2018年02月05日:有賀さつき、逝去 2018年02月06日:幻想美術選「四大元素:大地」ジュゼッペ・アルチンボルド 2018年02月07日:有安ロスに想う 2018年02月08日:取材依頼 2018年02月09日:3月の展覧会観覧予定 2018年02月10日:くるくる講座/Mにて取材/ルドルフ2世の世界展 2018年02月11日:国立科学博物館目次へ戻る 先週へ 次週へ
驚いた。彼女のニュースキャスター時代は知らないのだが、バラエティ番組で見る機会は多かった。非常に華やかな雰囲気の人だった。
コメントを寄せている彼女の元上司たちが、みな私より年下だということに気がついて、参ってしまった..(軽部真一アナも、三宅正治アナも、55歳。)享年52歳。合掌..
目次へ戻る「幻想美術選」、第101回。この作品は(本連載中でも何度か言及している)「亡父が買ってきてくれた最初の幻想画集」の表紙絵であるだけに、格別に愛着が深い。
Giuseppe Arcimboldo(1526〜1593、Wikipedia)の代表作のひとつであるが、「四大元素」シリーズの一環であるとか、複数のバージョンが存在するとかいった、細かい「解説」が必要であろうか..画家が神聖ローマ帝国皇帝マクシミリアン2世の動物園で行った、一連の動物素描がベースになっている、とだけ申し上げれば十分だろう。そう、極めて正確なのである。この「博物画」は。
アルチンボルドの集合絵のなかでも、造形に「無理がない」点では、最右翼だろう。特に、象と狼で構成されている頬のふくらみは実に自然であり、「まとまりの良さ」が逆に欠点として捉えられかねないほどであるが..
..だからこそ、この作品では可能になるのだ。悪夢的な妄想が..
アルチンボルドや歌川国芳の作品に限らず、「集合絵」を観る人は、それが「観念の遊戯」であることを承知している。現実には、物理的には成立し得ない、2次元のトリックであることを。だからこそ、ある意味「安心して」観ていられるのだが..この「大地」は、どこか「現実的」である。3次元の造形として..いや、3次元の「群体生物」として、成立しそうに見えるのだ..まるで、人面疳の、いや、獣面疳の塊のような..
目次へ戻る寂しい..
手元にある数多くのももクロ映像ソフト(多数のBD、大量の録画)を観るのも、辛い。ここにいる彼女は、もう、いないのだから..
しかし彼女は、今、幸せなはずだ。「芸歴22年の、22歳の女の子」が「普通の生活を送りたい」と、言ったのだ。並大抵のことではない。私などの想像の及ぶところではないが、それを乗り越えたのだ。
だから、私は(逆に)慰められるのだ。この寂しさを積極的に受容しようとすら、想う。なぜなら、私の寂しさは、彼女の幸せなのだから..
追記1:
先月、大きなロスがふたつ、同じタイミングで発生したのである。無論、母ロスの方が大きいのだが、これについては、基本的には書かない。恥ずかしいから。
追記2:
ふたつのロスが同時に発生したことにより、相乗効果で大変なことになるのではないかと危惧したのだが、それは杞憂であった。むしろ、逆だ。たとえて言えば、ふたつの寂しさの「位相が揃っていない」ので「打ち消し合う」のである。互いに互いを慰め合うというか..これは、意外であった。
目次へ戻る中野のM(← 頭文字にする意味はあるのか? [;^J^])より、取材依頼のメール。2月中希望とのこと。今週末に上京するのだが、リスケジュールすれば、土曜日の夕方にぎりぎり填め込める。このタイミングでよいか?と、返信した。ほぼ、ワンチャンスである。
目次へ戻る東京国立博物館の仁和寺展のみ、会期に余裕がない。要注意だ。
東京国立博物館
「特別展「仁和寺と御室派のみほとけ ― 天平と真言密教の名宝 ―」」
〜3月11日(日)まで
東京都美術館
「ブリューゲル展 画家一族 150年の系譜」
〜4月1日(日)まで
国立新美術館
「至上の印象派展 ビュールレ・コレクション」
〜5月7日(月)まで
三菱一号館美術館
「ルドン − 秘密の花園」
〜5月20日(日)まで
国立西洋美術館
「プラド美術館展 ベラスケスと絵画の栄光」
2月24日(土)〜5月27日(日)まで
Mより、土曜日で大丈夫ですとの返信あり。スケジュール確定。
目次へ戻る6:00に発つ。わりと暖かい。浜松駅北口バスロータリーから、7:00発の渋谷新宿ライナー浜松2号。10:20、事故渋滞につかまったが、15分ほどで抜けた。11:00、用賀PAで(例によって)臨時降車し、渋谷へ。金を下ろし、フーズフーズで箱うにパスタ。
13:10、東久留米市役所着。13:30から、「第5回くるくる講座 昭和を生きた手塚治虫〜東久留米の思い出〜」である。昭和40年代に10年間手塚治虫に師事し、数多くのアニメ作品に制作進行・制作プロデューサーとして携わった、下崎闊氏の講演。客席には、旧知の手塚治虫ファンの知人たちが何人も来ている。
