*2003年09月01日:門前払い
*2003年09月02日:喰うもの、喰われるもの
*2003年09月03日:人まかせな人々
*2003年09月04日:ボウマン発狂説
*2003年09月05日:「PLUTO」
*2003年09月06日:掃除機、回春
*2003年09月07日:デジカメ買い換え/蜘蛛を悼む
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*2003年09月01日:門前払い


 近頃、少し困っていること。額にブツブツが出来ている。汗疹(あせも)系である。数年前、同じ様な状態になり、たまたま足元の別件 [;^J^] で某皮膚科に行った時に、ついでに診てもらったところ、「ニキビです」、と言われ、「この歳でかよーっ!」、と、医者の胸ぐらを掴んだ(← ウゾ [;^.^])という経緯があるのだが..その時に比べても遙かに症状は軽く、痒みも全くなく、水ぶくれにもなっていない。汗をかいたらすぐに洗って清潔に保っていれば、高々1週間かそこらで消えてしまうであろう..

 ..と、2週間以上前から、心がけて洗顔をしているのですけれどね。さっぱり良くも悪くもならない。まことに中途半端な状態である。なにしろ症状が軽すぎるので、とてもじゃないが医者にはかかれない。(順番待ちをしている)他の(ちゃんとした [;^J^])患者たちの邪魔をするんじゃねー!、と、蹴り出されるだろうし [;^J^]..顔見知りの薬屋で相談しても、「不要でしょう」、と、薬を売ってくれないし。[;^J^]

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*2003年09月02日:喰うもの、喰われるもの


 大概の人は、噂として聞き知っているはずである。「米国では、肥満していると、自己管理能力が欠如しているとみなされて出世できない」、という、アレ。まぁ、厳しいようだが筋は通っているし、ある意味、健全な競争社会なのであることよなぁ..と、身が引き締まる思いがするのであるが..

 ..しかし、それにしては、米国には「肥満児」「肥満成人」が多すぎないか? それも、日本人の感覚からは到底信じられないような、超絶的肥満児・肥満成人が? 上述の、「肥満に厳しいビジネス社会」とは、どうにもイメージが重ならない..

 ..と、ずーっと昔から不思議に思っていたのだが..実に簡単明瞭な「説明」に、つい最近になって、ようやくめぐりあった。それは..「圧倒的多数のアメリカ人は、生涯、出世とは無縁なのである」..あっ、そーか。「肥満すると出世できない」と、「肥満している人があまりにも大勢」が、矛盾無く成立する。どうしてこんな簡単なことに気が付かなかったのか..(あまりにも当たり前すぎて、かえって気が付かなったのか..)

 ..それは恐らく、「大概のサラリーマンは(あるいは課長止まりだとしても)いくらかは出世する」、という、日本的常識に、とらわれていたからであろう。圧倒的多数は下積みで終わるが、ごく少数の出世組は、(大多数の日本人の想像を絶する)数十億・数百億の年収を得る..という、社会的ダイナミックレンジが理解できていないからであろう。

 ..とすれば、行き着く果ては、もちろん、モーロック人とエロイ人である。ウェルズである。タイムマシンである。80万年後の北アメリカ大陸の地上には非肥満種族が、地底には肥満種族が棲息し、前者は後者のエサになる運命なのである。

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*2003年09月03日:人まかせな人々


 毎日のように街中にバスで出かけ、「田町中央通り」というバス停で降りている。「浜松駅」のひとつ手前であり、繁華街のど真ん中。毎日、私を含めて、何人もがここで降りる。

 ..にも関わらず、一ヶ月に一度くらい、降り損なうことがある。「誰も停車ボタンを押さなかった」からである。もちろん、この場合でも「(私以外にも)ここで降りるつもりだった人がいた」ことは、明らかなのである。このバス停を通過した時点で、声ならぬ声というか悲鳴ならぬ悲鳴というか [;^J^] とにかくそのようなざわめきが、車内を飛び交うからである。

 こうなってしまう理由は、言うまでもない。「(自分以外にも降りる人は必ずいるのだから)誰かが停車ボタンを押すだろさ」、と、みんなが高をくくって、よそ事をしているからである。(女子高生は携帯でメールしてるし、私は読書してるし..)ま、次のバス停(「浜松駅」)と、ごく近いので、そこで降りても(多くの場合)大勢に影響はなく、被害軽微なので良いようなものだが..それにしても、運転手も、気が利かないったら。

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*2003年09月04日:ボウマン発狂説


 「淀川長治 究極の映画ベスト100」(河出文庫)を書店で見つけ、パラパラと目を通していたら、「2001年宇宙の旅」の項に、驚くべき記述があった。


「(ディスカバリー号には)人が乗ってるんだけど、全部コンピューターが指示を出してるのね。人間がコンピューターに支配されているの。若いパイロットが、命令されているのがいやになって狂っていくんです」

 ..仰天! こういう視点があったのか! 普通、誰が観ても「HALが狂っていく」過程を描いている物語だが、「ボウマンが狂っていく」、とは..!

