*2021年07月05日:後発白内障
*2021年07月06日:「えいえんと」[;_ _]凸
*2021年07月07日:幻想美術選「聖アントニウスの誘惑」サルヴァドール・ダリ
*2021年07月08日:接種券が来た [^.^]
*2021年07月09日:ワクチン接種予約
*2021年07月10日:「唐人街探偵 東京MISSION」「クワイエット・プレイス 破られた沈黙」
*2021年07月11日:椿井文書
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*2021年07月05日:後発白内障


 午後半休。昼食は丸源で、黒のとんこつラーメン。

 13:30、海谷眼科。右眼の視界が不快にかすんでいる件だが、後発白内障との診断。2年前の白内障手術の副作用であり、水晶体後嚢に濁りが発生したのである。これはレーザーによる施術(後嚢切開術)で、簡単に治るとのこと。(そういえば親族に、白内障手術のあと、どうようにレーザー施術をしてもらった人がいた。[;^J^])できるだけ早くとは思ったが、スケジュールをすり合わせた結果、7月24日に行うことになった。

 これで、かすみが取れるといいのだが..

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*2021年07月06日:「えいえんと」[;_ _]凸


 一昨日に録画した「ダーウィンが来た!」を見ていたら、ナレーションが、「白い花が「えいえんと」連なる」、と言いやがった [;_ _]凸。いまどき、「NHKのアナウンサーともあろうものが」、と言おうとは思わないが..というより、これはアナウンサーだけの問題ではなく、彼は台本を読んでいるのだから、つまり放送作家も(確信犯で)間違えているし、プロデューサーもOKを出しているわけだ。[;_ _]凸

 さすがに看過しかねる事態なので、番組の公式ツイッターを捜し出して、そこに書き込んだ。

番組の本題から外れた細かい話で申し訳ありません。[;_ _] 17分47秒付近で、ナレーションが「白い花が「えいえんと」」と言っています。台本には「永遠と」と書かれているのでしょうか。正しくは「延々と(えんえんと)」です。ご確認いただけますでしょうか。[;_ _]

 さて、返事はあるだろうか。

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*2021年07月07日:幻想美術選「聖アントニウスの誘惑」サルヴァドール・ダリ


 「幻想美術選」、第255回。「聖アントニウスの誘惑」7番勝負の、最終回。前回(エルンスト作品)と並んで、20世紀を代表する「2大「聖アントニウスの誘惑」」の、もう一方の雄であるが、おそらく一般的な知名度(認知度)は、このダリ作品の方が高い。例えていえば、ヴァーグナーとベルリオーズぐらいの違いがあるのではなかろうか(..わかりにくい例えをするんじゃないっ [;^.^])

Picture

「聖アントニウスの誘惑」(サルヴァドール・ダリ、1946年)

 ダリの代表作のひとつである。あなたも、どこかで見たことがあるのではないだろうか? もちろん、昆虫のように細長い脚の象(「宇宙象」と呼ばれている)がメインフィーチャーであるのだが、これはダリの典型的なモチーフのひとつであり、幻想美術選でも、既に、「ザクロの周囲を一匹の蜜蜂が飛んだために生じた夢から目覚める一瞬前」(1944)をご紹介している。エルンスト作品の回でご紹介した、「聖アントニウスの誘惑」のコンクールへの出品作品であり、次席に終わっている。(次席は別の作品だという説もあるようだが、調べきれていない。「一等は取れなかった」ぐらいに留めておくほうがいいかも知れない。)

 いっけん難解な作品に見えるが、よくよく見れば、ダリの多くの作品の例にもれず、実にわかりやすい表象の集積なのである。まず、聖者を脅かす集団の先頭の「馬」。天に向かって猛り立つ馬が何を象徴しているかは、フロイトなんぞを持ち出すまでもなく、あまりにも自明である。ここでは逞しい壮年男性として描かれている聖アントニウスのペニスもまた、毎朝、こういう状態になっているのかも知れない。それはまったく自然な生理現象なのであるが、「罪深いこと」として彼を(無駄に)責め苛んでいるのかも知れない。

