*2004年05月03日:ホテルのロビーにて
*2004年05月04日:白山宣之について
*2004年05月05日:多摩図書館 → 秋葉原
*2004年05月06日:ちょっと追い詰められる [;^J^]
*2004年05月07日:「グロテスクの系譜」
*2004年05月08日:「へろ」
*2004年05月09日:「麦撃機の飛ぶ空」
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*2004年05月03日:ホテルのロビーにて


 とある用件で横浜のシュラトンホテルに出向き、そこのロビーのソファに身を沈めていたところ、通路をはさんで向かい側の席に腰掛けていた青年が、画集らしき書物の頁を繰っているのが目に止まった。私の席からはいささか遠く、表紙を見ても誰の画集であるかまでは判らなかったのだが、色調や全体の雰囲気からみて、ノーマン・ロックウェルあたりかと思われた。

 彼は大学生かな? なかなか趣味がいいじゃないか..と、目を細めていたのだが..ふと腕時計に目を落とした彼は、どうやら時間が来たと思しき様子で画集を閉じると、立ち上がりざま、その画集をバッグの中に「上下逆さまに」入れたのであった。

 う〜〜ん、惜しかったねぇ..零点![;^.^]凸

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*2004年05月04日:白山宣之について


 引き続き実家で、ゴロゴロゴロゴロ..今日はまた、どえらい強風であるが、引きこもって読書をしている私には、なんら関係の無いことである。[;^J^]

 白山宣之という漫画家については、何度か話題にしていると思う。キャリアはかなり長い人だが、どうやら単行本は「少年塔」「10月のプラネタリウム」(いずれもマガジンハウス刊、MAG COMICS)の、2冊の短編集しか出ていないようである。特に後者は傑作なので、どこかで見かけたら入手しておくことをお薦めする。

 「10月のプラネタリウム」のあとがきに、実にいい文章があるので、ご紹介しておこう。


 ならば我が身はと振り返って読み返して見れば、テーマ、モチーフ、ストーリー、どれを取っても小学校の四、五年生を出るものでないではないか。「大人の分別」など薬にしたくも無いし「成熟した恋愛」なんぞに至っては見当もつかぬから描ける筈もない。第一白髪混じりの四十男の癖に、フト気付くと、「将来何になろうかな」などと考えているのだから論外だ。
 (中略)
 これでは将来に亙っても窮乏は保証された様なものでウンザリするし、女房子供が不憫になるが誰が悪い訳でもない。動産、不動産より電鍵、六分儀が欲しいというなら仕方がない。競馬、競輪より彗星、日蝕に夢中というなら何をか言わんや、最早、故郷の失われた小学校の四年三組の窓際の席に帰るまでの事だ。ハッと目醒めて見回せば生まれた時から知った顔々、窓の外には菜の花畑、そして誰より懐かしい塚田先生の授業。
 ここに座って眠気を催す朗読とオルガンの音を聞き乍ら、カーテンを揺らす海からの風を浴びている限り、僕は日向の猫の子の様にいつまでも夢を見て、そうして決して存在しなかったどんな思い出だってでっち上げて見せるだろう。
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*2004年05月05日:多摩図書館 → 秋葉原


 連休は今日まで。去年までだったら、ついでに6日も7日も有休を取って、長期連休にしてしまうところなのだが..現在の部署では、そういうことをしにくいのである [;^J^]。人手不足云々は、実はあまり本質的ではない。「納期のスパン」が異なるのである。従来の部署では、大雑把にいって「数週間単位」であった。現在は、これが「一日単位」なのである。

 7:44のバスで中山駅へ。八王子経由で立川へ。多摩図書館の開館時刻(9:30)にピッタリである。

 「マンガ少年」誌を再度(ひと山 [;^J^])チェックして、


「火の鳥」映画化GO!(コメント)::1:マンガ少年:78/04

 ..をようやく発見。(「コメント」ったって、たったの1行なんですけどね [;^J^]。このデータを確定するために投下した時間とかコストとかムニャムニャ。[;^.^])しかしまだあと1本、同誌に掲載されているはずのエッセイ(というか談話)が見つからない。出直しだ。

 あとは本日は、もっぱら「少年チャンピオン」誌調査。「少年チャンピオン新人まんが賞の「選評」」を、第11回から第30回まで発掘した。あと少しで「少年チャンピオン新人まんが賞」問題にもケリがつく。やれやれ。

 17:00に閉館。秋葉原へ直行。まず、ラオックス楽器館で、R社のEV−5(フット・ボリューム)。5/16の浜松市民吹奏楽団の定期演奏会で必要なのである。書店で雑誌を買ってから、秋葉原デパートの中のキャッシュディスペンサーで現金を下ろし、石丸でCD。ベルリオーズの12枚組み+1枚。ラジ館のエフ商会でDVD−RAMメディアを少々。

 19:23のこだまで浜松へ。

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*2004年05月06日:ちょっと追い詰められる [;^J^]


