*2002年09月02日:「色の黒さは..
*2002年09月03日:ADSLへの道
*2002年09月04日:ネタが無くて困っていたら..
*2002年09月05日:八ヶ岳ツアー2002:第1日
*2002年09月06日:八ヶ岳ツアー2002:第2日
*2002年09月07日:八ヶ岳ツアー2002:第3日
*2002年09月08日:八ヶ岳ツアー2002:第4日
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*2002年09月02日:「色の黒さは..


 ..七難隠す」。

 (誰もかれも顔を焦がしたり黒塗りしたりしているので元々美人の人であろうと美人でない人であろうと全然区別がつかないことを指して謂う。あるいは、渋谷の街角の想い出。)

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*2002年09月03日:ADSLへの道


 先週の金曜日の昼休みに、会社にADSL業者(KDDI/DION)が説明に来ていたので、パンフと申込用紙をもらっていたのであった。今日の昼休みにも来ていたので、記入済みの申込用紙を手渡したのであった。順調に進めば数週間以内に、自宅にADSLが届くはずである(..以下、極めて教訓豊かな物語である)。

 何故、私はこの業者(DION)にしたのか。

 「向こうから、やってきた」からである。

 私がいまに到るまでADSLを導入せず、ISDN+「INSテレホーダイ」+「INSタイムプラス」で、毎月1万円近い電話代を払い続けてきたのは、ただただ、「面倒だった」からである。何が面倒なのか。「ADSL業者を選ぶ」のが、である。

 首都圏とは比較にならない(桁外れに少ない)とはいえ、浜松ではADSL業者がよりどりみどりである。ということは、どれかを選ばなくてはならないということだ。これがしんどい。(不便な地方の人には怒られるだろうが。)実際、「どれを選んでも一緒」ということは、絶対にない。コスト、パフォーマンス、サポート..「会社の同僚が選んだ業者で、かつ、ノープロブレムだから、そこにしとくか」、という「手抜きの知恵」も、通用しない。立地条件(局からの距離など)が変われば、パフォーマンスは全く異なってくるからである。

 この状況に、めげてしまっていたわけである。「ADSLを導入したい」が、「業者を選ぶ手間をかけたくない」。そして、(すぐ上に述べたことといきなり矛盾しているようであるが、)本音を言えば、業者はどこでもいい。コストはともかく、パフォーマンスとサポートについては、実際に使い始めるまでは、わからないことであるし..

 ..という状況であればこそ、「売り込みに来た業者の勝ち」なのである。私は、DIONが決して廉くはない(少なくとも、最廉価グループのメンバーではない)ことは、知っている。そのくらいは調べていた。しかしそれにも関わらず、DIONに申し込んだのである。なぜなら、「目の前まで売りに来た」から。そして私は、多少の条件の差には目をつぶってでも、とにかくADSL化したいと思っていたから。

 これが、「ビジネスチャンス」なのである。「買いたくて仕方が無いのに“面倒だから”などの理由で最後の一歩を踏み出せずにいる」顧客候補は、必ずいる。そこには、「足を運ぶだけで」売れるのである。

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*2002年09月04日:ネタが無くて困っていたら..


 ..今日は、私の誕生日ではないか。

 ま、いまさら祝って嬉しい年齢でも無いのだが..(逆に、祝うに値するほどの高齢に到達するのは、まだまだ遙か未来であるのだが..)いただけるプレゼントを拒む理由は無い、とだけ、告知しておく。

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*2002年09月05日:八ヶ岳ツアー2002:第1日


 毎年恒例の八ヶ岳ツアー。私が参加するのは、今年で3回目。基本的には、懇意にしている清里のペンションAに宿泊して星を観るのが目的だが、どうも毎年、天候に恵まれないのである。さて、今年はどうなるか。

 参加者は去年と同じく、Yさん夫妻とA君と私の、計4人。勤務先のR社の高丘工場の駐車場に8:45に集合。ちなみに始業時刻は8:30であり、その15分後に遊興のための待ち合わせをするのだから、いい根性をしている。[;^J^]

