*2018年08月06日:「ブラジル先住民の椅子」展
*2018年08月07日:姫路城/兵庫県立歴史博物館
*2018年08月08日:倉敷/大原美術館
*2018年08月09日:足立美術館/松江城
*2018年08月10日:福岡市博物館など
*2018年08月11日:宗像大社/大島彷徨
*2018年08月12日:観世音寺/戒壇院
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*2018年08月06日:「ブラジル先住民の椅子」展


 今週いっぱい、前倒しで夏休みである。(羨まれる筋合いはない。あとで辻褄が合うように働くんだから。[;^J^])

 6:30にさくらホテルをチェックアウト。このあとのスケジュールに対して、必要以上に早すぎるのだが、都内での朝のラッシュアワーの時間帯とその程度がわからないので、安全側に倒したのだ。(シンセ&リュック&カメラバッグ、という大荷物なので、ラッシュアワーに移動すると大迷惑をかけてしまうのである。)7:15に東京駅の銀の鈴。大型コインロッカーにシンセを預けて身軽になり、7:45、目黒。駅前の喫茶店で、2時間弱、読書で時間調整。

 10:00、東京都庭園美術館。「ブラジル先住民の椅子 野生動物と想像力」(〜9月17日(月)まで)である。(この展覧会は、撮影自由。)

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 これは..すばらしい。「魔術的」とか「呪術的」とか、パターンな形容詞を使うつもりはない。そういう感覚はむしろ希薄で、どちらかと言えば極めて洗練された印象を受ける。

 ..確かに、一脚、欲しい [;^J^]。なにか、チカラをもらえそうな気がする..(← 呪術性を否定した舌の根も乾かぬうちに..[;^.^])



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 右端の写真は、新館展示室。白くて丸いモノは、ふわふわの椅子である。沈み込みが深くほとんど背中が床に着くかと思われるほどで [;^J^]、足腰が弱いと(→ [;_ _])起きあがることも困難なシロモノであり、これらが壁際に展示されている「ブラジル先住民の椅子」と対比されているという主催者側のあからさまな意図はさておき [^.^]、この写真の意図が、お姉さんが座っている散文的な椅子との対比にあることは、言うまでもない。[^.^][^.^][^.^]



 映像資料(椅子制作のドキュメンタリー、制作者へのインタビュー)も、見ごたえがある。この展覧会はお薦め。時間があれば、是非とも。

 11:35に退出。東京駅に戻り、銀の鈴のコインロッカーからシンセを取り出し、12:26のこだまで14:21に浜松着。タクシーで14:40、帰宅。


 通常のスケジュールであれば、先週(昨日(日曜日)まで)の日記を(今週)水曜日までにまとめて、木曜日の早朝にアップするのだが、今週はこれが難しい。なぜなら、明日(火曜日)から日曜日まで、旅行に出かけてしまうからである。もちろん、PCを持ち歩けば、旅先で作業してアップすることは、できる。しかし、せっかくの貴重な「旅の時間」をそんなことに使いたくないし、だいいち、重い。[;^J^]

 ..という状況に陥ることが先週からわかっていたので、以下のようにプランニングしていたのである↓


「夏オフ明けで疲労困憊しているがそれはさておき帰宅早々月曜日中に夏オフのドキュメントを含む1週間分の日記を3日前倒しで「いつもより3日も早くて読みに来るペース狂わせちゃってごめんね(テヘペロッ)」という注記つきでアップする」

 ..あほかお前は..→ [;_ _][;_ _][;_ _]。現実性皆無のプランは予定とはいわん、それは妄想だ。→ [;_ _][;_ _][;_ _]

 ..というわけで、あらかじめアップしてから旅に出るなど不可能であることが帰宅直後に判明したので、何もかも投げ出してぐたぐたにぐたる..[;_ _][;_ _][;_ _][;^.^]

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*2018年08月07日:姫路城/兵庫県立歴史博物館


 昨夜は、旅支度もしなかったのだ [;_ _]。4:00過ぎに起床して荷造り。5:15に自宅を発ち、浜松駅まで徒歩で向かう。まだ涼しいのは助かる。6:32のこだまで西へ。三河安城付近で雨となるが、名古屋まで来ると、降っていない。

