*2011年05月30日:退路を断つ [;^J^]
*2011年05月31日:「ジークフリート」
*2011年06月01日:「長沢芦雪展」
*2011年06月02日:「五百羅漢」予習
*2011年06月03日:聞き苦しいスピーチ
*2011年06月04日:「邪神宮 〜深〜」「妖怪奇譚」
*2011年06月05日:「森と芸術」「クレー展」「花の画家 ルドゥーテ」
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*2011年05月30日:退路を断つ [;^J^]


 朝から、雲がやや厚い。とはいえ、天気予報では回復する方向とのことだったので、自転車で出発したところ、会社まで残り4キロほどの地点から、小雨が降り始めてしまいました [;^J^]。天気が不安定な季節なのだから、タオルと着替えのTシャツぐらいは、リュックに常備しておかなければね。

 帰路、ジーンズショップOSADA葵町店に立ち寄り、ジーンズを新調する。現在、自転車通勤時に着用しているジーンズが、ブレイクもブレイク、両膝に大穴が開いてしまった(別にお洒落で穴を開けたわけではなく、ある程度穴が大きくなると、週に一度は(穿くときに、穴に)足を突っ込んでしまい、ますます穴が大きくなる..というループを、さんざん繰り返してきた [;^J^])ことがひとつと、ジーンズとしては、あまりにも腹回りがダブダブになってしまい、穿きにくくなってしまったからである。

 具体的な数字は伏せておくが [;^J^]、現在穿いているジーンズよりも4インチ(10センチ)ウェストが小さいものを購入。これは、ウェストサイズが10センチ減ったことを意味しているのではない。最盛期 [;^.^] というか最悪値は、現在よりも+7センチであった。その頃に、「これからさらに大きくなるのであろう..」、と、暗い予感を抱きつつ未来を見据えて、余裕をもって大きなサイズのものを購入していた、という次第である。[_ _][;^J^]

 今日買ったのは、ジャストサイズ。ピッタリフィット。余裕はない。これが穿けなくならないことを、己に対して義務として課す [;^J^]。6825円もしたんだからねっ [;^.^]

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*2011年05月31日:「ジークフリート」


 午後半休を取り、13:38のひかりで上阪。15:13に大阪駅に着く。この春にオープンした大阪ステーションシティを、しばし見物する。ノースとサウス、それぞれのビル内の画廊や、屋上庭園/広場など。まだなんとなく「シティ」としては固く、手触りが粗いけど、半年もすればこなれてくるんじゃないかな。

 徒歩でザ・シンフォニーホールへ向かい、17:20着。招待券をチケットに交換する窓口に並んでいたところ、無事にSさんと落ち合えた。(Sさんもこの公演を聴きに来ることは、Mixi日記で知っていたのである。)多分、10年ぶりかそれ以上?

 関西フィル定期 第229回定期演奏会である。

指揮:飯守 泰次郎
独奏:ケマル・ゲキチ(ピアノ)
独唱:竹田 昌弘(テノール:ジークフリート)
   片桐 直樹(バリトン:さすらい人/ヴォータン)
   二塚 直紀(テノール:ミーメ)

◆モーツァルト:ピアノ協奏曲第20番 ニ短調 K.466

〜飯守泰次郎&関西フィル、オペラ演奏会形式上演シリーズ第11回〜
◆ワーグナー:楽劇「ジークフリート」第1幕(演奏会形式)

 まず、モーツァルト。多少やんちゃな [;^J^] ピアニストで、私が理想とするモーツァルトの弾き方ではない(やや、ルバート(崩し)が多すぎるように思う)のだが、存在意義は認められる。協奏曲のあとに、アンコールとしてピアノ・ソロ(シューベルトのセレナーデの編曲)を弾いたが、協奏曲どうよう、私には抵抗のある(仕掛けと手数が多すぎる)アレンジと(やんちゃな)弾き方ではあったが、確かに、面白いことは面白い。[;^J^]

 休憩のあと、「ジークフリート」第1幕..いや、これは全く、なんという素晴らしさだ! この曲を聴くのは本当に久しぶりだし、「指環」4部作の中では、もっとも「親しんでいない」音楽なので、眠ってしまうかも..と、危惧していたのだが..杞憂も杞憂。とにかく序奏、「ニーベルングの動機」と「大蛇の動機」が絡み合うあたりで、もう、私のワクワクも最高潮! やはり「指環(リング)」は素晴らしい!