 もしかして、別の映画と混同しているのではないか、あるいは、「コンピューター対人間」という図式から、思わずこういう(古くて)ステロタイプな「テーマ」だと思い込んでしまったのではないか..と、悩んだのだが..恐らくどちらも違う。多分、ボウマンが(真空を突破して)「生還」して以降の展開のことを指しているのだろう。確かに、宇宙服を着込んだボウマンは目が据わってしまい、HALにも「落ち着け」、と、説得されるくらいだし..[;^J^] そのあとのスターゲイトのシーンも、狂気の幻想と解釈しても不思議は無いし。(光のシャワーはともかくとしても、ロココ風の部屋に閉じこめられるに至ってはね。)

 ..と、ある意味、それほどカッ飛んだ解釈ではないことに気が付いたが..しかし、これは(ヒントとしては)美味しい。さらに発展させることができる。

 つまり、「(ボウマン発狂説を採るとして、)どの時点から発狂していたのか」。

 上記のように、「HALを殺すシーンから」、というのがひとつ。その少し手前、HALに「HAL殺害計画がばれたシーンから」、というのがひとつ。「最初から」、というのがひとつ..さらに遡って、「そもそもディスカバリー号は、存在したのか」..ほらほら、いくらでも「作れる」でしょ。[^.^]

 「どの時点で“発狂”したのか」、という視点が、わたくし的に“来て”しまったのは..つまり、「幻想交響曲」(ベルリオーズ)なのである。この交響曲にはストーリーがあり、大雑把にいって、阿片自殺をはかった男が見る5つの情景が、5つの楽章に展開されるのであるが..実はストーリーには(大雑把にいって)2バージョンある。「第3楽章までは現実であって、ここで阿片を飲んで、第4楽章と第5楽章の悪夢を見る」、あるいは、「音楽が始まる前に既に阿片を飲んでおり、第1楽章から全て、悪夢の情景である」..

 「最初から発狂していたのか」「途中から発狂したのか」「途中から発狂したのだとして、それはいつからか」..(あなたが今、暇で退屈でほかにやることが無いのなら、「幻想交響曲」の解説として、「新・ベルリオーズ入門講座 第1講」を読んでみるのも、悪い考えではない。)

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*2003年09月05日:「PLUTO」


 「ビッグコミックオリジナル」誌で、注目すべき連載が始まった。「PLUTO」(原作:手塚治虫、漫画:浦沢直樹、監修:手塚眞、隔号(月いち)連載)である。

 手塚治虫ファンには、説明の必要もないであろう。「鉄腕アトム」全エピソード中でも最高の人気を誇ったとされる「地上最大のロボットの巻」の、リメイクなのである。この企画の噂をきいたとき、多少とも危惧はしたのである。なにしろ、鉄腕アトム全編中でも、ある意味もっとも典型的な「ロボットプロレス物」であり、それを現代的に再創造することができるものであるかどうか..

 見事な導入部である。まずモンブラン(という名前のロボット)が破壊されるのは、原作どおりであるが、本作では、モンブランとは別に、ベルナルド・ランケという「人間も」殺される。そしていずれの殺害現場にも、とある「猟奇的なサイン」が残されるのである。この、殺害現場の共通性と、モンブランを破壊したのはロボット以外ではあり得ないこと、ランケの殺害現場に人間がいた形跡がないことから、両者は共通の犯人=ロボットでないか、と、想定され..それはすなわち、(「ロボット法」上あり得ない)「殺人ロボット」が出現したことを意味し..という具合に、サイコサスペンス風に展開してゆくのである。10月4日発売号が、楽しみだ。

 閑話休題。

 完全に時機を失した私に非があるのだが..ISDNルーター MN128SOHOが邪魔なので、社内で(事実上無料で)forsaleに出して、約1週間..完全にシカトされてしまった..[/_;][;_ _][;^.^]..しゃあない。廃棄するしかあるまいなぁ..

