2016年04月11日:5月の展覧会観覧予定 2016年04月12日:幻想美術選「死の島」アルノルト・ベックリーン 2016年04月13日:久々の浜松医療センター 2016年04月14日:森晴路氏逝去/熊本で大地震 2016年04月15日:ショックが大きい.. 2016年04月16日:九州で地震やまず.. 2016年04月17日:ダウナーな週末..目次へ戻る 先週へ 次週へ
今週末は浜松から動けず、4月23日(土)24日(日)は今のところフリーだが、ゴールデンウィーク(といっても、後半のみ)に上京(というか横浜に帰省)することがほぼ確定しているので、この短いインターバルで上京するのもなんだかな..ということで、4月は展覧会観覧上京は、無しに決定。(23日(土)24日(日)は、天候次第だが、自転車の日にしよう..)ということで、5月以降の予定は、今のところ、以下である。
武蔵野市立吉祥寺美術館
「萩尾望都SF原画展 宇宙にあそび、異世界にはばたく」
前期:〜5月5日(木)まで
後期:5月6日(金)〜5月29日(日)まで
出光美術館
「開館50周年記念 美の祝典」
美の祝典 I ― やまと絵の四季
〜5月8日(日)まで
美の祝典 II ― 水墨の壮美
5月13日(金)〜6月12日(日)まで
美の祝典 III― 江戸絵画の華やぎ
6月17日(金)〜7月18日(月・祝)まで
府中市美術館
「ファンタスティック 江戸絵画の夢と空想」
後期:〜5月8日(日)まで
ヴァニラ画廊
「人造乙女美術館」
4月26日(火)〜5月22日(日)まで
東京都美術館
「生誕300年記念 若冲展」
4月22日(金)〜5月24日(火)まで
Bunkamuraザ・ミュージアム
「ボストン美術館所蔵 俺たちの国芳 わたしの国貞」
〜6月5日(日)まで
国立西洋美術館
「日伊国交樹立150周年記念 カラヴァッジョ展」
〜6月12日(日)まで
森アーツセンターギャラリー
「日伊国交樹立150周年記念 世界遺産 ポンペイの壁画展」
4月29日(金・祝)〜7月3日(日)まで
国立新美術館
「オルセー美術館・オランジュリー美術館所蔵 ルノワール展 」
4月27日(水)〜8月22日(月)まで
ちなみに、ヴァニラ画廊の「人造乙女美術館」は18禁なので、そこんとこ、よろしく。[^.^]
目次へ戻る(これまでのラインナップ:「幻想美術選」)
前回ご紹介した「第6回「ロマンティックな風景」」は、暖色系の甘やかな幻想世界で、いささか胸焼け気味の読者もいるであろうから、ここらでちょっと、クールダウンしておこう..
(..ここまで冷ますかよ。[;^.^])
単に19世紀末絵画の代表作というだけでなく、19世紀/20世紀の両世紀を通じての最重要作かつ最有名作といっても過言ではない。ちょっとぐぐれば、解説/解題はいくらでも読める。だからここではもっぱら、この絵に対して抱いた私の感慨/妄想を書き連ねることにする。その方がまだ(新規な)情報量があるからである..といっても、既に大抵の妄想は妄想されつくし文章化されているのであるが..(いつも妄想を書いてるだけじゃねーか、とか突っ込むの禁止 [;^J^]。正論だから。[;^.^])
とはいえ、少しは解説めいたことも書いておくと、この作品には5バージョンあり、今回ご紹介するのは、私がもっとも愛する第1バージョンである。「ベックリンの「死の島」という絵は知っているけど、この図版はどこか違う..」と思われた方は、別のバージョンをご存知なのである。(のちのバージョンは、基本構図は全て同一とはいえ、概して描き込みがより緻密で、また、少し明るい。)
不気味な(小さな)島と、棺を積んだ小舟の上で、棺を前に立ちつくす白い男の後ろ姿..当然、棺の中には誰かの死体が入っているのだろう..なんと、物語換起力/幻想換起力の豊かな設定/イメージであろうか..この絵を見て常に問題になる(気になる)のは、この小舟は、「この島から出ていくところなのか、入っていくところなのか」、ということである。漕ぎ手の向きを見れば、棺を島から運び出す(つまり、島で誰かが死んだ)と見えるが、ボートには、漕ぎ手の前向きに進む漕ぎかたもある。つまり、棺をこの「死の島」に運び込むところだという可能性もあるのである。この島は「墓場」のように見えるからか、後者の解釈が主流のようであるが、前者(島から出ていく)も、捨てがたい..いずれが正解というわけでも、ないのである。両方の可能性/解釈/妄想の間(あわい)で自ら漂い、揺らぐのが、幻想絵画を観るときの骨法(こっぽう=こつ)である。
もうひとつ、しばらく観ていれば気がつくことであるが、手前の両方向に伸びた島の形状と、その中心部分の深く暗い森..その象徴的な意味合いは明らかであろう。奥にあるのは子宮である。(あくまでも解釈のひとつに過ぎないとはいえ..)そう考えると、この白い男は(ペニスというよりは)スペルマである。つまり、「入っていく」ところなのだ。「死の島」に「棺」をもって、「生の象徴(いや、生命の誕生そのもの)」である精子が「入っていく」..この、一見して明らかな、アンビバレントな矛盾が、前記の「解釈の揺らぎ」を増幅する。かくして、この鏡面のような水面の上に僅かに寄せては返す波のように、この絵の意味合いも、惹起される感慨/妄想も、永遠に定まらずに、揺れ動く..揺れ動き続ける..まさに、世紀の傑作というほかはない..