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 8:56、姫路着。ここに来るのは(おそらく)初めてである。駅から見える姫路城と、城の近く、城見台公園から実物大の鯱(しゃち)越しに臨む姫路城。



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 入城すると、とにかく広い。

 中央写真は、百間廊下の端の化粧櫓に設置されている、千姫の人形。言いたくはないが、いささか不気味である。[;^J^]



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 左写真は、天守からの眺め。実に美しい城である。そしてまた、数年前に塗り替えた直後の「白過ぎ城」状態 [;^J^] は既に終わっており、ほどほどに黴も生え、白いハレーションが落ち着いてきた。今が見頃ではないだろうか。(城の見頃ってなんなんだよ。[;^J^])



 ようやく、9年前の軍艦島上陸と合わせて、姫路城も押さえることができた。これで私の人生も、ひと安心だ..(← 何を言っているのかわからんだろうし、理由を訊かれても困るのだが [;^J^]、なぜか私は、姫路城と軍艦島を「対にして」認識/整理しているのである..)

 11:30に発つ。大手門の向かい側にある食堂で、姫路おでん定食と、地ビール。今日は姫路に泊まるのだが、宿(ゲストハウス)は姫路城のすぐ近くなので、午後の観光は、この城の周辺ですませることにする。

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 というわけで、12:45頃に、兵庫県立歴史博物館。外装のガラスに姫路城が映り込むという、これは有名なフォトスポット。丹下健三の設計であるが、最初からこの映り込みを織り込んでいたらしい。小賢しいことを..[^.^] それにしても暑い..



 「ふしぎジオラマミュージアム −兵庫県立歴史博物館×海洋堂フィギュアミュージアム黒壁−」という企画をやっており、これはなかなか面白かった。ジオラマの歴史と可能性を探る展示。最初はひとつひとつ丁寧に見ていたのだが、終盤、海洋堂のフィギュアが並びはじめてからは、量が量なので、さっくりと眺めてすませました [;^J^]。常設展では、やはり「姫路城と城下町」「こどもはくぶつかん」が興味深かった。

 15:05に出る。それにしても暑い..

 15:30に、好古園。ここに着くために、結局、姫路城を反時計回りに一周してしまった [;_ _]。それにしても..(以下略。[;^.^])

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 歴史ある庭園かと思いきや、開園は平成4年だとのこと。新しいだけあって、設計が良くできている..のはいいのだが、意外に広い [;^J^]。ご紹介の写真は、いずれも序盤(あるいはほぼ最初のエリア)のもの。これ以降は、写真を撮る元気もなく..[;_ _](なにしろそれにしても暑(← それは禁句だ。[;^.^]))



 16:30に発ち、16:37にゲストハウスE。こんなに近いとは思わなかった。

 ドミトリー/ホステル/ゲストハウスにも、いろいろある。なかにはほとんどビジネスホテルクラスの設備で、ただ単に個室でないだけ..という施設もあるのだが..ここはその対極 [^.^]。話によると築110年とのことだが、それにしては整っている。[^.^]

 ひと休みしてから、17:15に夕食(と飲み)に出る。姫路駅方向に歩いて店探し。18:00に、姫路駅の近くのビルの「食菜家 うさぎ」。ひねぼんとか、あなご料理とか。悪くない。酒も美味い。19:55に発つ。

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 姫路城のライトアップの写真をとるなどして道草をくいつつ、20:40、宿に帰る。



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*2018年08月08日:倉敷/大原美術館


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 5:20に発つ。まだ涼しい。駅への途上、縁起のいい黒猫をみかけたので、ご挨拶。朝日をあびる姫路城。

 24時間営業の牛丼屋で朝飯を食うつもりだったのだが、駅周辺には、そのような店はないことが判明 [;^J^]。喫茶店はいくつもあるが、もちろん、この時刻に開いているわけもなく [;^.^]、仕方がないので、ファミマでおにぎりを買って、駅のベンチで食う。快晴である。



 6:32の山陽本線で姫路を発ち、8:27、倉敷着。暑い。徒歩15分程度で倉敷美観地区に着き..

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 ..驚愕した! なんという美しさだ!