 オーケストラも素晴らしかったが、歌手たちも素晴らしい。特に、出ずっぱりのミーメがしっかりしていたので、上演全体に筋がとおった。ジークフリート、ヴォータンも、間然するところが無かった。

 終演後、Cさんと大阪駅南口で待ち合わせていたので、Sさんとふたりで向かったが、ふたりとも大阪駅には明るくないことに加えて、「大阪ステーションシティ」という「上部構造」が被せられてしまったので [;^.^] 勘が狂いまくり、無事に落ち合えたのは、22時を回ってから。この時刻に開いている(しかも明日は平日でありあまり夜更かしをするわけにはいかないので、極力近場のすぐに入れる)店を探し、結局10分後に、近所の回転寿司の店へ。最終的にはGさんも加わり、4人で23:10まで飲み食いして、散会。

 今夜の宿は、大阪での定宿になりつつある、なんばのサウナ&カプセル アムザ。明日は、有休取得済みである。

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*2011年06月01日:「長沢芦雪展」


 雨。7:20にアムザを発ち、8:35に山陽本線の石山駅(京都から3駅ほど東)に着。駅前のバスロータリーから9:10のバスで10:00過ぎに、MIHO MUSEUM着..山の中だとは知っていたが、これはまた、意表を突かれた。[;^J^]

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 まず、バスの終点が「美術館前」なのだが、そこには美術館本体はなく、あるのは「レセプション棟」。美術館までは、ここから徒歩10分弱(写真左)。ほどなく、トンネルの入口が現れる(写真右)。


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 そして、トンネルの中が、実に微妙に幻想的なのである(写真右)。
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 トンネルを抜け、橋を渡ると、美術館のエントランスが現れる(写真左)。美術館の入口への階段をのぼって、トンネルの出口を振り返ると、こんな感じ(写真右)。


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 洞窟を抜けた先にある「桃源郷」のイメージを実装したらしいのだが、もちろん、そこまでの感銘は受けない [;^J^]。しかし、洞窟もといトンネルの幻想性はなかなかのものであるし、この美術館のエントランスから、トンネルとは反対側をみやった風景(というか、ロケーション)も、素晴らしい。


 目的は、現在開催されている「長沢芦雪 奇は新なり」である。

 まず、いきなり魅入られてしまったのが、ささやかな小品「一笑図」。竹の下に犬がいる図像なので「笑」と洒落たのだが、とにかく芦雪の描く犬(子犬)の可愛らしさたるや、尋常ではない [;^J^]。「仔犬図屏風」なども同様。

 「鍾軌・蝦蟇図」「唐獅子図屏風」「白象唐子図屏風」「群龍図」「山姥図」「富士越鶴図」などをたっぷりと堪能し..そして最後に待っていたのが、まさに驚嘆すべき「方寸五百羅漢図」である! なんと、僅か3センチ四方の紙に、(さすがに500人はいないようだが)300人以上の羅漢が「向きや姿勢などを描きわけつつ」描き込まれ、しかも、白象や獅子や龍虎までも、しっかりと描き込まれているのである。拡大鏡を使わなければ観ることも困難なこの極小の作品を、いったいどうやって描いたのだろうか..

