*2018年03月12日:久々の国会図書館
*2018年03月13日:幻想美術選「ゴルディアスの結び目」生頼範義
*2018年03月14日:ホーキング博士、逝去
*2018年03月15日:健気な奴..[/_;]
*2018年03月16日:古賀新一、逝去
*2018年03月17日:「彼方のアストラ」
*2018年03月18日:「スクラップ学園」デジタルリマスター版
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*2018年03月12日:久々の国会図書館


 今日は有休取得済みなのであった。実家前のバス停から7:30のバスで発ち、9:00に国会図書館着。開館は9:30。

 端末で使う検索アプリのUIが変更されてから、初めての来訪になるのだが、慣れるまで1時間以上、かかった [;_ _]。たとえば雑誌をタイトルから検索しようとして、検索時にそのような条件を付けると、かえって検索できない。「“女性自身”の所蔵がないわけないだろっ!?」、的なブチ切れ状態が、しばらく続いた [;^.^]。どうやら、雑誌タイトルとか記事タイトルとか著者名とかの属性を意識せずに取り敢えずキーワード検索して、その結果を「書名」などの属性で絞り込むのが、正解のようだ。

 存外、手際よく調査が進み、12:00に退出。せっかくの有休なんだから(同僚たちは働いていることでもあるし)昼ビールで悖徳(はいとく)感を堪能しよう [^.^]、と、有楽町の銀座ライオン(銀座インズの中の店)。何度か利用している、手狭で気楽な店である。

 東京駅を15:03に発つひかりで浜松へ。17:25、帰宅。

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*2018年03月13日:幻想美術選「ゴルディアスの結び目」生頼範義


 「幻想美術選」、第106回。久々の日本人画家(20回ぶり(5ヶ月ぶり))であり、かつ、久々のSF画家(34回ぶり(8ヶ月ぶり))でもある。

Picture

「ゴルディアスの結び目」(生頼範義、1977年)

 この日記の読者で、生頼範義(1935〜2015、Wikipedia)を知らない人が、果たして何パーセントいるであろうか。仮に名前を思い出せないとしても、Wikipedia を引くまでもなく、画像検索結果を見れば、一目瞭然であろう。

 その画業はあまりにも広く深く、どこから語ればよいのか、何に言及すべきなのか、ただただ呆然とするばかり。作品タイトルを列挙しても仕方がない..(というか、それこそ、この類の作業は Wikipedia にまかせた。[;_ _])

 網羅的・一般的な「語り」は諦めて、個人的な思い出話だけに留めよう。私が彼の名前を最初に意識した..というか、「いったい誰だ、これを描いたのは!」、と驚愕して、イラストレーターの名前を確認したのは、おそらく、「狼の紋章」と「狼の怨歌」(いずれも平井和正、ハヤカワ文庫SF)。その表紙絵と口絵(と本文挿画)には、文字どおり、度肝を抜かれた。たぶん私は13歳か14歳だったはずで、さまざまな意味で刺激的だった [;^.^] ことも、言うまでもない。[;^J^]

 以来、半世紀近くも歩んできた、SF読者人生。常に、生頼範義がそこにいた。SFバブルな時代も、SF冬の時代もあったが、そんな皮相的な浮き沈みなどにまったく興味を払うことなく、ただただ無心にSFを読み続けて来られたのは、あるいは、生頼範義という存在のもたらす、安心感故だったかも知れない。

 今回、選んだのは、彼の数ある小松左京作品の装丁の中でも、最高傑作クラスであると信ずる、中編集「ゴルディアスの結び目」の表紙絵である。(絵の構成要素が左に寄っていて、右側が空いているのは、左側が表表紙、右側が裏表紙になるからである。)

 「ゴルディアスの結び目」自体、小松左京の最高傑作クラスである。(この中編小説そのものも、4篇からなる連作中編集としても。)未読のあなたには、今年中に読むことを命じておく。

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*2018年03月14日:ホーキング博士、逝去


 享年、76歳。

 御多分にもれず、「ホーキング、宇宙を語る」から入った。もう、30年近くも昔のことである。「重力と量子力学を統一しようとすると(一般相対論と量子力学を結び付けようとすると)、“虚時間”を導入しなければならない」「時間と空間は有限で、境界を持たない」「宇宙は、創造もされず、破壊もされない。宇宙はひたすら存在する」..その後に更新された知見もあるにせよ、もう一度、読み返すべきだろう。

 RIP..