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 これだけの街並みは、京都にもそうそう無いぞ..



 倉敷川を往復する川舟のチケットを買う。9:25から20分弱。

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 10:00、川沿いの「カモ井」という店で、ブランチとしてままかり定食(と生ビール。[;^J^])

 10:40に腰を上げ、10:50、憧れの大原美術館である!! ようやく来ることができた!!

 この、規模の小ささが魅力である。まさに、名作の花束..



 セガンティーニの「アルプスの真昼」画像検索結果)、シャヴァンヌの「幻想」画像検索結果)、ゴーギャンの「かぐわしき大地」画像検索結果)、デ・キリコの「ヘクトールとアンドロマケーの別れ」画像検索結果)!

 ポロックの「ブルー −白鯨」画像検索結果)、同じく「カット・アウト」画像検索結果)、そして、フォンタナの「空間概念 期待」画像検索結果)! フレデリックの「万有は死に帰す、されど神の愛は万有をして甦らしめん」画像検索結果)の現物を観たのも、初めてである。(滅多なことでは運び出さないのではないだろうか。[;^J^])

 なかでももちろん、目玉は、エル・グレコの「受胎告知」(画像検索結果)である!!(5月に今回の旅のプランを作成するにあたって、あらかじめ大原美術館に、この時期、エル・グレコが貸し出されていないかどうか、電話して確認しておいたのだ。[;^J^])特別に1室が与えられているのだが..私は、これを見るために、倉敷まで来たのである!

 まさに、言葉を失う素晴らしさである..劇的な構図と、単純極まりない(だからこそ力強い)色彩設計! ネロとパトラッシュが最後に見たのはルーベンスだが、日本で同じような物語を作るのであれば、この、エル・グレコこそが、ふさわしいのではあるまいか..

 分館では会田誠の「愛ちゃん盆栽(松)」画像検索結果)などに感心し、13:00に発つ。 美観地区を(くそ暑いのに [;^.^])さらに軽く街ブラしてから、美術館直近の「喫茶エル・グレコ」に、13:10。ミルクセーキが美味い [^J^]。13:50まで、ひと休み。

 今夜の宿(ホステル)は、美観地区の中にある。(厳密には「外」かもしれないが、そのぐらい近い。)なので、倉敷観光は、基本的にはこの美観地区の周辺に留めることにする。(昨日と同じ作戦である。)遠くまで足を延ばしていると、往復にかかる時間がもったいないからね。今日いちにちしか居られないんだし..

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 というわけで、13:55、大橋家住宅。(左写真は、大橋家住宅ではありません。)14:15に発って、14:25、観龍寺..の前を素通りして(すみません [;_ _][;^J^])、14:30、 阿智神社。少し下ったところから美観地区を眺める。14:50に発つ。



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 15:00にアイビースクエアの日陰のベンチに座って一休み。15:30、とある店でビールとつまみ。つまみが塩辛すぎるなど、ややネガティブな印象を受けたのだが、これは私の嗜好と合わなかっただけかも知れないので、店名は伏せておく。

 16:40に出て、10分後、「HOSTEL CUROE倉敷」へ。荷物をおろしてひと休みして、改めて17:15に出かけて、そろそろ暑さもましになってきた美観地区を引き続き街ブラ。倉敷川沿いの氷屋でアイスを食べたり、自販機で麦茶を買って飲んだり..つまり、驚くべきことに(そして嘆かわしいことに [;^.^])、「この時点で、ビール(酒)を飲み飽きている」のである! どうした、自分! まだ人生は長いぞ、降りるな、自分![;^.^][;^.^][;^.^]



 どうして、夕方に街ブラしたのかというと、美観地区に、夕日が綺麗に照り映えないかと、シャッターチャンスを狙っていたのだが..どうも、ただ単に暗くなっただけでした。[;^J^](たぶん、シャッターチャンスやフォトスポットの探し方が、悪いのだ。)

 結局、18:40にホステルに帰った。早すぎると思われるだろうが、実はこのホステルの1Fというか半地下が、こじゃれた(わりと広い)バーになっているのだ。ここのカウンターで読書。注文したのは..トマトジュースである [;^.^]。なぜなら酒に飽きていたから..[;^.^][;^.^][;^.^] とはいえ、1時間以上も経つと、さすがに少しは元気が戻ってきて、生ビール一杯とガーリックトーストをオーダー。何時に引き上げて寝たのかは、忘れた。