 長沢芦雪展を見終えたところで、ミュージアムショップをざっと冷やかし、さらにこの(まだ比較的新しそうな)美術館の紹介ビデオが上映されていたので、観てみたら..この時点で初めて気が付いた。これは、某新興宗教団体系の施設だったのである [;^J^]。どうりで(無駄に [;^.^])金がかかっていると思った [;^J^]。(上記の風景写真に写っている、何やら謎の構造体も、この宗教団体絡みの物件らしい。)まぁ、ビデオを観るまで気が付かなかったぐらいだし、施設自体からはそういう宗教臭さはほとんど完全に払拭されているので、別に気にする必要はない。(ウィキペディアでこの美術館を検索したら、冒頭いきなり記載されていました。[;^J^])

 引き続き、(なかなか来れる機会も無いだろうから)常設展も観る。このアジア系のコレクションがまた、素晴らしいのだ。(前記ウィキペディアによると、数百億円かかっているとか..真偽は不明だが。)展示品数を抑え目にして、ひとつひとつ丁寧にライティングし、多くの展示作品に音声ガイドがつけられているあたり、非常に趣味が良く、また教育的であると感じる。辻惟雄館長の手腕かも知れない。

 「西アジア」の部屋では、「鶏を銜える山猫形リュトン」や「双獅子形容器」。「ギリシャ・ローマ」の部屋では、「ディオニュソス・モザイク」「庭園図(フレスコ)」。そして、「エジプト」の部屋では、「猫小像」「河馬小像」「獅子頭神像」「隼頭神像」(2体)「花紋飾板」..なかでも特に惹かれたのが、ガラス製の装飾品の断片(9片)である。極めてモダンで、信じがたいほど幻想的な色彩とフォルム。ファンタジーやSFのイラスト(装幀/装飾)としても、十分通用すると思う。

 ここまでは音声ガイドも(付加的情報は除いて)全て聴いてきたのだが(トータル2時間以上)、残りの「中国」の部屋と「ペルシャ」の部屋の音声ガイドが、合計2時間半 [;_ _] ..ということで、さすがに時間も体力も在庫切れになったので [;^J^]、この2部屋は音声ガイドは聴かず、さーっと流しただけである。次回訪問時を期す。

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 ちなみに食事だが、レストランはレセプション棟にあり、いちいち食べに戻るわけにもいかない(雨も降ってるし)、というわけで、美術館本体の中にある喫茶室で、サンドイッチを食す。案の定、無農薬で栽培された野菜や古代米などを使った品であったが、結構、美味かった。



 15:30に切り上げ、美術館前のバス停から石山駅直行のバスに乗ったのが16:07。石山駅着が16:45。JRに搭乗したのが16:51で、京都駅で17:16発の新幹線をつかまえ、18:45浜松着、19:35帰宅。

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*2011年06月02日:「五百羅漢」予習


 本日の、BS日テレの「ぶらぶら美術・博物館」の訪問先は、江戸東京博物館で開催されている「五百羅漢」である。幕末の絵師・狩野一信の、これまで(研究者以外には)ほとんど知られていなかった、全100幅(1幅に5人の羅漢を描き、合計500人)からなる超大作である。来週末に観に行くので、ちょうど良いタイミングでの予習となった。

 一信が30代の頃から制作を始めたこの作品は、足かけ10年のプロジェクトとなったのだが、一信はついに、これを完成させることが出来なかった。あと4幅を残した時点で(まだ50歳にもならぬうちに)早世してしまったのである。残り4幅は、妻と弟子たちが仕上げたのだが..しかし生前の96幅にしても、全てが傑作というわけではない。後半になると、明らかに集中力が落ち緊張感がなくなり、絵から生気が失せ、「下手になっていく」のである。今回のガイドをつとめる、この展覧会の監修者:山下裕二教授の言葉を引用しよう。

「でもね..この最後のへんのありさまも含めてね、この人が10年かけてやって、最後力尽きた、というありようを、僕は見て欲しかったんですよね..ついついなんか、こう絵なんていうのは、素晴らしい技量をもった人が最高のものを描いて、それだけを名作って言って、ほかはダメだみたいな言い方をするけど、そうじゃない。あれだけの絵を描けた人が、これだけヘロヘロになっても、最後まで描き続けて、でも、完成を見ずに死んじゃって..て、そういうありさまも見て欲しかった..」

