*2011年08月29日:Facebook の友達リクエストについて
*2011年08月30日:JP@WoWoWに失望する
*2011年08月31日:台風直撃?
*2011年09月01日:追い詰められる
*2011年09月02日:今月の展覧会予定
*2011年09月03日:日本SF大会(ドンブラコンL)1日目
*2011年09月04日:日本SF大会(ドンブラコンL)2日目
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*2011年08月29日:Facebook の友達リクエストについて


 これは本来 Facebook に限ったことではないのだが、(何故か)とりわけ Facebook で困ることが多いので [;^J^]、俎上に載せる次第である。

 時々 Facebook から、「Facebookの友達リクエストが届いています」、というメールが来る。ありがたいことである。こんな私と、友達になってくれようというのである [_ _]。問題は..極めてしばしば(非常にしばしば)、その人が誰だかわからない [;^.^] ことである。

 友達リクエストは(来るもの拒まずで)全て承認する、という流儀もあるだろうし、その場合は、あまり悩まないで済むかもしれないのだが、私は、一応、吟味する。そうでなくとも、現在の「友達」は高々数十人とはいえ、既に情報が大混雑してしまっている状態であり [;_ _]、むやみやたらと「友達」を増やしたくないのである(..と、こう書くと、「審査/選別」という(上から目線の)ニュアンスを感じとられるかもしれないが、純粋に、私の情報処理能力(キャパ)の限界に起因するやむを得ぬ対処であり、他意はない。[_ _])

 ..で、そうなると、「そもそもこの人は知人なのか?」という問題が生ずるのである [;^J^]。情報不足で特定(同定)できないことが、珍しくないのである。[;^.^]

 特に問題になるのが、(旧)パソコン通信系の知人(と推測される人 [;_ _])であり、かつ、「昔の名前を名乗ってくれない」人である。昔のパソコン通信(ASAHI-Net など、一部を除く)、及びインターネットの多くの部分(昔の fj(junet)など、一部を除く)では、普通は実名を使わず、ハンドル名が使われていた(いる)ので、そのあたりの友人・知人たちの本名(実名)を、ほとんど知らないのである。ところが、Facebook では本名(実名)で登録されているので、「ハンドル名しか知らなかった人から、本名で連絡を受ける」事態が発生しているのである。「あなた、誰?」なのである。[;^.^]

 無論、Facebook には「顔写真」も登録されているのだが、だからと言って「認証」できるとは限らない。照れているのか隠したいのか [;^J^] 後姿の写真とか、イラストとかも珍しくないし、真正面から(証明写真のごとく)解りやすく撮られていても、「確か、***のオフ会で15年ぐらい前に会った人ではないかしらん?」、という場合など、こちらの記憶力の限界もあるし、「あの人は、もっと●●●いたはずだ、いくらなんでも15年でここまで●●●わけがない」(超伏字 [;^.^])場合など、同定できないとしても、これは私の責任ではないはずだとも、思ったり。[;^.^][;^.^][;^.^]

 そうなると、頼みの綱は、登録されている「プロフィール」だが..これがまた、しばしば情報量が乏しくて..「性別:女性」としか書かれていなかったり [;^.^]凸。個人情報の漏洩を心配する気持ちはわかりますが、「プロフィール」欄は、自己表現の(売り込みの、プレゼンテーションの)場なのではないかしらん? そういうモチベーションが無い人(それ自体はもちろん全く構わない)が、Facebook を使う意味があるのかしらん? 住所や電話番号を知りたいわけではない。他人と「友達」になりたいのなら、せめてもう少し、あなたが「何者であるか」の手掛かりが欲しい。

 ..そういうお前のプロフィールは? という突っ込みを幻聴したので、確認してみたら..「居住地(市まで)」「出身地(市まで)」「性別」「生年月日」「血液型」「恋愛対象の性別」を公開し、(なぜか「言語」は空欄でした、)「自己紹介」が、

音楽ならばベルリオーズ、シベリウス。絵画ならばルドン、モロー、エルンスト。幻想文学ならばネルヴァル、小栗虫太郎、澁澤龍彦。漫画ならば、手塚治虫、吾妻ひでお、諸星大二郎、高橋葉介。SFならば、クラーク、ベスター、ヴァン・ヴォークト。グラドルならば、優木まおみ。AKB48ならば、篠田麻里子。

