*2012年05月28日:“音楽”を取り戻せた..のか?
*2012年05月29日:●女画像セレクト
*2012年05月30日:●女画像セレクトの続き
*2012年05月31日:バーンスタインのリハーサル
*2012年06月01日:ネオ・スチームパンク
*2012年06月02日:スカラ座の「ヴァルキューレ」など
*2012年06月03日:「貞子3D」
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*2012年05月28日:“音楽”を取り戻せた..のか?


 今年に入ってから、1枚も「まともに」CDを聴いていなかった。(実験的に、オペラの録画DVDは、2点、観て/聴いていた。また、以下に述べるように、やはり実験的に(モニターとして)カーステレオではCDを“鳴らし”続けていた(“聴き”続けていたのでは、ない)。)

 右耳の「ボコボコ」現象が酷く、到底、音楽を聴ける状態ではなかったからである。

 要するに、鼓膜が「無駄に/不必要に/大きく、動いて」「鳴る」のである。高速エレベーターや飛行機などで、気圧の変化で「ボッコン」と鳴る、アレと同じである。それが、「台風の夜の雨戸」程度の頻度とランダムさで、鳴り続ける。音を聴いている限り。あるいは、なんらかの振動を与え続ける限り。

 音量に比例するわけではない。ピッチに比例するわけでもない。(むしろ、静かな音のときに鳴りやすい傾向すら、ある。)また、常に鳴り続けているわけでもない。いっそ、定常的に鳴り続けてくれれば、SPレコードの盤面ノイズのごとく「慣れる」という救いがあるのかもしれないが、前述した「ランダム性」によって、慣れることが、全くできない。

 音楽を、まったく聴けない。

 今年の1月から医者にかかり、さまざまな検査をしたが、原因もわからず、さまざまな対症療法(薬や、鼓膜の無駄な振動を止めるためのテーピング)も効かない。この間、自宅では音楽を聴くのをまったく諦めていたが、カーステレオではCDを鳴らしていた。対症療法が効いているかどうかのモニターのためであるが..まったく効かずに、ボコボコ鳴り続けていた。まぁ、わざわざカーステレオを聴くまでもなく、日常生活において、歩く振動や、会話の音声(特に酷いのが電話応対)で、十分、ボコボコ(ほとんど、痛みを伴って)鳴り続けていたのだが..

 それが、今日は、鳴っていない..溯って思い返してみるに、土曜日ぐらいから鳴っていなかった可能性が高い。先週の水曜日の診療で、現在試験的に処方してもらっている薬の量を倍にしたのだが、それが効いているのだろうか?

 晩、恐る恐る(まさに、恐る恐る)昨年末に購入して以来、聴くに聴けずに積んであった、リストの交響詩集を聴いてみたが..一度も、ボッコンと鳴らなかった。念のため2回聴いてみたが、鳴らなかった。

 たったこれだけのテストでは、まだ何も言えない。そもそも、症状が発生した原因が不明なのである。症状が消えた(あるいは一時的に消えている)原因も、わからない。一応、薬の量を倍にしたことが変化点とは考えられるが、薬とは全く無関係な、なんらかの不明な理由で症状が消えたのと、偶然タイミングがあっただけだという可能性も、捨てきれない..というより、非常に高いと思う。

 いつ再発しても、不思議ではない..

 今はただ、まともな音で聴くことができるうちに、積んであるCDやDVDを、どんどん片付けようと思っている..

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*2012年05月29日:●女画像セレクト


 K書房のAさんより、漫画家A氏の(ある条件を満たす)●女の画像をセレクトして欲しいというリクエストをいただいていたので、着手する。(伏せ字になっているかしら? [;^J^])いくらでも見つかるだろう(すぐに終わるだろう)、と、甘く考えていたのだが..極めて意外なことに、非常に少ない。イメージと全く違う。脳内合成していたようだ。

 結局深夜の2時までかかって、ようやく、ひととおりのセレクトができたものの、さすがに今からスキャンする元気はない。明日、帰宅してからすぐにスキャンに取り掛かることにする。明日は廃墟通信の更新日だが、更新している暇があるかなぁ..