 ..山田五郎や、おぎやはぎたちが、これはこれで格好いい(見事な生き様である)、と頷いていたが、まさに我が意を得たりである。[^J^]

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*2011年06月03日:聞き苦しいスピーチ


 これは、100人中、93人ぐらいが賛同して下さると思うのだが..別にスピーチ(例えば朝礼)に限ったことでもないのだが、非常に聞き苦しい(というかしらける)「しゃべり方のマナー」として、「自分の言葉に真っ先に自分がふき出す」というのがある。

 「何がおかしいのか知らないが」、自分から(クスッと、あるいは豪快に)笑い出すのである。まったく何がおかしいんだか..と、拝聴している皆は、しらけているのだが..まぁ、ガマン出来ずに笑い出してしまうんだろうなぁ..

 ..いや、別に今夜のこの話にはなんのオチもなく、単にぼやいているだけなんですけどね [;^J^]。それにしても、自分では気が付かないものなのだろうか。まさか、私も同じことをしているのではあるまいか..(オロオロ..[;^.^])

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*2011年06月04日:「邪神宮 〜深〜」「妖怪奇譚」


 6:00頃に自宅を発ち、7:00浜松駅北口発の東名バス(渋谷新宿ライナー浜松号)で上京。途中、事故渋滞に巻き込まれたが、渋谷マークシティ着は、定刻10:47のところ11:20。高速バスを使う以上、30分程度の遅れは、もちろん想定内である。11:40に国会図書館着。

 先日から行っている、「鉄腕アトム《オリジナル版》復刻大全集 ユニット7」の、初出紙(サンケイ新聞)との照合調査の続きである。14ヶ月分残っていたのだが、本日、6ヶ月分片付け、残り8ヶ月分。来週末の6月11日にも国会図書館に来るが、この日は「五百羅漢」「手塚治虫ファンのオフ」など、他の案件も重なっているので、十分な時間が取れない。6月11日に照合調査を完了できるかどうか、際どいところである。

 上記照合調査以外にも、

人物スポット 女ゲリラ仕立てのクレオパトラ(インタビュー):週刊朝日:70/05/01

 ..を、発掘した。

 15:20に退出し、15:45に、有楽町駅から徒歩数分のスパンアートギャラリー。「邪神宮 〜深〜」の最終日なのである。

 この催しは2期にわかれており、第1期は、ヴァニラ画廊での「『邪神宮』〜邪〜The Evil」で、これは5月5日に鑑賞済み。「邪神宮 〜深〜」は第2期にあたる。また、邪神宮 - 闇に囁くものたちの肖像」(児嶋都監修、学研)を購入しているが、これはこの展覧会の図録を兼ねており、1期と2期をあわせた全作品が掲載されている。従って、あらかじめ展示作品は全て知っていたわけであり、その意味では驚きはなかったが、もちろん、図録に掲載されている邪神 写真と実物は異なるわけで、特に立体作品の印象は、全く異なることが多かった。

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 もっとも惹かれたのが、この、「舞台『黄衣の王』のための仮面と舞台装置についての立体的考察」(山下昇平)である。(画廊の方の許可を得て、撮影しております。)この細部たるや! ..価格は10万円で、まだ売約済みマークが付いていない。数十分間、悩みに悩んだが、結局、買いきれなかった。[_ _]

 最終日まで売れ残っていたということは、誰にとっても、「10万円」という価格が微妙だったのだろう。これが、7万円いや8万円なら、迷わず購入していたのだが、仮にこの値付けだった場合には、恐らく最終日を待たずに売れていたことだろう。