 9:00に出発、9:05に東名浜松西IC。9:35に、牧ノ原SAで最初の休憩を取るが、あらららら、ファミリーマートがある [;^J^]。便利は便利だが、こんなものは高速道路にあって欲しくは無いなぁ。ハイウェイというのは、多少とも非日常の“ハレ”の空間であるのだから..(高速道路通勤をされている方々は、ご苦労様です。m[_ _]m)

 9:48に発ち、10:18に清水ICを降り、国道1号線から52号線へ。11:05に「道の駅 富沢」に着き、早い昼食を食べて、11:40に出発。

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 12:00に、身延山の麓のロープウェイ発着場に着く。11:20の便で上り、7分後に頂上着。

 日蓮宗の総本山、身延山久遠寺の、奥之院思親閣である。晴れていれば、展望台からは南アルプス連峰や荒川三山などの絶景が望めるはずだが、あいにくの曇り空。

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 おっとっと。「本師釈迦牟尼佛」像は、修理中 [;^J^]。青いビニールシートの上に仏像が見えてしまった人は、やや難ありである。

 13:20の下りロープウェイでおりる。13:33に麓の駐車場を出発し、清里方面へひたすら北上。15時頃から、大粒の通り雨。これが並みの「大粒」ではなく、ほとんど「水爆弾」[;^J^]。フロントガラスに絨毯爆撃 [;^.^]。

 16:05に、清里の清泉寮に着き、喫茶店で紅茶とケーキ。雨は大体上がっているが、雲は濃い。16:50に発って、ペンションAへ。お久しぶりー。

 夕食、入浴。取りあえず星空を観られるコンディションではないので、早めに仮眠して、真夜中に起きて様子を見ることにする。

 ..真夜中になっても空は晴れていなかったので、そのまま朝まで就眠。

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*2002年09月06日:八ヶ岳ツアー2002:第2日


 ペンションを10:35に発って、まず松原湖へ向かう。11:15着。

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 非常に小さな湖であり、どちらかと言えば「大きな池」といった風情。しかしムードはなかなか結構。昨夜から雨もよいで足元も空気もしっとりと潤っているのが、また良い。(星空を観るには最悪のコンディションであるが、盾に両面あり。)遊歩道(一周2〜3キロほどか?)をのんびりと散策..小公園..七不思議などの故事を紹介する立て札..池の主(神)と思しき巨大な蛙が足元に現れたが、後先考えずに苛める。[;^J^]

 12:35に松原湖畔を離脱し、13:00に食堂を見つけて入る。「レイクサイドたかの」。ここが実にいい店! 私は感激してしまった。

 なんというか、とても和めるのである。松原湖畔というわけではないが、窓から湖を、いい感じで眺めやることができる。シーズンオフの真っ昼間であり、他の客はほとんどいなかったが、常連たちがまったりとくつろいでいる姿が目に浮かぶ。壁には、各地の大学の(恐らく合宿中の)サークルの寄せ書き色紙がずらりと並んでいる。料理(ランチ)もなかなか美味かった。お薦め。

 13:40に発って、13:45に小海町高原美術館の、ル・コルビュジェ展。とにかく清里には、こういう小規模な美術館がやたらと沢山あり、なかなか興味深い展覧会がよりどりみどりなのである。

 私はル・コルビュジェを、もっぱら「建築家」として認識していたのだが、絵画作品も多数展示されていた..まぁ、建築設計ほどのインパクトはありませんでしたが。いまや「古き良き未来」に属する、郷愁を誘う“モダンな”建築プラン群は、しかし今なお魅力的である。

 14:40に発って、15:18に、毎度おなじみ南牧村農村文化情報交流館へ。小さな図書室をひやかしてから、15:47に発つ。(コミックコーナーに置かれていたのは、ほとんど全て手塚治虫の全集であった。)11:52に、例の「JR最高地点」の踏み切り。ソフトクリームを食べてから、16:08発。

 16:13に、萌木の村。明日のオルゴール博物館でのコンサートの予約をする。3000円もするのだが、その値打ちがあるかどうか。別の土産物屋で、おもしろ眼鏡を買う。偏光のトリックだと思うのだが、これをかけて点光源(クリスマスツリーのイリュミネーションなどが好適)を観ると、その光源の周囲に「図案」が浮き出すのである。「ニコチャンマーク」「ドルマーク」「グレイの顔」「天使」等など..この眼鏡をかけても、ぱっと見、どこがおかしいのかわからず、しばらくしてから、あり得ざるものが見えていることに気が付いて驚愕するのが、いとをかし。店員さんによると、花火を観るのがお薦めとのこと。[;^J^]