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*2018年08月09日:足立美術館/松江城


 6:00にチェックアウト。曇天。この時間帯は、まだ涼しい。倉敷駅に向かったが、この街でも、この時間帯に朝飯を食える店はない [;^J^]。今日もコンビニ。おにぎりとサンドイッチ。

 7:16に倉敷を発つ「やくも1号」で、安来に向かう。(中国地方を山陽側から山陰側への横断である。)8:30頃、中央を越えるあたりで雨。9:24に安来に着いた時点では、上がっていた。

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 9:50、安来駅発のシャトルバスで、10:10、(これも憧れの)足立美術館に着いた!



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 日本庭園のスケールに驚いた。京都を中心に相当数の日本庭園を見てきたが、これだけの規模のものは、そうそうない。アメリカの日本庭園専門誌で、15年連続日本一に選ばれたというのは、だてではない。



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 とにかく、「非常に広大に“見える”」のである。もちろん、実際に広いのだが、それ以上に。借景が巧みなだけではない。私が見たところ、キーは、「亀鶴の滝」だ。

 もちろん、人工の滝である。高さは15メートルだから、それなりのものであるが、「それ以上の規模の滝を、遙か彼方から観ている」ように錯覚してしまうのである。それが、見かけの奥行きを拡大しているのだ。



 1Fにも美術品は展示されているのだが、どちらかといえば庭園鑑賞に重きが置かれている。美術品展示のメインは2F。大橋翠石の「虎」画像検索結果)、菱田春草の「猫梅」画像検索結果)、今尾景年の「春園双孔雀図」画像検索結果)、横山大観の「神州第一峰」画像検索結果)など。

 榊原紫峰の作品の展示が多い。「秋草」画像検索結果)、「雪中白鷺之図」画像検索結果)、「青梅」画像検索結果)、「柿竹」画像検索結果)、「鶏頭花」画像検索結果)など。

 画像が検索できなかった作品では、竹内栖鳳の「野雀弄梟図」「獅子」、西村五雲の「凍夜」、横山大観の「夏之夜」、榊原紫峰の「蓮華白鷺之図」「雪柳白鷺之図」「墨梅」など。

 14:00に美術館を発つ帰りのシャトルバスで安来駅へ。安来駅を14:53に発つアクアライナー(数分遅れ)で、15:23、松江駅へ。

 今日の宿(ホテルクヌート松江駅前)の場所を確認したところ、駅から徒歩2分 [;^J^]。松江観光に使えるバス(ぐるっと松江レイクライン)の発着場は、駅から「ホテルクヌート松江駅前」への経路の真ん中(徒歩1分)という、地の利の良さ [;^.^]。とはいえ、この時刻からでは複数個所を回ることなど不可能。松江城の一択である。

 ぐるっと松江レイクラインはほどなく来て、15:50、松江城。

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 「挌は高いんだが、姫路城のあとに見に来たのは失礼だったかな..」、などと、失礼な先入主 [;_ _] を抱いていたのだが、確かに、姫路城に比べれば規模ははるかに小さいとはいえ、全国の現存12天守のうち、天守の平面規模では2番目、高さでは3番目というのは、伊達ではない。天守閣内部は壮大だと思ったし、十分、疲れた..[;_ _](どうしてどこの城も、天守閣の階段はこんなに傾斜がきついのだ。[;_ _][;^J^])



 17:15に発つ。ほとんど松江城の目の前にある「松江歴史館」をスルーするというのは、通常では考えられないことなのだが、これを観ていると、駅に戻る「ぐるっと松江レイクライン」の最終便に乗り損ねる可能性があると考え、見送った。(あとから考えたら、普通の路線バスを使えば、まだ時間の余裕があったのだが、その時点ではそこまで気が回るほどの気力も知力も体力も残っていなかった。[;_ _][;^J^])