 徒歩で移動し、16:50、日本橋高島屋の美術画廊X。妖怪奇譚 金子富之展である。東北発の、極めて斬新で現代的な妖怪画の新展開。「鳥黐(とりもち)幽霊」、「東方の大王」(バァルの像)、「赤獅子」、「海魔」、「火童(ひわらべ)」などの大作群も見応え満点だが、大量に展示されていた「ノート(下書き/スケッチ帳)」も、興味深かった。

 非常に面白いし、30分もあれば見終えられるし、無料だし、交通至便な場所なので、覗いてみることを強くお薦めする..といっても、6月13日までであり、この日記をアップロードした時点で、会期は残り僅かである。

 19時に横浜の実家着。

 以下、どうでもいいような話題ではあるが..食事中、7時のニュースが終わったので、リモコンで適当にチャンネルを変えていたのである。カラオケ大会(しかも「歌がへたな王座決定戦」)にもプロ野球にも興味はなく、毒にも薬にもならない(でもできれば、なんらかの有益な情報や雑学でも得られるに越したことはない)バラエティ番組でもないかと、適当にチャンネルを切り替えていたら..

 ..3つあった。チャンネル041、051、061に、並んでいた。ガチャガチャと見比べつつ、どれにしようかな..さっきのやつのが良かったかな..とやっていて..驚くべきことに気が付いた。なんと、「さっきの番組に、戻ることができない!」のである。「さっきみていた番組がどれであるのか、区別することができない!」のである!

 これには、本当に驚いた。慌てて新聞のテレビ欄を確認したところ、この3番組は、「世界一受けたい授業 エコ2hスペシャル」「お願い!ランキングGOLD 2時間SP」「飛び出せ!科学くん」である。この3番組は、互いに区別することができない!

 要するに、作り方(フォーマット)が同じなのだ。トーンが同じなのである。違うのは、テーマと出演者とネタとスタジオセットだけで、いや普通それだけ違えば十分全くまるごと違う番組になるはずだろうに、本質的には、同じ番組たちだったのである。(別に、良し悪しを論じているのではない。こういう作り方もある。)

 結局、どうせ暇つぶしのBGVだし、どれでも同じなので、ローソンの弁当とかスイーツとかを採点している番組を眺めつつ食事していたのだが..それにしても、まるで、ブルックナーの9つの交響曲からランダムに選ばれた3曲のごとくであった..(← とか、言わなくてもいいことをドサクサ紛れに言ってみるテスト。[;^.^])

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*2011年06月05日:「森と芸術」「クレー展」「花の画家 ルドゥーテ」


 実家前のバス停から8:41のバス。今日の最初の目的地は、東京都庭園美術館である。開館時刻は10:00なので、9:50に最寄り駅(JR山手線「目黒駅」)に着くべく、iPhone の乗り換え案内で検索したら、横浜駅から湘南新宿ラインに乗れとのこと。ふむふむ..実は横浜駅からこの線に乗るのは(多分)初めてなのだが、ホームを見つけて、時刻どおりに来た電車に乗って..

 ..どうして、戸塚の手前で気が付くかなぁ [;_ _] ..読書に熱中していて、逆方向に進んでいるのに気が付くのが遅れた [;^.^]。ただちに引き返すも20分少々のロスで、東京都庭園美術館に着いたのは、10:15。「森と芸術」展である。

 大変、結構 [^J^]。エミール・ガレの陶器(「蘭文脚付杯」「風景文ランプ」「草花文花器」)、アンソールの「愛の園」、ニールセン/ラッカム/デュラックの挿絵たち、エルンストの「森」「灰色の森」「ユディト、森にひらかれた門」「王妃とチェスをする王」など。図録(というか、単行本森と芸術」(巖谷國士、平凡社))も、大変良くできていて、お買い得。

 本来、引き続き、この美術館に隣接している庭園をゆっくりと愛でるべきなのだが、予定が非常に立て込んでいて、そんなことをしている暇はない [/_;][;^.^] ので、そそくさと竹橋へ。

