*2021年12月20日:幻想美術選「人形の遊び」ハンス・ベルメール
*2021年12月21日:「ベストSF 2021」
*2021年12月22日:カインズ、東急ハンズを買収
*2021年12月23日:痛み止めを止めてみる
*2021年12月24日:悪化してるよな [^.^]
*2021年12月25日:ぱいぱいでか美改名/年賀状投函
*2021年12月26日:高速道路試走/時刻表トリック? [;^.^]
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*2021年12月20日:幻想美術選「人形の遊び」ハンス・ベルメール


 「幻想美術選」、第278回。

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「人形の遊び」(ハンス・ベルメール、1949年)

 Hans Bellmer(1902〜1975、Wikipedia)は、シュルレアリスムに分類される画家であり、写真家であり、人形作家である(画像検索結果)。「人形の遊び」は1949年刊行の着色写真集であり、彼の代表作のひとつ。ここにご紹介するのはその中の1点で、構図とプロポーションが面白い、私のお気に入りの作品である。

 「球体関節人形」自体は古くからあるもので(Wikipedia)、非常にリアルな人体表現の人形も少なくないのであるが、ベルメールの「球体関節人形」は、体の中心(腹部)に大きな「球体」を持つ(というより、その「球体」から手足や頭部が生えているようにすら見える)ことが、特徴である。

 あなたは、彼の「球体関節人形」を見て、あるいは「イノセンス」(Wikipedia)(画像検索結果)を思い出したかも知れない。このアニメ映画では、直接的には四谷シモンの球体関節人形を参照したようであるが、起源を辿れば、ベルメールの人形に行きつくのである。

 ついでだから、書いておく。私は「イノセンス」を公開時に観たときから(その後、DVDを購入して見直したときも)疑問だったのだ。この映画ではこの人形たちは「セクサロイド」として登場するのだが..こんなプロポーションの「女」、抱く気になるだろうか..?[;_ _][;_ _][;_ _]

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*2021年12月21日:「ベストSF 2021」


 ベストSF 2021」(大森望編、竹書房文庫)、読了。

 「この小説の誕生」(円城塔)−まぁ、読んでいるだけで心地がよいロジックの転がし、という側面は、確かにある [;^J^]。「クランツマンの秘仏」(柴田勝家)−ドキュメンタリー(ノンフィクション)タッチの「論文」。「秘仏」という素材への着眼が素晴らしい。「人間たちの話」(柞刈湯葉)−既読の傑作。それが異星生物であるか(ファーストコンタクトであるか)否かは会議室で決められる、という視点は面白い。「馬鹿な奴から死んでいく」(牧野修)−既読。まぁ傑作ということでよいのではないか。考える必要ないし [;^J^]。語り口よし(まさに)破滅的な幕切れよし。「本の背骨が最後に残る」(斜線堂有紀)−既読。「書物を焼く」というコンセプトから想起されたと思しき奇談。

 「どんでんを返却する」(三方行成)−う〜む、どんでん返しを強引に押し通す [;^J^]。「全てのアイドルが老いない世界」(伴名練)−ある種の「吸血鬼」としてのアイドル種族に、「吸われる」ことを前提としてリスクマネージメントされている世界。キワモノかと思いきや、骨太な傑作。「あれは真珠というものかしら」(勝山海百合)−どうしも吾妻ひでおの「海馬」が脳内に出てきてしまう [;_ _][;^.^]。「それでもわたしは永遠に働きたい」(麦原遼)−うーむ、これはいまいち [_ _]。「いつかたったひとつの最高のかばんで」(藤野可織)−これは素敵。流浪に必要なすべてのものが過不足なく収められた鞄(リュックでもいい)を持って旅立つ、というビジョンを、少年時代に確かに持っていた。いつの間に忘れてしまっていたんだ、この私は..[;_ _]