 今日も、耳はボコッと鳴らなかった。ただし、一瞬、スレスレの状態にはなった。

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*2012年05月30日:●女画像セレクトの続き


 朝、浜松西郵便局で、6月22日の 吾妻ひでお×菊地成孔トークイベント のチケットを受け取る。

 今日も、耳はボコッと鳴らなかった。

 漫画家A氏の●女画像セレクトの件、せっかくなので、さらに追加でセレクトした上で、スキャンし、K書房のAさんにメールで送信した。

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*2012年05月31日:バーンスタインのリハーサル


 右耳のボコボコ現象が始まる前に買ったものの、聴く前に、この忌まわしい症状が発生してしまって、これまで聴くに聴けずに積んでいた(クラシック音楽系の)CD/DVDを、毎晩、精力的に聴いている。

 今夜聴いたのは、「ロメオとジュリエット(ベルリオーズ作曲):「ロメオ独り」「愛の場面」ザルツァウにてリハーサルとコンサートの風景」(ドリームライフ、DLVC-1222、バーンスタイン指揮、シュレスヴィヒ=ホルシュタイン音楽祭オーケストラ、1989)である。実のところ、こういうタイトルのDVDであるにも関わらず、(通常の演奏ではなく)リハーサル風景であるということに、今の今まで気がついていなかった [;^.^][;^.^][;^.^]。バーンスタインのベルリオーズだ!、というだけの理由で、条件反射的に買っていたらしい。[;^.^][;^.^][;^.^]

 ..しかしながら、これが、恐ろしいまでの大当たり! 音楽DVDでこれほどまでに感動したのは、いったい、何年振りのことであろうか!

 「ロメオとジュリエット」から、「ロメオ独り(及び、舞踏会)」と「愛の場面」のみを、数分刻みにして、リハーサル風景と、そのリハーサルの成果が叩き込まれたコンサート風景を、交互に映すという、面白い構成である。「面白い」とは書いたが、普通に考えれば、音楽を通して聴けない、落ち着かない、うざったい構成であることは確かである..が、ことこのDVDに関する限り、リハーサル風景があまりにも面白いので、まったく気にならない。

 シュレスヴィヒ=ホルシュタイン音楽祭オーケストラというのは、ティーンエイジャーからなる、学生オーケストラであり、つまりこれは、バーンスタインによる「教育風景」なのである。教育といっても、肩肘張ったものではなく、何度でも繰り返すが、とにかく、面白い。ベルリオーズのこの作品の素晴らしさと独自性、先進性。いかにすればそれを音として音楽として実現できるか。各楽器の奏法の基本的な注意。この作品に固有の奏法上の注意。諸君はシェイクスピアの原作を読んでいるか? 読んでいるか否かで、まったく演奏が異なってくる、なぜならベルリオーズは「原作どおりに」音楽化したからだ..などなど、などなど..そして若いオーケストラは、スポンジに水が染み込んで行くが如くに、バーンスタインの教えを吸収して行く..もう、何時間でも、何十時間でも、バーンスタインの講義を聴いていたい!

 特殊な構成のDVDなので、万人にお薦めすることはしないが、「ロメオとジュリエット」のファン、あるいは、バーンスタインのファンならば、必見である!

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*2012年06月01日:ネオ・スチームパンク


 ついにたまらず、Tシャツ出勤。もう、これ以上、薄着はできないんだぜ。[;^J^]

 「スチームパンク」というターム(用語)をご存知ない方は、ウィキペディアの先頭10行ほどを流し読みしていただくとして [;^J^]..では、「ネオ・スチームパンク」とは、何か。

 私も知らなかったので [;^J^]、SFマガジン7月号の「特集:スチームバンク・レボリューション」の特集解説「ネオ・スチームパンクとは何か?」(小川隆)から適当に引用しつつ、話を進める [;_ _](..というか、今夜の日記は、この記事の切り貼りである。[;^J^])