 ..であった。[;^J^](多少、更新の必要がありそうだな。篠田麻里子を松井玲奈と差し替えようかな。厳密には AKB ではなく、SKE だけどな。[^.^])

 ちなみに、ここまで書いてきたことは「同定の難しさ」についてであって、知人でなければ友達にならない、ということでは、「全く」ない。それは別次元の問題である。全く初めての人であっても、興味を惹かれ、面白そうな人であれば、「友達」になることは、いくらでもある。

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*2011年08月30日:JP@WoWoWに失望する


ジュラシック・パーク(第1作、1993)のブルーレイ化を首を長くして待っていた私は、ついにそれが実現したかと思いきや、あろうことか「アルティメット・トリロジー」にされてしまい衝撃を受け、(私がハイビジョン映像で欲しいのは第1作だけであり、第2作(ロスト・ワールド)と第3作(ジュラシック・パークIII)には、これ以上、びた一文たりとも金を払いたくないので、)次善の策として、WoWoWで放映されるのをハイビジョン録画しようと、再び、首を長くして待っていたのであった..(以上、これまでのあらすじ)

 ..まぁ、「ロスト・ワールド」は映画館で4回観たし、(第1作は41回、)「ジュラシック・パークIII」はDVDを持ってるし、全く認めていないわけではないのだが、私の人生においては、「これで打ち止め」の作品たち。それに対して、第1作は、まだこれから何度も繰り返して観るはずの作品なのだ。第1作とそれ以外との落差(格の違い)については、これまで何度か書いているので、ここでは繰り返さない。

 さほど待つこともなく、WoWoWの日程に上がったので、いそいそと予約録画を設定したのだが..その時点で、既に不安を感じてはいた。191/192/193の3帯域ぶちぬきの放映ではなく、193(192だったかな?)しかアサインされていなかったからである。

 ..で、結果を確認するのが恐くて、これまでHDDの中に寝かせていたのだが [;_ _]、いつかは現実に直面しなくてはならないので [;^J^]、今夜になって、ようやく再生してみたら..やっぱし [;-_-]。ざらざらの画質で、到底、観られたものではない..とまで書くと、WoWoWに対して失礼に過ぎますが [;_ _]、私の勝手な期待との落差はいかんとも..[;_ _] 無論、標準画質よりは遥かに優れているのだが、他のBD映像を知っている(目が慣れてしまっている)のでね..実際、確認してみたら、容量は5Gバイトかそこらである。191/192/193ぶちぬきで放映された映画の録画は、17Gとか18Gとかであり、情報量(滑らかさ)がやはり、3倍は違うのである。

 もちろん、手元の映画録画ライブラリには、BDどころか、標準画質のDVD−RAMが厖大にある。しかしそれらの多くは、観賞用というよりは、「参照用(調査/確認用)」に保存しているのであって、画質はたいして問題にならないのだ。私は、ジュラシック・パーク(第1作)の録画を、(LDに代わる)観賞用として保存したかったのでね..この画質なら、不要。削除。

 いつの日か、第1作のBDがバラ売りされる日を、気長に待とう。(あるいは、3帯域ぶちぬきで放映される日を。)

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*2011年08月31日:台風直撃?


 台風の到達が後ろ倒しになって、今週末の9月3日に、東海地方が暴風雨となりかねない情勢である。

 9月3日〜4日は、東静岡で日本SF大会(ドンブラコンL)が開催される。よほどの事態にならない限り、私は(浜松から)なんとか行けるだろうが、海外も含めた全国各地(特に西日本)の参加者は、無事に辿り着けるだろうか..

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*2011年09月01日:追い詰められる


 台風接近中。静岡への直撃はなさそう(上陸は西日本)だが、影響範囲が広い台風なので、9月3日当日の雨量は、全く楽観できない..