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*2018年03月15日:健気な奴..[/_;]


 ある程度規模の大きな会社ならどこでも同じだと思うが、PCは消耗品。一定年数使ったら、故障していようがしていまいが、問答無用で廃棄(リース/レンタルならば返却)して、新品と入れ換える。もったいないようだが、仕方がない。使用年数に比例して、故障リスクは着実に漸増しているのであり、ひとたび故障したときの対応コスト(局所的/一時的にせよ「業務停止コスト」を含む)の方が、「まだ使える」PCを廃棄して入れ換えてしまうコストよりも、高くつくのだから。

 私が働いている部署には、そういう「廃棄PC」が、社内各部署から集まってくる。上述したように「消耗品たち」であるから、思い入れなどない。自分が使っているPCならば「相棒」感覚がわかないでもないが、他人が使っていたPCだしね。

 廃棄手続きに回す前に、PCの電源を入れるのが普通である。(細かい作業は(社外秘というほどでもないが)いちおう書かないことにしておくが..)さて、本日、廃棄前の最終確認のために電源を入れたPCだが..

 ..Windows Update が、始まったのである..

 私はこのとき、初めて、「可哀想に..」、と、思った。なんの思い入れもなかったはずの(他部署で他人が使っていた)廃棄PCを、不憫だと思った。

 もう、無駄なのである。虚しい作業なのである。お前を使う人間は、もう、いない。お前はこれから、死ぬのである..なのに、ネットワークから更新プログラムをダウンロードして、最新のセキュリティパッチを当て、安全性をより高め、細かいバグを修正し..

 この想い(「気の毒に..」)を、思わず口に出して呟いたところ、近くにいた女子社員にも、共感してもらえたようである..

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*2018年03月16日:古賀新一、逝去


 古賀新一が、3月1日に逝去していたとのこと。享年81歳。

 もちろん、すべての報道において、「エコエコアザラク」の著者として紹介されている。それで構わない。それで構わないが、他にも極めて多数の傑作を描いているのである。

 今夜は、「妖虫」についてのみ、語ろう..と思ったが、既に21年前に廃墟通信に書いていたのであった(→「1997年04月22日:「妖虫」」)。ここに付け加えるべきことは、何もない。

 「代表作」は、「エコエコアザラク」でよい。しかし私は「妖虫」の..この、出来がよいとは言い難いものの、意余って力足りずの失敗作と切り捨てるにも忍びない、異様な“傑作”の作者として、記憶し続ける..

 ..合掌..

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*2018年03月17日:「彼方のアストラ」


 読者の方からご紹介いただいた、彼方のアストラ」(篠原健太、ジャンプコミックス)全5巻。ようやく揃ったので、一気読みした。

 傑作である!

 古い(正しい)SFファンならば、序盤の設定から、某レジェンド作品を想起しない人はいないだろう。中盤でも、そのレジェンド作品と極めて良く似た展開が差し挟まれるので、そういうことなのかな? ..と読み進めたら、その作品と似ているのは、「直球ど真ん中の堂々たる王道SFである」、ということだけだった。

 ネタバレを避けるため、これ以上作品の内容に深入りはしない。現代において、これほどまでに、どストレートな「理想のSF」が、漫画雑誌に連載されたという事実に、感動した。

 絶対のお薦め。

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*2018年03月18日:「スクラップ学園」デジタルリマスター版


 先日入手した、スクラップ学園」(吾妻ひでお、復刊ドットコム)、ようやくデータ入力完了。(「スクラップ学園:上」「スクラップ学園:下」)

 マンガ作品に対して「デジタルリマスター版」という表現はあまり使われないと思うが、まさにそのとおりなのである。デジタルだけでなく、紙原稿の段階で、徹底的に修復・クリーニングされ、これまでのどの版でも見ることができなかった、原稿本来の(絵の)美しさを、初めて目撃できるのである。しかも編集は、全エピソードを(これもまた初めて)発表順に収録し、その他の重要な派生作品やイラスト集も収録するという、文字どおりの「完璧版」。

 吾妻ひでおの最高傑作は、「失踪日記」でも「不条理日記」でもない。「やけくそ天使」でも「ななこSOS」でもないのだ。それは、「スクラップ学園」である。未来に残すべき日本のマンガ文化の誇り。それが、完璧な編集作業で復刻された。

 「究極の決定版」なのだ。

 ほかならぬ、この私の言葉である。

 疑うことは、許さない。

 今すぐ、購入することを、命ずる。

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*解説


MASK 倉田わたるのミクロコスモスへの扉
Last Updated: Mar 22 2018
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