*2017年08月21日:同じ意味の親孝行発言なのに..
*2017年08月22日:ブライアン・オールディス、逝去
*2017年08月23日:幻想美術選「ラオコーンの発見」ユベール・ロベール
*2017年08月24日:やはり電源が..
*2017年08月25日:9月の展覧会観覧予定
*2017年08月26日:ドンブラコンLL 初日
*2017年08月27日:ドンブラコンLL 二日目
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*2017年08月21日:同じ意味の親孝行発言なのに..


 「親は、俺が看取る!」は、好感度、高い。

 「親には、先に死んでもらう!」は、なぜ、聞こえが悪いんだろうね。同じことを言っているのに。[^.^]

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*2017年08月22日:ブライアン・オールディス、逝去


 ブライアン・オールディス、逝去。享年92歳。

 けっして、数多くの作品を読み込んできたわけではない。しかし、輝くばかりの傑作の幸福な追憶を、私の魂の深奥に刻み込んでくれたのだ。「地球の長い午後」と「子供の消えた惑星」! この2作は、SFの極致のひとつであると信じて疑わない。さらに、「暗い光年」、「爆発星雲の伝説」、「隠生代」、「寄港地のない船」..

 R.I.P.

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*2017年08月23日:幻想美術選「ラオコーンの発見」ユベール・ロベール


 「幻想美術選」、第78回。前回の「廃墟と崩壊の画家:モンス・デジデリオ」に続いて、ついにようやく、「廃墟のロベール」、登場である。

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「ラオコーンの発見」(ユベール・ロベール、1773年)

 ユベール・ロベール(Hubert Robert、1733〜1808、Wikipedia(英文))は、18世紀のフランスを代表する新古典主義の風景画家である。先述のごとく、通り名は「廃墟のロベール」..となると、色物とまでは言わぬまでも、「在野」の「非主流派」「(よく言えば)個性派」だったのではないかと思われるかも知れないが、事実は全く異なる。廃墟や古代建築物のある風景をとりわけ得意としたことは事実であるが、それらの作品の圧倒的な魅力で赫々たる名声を恣(ほしいまま)にし、多くの顧客を得、王室庭園設計師、王立美術館ルイ16世絵画コレクションの管理者という重職につき、ルーブル美術館の改造計画にも参加した。

 まさに、画壇の中央で活躍した、堂々たる重鎮だったのである。

 それが理由かどうかはわからないが、同じく「廃墟の画家」であるモンス・デジデリオ(第37回第77回)との作風の違いは、明らかである。モンス・デジデリオの作品は、どこか暗い狂気を帯びているが、ロベールの作品には、精神の病は感じられない。同じ幻想世界であっても、はっきりと健康的なのである。

 こうも言えるかも知れない。モンス・デジデリオの世界は閉塞空間であり、時間も流れていない。凍結しているのである。それに対して、ユベール・ロベールの廃墟世界は、空間的にも時間的にも開放されている。その絵のなかに入って(空間的に)どこまでも歩いて行けるばかりでなく、時間線が、過去にも未来にも一直線にのびているのだ。

 この絵を見ていただきたい。広壮たる大空間の魅力はもとより言うまでもないが、地下から何かを発掘しているようである。いわゆる発掘現場、考古学の研究現場とも見えず、普通に町行く姿の女性や子どもたちがいるところを見ると、日常生活の中に残された(町の一部としての)廃墟のようにも見えるのだが..なんと、宝物(ほうもつ)中の宝物とも呼ぶべき「ラオコーン像」が発見された!

 重層的に積み重なる過去が、観るものを圧倒する。そして、その「過去」は、開かれたる「未来」へ届けられるのだ! 廃墟の栄光の光に包まれて..

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*2017年08月24日:やはり電源が..


 ..おかしいぞ。私の Win10 ノート。ACにつないで、しばらく放置しているだけで、突然、ブラックアウトしてしまった。

 このあと、電源スイッチを何度押しても長押ししても起動せず、「これはいよいよアウトか..まぁ、サブ機は用意してあるから、いいようなものの..」、と、覚悟を決めたとたんに、ふと、電源が入った。[;^.^]凸

 やはり電源がおかしい。バッテリーではない。基板交換されると、高くつくのだが..

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*2017年08月25日:9月の展覧会観覧予定


 7〜8月に、バタバタと片づけておいたので、9月の予定は、この程度である。

*太田記念美術館
 「月岡芳年 月百姿
 9月1日(金)〜9月24日(日)まで

*東京都美術館
 「ボストン美術館の至宝展−東西の名品、珠玉のコレクション
 〜10月9日(月・祝)まで

*三井記念美術館
 「驚異の超絶技巧! −明治工芸から現代アートへ−
 9月16日(土)〜12月3日(日)まで

 9月16日〜17日に上京する予定なので、これらは、そのタイミングでまとめて片づける。「驚異の超絶技巧!」展は、展示替えがあるのだが、11月にもう1回、行けばよし。