 あとに続く、細長い脚の「宇宙象」たちが運んでくるものも、実にわかりやすい。まず、その「猛り狂った生殖器」の「迷妄」が向かう先としての、裸女(エロス)。つづくオベリスクは、古代エジプトの墓であり、つまりは「死(タナトス)」であると同時に、ペニス(エロス)の象徴としても機能している。教会建築の中の女体は、これまたわかりやすい「宗教への冒涜」であるし、ほとんど売春宿と化していたという宗教改革前夜の時代のカトリック教会の戯画なのかも知れない。遠景の宇宙象と雲の中の建造物もまた、エロスと宗教の侵犯関係を描いているように見える。

 この絵画作品の「解釈」としては、ここまでで十分であるのだが、類書のなかに、私にはいささか深堀りし過ぎと思われる記述を見つけたので、参考までに簡単にご紹介しておこう。それは、そもそもこの「馬」や「象」の形状の「あり得なさ」自体が、聖者に仕掛けられた罠だというものである。これらはいったい、馬か? 象か? 神が作った被造物なのか? という、聖者にとっての重大な疑問に誘い込むための。あるいは悪魔が作った?..という疑念が生じたが最後、聖者の「負け」なのであろう。許されぬ罪なのであろう。

 この「謎かけ」こそが、この作品の本質なのであるという。そしてそれは、この絵を見ている我々にも仕掛けられているのだという。こんにちの我々の迷妄..それは、「次の」世界戦争への恐怖をも、遥かに呼び覚ます..(1946年の作品なのである..)この絵の遠景、教会建築に隠された空の彼方の不気味な黄色い光..それは、「核の光」ではないだろうか..

 ..というもの。私には「攻めすぎ」の解釈に思えるが、しかしこのように観ても、まったく構わないわけだ。この「間口の広さ」こそが、本作品がすぐれた「幻想絵画」である所以なのである。

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*2021年07月08日:接種券が来た [^.^]


 東京に緊急事態発令。8月22日まで。えーと、オリンピック期間がすっぽり含まれる感じ? パラリンピック(8月24日〜9月5日)の直前に解除予定ですか。こちらは意地でも「常態で」開催するという意思表示なのかな?(すみません、中途半端な突っ込みで..[;_ _])「異常事態」に対する私自身の感覚が麻痺していることは、認めざるを得ない..

 ワクチンの接種券が届いた。浜松市では私の年齢だと7月7日に発送予定と聞いていたので、予定どおりか。感心した。[;^J^]

 明日にでも、O内科医院に電話しよう。私は、毎月受診して薬を処方してもらっているから「かかりつけ患者」のはず。町医者が接種できるのは「かかりつけ患者」のみ、というのも、そこそこ理不尽な話ではあるが、供給が限られているなか、「なんらかの基準」で線引き(絞り込み)しなければならないという事情はわかる。事情はわかるんだがな..

 自宅のPCで使っているツイッターアプリの画面が、突然、スマホ仕様?になった。表示情報量が少なすぎる。でかすぎる。なおらん(というか、設定ボタンがない)..ま、いいけどさ。別にツイッター、使い込んでいないし。

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*2021年07月09日:ワクチン接種予約


 O内科医院では、ワクチン接種の予約ができなかった。やはり、供給が不安定だとのこと。結局、共同接種である。たまには使ってみるか、と、ラインで予約してみる。

 以前は、ラインをインストールすることすら忌避していたのだが..ラインを使わないと連絡が取れないコミュニティが、いくつかございましてね..清濁併せ呑まないことには、世間づきあいもできないというわけで。まぁ、かりに少々私の情報を抜かれたところで、悪さできないようにガードしてるし。(治安の良くない地域に行くときには、貴重品は極力身につけないというのは、当たり前のことである。それと同じ。)ラインを信頼して(安心しきって)使っている方々には申し訳ないが、私はまったく信用していないのだ。かつてラインは(詳述は避けるが)個人情報保護の観点からは到底許しがたい仕様だったのである。それは今では直っているのかもしれないが、しかし「企業姿勢/企業文化」は、直らない。少なくとも10〜20年のスパンでは。(そして(ラインに限らず)10〜20年後に生き残っているITサービスなど、あるはずもない。)