 「循環」(堀晃)こそが、本書中のベスト! 初出アンソロジー(「GENESIS されど星は流れる 創元日本SFアンソロジー 3」(東京創元社))で読んだ時の日記にも書いたが、これは本当に素晴らしい傑作である! 作者自身をモデルとした「サラリーマン・エンジニア」が、還暦もだいぶ過ぎて小さな会社をたたみ、ゆかりの地を訪ねて大阪市内を巡る水流のほとりを(ブラタモリのごとく)逍遥(しょうよう)しつつ、来し方(こしかた)をふりかえるというだけの、事実と虚構を絶妙に綯(な)い交ぜにした、小説ともエッセイともつかない形式の、ゆるやかな一編。「エンジニア」ではなく「サラリーマン(としての)エンジニア」というのが、ポイントなのだ。彼の人生のターニングポイントとなった、小さな不思議な(「底の抜けたクラインの壺」のような)オブジェ。(この(位相幾何学的な)形容詞と、「水流」というモチーフと、作品のタイトルから、「エッシャー」を想起できてしまったあなたは(迷惑かもしれないが [^J^])こちら側の人。)

 そのオブジェがヒントになって立ち上げた小さな仕事が軌道に乗り、しかしやはり所詮は衰退産業(繊維業界)の中のさらにニッチな市場向けの仕事であり、やがて会社から整理されるタイミングで、その仕事をもって小さな会社を立ち上げ、当初の想定より長続きしたものの、やがて社会の中で役目を終えて、ささやかな達成感とともに予定どおりに静かに仕舞う..まさに「サラリーマン・エンジニア」の「夢」としか言いようがない、鮮やかなフェイドアウト人生!

 それでは、この「オブジェ」は、いったいなんだったのか。作者=主人公は、かつての私なら、と(古き良き)SF的なオチ(高次元の存在、あるいはエイリアンの「落とし物」だったのであって、彼らのダイアログで終わる)をさらりと披露してみせ、しかしまぁいまさら、と、照れながらそれを引っ込めてしまう。

 堀晃は、まだ、短編SFやエッセイは、書いてくれるのだろう。しかし、往年の「暗黒星団」「太陽風交点」「遺跡の声」「梅田地下オデッセイ」「悪魔のホットライン」「バビロニア・ウェーブ」「アンドロメダ占星術」のような、壮大なスケールの舞台で仮説のアクロバットを繰り広げる、目も眩むような「巨大な」SFを書くことは、もう、ないのだろう。それでも構わない。「循環」を書いてくれたのだから..これはある意味、彼の最高傑作クラスではあるまいか..いや、そのような大袈裟な顕彰こそ、この密やかな佳品にはまったく似合わないというべきなのだろう..

 堀晃ファン、あるいは、かつて堀晃ファンだった人は、必読である。

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*2021年12月22日:カインズ、東急ハンズを買収


 ちょっとびっくり。これも、ご時世か..まぁ、別に店舗が無くなるわけではなさそうで、そこは安心だが、統廃合はあるのだろうなぁ..とにかく、いい成果を出して欲しい。

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*2021年12月23日:痛み止めを止めてみる


 会社で、某周辺機器の見積もりを取ってみたら、納期が通常は1ヶ月のところ、なんと8ヶ月!(詳細未定、すなわちさらに延びる可能性あり)、という回答が来てしまった [;_ _]。これを買わない方向で、業務を組み換えることにした。

 とにかく、電子部品の逼迫が酷い。横浜の家の改築、着手を前倒ししないと..[;_ _]

 富田整形外科で変形性膝関節症の診察(経過観察)。痛み止めの薬(飲み薬と貼り具薬)は頓服でいいらしいので、しばらくやめて、本来の治療法である筋トレ(とリハビリ)だけにしてみることにした。(痛み止めを止めないと、筋トレの効果がわかりませんからね。)

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*2021年12月24日:悪化してるよな [^.^]


 年賀状の印刷が、仕上がってきた。いい出来である。料金が高めだっただけのことはある..ほんとに高めだったので、来年以降もこの業者を使うかどうかは、大いに検討の余地有りですけどね。[;^J^]

 最近、フェイスブックで頻繁に表示される広告について、いちゃもんをつけておく [^.^]。全部引用したりリンクを貼ったりすると何かにひっかかるかも知れないので、一部のスクショだけご紹介。

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 要するに、書籍を宅配便で送ると、預かってくれるのである。部屋の(自宅の)書籍を減らして空間を確保したい、という、確かな需用に答えているビジネスであり、BookOcean のサイトを読んでみても、なかなか便利なシステムである。1冊単位で入出庫できるというのも、素晴らしい。

 問題は、この広告である [;^J^]。「本でいっぱいの部屋」から「お洒落なホームオフィス」に大変身!なのであるが..この広告を作成した人は、「本でいっぱいの部屋」の人は「本がないすっきりとした空間」を1ミリも望んでいない、ということを、理解していないのである。どうみても事態は悪化してるだろ、ビフォア/アフターで。[^.^]