 東京国立近代美術館に12:25着。「パウル・クレー おわらないアトリエ」である。

 技法別の展示が、面白い。とりわけ印象に残った作品は、「隠者としての子供」「破壊された村」「花ひらく木」「花ひらいて」「荒地にて」「住人のいる室内透視図」「綱渡り師」(2バージョン)「蛾の踊り」「襲われた場所」「山のカーニヴァル」「来るべき者」など。「空中での交接」という作品について、吾妻ひでおの「やけくそ天使」の「阿素湖 地獄変 ずぶぶ」というエピソードの中の、「咄嗟の時に役立つ空中オメコのいろいろ」というページを想起したのは、ここだけの話だ。[;^.^]

 想定よりも前倒しで動けているので、1件、割り込ませることにした。まず、14:30、東京駅の隣のオアゾの6Fの小松庵で昼食(湯葉卵とじ丼)を注文し、15:20、昨日に引き続いて日本橋高島屋の美術画廊Xへ。もちろん、「妖怪奇譚 金子富之展」なのだが、今日は15:30から、トークイベント(金子富之×赤坂憲雄×東雅夫)があるのであった。

 金子富之は、「霊感は無い」「何かが見えたとしても、目の錯覚だと片付けるタイプ」「体感(ざわざわ感)とかが、脳に伝わって映像化されるのではないかと考える」、と、理性的に(理知的に)語りつつも、「でも、見えることは、ある」。

 トークイベントは1時間で終わり、渋谷へ向かう。17:20にタワレコに寄ってから、17:40に Bunkamuraザ・ミュージアム。「花の画家 ルドゥーテ『美花選』展」である。『美花選』の全144枚と、『ユリ科植物図譜』『バラ図譜』の一部など。実に美しいものであるが、図録の小さな図版からは伝わってこないので、購入は見送る。

 18:45に退出し、19:26に品川駅。浜松に戻るべく、19:34のこだまに乗り、2日間にわたる美術浴の心地よい疲労を癒すために、スーパードライの500ml缶とチューハイレモン2缶をゴクゴク飲りながら、購入してきた図録などを眺めていたのだが..ふと目を覚ましたら、豊橋目前 [;^.^]。朝も乗り過ごしたので、綺麗なアーチ構造というか、見事な対称性が確保できたわけだが、それは私が望んでいたことではない。[;^.^]

 豊橋駅の待合室で30分ほど待ち、22:16発のこだまで浜松にスイッチバック。10分少々で着いたのだが、下りる直前、勤務先の同僚のY.Sさん(Yさん夫人)と同乗していたことが判明。お久しぶりです m[_ _]m。浜松駅前に迎えに来ていたYさんの車に同乗させていただき、自宅まで送っていただいた。22:40帰宅。助かりました。ありがとうございます。m[_ _]m

 さて、これで、だいぶ片付いた。今後の展覧会の歴訪予定を、現在見えている範囲で(閉会日の早い順に)改めてざっと整理してみると..

*静岡市美術館
 「ハンス・コパー展 ―20世紀陶芸の革新
 6月26日(日)まで

*江戸東京博物館
 「五百羅漢
 7月3日(日)まで(来週末6月11日の上京時に観る予定)

*目黒区美術館
 「ラファエル前派からウィリアム・モリスへ展
 7月14日(木)まで

*山種美術館
 「美しき日本の原風景 −川合玉堂・奥田元宋・東山魁夷−
 6月11日〜7月24日(日)まで

*東京藝術大学大学美術館
 「うらめしや〜、冥途のみやげ展」
 7月2日〜8月21日(日)まで

*静岡市美術館
 「歌川国芳展
 7月9日〜8月21日(日)まで

*米沢嘉博記念図書館
 「耽美の誕生 ボーイズラブ前史
 10月2日(日)まで

 ..といったところか..(まぁ、少し、落ち着け。[;^J^])

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*解説


MASK 倉田わたるのミクロコスモスへの扉
Last Updated: Jun 9 2011
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