 FFFTP、開発終了。残念だが仕方が無い。お疲れ様でした。ありがとうございました。深刻なセキュリティホールが発見されない限り、これからも使い続けます。

 うーむ、ソフトバンクから、10月までに iPhone のOSを4.2にアップグレードしねーと、回線品質が悪くなっても知らねーぞ、と 恫喝された 告知が送られてきた。[;_ _]

 無論、iOS3.1.3ユーザーなんぞは絶滅危惧種であり、なんら、権利を主張するつもりはない [;^J^]。これまでアップデートを先送りしてきた私に、全面的に責めがある。要は、面倒なのである..いや、アップデート作業自体はワンタッチなのだが、想定されるトラブルからリカバリーするための、事前の下準備が。

 各アプリの設定画面のスナップショットを保存し、カメラロールや GoodReader などのローカルデータは失われる可能性が高いと考え、いったん全て退避させ..(この、くそ忙しい9月に、なんちゅうこったい..[;_ _][;_ _][;_ _]凸)

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*2011年09月02日:今月の展覧会予定


 (ネタが無い日は、展覧会のメモを書いてるな、と思ったそこのあなた。当たりです。[;^.^])

*箱根ガラスの森美術館
 「華麗なるヴェネチアン・グラス展
 11月3日(木)まで(9/9(金)予定)

*国立科学博物館
 「恐竜博2011
 10月2日(日)まで(9/9(金)予定)

*米沢嘉博記念図書館
 「耽美の誕生 ボーイズラブ前史
 10月2日(日)まで(9/9(金)予定)

*東京都庭園美術館
 「国立エルミタージュ美術館所蔵 皇帝の愛したガラス
 9月25日(日)まで(9/10(土)予定)

*山種美術館
 「日本画どうぶつえん
 9月11日(日)まで(展示替後の後半戦。9/10(土)予定)

*船の科学館
 「ごきげんよう!船の科学館
 9月30日(金)まで(9/11(日)予定)

*東京大学総合研究博物館 小石川分館
 「BIOMECANICA(ビオメカニカ)― 河口洋一郎の異形博物誌
 9月25日(日)まで(9/11(日)予定)

*ラフォーレミュージアム原宿
 「ヤン&エヴァ シュヴァンクマイエル展 〜映画とその周辺〜
 9月19日(月)まで(9/11(日)予定)

*サントリー美術館
 「あこがれのヴェネチアン・グラス
 10月10日(月)まで(9/12(月)予定)

*浜松市美術館
 「岐阜県立美術館所蔵 ルドンとその周辺展 〜夢見る世紀末〜
 10月10日(月)まで(9/17(土)〜9/19(月)予定)

*静岡市美術館
 「アルプスの画家 セガンティーニ −光と山−展
 10月23日(日)まで(9/17(土)〜9/19(月)予定)

*出光美術館
 「大雅・蕪村・玉堂と仙がい ―「笑(わらい)」のこころ
 9月10日(土)〜10月23日(日)まで(未定)

 ..多すぎる上に、微妙に破綻しているので [;_ _]、予定の組み換え、必至である。[;^.^]

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*2011年09月03日:日本SF大会(ドンブラコンL)1日目


 浜松西部地区は、現時点では雨は降っていない。ラッキー! 8:10に発ち、10:15に、東静岡駅前のグランシップ着。第50回 日本SF大会(ドンブラコンL)である。ここでは、風はある程度強く、雨は降ったりやんだりである(が、駅から徒歩3分の会場までの通路には、屋根がある)。

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 私が日本SF大会に参加するのは、1995年に浜松で開催された「はまなこん」以来、実に16年ぶり2回目である。16年前..恐るべきことに、1996年に廃墟通信を始める前の年なのである。有史以前なのである。[;^.^]

 受付をすませ、無料コインロッカーに荷物を預け、11時の開会式(@中ホール)まで少し間があるので、会場の真向かいのセブンイレブンで、おにぎりとお茶。大ホールでは開会式に先行して「ホビーロボット コロッセオ」が始まっていたので、いくつかのコーナーをそぞろ歩く。“歌って踊り、ファッションショーにも出演する”「HRP−4C 未夢」も展示されており、(ある程度)動きを見せてくれた。表情の変化が不気味 [;^.^]。特に、怒った体(てい)のときの頬のひくつきが、恐い。[;;^.^]



 11時から開会式。オープニングアニメとかは、無し。司会の美女は誰かと思ったら、池澤春菜さんでした [;^J^]。どうりでアニメ声だと思った [;^.^]。静岡市長の挨拶は、味わい深い。瀬名秀明氏の挨拶も。

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 13時からのコマでは、905号室の「なっちゃんの科学実験」の部屋へ。懐かしの地球ゴマを題材にして、回転エネルギーの保存を体感させてくれる。回転に逆らう方向には、動かし(倒し)にくいのである。それにしても(最近のSF大会に来ていなかったので知らなかったのだが)、大きなお顔で大道芸もする、アシスタントのなっちゃん、萌え〜![^.^][^.^][^.^]