 16:56に発ち、17:12にペンションAに帰る。

 今夜も空のコンディションが悪いのだが、ところどころ雲が切れている..というか、ふっ..と晴れ間が広がり、すみやかにまた雲に覆われる、という具合。なんとも落ち着かないのだが、雲の切れ目のガスで覆われていないところの、空の深さ、星の多さは、さすがである。

 結局、入浴後、23時頃までAの自慢のドームで観望。いったんお開きにしたあと、明け方4時頃に、ふと目を覚まして雲がなくなっているのに気が付いたYさんが皆を起こして、(すみやかに雲が戻ってきたとはいえ)玄関前で2〜30分ほど観望。時刻が時刻なので、メインはオリオン座..つまり、冬の星座である。[;^J^]

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*2002年09月07日:八ヶ岳ツアー2002:第3日


 今日も朝から雲模様。ま、昨夜(というか、今朝)、それなりの星空を観ることは出来たので、「これで“負け”は無くなった」[;^J^] と、既に一同、吹っ切れている(というか、自分に言い聞かせている)状態。(姿勢が負けていると思う。[;^.^])

 10:05にAを発って、今日はまず、ごく近場の(この夏にオープンしたばかりの)八ヶ岳シルクロードミュージアムで、「シルクロードの土と形」展。10:15に着く。例によって小規模ながら(小規模だからこそ)良くまとまった施設であり、展覧会である。興味深い土器、多数。追憶に値するので、キーとしての「図録」を購入しておく。

 11:10に発って、目と鼻の先の「三分の一湧水」へ。適当になごんでから、11:25に発つ。11:35に、リゾートアウトレットへ。

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 私はここに、昨年の宿題を片付けに来たのである。このショッピングモールは、ほとんど全て衣裳屋であり、わたくし的には使えないのだが、数少ない使える店のひとつが、レゴの店。去年もここで(時を忘れて)遊んだのだが、DNAの二重螺旋を作るのを忘れていたのであった..というわけで、リベンジ。証拠写真を掲載しておく。(ちゃんと「4色」で構成しているところを、チェックしていただきたい。)

 昨年と同じ蕎麦屋で昼食。昨年同様、雨が降り始める。もっとも、昨年ほどのスコール(台風)状態には到らない。ま、可愛いもんである。12:50に発つ。

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 13:11に、まきば公園。来年の年賀状の図案ネタに羊の写真を撮りたい、という、A君のリクエストである。13:43発。

 14:00に、去年も来た清里フォトミュージアム。今井嘉恵写真展。テーマは「馬(競走馬)」である。私にはあまり馴染みがない(さほど興味がない)ジャンルなのだが、そんな醒めた目で観ても、実に美しい写真多数。14:52発。

 15:05に、清里駅前駐車場で開催されている「清里星祭」へ。生憎の雨で人の集まりも悪かったが、ちょいと小洒落た「3倍」のルーペを1000円でゲット。古書店の図録の写真など、やたらと細かい(フォントがほとんど潰れている)字を精査しなくてはならない機会が多くありますのでね。自宅にはもちろん虫眼鏡を用意してあるのだが、携帯用に。15:45に発ち、16:00少し前にAにいったん帰還。

 入浴と食事をすませてから、19:25に再度出発、19:40に萌木の村のオルゴール博物館へ。昨日予約した、オルゴールのコンサートである。定刻の20:00の少し前からスタート。

 これが実に素晴らしかった! 「オルゴールのコンサート」というのは実は誤解であって、各種「自動演奏楽器」のコンサートだったのであった。

 新旧のオルゴールをはじめとして、自動オルガン、自動ピアノ、及び各種の自動楽器のハイブリッドタイプ。5年前に「自動演奏楽器展」で見た、懐かしの「自動ヴァイオリン」と再会出来たのにも感激。また、モーツァルトの「自動オルガンのためのアダージョとアレグロ ヘ短調 K.594」を、本来の形で聴くことが出来たのも収穫。

 何よりも嬉しかったのは、これらの「自動演奏楽器(あるいは玩具、あるいはギミック)」に、「新作」が数多く含まれていたことである。つまりこのジャンルは、今なお、アクチュアルなのである。

 終了は、22:00過ぎ。ここで気が付いたのだが、頸(くび)が痛い。いや、「頸」というより、「頸と背中」だ。要するに、上方を見上げられない。角度にして30度が限界。完全に固まってしまっているらしく、頸を左右に振るのも痛い。何故..?