最後にひとつ。どこで読んだのかは忘れたが(私の廃墟城を発掘すれば情報ソースが見つかるはずだが、今はその時間がない)、この作品は19世紀末のドイツで大ブレイクして、「あらゆる家庭の台所(ダイニング?)に複製版画が飾られていた」という..無論、誇張はあるのだろうが、その事実にむしろ驚く。そのようなメンタリティを皆がもつ社会に憧れたりして [;^J^] ..それは、あるいは社会不安の反映かも知れず、だとすると、憧れるどころではない、ということになるが..
目次へ戻る午前半休。8:25に徒歩で出て、8:35にすぐ近くの浜松医療センターへ。右耳の具合が酷くなってから最初に戸を敲いたのがここで、2012年の1月のこと。結局、匙を投げられ、浜松医科大学医学部附属病院のM先生を紹介されたのが、その年の8月。その後、(途中、ほかの病院でも診て貰ったり、セカンドオピニオンを紹介していただいたりしつつ)現在に至っているのだが、まぁ、最悪期ほど酷くはないが、特に快方に向かうこともなく、「いっそ、この症状に慣れて、気にならなくなってしまえばいいのに..」、という、後ろ向きな弱気にも苛まれつつ、薬(これも、効いているのか効いていないのか..しかし、それを確定させるためにいったんやめてみる、という勇気は出ない)で時間稼ぎをしてきたという次第なのだが..そのM先生が、浜松医療センターに転勤になったので、なんとなく振り出しに戻った感がある。[;^J^]
診察/処方は、これまでの続き。3ヶ月分の薬をもらい、様子を見る。いっそ、我慢できないほど症状が酷くなれば、筋肉を切る、という、不可逆的な手術に踏み切る勇気も出るのだが..
10:30に病院(薬局)を発ち、10:40に帰宅。明るい曇天。暖かい。
午後から出社。帰宅時には、細かい雨。夜更けに向かって、徐々に本降り。午前中は暢気に徒歩で病院まで往復できたわけで、幸運であった。
目次へ戻るまさに、晴天の霹靂である。
手塚プロの資料室長の森晴路氏、心筋梗塞で逝去の報。享年63歳..信じられない..
無論、手塚マンガの生き字引で、手塚作品の調査/復刻/研究/再評価の、最大のキーパーソンであった。彼の急逝がこれらに与える影響は、大きい。悔やんでも悔やみきれない損失である。
大体、1年に1回から多くても2回程度、手塚関係オフでお会いするだけであったが、手塚治虫と手塚マンガに対する博識は当然のこととして、人柄も素晴らしかった。また、一度だけ、計4〜5名で、信州に小旅行したことがあり(廃墟通信:2013年10月25日〜2013年10月27日)、このときの想い出と多くの写真は、私の宝物である。
合掌..
21:26、熊本で震度7強。M6.4。22:06にも、震度6。震源地は、地下10Km。近い..報道によると、今のところ死亡者は「2人」だが、あらゆる初期報道の宿命として、この数字は桁外れに小さいはずである。深夜に向かう時刻で、まだまったく状況が把握できていない段階..
目次へ戻る死者9人。この規模の地震にしては少ないな..というのが、正直な第一印象であるが、道路が分断されていて全貌が把握できていない。これから二次災害も発生するし..
昨夜の森さんの訃報からも立ち直れていない。社会人の勤めとして、仕事はしたが、手足を動かしてきただけ..
今夜は、これ以上、何も書けない。ごめん。[_ _]
目次へ戻る快晴。森さんの通夜は今夜、告別式は明日であり、当然、駆けつけたいのだが、今週末は、浜松から出られない。告別式に間に合うよう、弔電を打つ。
余談だが、弔電を打ったのは、実は初めてである。(基本的に、いつも式に出席していたので。)どうすれば打てるんだ〜、と、思わず郵便局に行こうとしたぐらいわかっていなかったが [;^J^]、ぐぐれば簡単。今日びはネットで簡単に送って、その場で決済できるのね。当たり前だが、便利な時代だ。
金額の高さにも驚いた。いやそれはもちろんあなたが当然想像したように(やや)長文になってしまったからであるが [;_ _][;^J^]、読めないほどの長さにはしなかったつもりである。まぁ、錚々たる方々からの弔電が殺到するであろうから、式で読みあげられる可能性は、まずないけどね。
熊本で、「改めて」震度6強。M7.3。死者も増加。今回が「本震」だったらしい。私は、死者数(判明数)が増加するだろうとは予想していたが、さらなる地震(それも、「余震」ではなく「本震」)で、新たな死者が発生するとは、予想していなかった..
目次へ戻る7:05に徒歩で出る。既に小雨模様。バスを乗り継ぎ、某試験会場へ。数日前に気がついたのだが、けっこう、合格率の低い部門を選んでいたのである [;_ _]。終了後、自己採点する気にもなれなかったが、多分、ダメだろう。ここ数日の不安定な精神状態で、試験準備どころではなかったが、もちろん、そういう外的要因のせいではない。私自身の甲斐性のなさである。[_ _]
今週後半は、さまざまな事情(既に書いたことのほかにも、ここには書かない(書けない)ようなこともある)から、完全にダウナーで、エンタメ(「公開日記」は「エンタメ」と心得ている)を書く気分になれず、文章量が極めて少なくなった。ご容赦を乞う。[_ _]
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