*1998年05月04日:麦茶と烏龍茶
*1998年05月05日:ブラック・ジャックのアニメに想うこと
*1998年05月06日:びいこちゃん/リンリンちゃん/鉄腕アトム(小学四年生版)/冒険放送局/ボンゴ/ピピちゃん/ワンダーくん/風之進がんばる/地球大戦/漫画中学/ジャングルタロ/動物つれづれ草、調査
*1998年05月07日:「携速95」で文字化け
*1998年05月08日:ISDN“スタンバイモード”[;^.^]
*1998年05月09日:S古書センター/DDI
*1998年05月10日:広告イラスト等調査/鶴田謙二
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*1998年05月04日:麦茶と烏龍茶


 つくづく不思議で仕方が無いのだが..大抵の飲み屋やレストランでは、ソフトドリンクとして烏龍茶を用意している。その他のソフトドリンクは、オレンジジュースなどの甘いものが大半なので、車を運転するなどの事情で、ビールや酒の代用品としてソフトドリンクを飲む人にとっては、烏龍茶以外の選択肢は、事実上、無い。

 なぜ、麦茶を用意しないのだろう? 季節ものだということは判るが、夏場だけ、ソフトドリンクを一品増やす管理コストは、たいしたことは無いと思うのだが。年に1〜2回は、メニューのリニューアルをしているのだし。

 嗜好にもよるが、私は、麦茶の方が圧倒的に好きなのである。烏龍茶も飲めないことはないが、もう全く、比較の対象にもならない、次元の違う美味しさだと思うのだ。

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*1998年05月05日:ブラック・ジャックのアニメに想うこと


 先日(5/3)録画しておいた、アニメ映画「ブラック・ジャック」を観る。パターンな言い回しで恐縮だが、期待していなかったので、楽しめた。

 しかし、脚本の詰めは、甘い甘い。エンドルフ・アーの製造工場で、BJがジョーの手術をする時に、他の3人が(感染の恐れがあるのに)これといった防護策もとらずに立ち会っている。また、口ふさぎのためにジョーを殺しにきた暗殺部隊が、ジョーの死をきちんと確認していないばかりか、関係者であり目撃者でもあるBJたちを殺さずに引き上げてしまう。

 まぁいいや。そこそこ楽しめたのは確かだし、原作の膨大なエピソード群(無論、中には、駄作・凡作も少なくないのだが)の価値を引き下げた訳ではないし。

 突然思い付いたが、私の記憶違いでなければ、シャーロック・ホームズの、もっとも伝統的というか正統的というか正規のファンクラブは、確か作中登場団体の名を借りて「ベイカー・ストリート・イレギュラーズ」という名称だったと思うが(“正規の不正規隊”か [;^J^])、彼らは、シャーロック・ホームズ・シリーズを文字どおり聖典視しており、その全テクストを収めた全集の上に手を置いて、誓言したりするという。イギリス式のジョークだとしても、あまり趣味がいいとは思えないが [;^J^]、手塚治虫の作品群中、“狂信者”たちによって、同様な聖典化がなされうる短編シリーズは何か、と、考えると..それは、「鉄腕アトム」でも「三つ目がとおる」でも「(新・旧)ライオンブックス」でもなく..「ブラック・ジャック」ではないだろうか。(「ブラック・ジャック・イレギュラーズ」..まんまやないか。[;^J^])

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*1998年05月06日:びいこちゃん/リンリンちゃん/鉄腕アトム(小学四年生版)/冒険放送局/ボンゴ/ピピちゃん/ワンダーくん/風之進がんばる/地球大戦/漫画中学/ジャングルタロ/動物つれづれ草、調査


 帰省は今日まで。朝いちで国会図書館。

 まず、「こばと」誌の「びいこちゃん」。「ひとみ」誌の「リンリンちゃん」は、後半3ヶ月分、別の利用者とバッティングして閲覧できず。

 「小学四年生」版「鉄腕アトム」には、全集未収録分もある。これは単行本未収録であろうか? 同じく「小学四年生」誌の「冒険放送局」、「小学五年生」誌から「小学六年生」誌にかけて連載された「ボンゴ」。

 「おもしろブック」誌の連載を、片づける。「ピピちゃん」は、序盤の欠号多し。「ワンダーくん」「風之進がんばる」「地球大戦」。「漫画中学」は、ほとんど切り取られている。最後に、「ジャングルタロ」。