 ..わぁった。昨夜23時まで、Aのドームで、そして今朝4時から数十分、Aの玄関前で、(ほぼ)真上を、見上げ続けていたからだ。これで、頸(と背中)が固まってしまったのであった..ったく、運動不足というかなんというか..[;^J^]

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*2002年09月08日:八ヶ岳ツアー2002:第4日


 頸は少し治ってきましたが..[;^J^] ま、それはともかく、10:00にAをチェックアウト。星空的には(数時間は「星の海」を観られたとはいえ)例年に無く不作な年であった。

 10:13に清泉寮。土産物など購入して、10:33発。このあとさらに、土産物屋を2軒経由して、11:35に清春芸術村。

 清春白樺美術館、アトリエ兼合宿所である「ラ・リューシュ」、ルオー礼拝堂、等などからなる複合施設である。

 ラ・リューシュを外から眺めてから(中には入れなかった)、美術館へ。私は、白樺派自体にはさして興味は無いのだが、良いものは良い。ここでもポイントは、「美術館の小ささ」である。規模の小ささ故に、隅々まで把握することが出来る。これは大きい。特に美術館(の展示)自体が、筋のとおったポリシーで構築されている場合、その「宇宙」を「掌握」できるのだ。これは、(超)巨大美術館、(超)巨大展覧会では、不可能なことなのである。

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 ラ・リューシュの前に置かれていた(エッフェル塔の設計者である)エッフェルの彫像が面白かったので、写真を撮っておく。小さなルオー礼拝堂の中には、(手動)ふいご式のパイプオルガン。

 この小さな「村」のなかのレストラン(「ラ・パレット」)で昼食をすませて、13:12に発つ。13:55に白根桃源文化会館着。

 去年も来たのだが、「事前に申し込んでおけば(パイプオルガンを)試奏できますよ」、ということだったので、今年は事前に申し込んでいたわけ。

 ここのパイプオルガンは、フランスのオーベルタン社製で、ストップ数48、パイプ数2,914。ふいごは流石にモーター式だが、それ以外は、キーアクション、ストップアクションとも、全て直結手動式。

 担当者は去年と同じ、眉のくっきりしているSさんである。我々4人でパイプオルガンの試奏のみならず、パイプオルガンの裏側(内部)まで案内していただいた。非常に勉強になった。(もっとも私自身は、「弾く」なんてものではなく、各ストップ(音栓)のサウンドチェックをしたに留まる。)

 来年への宿題がふたつ。「1曲はまともに弾けるようにしておこう」。「光量不足のホールでもパイプオルガンの写真を綺麗に撮れるように、デジカメの準備をしておこう」..いや全く、何も考えずにオートフラッシュで撮っただけでは、全然写っていなかったのであった [;^J^]。(しかもそのことに気が付いて、なんとか手を打とうとしたところで、バッテリーが切れて撮影不能になってしまった。[;^J^])ま、そこはデジタルデータなので、ソフトで補正すればなんとか観られはするのですが、もともと捉えていないエネルギー(光)を捏造しても、弱々しい画像にしかなりませんのでね。

 14:50に発つ。あとは往路を巻き戻すだけ。16:00、「道の駅 富沢」。17:00、国道1号線。17:10、東名清水インター。17:40、牧ノ原SA。18:28、浜松西インター。18:32、高丘工場駐車場。18:43、解散。

 星空的にはいまいちだったが、美術的・音楽的には実り豊かな「八ヶ岳ツアー2002」であった。

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*解説


MASK 倉田わたるのミクロコスモスへの扉
Last Updated: Sep 11 2002 
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