 誤解のないように繰り返すが、この業者の「書籍預かり」というビジネス自体は、高評価に値する。一般の貸倉庫/レンタルスペースよりも使いやすいと思うし、書籍に特化している分、安心感がある。私も、実家を改築するに際して、現時点で実家に置かれている書籍群を一時的に(数ヶ月間)待避する必要があり、その選択肢のひとつとして、検討をしているのである。今夜の日記では、単に、「永続的に本の無い(少ない)状態」を「より良い」とするこの広告の価値観を、否定しているだけなのである。[^.^]

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*2021年12月25日:ぱいぱいでか美改名/年賀状投函


 快晴、暖かい。富田整形外科でリハビリ。高丘のアマノ書店、高丘の郵便局と回ってから、湯風景しおり。

 食事処でまったりとネットニュースをサーベイしていたら、「ぱいぱいでか美「でか美ちゃん」に改名「名乗っているだけでハラスメント」」とのこと。少し前から改名を考えているという話を(ABEMA のトーク番組で)していたし、そのときは、「名前NGな仕事が多い」という理由に、なるほどNHKには出られないだろうな、と、納得していたのだが、「名乗っているだけでハラスメント」とは? と、前記リンク先の記事からリンクされている記者会見を見ると、なるほど。女性を性対象としてしかみない人々(あるいはアンチフェミニスト)に「勝手に仲間意識を持たれているのがしんどい」、と。(「「女性が胸の大きさを強調することはセクハラでは?」ぱいぱいでか美が『でか美ちゃん』に改名 単刀直入な質問への真摯な答えに千原ジュニア感心」も参照。)

 午後曇天。ビックカメラでNDフィルターを買い足し、メイワン谷島屋に寄って、帰宅。

 年賀状を、投函した。

 なんと年賀状を、もう、投函してしまった。

 去年までは、ぎりぎりの12月31日に慌ただしく投函していたというのに、今年は、元旦に届くことが保証されている12月25日に。

 去年までは、謹賀新年のシャチハタと自分の住所のゴム印以外は全て手書きの、粗末だし字も汚いとは言え手作りの、心のこもった年賀状を出していたのに、今年はついに手間を金で解決し、デジカメ写真を使って業者に印刷させた、それはたしかに美麗な年賀状を..

 ..われながら うす汚れた つまらん大人に成り果てたもんだ..(ま、63歳だしな。[;^.^])

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*2021年12月26日:高速道路試走/時刻表トリック? [;^.^]


 ETCカードが届いているので、使い方を確認しなくては..先日の日記に書いたとおり、私は高速道路を、37年前に免許を取るときに1回(高速教習)、そしてその数年後に1回の、計2回しか走ったことがなく、後者についても、Nさんの車に同乗させていただいて東名に入り、途中のSAで運転手を交替したか何かで、比較的短距離を走っただけなのである。もちろん、当時はETCカードなど存在していない。[;^J^]

 装置に装着し、東名の浜松西インターへ。ETCレーンに進入すると、をを、バーが自動的に上がる! 魔法のようだ! ..というボケはおいといて。[;^.^]

 まぁ、高速道路も、走行車線をおとなしく走っているぶんには、恐くはないのよ [;^J^]。交差点も信号もなく、歩行者も自転車もいないぶん、一般道よりも遥かに安全だとは言える。

 あくまでも試走なので、隣の浜松インターで降りる。帰宅してから Google Map で改めて確認したところ、浜松の自宅から横浜の家まで、車で236キロ。3時間6分である。つまり、6:00に発てば、9:06に着く..近いな..ふと気になって乗換案内アプリで新幹線を使った場合を調べてみたら、なんと! 自宅を6時に発ってバスで浜松駅に向かい、ひかりで新横浜、JRと相鉄線を乗り継いで鶴ヶ峰駅、そこから徒歩で横浜の家に向かうと、9:05に着く![;^.^] これはいったい、どういう冗談だ![;^.^] いままで37年間、車で横浜に帰省しようと考えたことがただの一度もなかったので、気がついていなかった! [;^.^][;^.^][;^.^](これ、何かのトリックに使えないかな(← そういうのはいいから。[;^J^]))

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*解説


MASK 倉田わたるのミクロコスモスへの扉
Last Updated: Dec 30 2021
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