 前回、ざっと目を通しただけで、梗概をメモしている時間が取れなかった「野ばらよいつ歌う」(「少女サンデー」)のコピーを取る。また、終了間際に、「動物つれづれ草」(「アニマ」)を、後日複写(郵送)のカウンターに滑り込みで持ち込む。

 それと、これは今日ではなく、昨秋の調査分だが、手書きメモしか残っていなかったので、「ぼくの孫悟空」について、心覚えを書いておく。「かげろう大王の巻」と「ヒヤリ仙人の不良生徒の巻」の間に位置する、「漫画王」誌 57/10 から、57/11、57/12、58/01 にかけて掲載された、“月の兎の呪いによって山犬の顔に変えられてしまった姫のエピソード”が、全集未収録である。58/01 掲載分が、関谷ひさしの代筆だからではないか、と推測される。(この例に限らず、当時は代筆が珍しくなく、そのこと自体は、こんにちでも同じかも知れないが、違うのは、当時は、「今月号は、**先生が代筆されました」と、明記されていたことである。)

 さて、閉館後は、いつもの順路。(今日は、現代マンガ図書館は、スキップ。)

 まず、地下鉄で神保町。中野書店で、「佐武と市捕物控」(石森章太郎、小学館文庫、旧装版)の12巻と13巻。「高橋葉介作品集 4」(朝日ソノラマ)。コミック高岡で、「怪 第弐号」(角川書店)。三省堂で、「澁澤龍彦をめぐるエッセイ集成 I」(河出書房新社)。

 徒歩で秋葉。リブ100のメモリを4軒ほど探したが見つからず、先送り。気合を入れて探せば見つかったかも知れないが、既に荷物の重量が破局的である。実際、右足の足跡の方が、左足のそれよりも、明らかに深く沈み込んでいるのが判る。こんなところから足がつくのだ。気をつけないと。

 ヤマギワソフト館で「平凡社大百科事典」「大辞泉」(ともにCD−ROM)。ここで限界。PDの値段をラジ館の7Fで調べる根性もなく、みどりの窓口へ。19:07のこだまで浜松へ。

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*1998年05月07日:「携速95」で文字化け


 「携速95」で、「大辞泉」「平凡社世界大百科事典」を圧縮インストールしていて、動作不良に遭遇する。

 「文字化け」である。

 それも、「平凡社世界大百科事典」の、「SF」の項目の、「ウィアード・テールズ」という単語の直後から「化け」はじめ、ほどなく「不正なアクセス」で落ちる、という..おまえは受けを狙っているのかコラッ としか評しようのない文脈で。[;^.^]

 試しているうちに、圧縮しなければ、この問題は発生しないことがわかった。どのみち100Mしか変わらないので(圧縮して430M、非圧縮で530M)、圧縮解除する。

 これは恐らく、圧縮アルゴリズムのバグというよりは、本体メモリ32Mで運用しているからだ。「48M以上推奨」なので、この不具合を問題視するつもりはない。どうせそのうち、メモリ買うし。

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*1998年05月08日:ISDN“スタンバイモード”[;^.^]


 突然気がついたのだが、ISDNアクセスを終えたあと、ネットスケープから、MN128SOHO(ルータ)の設定ページでISDN接続を切断し(この時点で、アクセスインジケータは消える)、その後ネットスケープ、あるいはウィンドウズ自体を終了させると、アクセスインジケータが点灯し、ISDNに接続してしまう。[;^.^] なんじゃこりゃ? 以前は確かに、こんな振る舞いはしていなかった(と思う)。

 お陰で、切った直後に、メールを取り込むのを忘れていたとか、ネットニュースを読むのを忘れていたとか、見とくべきホームページを忘れていたとかで、Becky!やテルネットやネットスケープを起こすと、まるで専用線接続であるがごとくにレスポンスが速いが、この快適さは、私が望んでいることとは異なる。[;^.^]

 一体、どこの設定が変わってしまったのやら。パッとみ判らん。そのうち直しとこ。どうせ放っておけば、設定した時間後にタイムアウトして、再度切れるので、被害は軽微だし。