 閑話休題。ザザシティの会場で、7月19日と8月16日に予約した。有給休暇の残数を減らすことなく、有給の特別休暇をもらえるはず。(まんいち副反応が出た場合は、翌日も。)

 15時過ぎに、何度か極端な大雨が降るが、すぐに止み、ポツポツ雨が残った。

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*2021年07月10日:「唐人街探偵 東京MISSION」「クワイエット・プレイス 破られた沈黙」


 好天。昼は、浜松西郵便局の向かいの「麒麟」で、味玉中華そば丸鶏。スープが美味い。

 サンストリート浜北へ。駐車場で降りたら、暑い! 確実に今年一番である。今日はトーホーシネマをハシゴ。14:00からは「唐人街探偵 東京MISSION」、18:30からは「クワイエット・プレイス 破られた沈黙」である。

 まったく知らなかったのだが、「唐人街探偵」は世界的に大ヒットしている中国映画であり、この「東京MISSION」は、シリーズ第3弾。舞台は東京で、主役を除く主要登場人物もほとんど日本人なのだが、中国映画なのである。シリーズ第1弾の舞台は「バンコク」、第2弾の舞台は「ニューヨーク」、そして「東京」、というわけで、なるほどさすがは元気な中国映画、世界をまたにかけて駆け巡っているわい..と思ったが、そう単純な話でもないらしい。

 主役は「私立探偵」であり、これでは中国を舞台とすることは困難なのだ。どうしても公安警察の「鼻を明かす」展開となり、たとえディスらないとしても、警察に対するクリティカルな視点が入ってしまう。そこで、検閲を通すために、海外を舞台にしているというわけなのである。(他国の警察がコケにされる分には、問題ないわけだ。[;^.^])

 中国映画なのだから、当然、ノリも中国式。私自身、あまり(というかほとんど)これに慣れていないのだが、とはいえクサみはほとんど感じられず、構えずとも普通に楽しめる。(適切なたとえかどうかはわからないが、コテコテの大阪弁映画かと覚悟していたら、標準語だった的な。)日本の描写について言えば、たとえば秋葉原のコスプレパレードとか、銭湯のヤクザたちとか、デフォルメされているシーンもあるのだが、それらは「戯画化」というよりは「わかりやすく強調している」と感じた。少なくとも制作陣は、実体/実情を、知悉している。

 渋谷スクランブル交差点のシーンが「ロケ」ではなく「オープンセット」だということに、エンドタイトルで初めて気がつき、驚いた。そりゃ、現場で、あんな撮影ができるわけないわ。もちろん、いくらオープンセットとはいえ、あのビル群を建てられる訳はなく [;^J^]、グリーンバック+3DCGとの組み合わせなのだが、それにしても見事である。

 アクションは素晴らしい..と、書きそうになったが、これは先日の「ゴジラvsコング」のレビューでも書いたことだが、ハリウッドの怪獣映画(等)においては、華麗なCGやSFXはもはやコモディティであって、今さら感心するもしないもない。それと全く同様に、中国(あるいはアジア圏)のアクション映画においては、華麗なアクションはそれこそコモディティであって、やって(できて)当たり前。今さらそこに感動はできないのであった。[;_ _][;^J^]

 日本人俳優たちが、好演している。正直、長澤まさみ目当てでこの映画を観たのであるが [;^J^]、彼女は期待を裏切らない。妻夫木聡、浅野忠信、三浦友和、鈴木保奈美らも、存在感のある演技をしている。日本映画ではないのだが、世界的にヒットしている映画で彼らが活躍してくれるのは、嬉しいことである。