 まぁ、ぼちぼち気がついてはいたのだが..XP機のコマンドプロンプトでは、10年乃至20年前のDOSツールが動かない [;^.^]。ピンチである [;^.^]。といっても、今すぐに困るわけではない。だって、DOSツールがDOS窓でバリバリに動くWin95機であるところのリブ100が元気なのだからね。しかしこれは(部品取りに使えるサブ機が2台もあるとはいえ)とっくの昔に製造中止の機種だし、数年後には使えなくなる。そうなった暁には、XPノートに切り替えざるを得ない。そしてその時には、現状、DOSツールを駆使しまくったBATスクリプトがひとつも動かない、というわけだ。比較的近い将来にプリセットされた大災厄だ。あたかも、旱魃や蝗害は、その年のために蓄えられた食糧を奪うわけではないが、(だから数ヶ月間は生きていけるのだが、)その年の収穫はゼロになるので翌年には食糧が全く無くなる、つまり、再来年まで生きのびられる確率が限りなくゼロに近づくのと、同じような事態である。(物騒な喩えだな。[;^J^])

 なにしろ、「“手塚治虫漫画全集”解説総目録」や、特に「吾妻ひでお 著作リスト」をメンテするためには、ひっじょ〜〜に複雑で大規模なBATスクリプトを動かさなくてはならないのである。(「手塚&吾妻用スクリプトについて」参照。)

 もちろん、解決策はいくつもある。ひとつは、XPのコマンドプロンプトでも動くawkやsed等を入手すること。もうひとつは、この際、Linux環境に移行すること。前記の超複雑なスクリプト群も、要するにBATで書いたからこんなに複雑になったのであって、shで書けばかなり規模は小さくなるはずなのだから。

 まぁ、ぼちぼち考えていきましょか。まだ1〜2年間の執行猶予期間は残されているんだし。[;^J^]

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*2004年05月07日:「グロテスクの系譜」


 「グロテスクの系譜」(Andre Chastel、1988、永澤峻訳、ちくま学芸文庫)読了。なかなか面白い。

 シュルレアリスムに直結するイメージ群。「この二つの原理とは、空間の否定の原理と人間、動物などのさまざまな種の融合という原理であり、言い換えれば、さまざまな形態の「無重力化」の原理とさまざまな「雑種」の生き物の傍若無人な増殖の原理である」(29頁)..はい、ここで「デビルマン」を想い出すのが、正しいオタク読者ですね。[;^J^]

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*2004年05月08日:「へろ」


 ず〜〜っと以前から気になっていたのだが..私の自宅から徒歩2分のところに、こんな事務所があるのである。

Picture Picture

 「Fender」のロゴである。Fender違いかと思ったが、ギタリストのポスターが掲示されている。確かに、ギターの「Fender」なのである。「Asia Representation Office」とある。

 ど、どうしてこんなところに..? というのが、正直なところである。確かに浜松は田舎ではない..どころか、大楽器メーカーが集まっている都市ではあるのだが、ごらんのとおり、このオフィスには駐車場もない。徒歩5分ほどで最寄りのバス停には出られるが..裏手に回ってみても、ただの民家なのである。といって、用もないのに訪問して、そのあたりの事情をインタビューするわけにもいかないしさぁ..[;^J^]


 18:50に、楽器博物館2Fの音楽セミナー室へ。「なかなかや」という、四人編成の古楽演奏グループの演奏会である。Cornetto/Tromba、Violino、Viola da gamba、Cembalo という編成で、17世紀前半のイタリアの器楽曲を14曲ほど。全て知らない曲であったが、とても楽しめた。面白かったのが、Cornetto という楽器である。いわゆるコルネット(Cornet)とは異なる、角笛に指穴を6つ開けたような形状の楽器で、木製ではあるが、金管楽器と同様のマウスピースを使って吹奏するのである。

 ヤフオクに「ウロン文学選集 第11巻 へろ」(クルムヘトロジャン著、知佳舎)が出ていたのだが..案の定、落札価格が高騰した。私も小当たりしてみてはいたのだが、明らかに不穏な気配が漂っていたので [;^J^]、早々に尻尾を巻いて、ウォッチだけしていたのである。

 「ウロン文学選集」は結局2巻しか刊行されておらず、「へろ」は第一回配本。私は、第二回配本の第19巻、「ふるむまかをめら」(ベーホ著)は所持しているのだが..まぁ、いずれまたチャンスもあろう。(良く判らない人は、「2000年03月13日の日記」を参照すること。)

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*2004年05月09日:「麦撃機の飛ぶ空」


 「麦撃機の飛ぶ空」(神林長平、ヒヨコ舎)読了。

 いまどき珍しい?「ショート・ショート集」であり、装幀もなかなか洒落ている。作品も悪くない。「ファントム」「過速」「マシン・チャイルド」「God be with you..」「和の君」「麦撃」など。

 ただ..本の創り方として“狙い過ぎ”ているところがあり、特に「射性」では、イラストがミスマッチになってしまっている。この作品の凄惨な世界観を、この童話的なイラストで読むのは、いささか苦痛である。恐らく、星新一の一連のショート・ショート集を飾った(というか、切っても切り離せない)和田誠のイラスト、の線を狙ったのだろうが..ちょっとハズれ。残念でした。

 13:00に「あいホール」へ。浜松市民吹奏楽団の練習会。前回指摘されたハープの音の問題点は修正済みで、シンセ・リードの音も入れ替えておいた。結果、今日のところは音に関して注文は出なかった。来週が本番なのだから、ここでフィックス。もうこれ以上音をいじることはしない。

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*解説


MASK 倉田わたるのミクロコスモスへの扉
Last Updated: May 12 2004 
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