 それより大問題なのが、10月以降。

*上野の森美術館
 「「怖い絵」展
 10月7日(土)〜12月17日(日)まで

 ..は、いいとして、

*京都国立博物館
 「開館120周年記念 特別展覧会 国宝
 T期 10月03日(火)〜10月15日(日)まで
 U期 10月17日(火)〜10月29日(日)まで
 V期 10月31日(火)〜11月12日(日)まで
 W期 11月14日(火)〜11月26日(日)まで
 (T〜W期は主な展示替であり、一部の作品は、上記以外のタイミングで展示替される。)

 ..2ヵ月間に4回、京都に来いと!? [;^.^][;^.^][;^.^]凸

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*2017年08月26日:ドンブラコンLL 初日


 7:20に自宅を発つ。浜松駅から在来線で、東静岡駅へ。「第56回 日本SF大会 ドンブラコンLL」である。会場は東静岡駅の目の前のグランシップ。6年前にもここで開催されているので、勝手はわかっている。

 開場10:00のところ、十分余裕をもって、数十分前に到着。今年は見たい企画が少ない。誤解しないで欲しいのだが、私の嗜好に合う企画が少ないと言っているだけである。たとえば、SF音楽の企画は、「空想音楽大作戦2017「スター・ウォーズ」40周年!」なのだが、私はこのシリーズには興味がない..とかね。翻訳家パネルがないのも、残念だなぁ..

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 というわけで、13時からの1コマ目は、企画を見ずに、大ホール(「海」)でゴロゴロ。お茶エールを飲みながらもつカレーを食べたり、ディーラーズルーム(というかコーナー)をそぞろ歩いたり、「加藤直之 ライブペイント」を見学したり。こういう、だらだらとした過ごし方もまた、祭りの醍醐味である。



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 2コマ目は、「星雲賞、メッタ斬り」。ホストは大森望。池澤春菜、小林泰三、草野原々が、いわば固定パネリストで、あとは、他の企画から顔を出したり、逆に中座したり。加藤直之も、部分参加。以下、メモからアトランダムに。

 (加藤)「星雲賞をもらうメリットは、自己紹介に使えることぐらい。星雲賞アート部門でやや不満なのは、作品ではなく人に与えられる賞だということ。どの絵が評価されたのかを知りたい」(倉田の考察:投票する側も、漠然とアーティストに投票するだけで、どの絵がどうこう、ではないだろうね..)

 小林泰三は、円谷プロネタ(「ウルトラマンF」(早川書房))で受賞したのだが、円谷プロとのせめぎあいについて内幕を。当初のプロット(のひとつ)では、ダンが去ったのち、アンヌが妊娠していた..これはNGだった(当たり前だ。[;^.^])怪獣の首が落ちる(という残酷描写)も、ダメ。(小説としては問題ないはずなのだが)円谷プロはおそらく、台本として、映像化したときのことを想定して読んでいるからだろう。バルタン星人は使うな、とも言われた。[;^J^]

 (大森)「暗黒星雲賞を、星雲賞にあげればいい(笑)」(暗黒星雲賞の説明は面倒なので略。ウケる人だけウケて。[;^.^])

 (草野原々はTシャツにマジックで「カエアン」と書いているが、「カエアンの聖衣」を読んでいるのか、疑問が残った。)(大森)「「カエアンの聖衣」を新訳したものとして、いささか複雑(笑)」



 3コマ目は、「【R-18】moam2 〜人工筋肉アダルトグッズ〜」である。18禁企画ではあるが [;^J^] いかがわしい内容ではなく、真面目な開発(試作)の紹介。経緯というか紆余曲折の物語は、プロジェクトXの趣(おもむき)すら、ある。

 とはいえ、詳しい内容も写真もご紹介できないので [;^J^]、掴みの統計ネタを。アダルトグッズ業界は、1700億円、しかも右肩上がり(特に女性向け)。(アダルトビデオは700億円で、ネットでただで見られるからか、右肩下がり。)個人向けよりも、業務施設向けが多いのは、やはり、個人では買いにくいからか。

 ..と、これだけでは寂しいので、プレゼンを見終えた私の感想を。電動の方が合理的かもしれないが、エアー式には、やはりロマンがある。スチームパンク的というか。[^.^](さすがに、蒸気式というわけにはいくまいし。[;^.^])

 懇親パーティーは(会費も高いし)パスして、合宿(三保はごろも温泉)へのバスにのる。コンパックという。コンパックの説明は面倒なので [;_ _]、2012年08月11日の日記(国会図書館/CONPACK 2012)の後半を参照してください。

 いくつもの企画があったのだが、結局、大広間で3:00頃までくだを巻いていただけである [;^J^]。古本(もちろんSF)のコーナーに居る時間が長かったな、やはり。深夜に始まったオークションでは、ついハイになって、ハヤカワ文庫を中心に何冊も落札してしまった。[;^J^]

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*2017年08月27日:ドンブラコンLL 二日目


 「第56回 日本SF大会 ドンブラコンLL」2日目である。三保はごろも温泉の朝食バイキングは、6年前と同じく、美味い。バスで会場(グランシップ)へ。(さすがに多少は、グロッキー気味である。[;_ _][;^J^])