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 10Fの「喫茶第二艦橋」へ。ボードゲームやカフェなど、雑多なコーナーがある「和みエリア」だが、静岡おでんがあったので、小腹を整える..てゆーか、ここで食事できるじゃん!(カレーや弁当など。)そうと知ってれば、セブンイレブンしたりしなかったのにぃ〜っ [;^.^]凸(左の写真は、この部屋に設置されているグランシップの模型である。確かに「船」でしょう? [^.^])



 15時から、1001−2号室で「空想音楽大作戦2011」。ドンブラコンとグランシップにちなみ、「SFスーパーシップ」をテーマとするSF音楽企画。パネラーは、早川優、不破了三、腹巻猫、山下康介氏。「スーパーシップが登場するSF映画やSFアニメ」という括りでは、あまりにも何でもありになってしまうので、「船舶の形をした」宇宙船という縛りが設定された。また、「船が宇宙を飛ぶのは、日本独自の文化」であるという、興味深い指摘がなされた。確かに、以下で取り上げられた作品は、「海や時を駆ける潜水艦や空母」を除けば、全て日本の作品である。

 「第1部 海・空・時を駆ける船」では、「海洋SFの世界」のコーナーで、「海底2万マイル」「原子力潜水艦シービュー号」「海底大戦争スティングレイ」「海底軍艦」「緯度0大作戦」「青の6号(1998)」。「船が空を飛ぶ!?」のコーナーで、「マイティジャック」「空飛ぶゆうれい船」「ふしぎの海のナディア」。「時を超えた世界」のコーナーで、「ファイナル・カウントダウン」。「第2部 宇宙戦艦発進!」では、「宇宙戦艦ヤマト」「惑星ロボ ダンガードA」「宇宙空母ブルーノア」「アクマイザー3」「惑星大戦争」「宇宙からのメッセージ」「オーディーン 光子帆船スターライト」。「第3部 山下康介の世界」では、「ガラスの艦隊」「宇宙戦艦ヤマト 復活編」「海賊戦隊ゴーカイジャー」。「ヤマト 復活編」では、話しにくいウラがいろいろとおありのようであった。[;^J^]

 17時から、901号室で「クトゥルーの御代」。パネラーは、森瀬繚、朱鷺田祐介氏。昨年のSF大会以降の1年間での、クトゥルー関係の出版物やその他の動きについて。(まず、MEADという、人類 サイコ 最古の蜂蜜酒が振舞われた。)最初のビッグニュース(ビッグ旧聞)が、「狂気の山脈」映画化中止、というのは、ほとんどネタであるが [;^J^]、映画化便乗企画で(一部)賑わったのだから、多少の実りはあったのでは [;^.^]。また、「邪神宮」も紹介され、「この展覧会を観に行った人、いますか?」に対して、私以外、ほとんど挙手しなかったのは、少し意外。(まぁ、東京エリア限定で、期間も短かったしね。)実は今日は、「邪神宮」で購入したTシャツ(黒地に禍々しい赤の(京極夏彦揮毫))を着ていたのだが、それをアピールするほど、おとなげなくは、ない [;^J^]。メリットの「蜃気楼の戦士」に、クトゥルーへのオマージュがある、との指摘。コンビニ本「ビジュアルで楽しむクトゥルフの世界」(森瀬繚監修)が、なかなか良いとの紹介があったので、買おうかな。1930年代に、ラヴクラフト自身が書簡で「クトゥルー神話」という言葉("Cthulhu & other mith..")を(ダーレスよりも先に!)使っているという新発見について(!)。また、ニコ動で「サウスパーク トトロ」で検索すると、トトロのクトゥルーパロという、おぞましく名状しがたいモノを見れるという紹介。[^.^]