 ミステリ映画としてちゃんとしており、背景となる物語の重さと表層の軽さのバランスもいい。お薦めしておく。

 16:30に終わり、2Fのサイゼリヤで時間調整。18:30から、「クワイエット・プレイス 破られた沈黙」。

 これはもう、「推薦」する必要はない [;^J^]。私なんぞの出る幕ではなく、観る人は観るし、観ない人は観ない [;^.^]。前作同様、その短さが本質的(97分)。話を無駄に拡げていないのだ。前作は、人類の危機という大災厄を、僅か1家族とその農場の周辺だけを舞台として描く、という、低予算を逆手に取ったストイックな手法が成功していたものの、とはいえやはり、ある意味コンパクトすぎて、ほとんど閉塞感をすら(私は)感じたものだが、今作は、1家族だけでなく、生き残っていた他者(およびコミュニティ)が登場するので、確かに観やすくなっている。

 ただし、繰り返すが、まさにこの上映時間の短さを最大限に生かして、スパッと終わる。無駄な余情はないし、物語も拡げない。人類は滅亡の危機に瀕しているはずなのだが、全体を俯瞰しようとする視点は、いっさい、ない。これがこの映画の最大の美点であると同時に、考え方によっては、欠点でもある。

 その点を踏まえて、敢えて推薦マークはつけない。私自身は、時間を無駄にしたとは思っていない。

 20:20に終わり、駐車場に出たらまだ暑い。[;_ _]

 それにしても、今春以降、映画をよく見ているな。3月から、「鬼滅の刃 無限列車編」「シン・エヴァンゲリオン」「地獄の花園」「北斎 HOKUSAI」「リカ 〜自称28歳の純愛モンスター〜」「夏への扉−キミのいる未来へ−」「ゴジラvsコング」「唐人街探偵 東京MISSION」「クワイエット・プレイス 破られた沈黙」、と、9本かな。去年、ほとんど観ることができなかった(確か「事故物件 恐い間取り」の1本だけだった)ので、その反動かな..(とはいえ、手塚治虫はあれほど多忙だったのに、年間300本観ていたのだ。まったく足元にも及ばないとは、まさにこのことである。[_ _])

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*2021年07月11日:椿井文書


 今日も暑い。エアコンをガンガンに効かせて地球を痛めつけつつ引きこもる。

 先週(7月1日)に録画した「ダークサイドミステリー 大江戸ニセモノ捜査網 世界よこれが日本の裏スゴ技だ!」を、観る。当然、人魚や河童のミイラの話だろうと予想していたし、もちろんそれらも取り上げられたのだが(作製方法が面白い [^J^])、さらに興味深かったのが、一大捏造文書群、「椿井文書(つばいもんじょ)」である。不勉強ながら、まったく知りませんでした。[_ _]

 椿井文書とは、江戸時代後期に、椿井政隆によって「作成」された偽書群(神社仏閣の縁起書、由緒書、境内図、など)である。詳しくは Wikipedia 参照..と書いて済ませたかったのだが、これは「悪い Wikipedia」の典型例。情報が無駄に多すぎる上に、文章の構成が下手クソ。読みにくいったら、ありゃしない [;_ _]。いずれリンク切れするかも知れないが、こちらの方が全貌を掴みやすい。→「嘘でつくられた歴史で町おこし 200年前のフェイク「椿井文書」に困惑する人たち」(YAHOO!JAPAN ニュース)

 これは面白い。椿井政隆は大変な時間と労力を費やして、これらの「偽の歴史」を作り続けたのだが、おそらく金目当てではない。単純に楽しかったのだろうと、推測する。自分が想像力で作り上げた、「100%、自分に属する世界」が、現実の世界の「過去」に組み込まれるということが。それによって、世界と歴史の少なくとも一部が、「自分の世界(自分の宇宙)」によって置き換えられた(あるいは補填された)ということが。

 これは、絶対に楽しいはずだ [^J^]。ティーンエイジャー時分に私が勤(いそ)しんでいた、「架空の未来史(自分史)の捏造(をぃ [;^.^])」も楽しかったが、ありえなかった過去の捏造にもまた、心惹かれるものがある。

 もうすぐリタイア。もしかすると老後の楽しみに、私もこういうことを始めかねないので、気がついたら、誰か止めてくれ。[;^.^][;^.^][;^.^]

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*解説


MASK 倉田わたるのミクロコスモスへの扉
Last Updated: Jul 15 2021
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