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 9:30からの1コマ目では、「祝!新井素子デビュー40周年」をチョイス。

 デビュー前後の話。奇想天外のコンテストでデビューしたにも関わらず、デビュー第一作は「いんなあとりっぷ」に掲載されるという、あり得ない事態に至ったのは、奇想天外の編集者、(コンテストで新井素子を熱烈に推した)星新一、いんなあとりっぷの編集者、そして新井素子自身、と、関係者全員が常識を持ち合わせていなかったから。[;^J^]

 デビュー後数年間、枚数制限はあってなきがごとしの状態であったこと。介護の話(持ち前のキャラで明るい話題にされていたが、内容は非常にヘビー..)。日本推理作家協会と日本SF作家クラブのパーティの違い。日本推理作家協会のパーティーでは、「食べない=食事があまる(新井素子が許せないのは、アワビ、フォアグラ、カニシャブが山のように余ること)」「営業(社交)をしている(挨拶回り、名刺交換等)」。日本SF作家クラブのパーティでは、「食べる=食事が足りない [;^J^]」「営業(社交)しない」。(新井)「(日本推理作家協会のパーティで)「このあと編集者たちと美味い食事をしにいくから食べないんだ」、と言ってる奴は、殴ってやろうかと思う(笑)」。

 日本推理作家協会に入っているSF作家は多い。健康保険に入れるから。



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 2コマ目は、「三行で教えて!」という企画。パネラー3人(小浜徹也、池澤春菜、笹本祐一)が、お題のSF作品(あらかじめセレクトされているオールジャンルの100作品からサイコロで選ばれる)について、3行でまとめてみせて、その巧拙を観客が愛でるという、実はパネラーにとって、大変負荷のかかる企画。[^J^]

 まず、(なぜか)草野原々について [;^J^]。このぶっ飛んだキャラの持ち主は、星雲賞の授賞式で「暴れた」[;^.^] のであるが、笹本祐一はそれを観ていなかった(し、草野原々がどういうキャラの持ち主か知らなかった)ので、小浜徹也と池澤春菜が彼のために、げんげんを3行で。[;^J^]

 以下、お題にあがったのは、「夏への扉」「宇宙戦艦ヤマト」「チグリスとユーフラテス」「月は無慈悲な夜の女王」「エイリアン」「ドラえもん」「ボッコちゃん」「タイム・マシン」。いずれも3人が、それぞれ3行で(個性を生かして)まとめてくれた(あるいはまとめそこなってくれた [;^J^])のだが、メモが残っていないなぁ..

 ここまでやったところで、ルール変更。オーディエンスにはタイトルを隠しておいて、パネラーが3行でまとめてみせ、客席に解かせる..「長い」「虫も長い」「カラッカラ」..あのな [;^J^]。瞬殺だわ [;^J^]。もちろん、「デューン」である。[^.^]

 ルールを戻して [;^.^]、「こちら葛飾区亀有公園前派出所」−ここで雑談が広がる。(これまでも広がっていたのだが。)山止たつひこから、山上たつひこへ。乱歩論。少年探偵団のすごさ(あれほど荒唐無稽なのに、忘れがたい怖さ)。自分の変態性癖を世間にさらけ出す偉さ。

 「君の名は。」−ここでも、雑談が広がる広がる [;^.^]。彗星が分離して、あそこに落ちるのは物理的におかしいだろ。そもそも3回も同じ場所に落ちること自体が不自然。意図的に誰かに落とされている。彗星ではなく、UFO。よほど壊したい何かが、あそこにはある。時間を「アレ」する恐るべき一族がいる(ので根絶やしにするために?)。だから女系が大切。この能力は、うつる..ウイルスか! [;^.^][;^.^][;^.^]



 3コマ目は、「原田実特別講演「怪獣が本当にいた時代」」。主として「怪獣画報」「学習 世界怪獣大事典」が題材。スーベニアブックから引用すると、「第一次怪獣ブーム当時、一部の怪獣図鑑は絶滅種である古生物や珍しい形態の動物などを怪獣とともに扱っていた。フィクションの中の怪獣にリアリティを与えるために「科学」や「実話」を担保とする認識が作り手と受容者の間で共有されていたからである」。

 大変楽しい講演であったが、何度か寝オチしたのは、睡眠不足のせい [;_ _][;^J^]。それにしても、「学習 世界怪獣大事典」って..[;^.^][;^.^][;^.^]

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 このあとまた、大ホール(「海」)をぶらぶらし、「加藤直之 ライブペイント」の(本大会での)完成形を見学したり(数年間にわたり、複数のSF大会で描き続けられる作品が多いのだ。今回のも、多分、そうなる)、ビールを飲んだり。



 閉会式を観て、17:08、東静岡から在来線。18:32、浜松。八丁蔵で一息ついて、20:30、帰宅。

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*解説


MASK 倉田わたるのミクロコスモスへの扉
Last Updated: Sep 2 2017
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