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 これらの企画の聴講との前後関係は忘れたが、「ディーラーズルーム」も、もちろん漁っている。(右の写真は、この部屋で行なわれていた、加藤直之氏によるライブペインティングである。)サークル名は失念したが、故野田昌宏蔵書が放出されていたので、「夢の国をゆく帆船」(ロバート・ネイサン)をチョイス。実のところ、“一番ボロイ本”を選んだのである。普段、古書といえども(できるだけ)美本をセレクトする私であるが、この心境はお分かりいただけると思う。(もちろん、野田昌宏所蔵本印が押されている。[^.^])サークル「米澤嘉博に花束を」では、故米澤嘉博蔵書が出ていたので、「屍衣の花嫁」(東京創元社)を購入。また、今朝、出掛けにバス停からMixi日記に「SF大会に行くよん」と書いておいたところ、FCLAのCさんから「同僚がTシャツを売ってるはずだ」とのコメントが付いていたので、探して、JAXAのロゴ入りのTシャツを購入する。[^J^]



 19時から、3Fの交流ホールで「交流パーティ」。「知り合いのいないパーティ会場の孤独」を心行くまで満喫できるかとM的に期待していたのだが、そんなことはなかった。[;^J^]

 初対面の大森望さんに、いきなり、「日付が連続しているウェブ日記という意味では、私の廃墟通信が日本最古だと思う」、などと、いやもう全く、なんとおとなげないことを..[;_ _][;_ _][;_ _][;^.^] 氏は、いまや翻訳者というよりほとんどアンソロジストの趣があるが [;^.^]、編纂されている「NOVA」の最新巻では「スペース金融道」(宮内悠介)がもっとも面白かったこと、「NOVA」シリーズ全体では「バットランド」(山田正紀)が最高に素晴らしいことを、熱く語ってしまいました。[;^J^]

 その後、大森さんから、倉田つながりで [;^J^] 倉田タカシ氏に紹介された。「NOVA 2」に掲載された、極めて技巧的な“タイポグラフィ小説”「夕暮にゆうくりなき声満ちて風」や、年鑑傑作集「量子回廊」に収録された、“ツイッター小説の集積体”「紙片50」などで、ご存知あげている方。

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 パーティ恒例の(登録番号による)プレゼント大会では、どーせ当たるわけねーよ、とやさぐれていたら、思いがけず当選したので、「A-10A サンダーボルト II“アイドルマスター 音無小鳥”」のプラモをもらう。問題はもちろん、組み立てるべきか否か。[;^.^]

 「合体ロボ アトランジャー」の15分ほどのパイロットフィルム?が放映された。経緯(いきさつ)も説明されたのですが、忘れました。[;_ _]



 21:05にグランシップを送迎バスで発ち、合宿所の三保園ホテルに着いたのが、21:40。(合宿所へのバスは2時間ごとに3便あり、これが最後の便であった。)私は5人部屋。なんと(豪華でこそないが)スイートルーム(居間付き)である。居間にはマントルピースもある!(季節柄、電気ストーブが取り除けられていて、コンセントがむき出しになっていましたが。[;^.^])ひとりだけ、居間のソファーで寛いでいらしたので(他の人たちは、宴会/温泉/企画部屋に出かけていたのだろう)ご挨拶したら、青井邦夫氏でした。特撮について、興味深いお話を、いろいろ伺う。とりわけ、「さよならジュピター」の撮影現場における、(ビジョンやアイデアはあるものの)現場の技術や事情を知らずに口を出しまくる故小松左京氏の困ったちゃんぶりを重点的に。[;^.^]

 温泉(野天風呂つき)を堪能してから、PX会場へ。

PX    大会期間中に参加者に対して軽食や飲み物(アルコール類を含む)の提供を行う場所。PXの意味は米軍の基地などで売店の事をPX(Post exchange)と称していた事による(日本語では酒保(しゅほ))。主に合宿型大会で行われる企画である。(Wikipedia の「日本SF大会」の項より。)

 だだっぴろい和室の宴会場の一角に、酒と料理の供給基地があり、あとは数十人がそこらじゅうで、飲み食いしたり、車座でだべったり、ゲームをしたり、谷川流足圧術の施術を受けたり、オークション(「へろ」の様な異次元の物件は出品されなかったもようである)が開催されたり、という混沌 [^.^] ぶり。私は(いずれも初対面の)AさんやIさんとお話をしたり、さまざまな酒を果てしなく飲み比べたり [;^.^]。オークションでは買わなかったが、古本が並べられている一角があったので、レイ・カミングスの「宇宙の果てを超えて」(ハヤカワ文庫)を買う。い〜よね〜、この、突き抜けるような、伸びやかなタイトル [^J^]。これがSFだぜっ!!(← ちなみに、帰宅してから確認したら、案の定、ダブり買いでした [;^J^]。確かにな〜んか見覚えがあったんだよな〜、この、みょ〜な体型のエイリアン..[;^.^])