興味深い話をいくつも伺えたが、ここでは1点だけ。「展覧会の絵」のDVDの特典映像の、最後の、実写のオーケストラの部分で、音がずれていることの紹介。下崎氏が推測するに、音ネガと合わせるためには、音ネガを26コマ先行させる必要があるのだが、そういう昔の知識を持ち合わせていないスタッフが、頭をピタリと合わせてしまったからだろう、と。氏が(そのように)合わせてみたら、ピタリと同期したことの紹介。「ワンダー君の初夢宇宙旅行」の、失われた音声の復元プロジェクト番組のビデオ紹介も、興味深かった。
15:35、終演。このあと、友人たちはお茶でもするのだろうが、私には時間がない。辞去して東久留米駅に戻り、16:30には、中野。16:40に、M(← だから、頭文字にする意味あるのかよ。[;^.^])
Kさんによるインタビュー。(17:00から1時間の予定だったが、少し早めに着いたので、16:45から開始していただいた。)「資料性博覧会」という催しを行っているそうで、それで配布するパンフレットに掲載する記事。「手塚治虫と吾妻ひでおの資料(作品リスト)を公開・メンテナンスしている倉田わたる」に対する取材というわけ。インタビューの内容は、この日記では省略するが..何人もの「リスト作成者」にインタビューしてきたK氏から見ても、私(の発想、方法論)は、際だって異色らしい [;^J^]。なんとなく気がついていたけどさ。[;^.^](キーワードは「理系」である。)
17:50にインタビューを終え、渋谷に戻る。夕食は Bunkamura の向かいのJ.S.CURRYという店。19:00、Bunkamuraザ・ミュージアム。「神聖ローマ帝国皇帝 ルドルフ2世の驚異の世界展」(〜3月11日(日)まで)である。
もちろん、ルドルフ2世のコレクションが、往時のまま保存されているわけではない。この展覧会は、「かくありなん」という、「再現(復元)」である。(それでも、ルドルフ2世旧蔵の、あるいは旧蔵と推測される作品は、いくつも来ているが。)言うまでもないが、「復元」だからといって、価値が落ちるわけではない。ただ、全体として美術作品(の蒐集)にウェイトがかかっていて、驚異の部屋(ヴンダーカンマー)の「その他の側面」が、やや薄かったのが、残念といえば残念。
以下、美術作品の紹介のみになるが..(それ以外は、画像検索がやっかいなのだ)まず、ルーカス・ファン・ファルケンボルフの「バベルの塔の建設」(画像検索結果)。ルーラント・サーフェリーの作品を3点、「鳥のいる風景」(画像検索結果)、「動物に音楽を奏でるオルフェウス」(画像検索結果)、「花束」(画像検索結果)。
ヤン・ブリューゲル(父)の「陶製の花瓶に生けられた小さな花束」(画像検索結果)は、さすがの(このジャンルを特徴づける、恐いような)美しさ。ヨーリス・フーフナーヘルの「人生の短さの寓意(花と昆虫のいる二連画)」(画像検索結果)は、画像ではわかりにくいかな、芋虫の細密表現がなかなかのもの。ジュゼッペ・アルチンボルドの「ウェルトゥムヌスとしての皇帝ルドルフ2世像」(画像検索結果)は、いわずもがなの傑作であり、この展覧会のメインビジュアル。ほか、ヤーコプ・フリンメルの「冬の風景」(画像検索結果)など。ペーテル・ステーフェンス2世の「聖アントニウスの誘惑」が検索できなかったのは、残念。
さんざん迷ったのだが、図録の購入は見送った [_ _]。肝心要の作品が、ノドを越えて見開きバーン、で「全貌が見えない」のは、やはり我慢しかねるし、色彩が全体に、やや暗かったからである。
20:45、退出。雨。22:30、横浜の実家着。
目次へ戻る実家前のバス停から7:01のバスで発つ。晴天。暖かい。8:15、国立科学博物館。もちろん、必要以上に早すぎるが [;^J^]、ぼちぼち列はできている。9:00、開館。「古代アンデス文明展」(〜2月18日(日)まで)である。
正直なところ、基礎知識の再整理に留まった感はあるが、その文化の(われわれ視点から見た)異質さは、改めて衝撃的である。その一方で、まるでわれわれと変わりない生活感覚も垣間見えるわけで(推測に留まってはいるのだが)、それらが共存しているところにまた、感銘を受ける。
10:30に会場を出て、同じく国立科学博物館内の、「南方熊楠−100年早かった智の人−」(〜3月4日(日)まで)へ。
コンパクトに、要領よくまとめた展示。ここは博物館であるから、もちろん、博物学の展示がメインになる。熊楠が採集した菌類標本の現物や、菌類図譜が、特に興味深かった。
11:15に発ち、上野の駅ナカで蕎麦。13:10に、横浜・鶴ヶ峰の実家に戻る。妹たちと打ち合わせ。荷物の整理(私はほぼ、書籍担当)。16:15に、妹たち、帰る。
目次へ戻る 先週へ 次週へLast Updated: Feb 15 2018
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