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*2003年09月06日:掃除機、回春


 押し入れの中とか、ちゃぶ台の上とか、床の上とかに“散乱”している [;^.^] 各種雑貨類(典型的には文房具)を、ストッパーボックス3個にまとめた。単に放り込むだけではなく、小さいポリ袋に(シャーペンの替え芯、ポストイット、クリップ、ボタン、針と糸、サインペン、等など)「小分け」してから放り込んだので、まことに具合が良い。一気に生活空間がびゅーてぃふるになり、小一時間、満ち足りてしまった。[;^J^]

 加えて、掃除機が“パワーアップ”した。実は先週、カートリッジを取り替えたのである。この掃除機を購入したのは、2001年3月であるが、それから2年半のあいだ、カートリッジを交換していなかったのである [;^.^]。もともと、自宅にいる時間が短く、たいして埃も発生せず、従って、ごくたまにしか掃除をしないのであるが..それにしても、この間、ずーっと、「お取り替え時」インジケーターが点灯しないし、確かにまだまだ“吸引”するので、交換しないでここまで来たのだが..この夏になってから、掃除機を起動するたびに、異臭がするようになりましてね [;^J^]。まぁ、動物の死骸が入っているとは思わないが、黴くらいは生えているのだろう、と。

 で、先週、思いあまって、カートリッジを交換したわけ。さすがに蓋をあけると、少々臭いましたが、しかし別に死骸類は見当たらないし [;^J^]、群生した黴が発光していたわけでもない。埃がぎゅうぎゅう詰めになっているわけでもなく、確かにまだいくらかは空間に余裕があるので、「お取り替え時」インジケーターが点灯しないのも、まぁ無理は無いと思える。(2年半もかかって、これっぽちしか埃を吸引していないのか、というのは別件である。[;^J^])

 で、その日はカートリッジを交換しただけで、改めて掃除をする(掃除機を起動する)ことはしなかったのであるが..記念すべき、「カートリッジ交換後の初掃除」となった本日、心底、仰天したのは..す、吸う、吸う! なんという吸引力だ! 絨毯がひっついて上がってきてしまって、滑らせるのが困難であるほどだ! これは、新品で購入した時と、ほとんど同じ性能である。近年、「当初ほどの吸引力が無くなってきたなぁ..早くもガタが来ているのかなぁ..」、と、思ってはいたのだが..

 教訓:「お取り替え時」インジケーターなど当てにせず、吸いが悪いと感じたら、さっさとカートリッジを交換しろ!

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*2003年09月07日:デジカメ買い換え/蜘蛛を悼む


 郵便局、谷島屋書店、ジョーシン(DVD購入)。ジョーシンとコンプマートで、デジカメの価格チェック。アマノ書店に回ってからガリバーで梅酒を買い、OAナガシマへ。ここでもデジカメの価格をチェックして、結局ここで、キヤノンのIXY DIGITAL 400を購入。(4万円少々でした。)現在使っているNIKONのCOOLPIX700に、大きな不満があるわけではないが、さすがに数世代前のものであるし、最新のデジカメの技術水準に触れてみたくなったわけ。といっても、数十万円だすつもりもないので、CP比に最大の重きを置いたのは当然。(COOLPIX700は、今度の帰省時に持ち帰って、母にプレゼントすることにしよう。)

 昼過ぎに帰宅して、昼寝をはさみつつ室内でデジカメの動作チェックをすませ、夕方になってから、さて、向かいの空き部屋のドアに巣を張っている蜘蛛の、記念撮影をしてやろう、(前回撮影したときよりも、ふた回りほども巨大化しているのである [;^J^])と、出てみたら..なんと、帰宅したときにはまだあった「巣」が、取り払われている。管理人さんが(ようやく、気が付いたのか)掃除してしまったのであろう。私が昼寝しているあいだに..

 「巣」はともかくとして..(管理人さんが、平均的な感性の持ち主であるのならば)蜘蛛も、恐らく殺されてしまったのであろうなぁ..なんの罪科もない生き物なのだが..(近くに窓もない、コンクリートの壁に囲まれた場所なので、蜘蛛が脱出できたとは思えないのだ..)可哀想なことをした..

 ..えらそうなことを言える私ではない。管理人さんに対して、あらかじめ「助命嘆願」をしていたわけではないのである。実際..「確かに、この“巣”は目障りでしょうから、いずれ排除されるのはやむを得ませんし同意しますが、しかし蜘蛛の命は助けてやって下さいませんか。駐車場の周囲の生垣に連れていってやれば、そこで生きていけると思うんです..」..などと訴えていたら..管理人さんの、私を見る目が(恐らくは悪い方向に [;^J^])変わっていたと思うのだ。私には、そういうリスクを犯すことはできなかった。そのために、蜘蛛は(恐らく)命を落としてしまったのである。すまなかった..

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*解説


MASK 倉田わたるのミクロコスモスへの扉
Last Updated: Sep 10 2003 
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