 18:25、「ホテルクヌート松江駅前」に投宿。さて今夜の飯は..と、(何も考えていなかったので)適当に検索したら、「がブリチキン」という店が近そうである。歩いてみたら、18:40に着いてしまった。ホテルから徒歩2分である。なんという地の利の良さだ。[;^.^]

 ここが、大当たり! 温玉バリバリサラダ、骨付鳥(ひな鳥)、出雲そばの生春巻き、どれも美味い [^J^]。酒も、漬込みハイボール(オレンジと、ハニージンジャー)、がブ飲みジョッキワイン(オンザロックである [^.^])、どれも美味い! [^J^]。この店、次に松江に来る機会があれば、是非ともまた利用したいものである。[^J^]

 21:00、宿に戻る。

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*2018年08月10日:福岡市博物館など


 4:25、チェックアウト。まだ夜である [;^J^]。今はまだ涼しい。もちろん、朝飯はコンビニおにぎりである [;^J^]。5:07、松江を発つ「やくも2号」。徐々に晴れるが、すぐに曇天(というか、おそらく雲の中)。7:41に岡山に着くが、まだ暑くない。のぞみに乗り換え、9:40、博多着。暑い。

 「Fukuoka Interactive EXPO 2018」を覗いてみた。事前に場所を調べたところ、博多駅の隣の竹下駅から徒歩でいけるので軽く考えていたら、竹下駅から15分以上歩くことになった [;^J^]。この暑さの中。[;^.^]

 会場着は10:15頃だったかな。一番面白かったのは「時空間のしっぽ」。スクリーンに自分の姿が映っているのだが、タイムラグがかかった自分も、現れる。うまくコントロールすると、自分を相手にパフォーマンスすることもできる。

 博多に戻り、昼食。ガイドブックであたりをつけておいたラーメン店、「博多一双」へ。さすがに行列ができているが、30分少々で店に入れた。グルメではないのでグルメ用語で説明することはできないが、待ち時間に見合うだけの美味しさは感じられた。

 13:40、福岡市博物館。福岡市博物館とくれば、金印である。

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 東京にせよ京都にせよ、「国宝展」に出展されれば、数時間待ちはカタいところであるが、ここまで見に来れば、金印だけが展示されている特別室を、長時間、独り占めできるのである [^.^]。東京・京都でのように「立ち止まらずに歩きながらご鑑賞下さい!」に牛歩戦術で対抗するような必要もなく [;^.^]。それに、写真だって撮れるのだ。(部屋が暗い上に、ブツが小さいので、条件としては過酷ですけどね [;^J^]。左写真は300mmで撮影。)無論、金印以外の常設展も見応えがある。福岡・博多は歴史が古く、面白いネタがいくらでもあるのだ。

 「ボストン美術館浮世絵名品展」(8月26日まで)は、以前別の美術館で観たことがあるような気がするので、パス。

 「幽霊・妖怪画の世界」(8月26日まで)を覗いてみた。写真撮影は自由であるが、作品自体は、95%は、既に別の展覧会で観ているもの。もっぱら、会場内の雰囲気を撮影した。



 16:00に退出。 この時点で、残りの旅程の余剰時間(移動中など)を埋めるための書籍が不足することが判明し、丸善で2冊購入。荷物が増えるが仕方がない。死活問題なのだ。手すきの時間に読む本がないと、私は死ぬのである(← やや誇張。[;^.^])

 17:35頃、今日と明日の宿であるホテルキャビナス福岡に着いた。博多駅の目の前の、博多で定宿としているカプセルホテルである。18:00頃、待ち合わせしていたOさん(勤務先の(既に転職されている)先輩)と落ち合う。

 某社の営業所に顔を出して挨拶し、19:00、「煮魚少年」という店へ。なかなか美味い。

 九州の美術館の話、九州所縁の画家の美術館の話、酒の話、獺祭の話、勤務先の昔の話、Fukuoka Interactive EXPO 2018 の話、中古カメラ商売の話、長崎の話、物忘れがひどくなっている話、何を忘れたかすら忘れる話(← ここんとこリカーシブ)、などなど。

 20:45に店を発つ。21:00、ホテル前で散会。今回も、ありがとうございました。[^J^]