 2時まで飲んでいたのは憶えているので、就寝はそれよりは、あとのはず。[;^J^](ちゃんと、部屋に帰ってフトンを被って寝たのも、憶えてますってば。[;^.^])

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*2011年09月04日:日本SF大会(ドンブラコンL)2日目


 起床したら、7時頃。同室の人たちは、既に出たあと。私はホテルを8:40に出るバスでグランシップに戻るつもりなのだが、このバスは9:20着の予定で、最初の企画が9:30スタートだから、ギリギリ間に合わない可能性があるとして、もっと早い便で発ったのだろうか。大丈夫だと思うけどね〜。それにひとつ前の便は、7:10発、7:50グランシップ着のはずで、そんなに早くグランシップに着いても(多分)開いてなくて、間が持たないんじゃないかしら..(どうやら事実、そうであったらしい。[;^.^])

 昨夜は夜更けまで、あらゆる種類の酒をちゃんぽんで飲みまくっていたにも関わらず、二日酔いせず [^.^]。朝食バイキングは、なかなか美味い [^.^]。バスは少し早めに8:35に発ち、9:10、グランシップ着。ほうら、楽々、間に合ったじゃん。[^.^]

 今日の最初の聴講企画は、9:30から1002号室で「地球シミュレータは電気プランクトンの夢を見るか Part.2」。JAMSTEC(海洋研究開発機構)の地球シミュレータセンター長、渡邊國彦氏をお招きして、このスーパーコンピュータ(と「シミュレーション」)についての興味深いお話を、山ほど伺う。(以下、まとめるのが面倒なので、走り書きしたメモを時系列で書き写しておく。)

(旧地球シミュレータは)半径20mの距離に収まっている。この距離が重要。光でも66nsかかる。(計算のために)データを取り出す速度とほとんど同じ。つまりこれより遠いと、データの移動時間が演算時間を上回ってしまう。
(地球シミュレータの)建屋は見た目はパッとしないが、74億かかっている。電波遮蔽がごつい。隣りが首都高なので、がっちり遮蔽しないと、トラックの運ちゃんたちの違法無線で誤動作してしまう。
そもそも、速いコンピュータを作る口実として、環境のシミュレートを持ち出した。([;^.^])
地球全体をシミュレートしなければ、正確なシミュレーションにならない。
地球シミュレータの英語名は「Earth Simulator」だが、本当は「GAIA Simulator」にしたかった。「GAIA」の方が、大きな概念だから。しかし、商標が押さえられていたので、使えなかった。また、その頃から「GAIA」が、宗教的・疑似科学的ニュアンスを帯び始めた(ので、結果的に「GAIA」にしなくてよかった?)
米国のスパコンは、ほとんどが軍事目的。つまり、TOP500にあえて載らない(載せない)もっと速いものもあるのだろう(秘密にされているのだろう)。
旧地球シミュレータのプロセッサの故障確率は、75年に1回。この信頼性でも、全部で5120個あるので、毎週、どれかが壊れることになる。
7年もたつと、チップのテクノロジーが3世代古くなり、メンテ(交換)にべらぼうな金がかかる。
東工大のTSUBAMEのように、GPUを大量に使うスカラーマシンが現在のメインストリームだが、言語がアセンブラレベルなので、使いにくい/応用がきかない。当初想定していた用途以外には使えないことが多い。
並列の実行効率の壁。1万並列が限界かな..
地球シミュレータは軍事目的には使えないが、自衛隊は使える。なぜなら自衛隊は、軍隊ではないから。
性能は、1万倍にならないと、意味がない。(解像度を10倍にしないと、新しい世界が見えてこない。縦横高さ時間をそれぞれ×10)
実は今でも、実用的には地球シミュレータが、おそらく世界最速。(それを言ってしまうと、予算が取れないが。)重要なのは、スピードではなく、実行効率。
性能は、地球シミュレータ程度でよい。電気代とか、実行効率とか、総合的に判断すれば。それより、この程度のスパコンが複数台、欲しい。すぐに使える、ホットスタンバイしているやつが欲しい。それがあれば、地震が発生したらすぐに計算をはじめられる。津波の到達に間に合う。
計算以前に、データ入力。データ入力以前に、データ集め/データ保全。データは、人に付いて、管理されてしまっている。国でも自治体でも(大学でも?)人が異動すると、データが行方不明になってしまう。
地球温暖化のシミュレート結果。極地と、ロシアの上昇率が高い。ロシアの永久凍土が溶けると、下から、メタンガスが出てくる。これは、炭酸ガスの20倍の温室効果を持つ。温暖化で欧州が心配しているのは(本来、弱酸性の)海にCO2が溶けて中性化し、生態系(漁業)に大ダメージを与えること。既に進行中。
地球シミュレータの電源を落とすのは簡単だが、立ち上げるのが大変。311後、東京電力と協議して3週間止めたあと、4月1日にパワーオンしたが、160プロセッサ中、90個しか起動しなかった。全部立ち上げるのに、4日かかった。目下、節電指令で160個中22個を止めているが、無事に立ち上がるのやら..
丸の内のヒートアイランドのシミュレート。なぜ丸の内なのかというと、ほとんどが三菱地所の土地建物なので、三菱地所に話を通せば、データを集めやすい。5mメッシュで計算しているが、この数字がポイントで、道幅は10m以上なので、5m刻みならば、道を通り抜ける風の動きをシミュレートできる。逆にこれより細かくすると、自動車1台1台が見えてきてしまい、これらの動きをシミュレートしなければならなくなる。5mの解像度なら、自動車は見えないので、統計的に処理できる。(細かければいいというものではない。)
311のあと、地震研究の予算が東北に振り向けられた。地震の研究者たちが今心配しているのは、「南海」と「東南海」と「西南海」の震源が連動するのかどうかということなのだが、東北に、また大地震が来ることは無いだろうに(少なくとも、東海や西日本よりは確率が低いだろうに)西日本の地震研究に予算がつかない。
それでも、日本政府は、地震(や気象や環境)の計算に、予算を付けてくれる。前記のように、トンチンカンなところはあるにしても、応援してくれる。他の国では、こうは行かない。(「地球シミュレータ」などという存在自体が、あり得ない。)