 前回の特集から2年がたって、海外でのスチームパンクの勢いはとどまるところを知らない。(中略)ただ、このブームがSF全体にまで波及してこないのは、終末もののブームと似ていなくもない。とにもかくにも、ジャンルの外に大きく逸脱して起きている社会現象だけに、改めてスチームパンクの新展開として、ネオ・スチームパンクの現状を整理してみよう。
(中略)
 思い切りおおざっぱな発言をお許しいただけるなら、いまのこの大ブームはじつはあまりSFとは関係ないところからはじまっているようだ。というのも、この動きを報じるマスコミ(MTVを含めテレビや、NYタイムズをはじめとする新聞雑誌)の取材やファンのブログ、大会のレポートなどを見る限り、ファンの多くはブレイロック、パワーズ、ジーターといった元祖スチームパンク三人組はおろか、このサブジャンルの代表作であるギブスン&スターリングの『ディファレンス・エンジン』さえ読んだことがないようなのである。では、ファンが読んでいるのは何かといえば、それこそスチームパンクのモデルとなったヴェルヌやウエルズの古典が中心だ。もちろん、新しい作家の新しい作品も読まれてはいるものの、その大半がまたSFのほうではまったく評判になってこないもの(中略)が中心なのである。(中略)むしろ、同人誌ノリのファン・フィクションがネオ・スチームパンクの読書の中心にあるといってもいい。
(中略)
 明らかにSFというジャンルの枠組みを超えて広く拡大した、映画、ゲーム、音楽、アート、ファッション、そして何よりコンヴェンションというファンの集まりこそがいまのスチームパンクのシーンなのである。
(中略)
 もちろん、批判の対象はSF大会に集まる未来かぶれのオールド・ファンにも向けられ、Tシャツと短パン姿で集まるでぶの年寄りSFファンとは違うのだという主張が、ことさらファッショナブルかつスタイリッシュにおしゃれをして集まるスチームパンクの大会にも現れているようだ。そうしたイヴェントのファンは、痩せていて、おしゃれで、若いというのが特徴なのである。
(中略)
 とにもかくにも、こうした比較的若いファン(しかも高学歴で高収入らしい)が存在するのを知って、SF作家も多くが彼らに向けた作品を書きだしている。

 ..いま、そこにある市場に向けて作品を書くのは、プロとして正しいとは思いますが、こういう「軽佻浮薄」な読者層は、3年後には、まるごと消滅していると思うんですが。[;^.^]

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*2012年06月02日:スカラ座の「ヴァルキューレ」など


 朝がた、右耳のボコッが多少あり、ヒヤヒヤする。

 曇天。大坂医院で、月いちの検診。ここ最近、毎朝測定している血圧が有意に上昇している件について相談する。睡眠不足は血圧に直接的な悪影響をおよぼすとのこと。(これは、思いっきり、思い当たるフシがある。[;_ _])現在、浜松医療センターの耳鼻咽喉科で処方されている薬については、これは無関係とのことで、安心した。

 いったん帰宅。改めて外出する前に、スカラ座の「ヴァルキューレ」(バレンボイム指揮、ギー・カシアス演出、2010/12/07ライブ)の録画(これもまた、昨年末に録画して以来、半年間も、恐くて視聴できずに積んであったもの)の第2幕までを観る。視聴しているあいだ、一度も、ボコボコとは鳴らなかったが、そうなる直前の、いわば、フクフクとした感覚が、しばらくの間(30秒ほど?)確かに感じられた。薬が効いているのかどうかはわからないが、なんにせよ、完治・根絶しているのではなさそうだ。

 自転車で外出。郵便局に寄り、久々に駅前の八百徳(鰻料理専門店)で、お櫃鰻茶漬け。空模様が怪しい。所要をさっさと片付けて帰宅する。

 帰宅してから、「ヴァルキューレ」第3幕も観る。耳は無事。

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*2012年06月03日:「貞子3D」


 珍しくも8:00まで寝坊したし、空模様は怪しいし、で、アウトドア(サイクリング)せず、と決めた。ひたすら録画を消化し、BDレコーダーのHDDを空ける。消化は、音楽系を中心とし、右耳がボコッと鳴らないかどうか、ひたすらモニターする。今日のところは(まだ)症状再発せず、である。

 夕刻、やや早めに出て、サンストリート浜北へ。2Fの中華料理屋で食事をし、20:00からの回で、「貞子3D」を観た。

 なかなかよろしいのではあるまいか。難しいことを言わずに「見世物」としての映画の本分を尽くしているといえる。そもそも「テレビ画面から出てくる」キャラクターなのであるから、「3D」にこれほど相応しい素材もないわけだ。(大きな声では言えないが、私は5回、硬直した。[;_ _][;^.^][;^.^][;^.^])

 モンスター化した貞子の「群れ」については、評価が分かれるであろうが [;^J^] ..「初代(しょだい)」のイメージをここまで壊さない限り、永遠に「初代」を越えられない、というのも、事実である。(これがハリウッド映画ならば、このシーケンスの後半からは、茜(石原さとみ)がアマゾネス化して、大逆襲の大殺戮を繰り広げたことであろう。くわばら、くわばら..[;^J^](それはそれで、観てみたいような気がしなくもないが。[;^.^]))

 なんといっても、石原さとみが3Dなのである。これ以上、何が必要というのであろうか。[^.^][^.^][^.^]

 帰路、浜松西郵便局に回って、Nさんからの荷物を受け取り、22:30に帰宅。

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*解説


MASK 倉田わたるのミクロコスモスへの扉
Last Updated: Jun 7 2012
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