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*2018年08月11日:宗像大社/大島彷徨


 5:00前にホテルを発つ。この時刻では、ホテルの食堂がまだ開いていないが、さすがに博多は姫路、倉敷、松江に比して大都会である。朝飯が食える24時間営業の店が、駅の近くにいくつもある。5:10頃、すき家。

 5:59の鹿児島本線で東郷駅に着いたのが、6:38。今日のターゲットは、宗像大社エリアである。駅前から7:00のバスで、神湊波止場へ。7:20にフェリーに乗船し、7:40に出港。大島上陸が、8:05。暑い。

 ..さて、ここでやらかしました [;_ _](以下、エンタメ入ります。[;^.^])事前にろくに予定を立てていなかった私は、大島では、港の反対側、つまり北岸にあり、沖ノ島を見晴るかす「宗像大社沖津宮遥拝所」だけ押さえておけばいいや、と、軽く考えていたのである。そして、港から遥拝所まで徒歩20分とガイドブックに書いてあるので、写真を撮る時間もコミで、1時間で片付くな、午前中には本土に帰れるな、と..

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 大島についてから観光パンフレット(右写真)をもらってみたら、大島灯台とか、風車展望所とか、いろいろあるでないの。それらも観ようよ..でも、どうやって行くのかな。島内を走るバスはあるけど、西側エリアは全然走ってないぞ。レンタサイクル? 坂が多いに決まってる。レンタカー? 高い。やっぱ、徒歩だな。周囲15キロの島か..まぁ、大したことはないだろう、それに、島内めぐりをするとなれば、まずは港から左手に向かって、宗像大社中津宮の参拝だろうが、私以外のフェリーの客は、ほぼ全員、左手方向に歩いて行ったみたいだし..



 ..これがもう、大間違い! [;^.^] 確かにほぼ全員、西側に歩いて行ったが、彼らの目当ては宗像大社中津宮ではなく、うみんぐ大島! 要するに、釣り客だったのである。宗像大社中津宮からその裏へ回って島内を巡る道を歩く人は、私以外、正確にゼロ!

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 当たり前だ。地図をご覧になっておわかりの通り、島内の道は蛇行しまくっている。私は「H」(宗像大社中津宮)から「A」(大島灯台)を目指したわけだが(「C」は、大雨の影響が残っていて道が通れなかったのでパス)、6キロ近くあるのではあるまいか [;_ _]。季節次第ならばありうるが、この気候..[;_ _] 最初に、地図の縮尺をきちんと確認しなかった私も悪いが、また、この事態に気が付いてからも、「せっかくここまで歩いてきたんだから」という悪魔の囁きに抗しきれない私が問題なく悪いのだが..[;_ _][;^.^]、とにかく、これはいかん、時間がかかりすぎる暑すぎると焦っても、タクシーが通るわけもなく、それどころか、人間はおろか車1台通らず、ヒッチハイクもできず..[;_ _]



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 それでも、津和瀬の「夕日スポット」海岸に出たときには、ほっとした。(今は午前中だけどな![;^.^])地図をご覧いただきたい。大島灯台まで、ここからなら1時間はかからないだろうという目途がついて、元気もでた。しかし..



 ..まさかとは思ったが、道を間違えてしまったのだ。私は地図の左上、大島灯台を目指していたのだったが、道はどんどん右へと回り込み..どうやら、島の中心部に向かっているようなのだ..大島灯台への分岐点を、見落としてしまったらしい..

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 たとえていえば、「ジュラシック・パーク」の第1作の、産業スパイの手先の小悪党が、恐竜の胚珠を盗み出して港へ逃げようとして、途中で道を間違えて島の内側に迷い込んでしまった状態..違うのは、ジュラシック・パークでは嵐の夜だったが、いまは灼熱の日中。同じなのは、いずれも恐怖の島(← 違うちがう。[;^.^])

 とにかく、海岸に出ようとしているのに、歩いても歩いても森が深くなるばかりという、この心細さといったら..[;_ _][/_;][/_;][/_;]



 9:50、「大島むなかた牧場」の看板が見えて、ほっとした。やはり、大島灯台とは全然違う方向に歩いていた。ほどなく、風車も見えた。今からでは(帰りのフェリーの時刻の都合から)大島灯台まで行くことはできないが、ここから(灯台が)見えるので、もういいや。[;^J^]

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 それにしても..この牧場..厩舎はあるものの、動物の気配が、まったくない。そもそも人間も、ひとりもいない。また、道路の両側は単なる柵ではなく、鉄条網になっている。「伝染病のおそれがあるので進入禁止」という看板。ヒトの病気が動物にうつることを、及びその逆をおそれての、まことに当然の警告であるのだが、そうであるのならば、柵(鉄条網)の向こう側には、動物がいるべきだ。少なくともその気配ぐらいはするべきだと思うのだが..