 私が携わっている仕事とは、さまざまな意味でスケールが違うが、計算機のお守りとかデータの保全/互換性とか、同じ問題で困っていることがわかり、面白かった。

 引き続き11:30からは、908号室で「翻訳家パネル」。パネラーが、大森望、嶋田洋一、中村融、日暮雅通(以上、翻訳者)、清水直樹(SFマガジン編集長)、小浜徹也(東京創元社編集部)の6人。司会が、石亀渉(新米翻訳者 [;^J^])、梅田麻莉絵(SFマガジン編集部の新米編集者 [;^.^])の2人。これは基本的にメモなしである。別に寝てたわけではない [;^J^]。4人(+司会)の回答がバラエティ豊かすぎて、メモしきれないから投げたのである。(メモというより、速記録みたいになってしまう。[;^.^])

 日常生活、仕事の仕方、仕事の来歴など。もちろん人さまざまであるが、驚いたのは、(BGVなのでしょうが)テレビを見たり、ラジオをきいたり、BGMを流したりしながら翻訳できる人がいること。(無論、逆に、無音状態にしないとできない人もいる。)私は(音楽の聞き流しならともかく)意味のある言葉が耳に入ってきてしまうと、そちらに気を取られて、仕事どころか読書もできなくなってしまう..頭を使わない、手先/指先の作業ならともかく..(あ、語弊があるな。翻訳者も、頭を使って翻訳してるんだと思いますよ。[;^.^])

 13:30からは、1001−2号室で「「ロボットと美術」展の裏側」。この展覧会は、去年の9月20日に観ている。パネラーは、この展覧会を企画した「トリメガ研究所」の所員、川西由里(島根県立石見美術館主任学芸員)、工藤健志(青森県立美術館学芸主幹)、村上敬(静岡県立美術館上席学芸員)氏である。3人とも眼鏡をしているので「トリメガ」らしい [^.^]。また、大きな声では言えないが、眼鏡っ娘嗜好の観点からは、川●さんの萌えポイントは、高い。[^.^][;^.^]

