている「高野聖」が素晴らしい。概して“魔性の女”系の、恐い作品が多いのだが、「草迷宮」や「天守物語」では、コメディリリーフたちの人形(の表情)は、ユーモラスなものである..もちろん、笑いが恐怖を引き立てるのであるが..
11:05に発ち、11:45、スパンアートギャラリー。「わたなべまさこ原画展」(〜9月30日(日)まで)である。
私は、「ガラスの城」をリアルタイムに読んでいた。「聖ロザリンド」は、後年になってから単行本で読み、それはそれは恐ろしい思いをした..この、“天使のごとき美少女連続殺人鬼”の物語を未読の方は、是非とも読まれることをお薦めする。
外堀通りをはさんだ、銀座インズの2Fの銀座ライオンで、ビールと軽食。(スパンアートギャラリーに来るときは、このパターンが多い。)新幹線で、16:10、浜松に帰宅。
目次へ戻る新潮45、休刊。事実上の廃刊らしい。
これは、見方によれば、「言論圧殺」である。それも、「権力」による圧殺ではなく、「民衆」による..そういう形を作って退場する(逃げる)チャンスを、論文執筆者とその擁護者たちに与えてしまった。これは、「前例」として「活用」されるはずである。むしろ、最初からこういうクロージングを狙っていたと考えるべきだろう。彼らの作戦勝ちである。
新潮社が、その「作戦」に加担していたかどうかは、わからない。仮に加担していなかった場合、一刻も早く事態を収拾する必要があっただろう。このあと数号かけて、双方の主張を掲載し論議し検証し..という、「あるべき手順」を踏んでいる余裕はなかったのだろう。数ヶ月もかけているうちに、どんどんブランドの毀損が進むからね..無論、こういう、「言論の自由を守るべき出版社にあるまじき“打ち切り”」も、ブランドイメージを大いに落としているのだが、こちらの方がまだマシだ..という、経営判断なのだろう。
目次へ戻る「幻想美術選」の第133回。この画家の作品をご紹介するのは3回目で、「第7回:死の島」、「第97回:海辺のヴィラ」と並ぶ、代表作のひとつ。
故郷に辿り着けずに漂流するオデュッセウスは、女神カリュプソーの島に流れ着き、彼を愛する女神に引き留められ、ここで7年間を過ごす。それは幸せと言えなくもない日々ではあったのだが、オデュッセウスはやはり、望郷の念に苛まれ続けていたのである..この絵は、その状況を描いたもの。結局、カリュプソーは、神々に説得されてオデュッセウスを諦め、送り出すのだが..
当時、この絵に対する批判もあったようだ。神話の高貴さよりも過度のメロドラマが勝っているなど..まぁ確かに、そういう見方もできるかもしれないが、私はむしろ、この色彩設計が鍵だと思う。女神の情熱の赤、オデュッセウスの憂いと哀しみの青..実にわかりやすくシンボライズされている、いっそ情念とは無縁な、無機質な作品世界ではないだろうか。メロドラマ的な感情を読み取ったとしたら、それはミスリーディングに引っかかっているのだと思う。
この、オデュッセウスの後ろ姿の「記号性」は、27年後のデ・キリコの作品、「神託の謎」(1910、画像検索結果)で、完璧に証明されている..そう、この傑作は、これ自体「神話」となったのである..
それにしても、明るい雲の解像度と、黒っぽい岩の細部の描写が両立しており、「普通の露出設定では、無理。HDR合成だな」..いったいいつ頃から、こんな邪念が私を邪魔するようになったんだ。[;^.^]
目次へ戻るそろそろ「大道芸ワールドカップin静岡」である。今年は、11/1(木)〜11/4(日)。2回、行けるかなぁ..公式パンフレットは、10月1日発売..だと思う。多分。
目次へ戻る台風24号、週末直撃..今回も「最大級」である。これは私の気のせいかも知れないが、今年の台風は、来るたびに「最大級」のような気がする..尺度がいろいろあるのかな。つまりあれだ、どの映画もこの映画もすべて「全米No.1ヒット!」みたいなものなのか?[;^.^]
米SEC、テスラのCEOを提訴。普通、誰が考えても、あのツイートはヤバイだろ。
吉澤ひとみ、引退。仕方ないか..私はモー娘。のファンだったことはないが、近年、バラエティ番組に出演している彼女を見る機会はときどきあり、バラエティタレントとしての吉澤ひとみのファンだったとは、言える。残念だ。気にかかるのは、彼女の子どものことである。確か、まだ2歳。執行猶予がつくかどうかはわからないが、収監された場合、母の不在をどのように受け入れるのだろうか..(まだ幼すぎて、この記憶は残らないか..それならばその方がいいか..)
目次へ戻るももいろクローバーZの「BIRTH O BIRTH」の歌詞の一節:
胸の奥でくりかえされる
繭の中での生の営み
..を、今の今まで、
胸の奥でくりかえされる
繭の中での性の営み
..だと思い込んでおりました..[;_ _][;_ _][;_ _]「うわっ、オっトナな、歌っ詞〜〜〜 [*^.^*][*^.^*][*^.^*]」..と..[:_ _][:_ _][:_ _][:^.^]
目次へ戻る浜松には、まだ雨も風も来ない。朝からたまに、少しパラパラするのみ。とはいえ、公共施設は、午後半休が多い。浜松市美術館も13:00に店じまいするらしいので、開館時刻の9:30に行く。「山寺 後藤美術館コレクション「ドラマティック!西洋絵画の世界展〜バルビゾンへ歩む道〜」」(〜11月11日(日)まで)である。この展覧会、ピックアップしそこねていた。
ジョヴァンニ・バッティスタ・サルヴィ(サッソフェラート)の「祈りの聖母」(画像検索結果)、エドワード・マシュー・ウォードの「リア王とコーデリア」(画像検索結果)。ジャン=ジャック・エンネルの「荒地のマグダラのマリア」は、画像検索結果中、青い布をかけて横たわっている裸婦。彼の作品としては比較的知られているものだと思うが、彼の他の蠱惑的な裸婦図に比べると、私には、いまいちと思える..むしろ、「栗色の髪の少女」(画像検索結果)が、(裸婦ではないが)素晴らしい「美少女画」だと思う。
ルイ=ガブリエル=ウジェーヌ・イザベイの「チュイルリー宮殿庭園のマティルド公女」は、検索できなかった。ジョアッキーノ・パリエイの「夜会」(画像検索結果)は、いかにも「楽しい」[^.^]。
以下、風景画。ジョルジュ・ミシェルの「夕暮れの風景」、ポール・ユエの「春の朝」(画像検索結果)。コンスタン・トロワイヨンの「小川で働く人々」(画像検索結果)は、本展覧会のメインビジュアル。アントワーヌ・シャントルイユの「黄昏」(画像検索結果)、ギュスターヴ・クールベの「波」(画像検索結果)。
退出時刻は忘れた。まだ降っていない。浜松駅前に出て、沼津魚がし鮨で昼食。ビックカメラに寄ってから、帰宅。
テスラCEO、SECと和解。争っている場合ではなく、一刻も早く収束させたかったのだろう。新潮社と同じか。[;^J^]
15:00、緊急速報。避難準備・高齢者等避難開始発令。私の住所は含まれていない。18:30頃から、風が強くなり始めた。ガタガタとうるさい。しかし、まだ降り始めてはいない。19:00を回って、ついに降り始めた。たちまち風雨が強くなる。
22:50、停電。グッドタイミングだ、寝よ寝よ。朝までには復電していることだろう..
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