 ..まったく、ない。ただ、静寂..この状況(鉄条網の向こう側にいるべき「動物」が姿を現さない)、説明するまでもないであろう。ジュラシック・パーク第1作の、序盤の展開、そのままなのである..[/_;][/_;][/_;][;^.^]

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 それはともかく [;^J^]、絶景である。(恐怖に耐えて [;^.^])ここまで来て良かった [^J^]。コンディションが良ければ沖合遙かに沖ノ島が見えるらしいが、ご覧のとおり。まぁ、仕方がない。これはこれで(「神域」が「見えない」というのも)風情があるさ。



 10:24に、バスが来た。ここまで来れば、バスがあるのだ。(ほぼ1時間に1本だが。)10:34に、「宗像大社沖津宮遥拝所」に着く。

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 窓が開いていれば、それが沖ノ島の方向のはずなのだが、どうせ今日は見えない日だからいいや [;^J^]。海の色が不思議である。なにがある(いる)んだろう..[/_;][/_;][/_;][;^J^]



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 11:11にバスが来て、ほどなく大島交流館へ。こぢんまりとした展示が好ましい。汗を乾かし、体温を下げ、疲れを癒す [;^J^]。写真は、交流館のすぐそばの「夢の小夜島」。



 島内の喫茶店でカレーライスを食べ、13:00のフェリーで大島を発つ。13:25に本土に着き、バスで移動。宗像大社バス停に着いたのが、13:50。

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 本殿・拝殿、第二宮・第三宮。高宮祭場がもっとも重要なスポットだと思うが、さすがに写真を撮ることは、憚られた。禁止されているわけではないのだが、いかにも「むき出し」の神域で、(罰当たりな言い方はご容赦いただきたいが [_ _])気持ち悪い..私の心が汚(けが)れているからだろうが..[;_ _][;^J^]



 15:22のバスでJR東郷駅に戻り、16:30、博多駅前のホテルに帰る。やれやれ疲れた..

 16:45に改めて出て、すぐ近くの「旭軒」という店で美味い餃子を食い、18:50、ホテルに帰る..メモはここまで。記憶も曖昧。寝るには早過ぎる時刻なので、ホテルの食堂で飲み直していたのではないかなぁ。

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*2018年08月12日:観世音寺/戒壇院


 ホテルで朝食。7:05、チェックアウト。快晴である。

 太宰府方面の電車に乗るが、今日のターゲットは太宰府天満宮でも九州国立博物館でもない。(これらは、数年前に訪れている。)8:20、観世音寺(及び隣接している戒壇院)に着く。9:00開扉なので、もちろん早過ぎる。日陰を探して読書で時間調整。

 9:00、観世音寺宝蔵へ。ここが、今回の旅の最後の目的地なのであった。この巨像群が。やはり、馬頭観音立像が、もっとも印象深かった。

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 浜松に早く帰りたい理由もあるので、あまり長居はできない。30分少々で離脱し(隣の戒壇院は、外側から眺めた程度。申し訳ないので写真を載せておく)、博多駅から10:53ののぞみ。15:06に浜松。15:25、帰宅。



 この6日間を振り返るに、ほぼ毎日、朝方は涼しかった(早かったからね)が、日中は結局、暑かった。無茶苦茶な暑さではないが。雨については、きわどかった日はあったが、降られはしなかった。折り畳み傘を使う機会は一度もなかった。

 やはり、荷物の多い旅行者としては、どんなに暑くても、雨に降られるよりはマシである。その意味では、実に幸運な旅程であった。

 夜、雷鳴と稲光。

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*解説


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Last Updated: Aug 20 2018
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