 これまた(まとめるのが面倒なので)メモから時系列に書き起こしておこう。

展示品は、約300点。70箇所から借りた(普通は30箇所ぐらい)。これを3箇所で展示して、経費は都合3000万円(監視員、ポスター/宣伝費、などは別)。
展覧会は、一般に赤字。ほんとは、ひとりあたり3000円の入場料が欲しい。
展示品は、普通は4tトラック1台に全部入るのだが、今回は大物が多く、10t×2台+4t×1台。これを3箇所に運んだので、実は3千万の半分は、輸送費である。
ロボットを運ぶのは、大変!
マンガ・アニメの借り出しは、版権のクリアと費用が大変! 「青くて丸っこいロボット」は、権利のクリアで挫折。「眼鏡をかけた女の子のロボット」は、あまりに大変そうなので、最初から諦め。「マ●●●●Z」は、ギャランティーが..
サンライズ、手塚プロは、非常に協力的。ガイナックスは微妙..協力的ではあるのだが、結果的に、「新劇場版:序」という(限定された)クレジットに..
美術館業界(学芸員)は、視野が狭い。そもそも美術業界が、仲間内の、なぁなぁの世界。
近頃、マンガなどのサブカル系の展覧会が多いが、あれらは美術館(学芸員)は、実はノータッチ。企画会社が持ち込んだパッケージ(企画)を買っているだけ。最近は、美術館も採算を取らなければならないという流れになっているのだが、いわゆる芸術(絵画/彫刻/工芸)の自主企画(展覧会)では、(芸術だから)黒字にならなくてもいい、という感覚があり、採算を取るための集客目的の(客を呼べる)企画として、その類のものを「買っている」だけ。マンガとかアニメとかのサブカル系には、興味も意欲も知識も無い。
ロボ美(「ロボットと美術」展)は、そういう風潮に風穴を開ける、異議申し立てでもあった。ま、美術雑誌からは、無視されましたが..
いくつもの美術館から、ロボ美の企画はどこから買いましたか?(うちも買いたい)、という問い合わせがあり、ムカついた。
でも、美術館の組合が運営している賞(名称失念)は(二等賞を)もらえたので、それは素直に嬉しかった。

 なお、リンクした日記に書いたように、この展覧会の展示パネルと図録には、手塚治虫について、「従来の「劇画」とは異なる柔らかいタッチの絵を得意とした漫画家で、その表現はのちの日本漫画の主流となっていった」、という重大な事実誤認があるのだが、準備時間不足などに起因する見逃しだろうし、変な空気にするのは本意ではないので、この件には触れずに、そっと立ち去りました。[;^.^]

 そろそろ終盤。ディーラーズルームで開催されていたチャリティーオークションで入札していた、鶴田謙二の原画(キャプテンフューチャー)は、見事に落札できていた。[^.^]

 15:30から、中ホールで「閉会式 各賞授与式」。暗黒星雲賞の授賞式も行われたのだが、暗黒星雲賞については、もう、説明するのも面倒なので、略す。[;^J^](ちなみに、「台風12号」が受賞しました。[;^.^])

 17時過ぎに、閉会。在来線は遅れていたようだが、その遅れていた便をうまくつかまえて乗り継いで、浜松に順調に帰還。遠鉄デパ地下で惣菜を買って、バスで19:10に帰宅。バス停から自宅までの10分間のあいだに僅かに降り始めたので、最後の2分ほどは足早になったものの、なんとも悪運の強いことに、この2日間、一度も折りたたみ傘を開かずにすんだのだが、帰宅してテレビをつけてみたら、台風12号が、途轍もない被害をもたらしている..また、あとから判ったことだが、JR東海の在来線も新幹線も、私が乗り抜けたあとから、バタバタと止まったり遅れたりしたようである。

 夢のように楽しい2日間であった。これならこれから毎年、参加してもいいな..と思ったものの、来年度は、7月7日〜8日に、夕張なのである [;^.^]。(17年ぶりに)北海道旅行をする、良い機会かも知れないが..参加費と交通費の工面はつくだろうが..[;^.^][;^.^][;^.^]

蛇足1: 今頃になって思い出したのだが、「ダールグレン」の、一体どこが面白いのか、有識者に訊くのを忘れておりました。[;^.^]

蛇足2: 今日が誕生日であった。53歳..この私が、53歳..こんなありさまでも、53歳..SFである..[_ _][_ _][_ _][;^J^]

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*解説


MASK 倉田わたるのミクロコスモスへの扉
Last Updated: Sep 8 2011
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