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*1998年05月09日:S古書センター/DDI


 FCLAのRTでR氏に教えてもらった、島田のS古書センターへ行ってみる。国道1号線沿いに、片道60Km、90分。私としては、珍しいほどの長距離ドライブである。

 整理が行き届いておらず、とにかく積み上げてある。蔵書の全貌を把握するためには、そこらじゅう掘り返さなくてはならない。これが神保町のように、回りに他の古本屋がいくらでもある状況なら見捨てるのだが、ここにはこの1軒しかない。それは別としても、妙に古い本が、色々埋まっている。何度か通う値打ちはあるかも知れない。

 今日のところは、松久由宇と、石川淳と、名前のみ知っていた「あまとりあ」誌を1冊、買っておく。向かいのアトムボーイ(回転寿司)で、遅い昼食。

 夕方、帰宅して松久由宇(「タイムフライト」(東京三世社))を読んでいたら、DDIがやって来て、なんか設置させてくれという。(考えるのが面倒なので)取り敢えず断ったが、キャンペーン期間中で無料だというし、ただほど廉いものはないので、結局セッティングしてもらう。

 数十分後に帰っていったが..この装置はなんなんだろね? [;^J^] 長距離電話をかける時、勝手に廉い回線を選んでくれるという、はいてくがじぇっとらしいが..気が向いたら、マニュアルでも読むか。

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*1998年05月10日:広告イラスト等調査/鶴田謙二


 浜松市立中央図書館で、手塚リストの新聞系の追い込みをする。

 これまでの2年以上にわたる調査は、「連載期間が範囲でしか判っていない作品の、掲載号の確定」が、主たる目的であった。その理由は、「何故、データを確定することに執着するのか」に書いたので、繰り返さない。

 この「掲載号確定調査」は、「マグマ大使」など、国会図書館でも現代マンガ図書館でも読めず、調査できないものを別とすれば、あと、国会図書館で推定3日工程。ようやくここまで追い込んだ。

 そこで、「掲載号確定調査」よりもプライオリティを下げていた、「掲載月号は従来資料において矛盾無く確定しているものの、現物にあたっておらず、頁数もわからない作品群」の調査を、フェードインさせることにした。ほとんどは、カットやイラストやエッセイ/談話であるが、単発の短編漫画作品や絵物語等も、30編弱、残っている。上記両図書館で読めるのが、推定6〜7割程度か。

 ということで、今日は、地元の図書館で調べられるだけ調べておこう、と、朝日新聞、日本経済新聞、中日新聞の、主として広告イラストをチェックしたという次第。このジャンルは、どこまでをリストに記載するかの線引きが、極めて困難である。長期にわたって、マスコット的に(アトムなどが)ワンカットで使われている例もあるし、古い広告には、無断使用ではないか?と疑われるものも、無いでは無い。とりあえず、従来資料で取り上げられているもの全ての和集合に、調査中に(たまたま)発見したものを加える、という方針で進めることにする。

 数日前に購入してあった、鶴田謙二の「SF名物」「Spirit of Wonder」「水素」(いずれも講談社)を読む。

 この漫画家の作品は、ずいぶん以前に、なにか雑誌で読んだことがあるのだが(作品名失念)、キャラクターデザインの“アク”が鼻についたのと、絵が整理されていなくて見づらい、という印象で、それ以来、興味を失っていた。

 つい最近になって、実はこのたった3冊の単行本で、デビュー以前の同人誌時代の作品も含めて、ほぼ全作品を網羅しているのだということを知り、俄然興味が湧いてきたのである。(コンプリート指向のマニアなんて、こんなものである。外道である。)

 ふむふむ。悪くない。キャラクタは暖かいし、何よりも“世界”がいい。ただ..やはり、絵は上手だとは思わない。作品にもよるが、遠近感の表現が、奇妙に下手なのである。そのため、しばしば“空気(空間)”の感じられない、息苦しく描き込まれたコマが現われ、その中に何が描かれているのか、解読するのに時間がかかったりする。

 本格的なポルノ(「美少女漫画」にあらず)を描けば、化けるんじゃないかなぁ。なんにせよ、次に単行本が出るのは、5年以上、先になりそうだが。

 どうでもいいことだが、浜松市にすんでいたことがあるのかな? 出身は横浜市らしいのだが。(「水素」の初出一覧に「リング・ザ・ワールド」のデータが欠落しているのは、困る。)

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*解説


MASK 倉田わたるのミクロコスモスへの扉
Last Updated: May 14 1998 
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