*2002年08月19日:「百鬼繚乱」
*2002年08月20日:破滅のぴっち
*2002年08月21日:破滅のざっし
*2002年08月22日:G3再評価
*2002年08月23日:「妖怪人間ベム」
*2002年08月24日:「ゴーメンガースト」、襲来!
*2002年08月25日:「ビデオ版 写真時代」
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*2002年08月19日:「百鬼繚乱」


 夏休みに神保町で買ってきた、「百鬼繚乱 江戸怪談・妖怪絵本集成」(近藤瑞木、国書刊行会)を読む。(同じ書名の書籍は、ほかにもあるようだが。)この出版社の一連の優れた妖怪画集の一環で、「百鬼夜講化物語」「模文画今怪談」「絵本小夜時雨」「怪談四更鐘」「怪談おそろ史記」「姫国山海録」を収める。

 珍しい画題が多く、楽しめる。特に面白いのは、ほとんど素人細工の(絵も文も稚拙な)「姫国山海録」。こんな形で歴史に残るとは..羨ましいというべきか、ご愁傷様というべきか。[;^J^]

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*2002年08月20日:破滅のぴっち


 きゃ〜〜っ [;^o^] 先月分(7/1〜7/30)のPHSの請求書、2万円〜〜っ [;^o^] ..これで私もようやく、女子高生の生活水準に追いついた、ってか?(違うちがう [;^.^])

 夏オフのせいだ。

 6月分は、5千円だったのである。さらに言えば、5月分は2500円だった。(以上いずれも、基本使用料等は含まず。)倍々計算っつーのは良く聞くが、倍四倍計算っつーのはどういうことだ。(昔々大昔、ニフティが従量制だった時代に、5万円/月以上貢いでいたことを思い出すねっ)

 ついでに言えば、2万円の内訳は「通話料」と「デジタル通信料」が1万円ずつである。これは画期的(驚異的)なことである。なぜなら6月までは、「通話料」は、ほぼゼロだったのだ。つまり私は、PHSをついに「会話」に使い始めたのである。[;^.^]

 (ちなみに本日のタイトルにおいて、「ぴっち」はもちろん、「PHS」と「pitch」をかけているのである。つくづく巧妙な言葉使い師であることよ。)

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*2002年08月21日:破滅のざっし


 未読の雑誌が溜まってしまった〜〜っ [/_;] ..って、別に昨日今日に始まったことじゃなくって、延々と読まずに積み続けてきたからこそ、こんにちの破局に到ったわけなんですけどね。それにしても、各種未読雑誌を積み上げると、(読破を諦めている「日経サイエンス」を別にしても)1メートルを軽く突破する。

 これは駄目だ。単行本等の積読を消化している場合ではない。雑誌シフトだ。片付けるのに一ヶ月くらいかかりそうだが、やむを得ない。(単行本などをいっさい読まずに雑誌に専念するわけにも行かないし、雑誌の新刊は逐次供給されるし、9月は何かと(小)旅行が多く、読書に割ける時間が少なめなのである。)

 言うまでもないことだが、「読まずに捨てる」というのは、性格上、不可能なのである。

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*2002年08月22日:G3再評価


 随分以前に購入した「平成ガメラボックス」に、3晩がかりで目を通した。(と言っても、映画本編のみ。特典盤2枚は未見。)改めて痛感したのだが..

 ..G3(「邪神(イリス)覚醒」)には、問題がありすぎる。[;^.^]

 かつて私は、これを「日本が生んだ怪獣映画の到達点である」とまで称揚した(「ガメラ3 邪神覚醒」)し、その評価を取り下げるつもりは無いのだが..この脚本は、やはり酷いよぅ [;^.^]。

 我慢し難いのが、国家の神事に携わる巫女の家系だという、内閣情報調査室所属の朝倉美都(山咲千里)と、天才ゲーム作家の倉田真也(手塚とおる)の存在が、ほとんど無意味なことである。それは彼らの演技にも反映している。この映画の中でどういう役割を果たしているのか、彼ら自身、確信を持てずにいるのである。

 恐らく、脚本の初稿段階では、伝奇ドラマの「解説者」として、重要な役割を与えられていたのであろう。それが、製作の進行につれて、出番が削られていったのであろう。しかしそういうことなら、彼らの出番を全面的にカットするべきであった。彼らは「古文書」等に、容易に置換可能なのであるから。

 もうひとつ無惨なのが、最後のガメラとイリスの決戦に臨んで、4人の女性キャラ(長峰真弓(中山忍)、草薙浅黄(藤谷文子)、比良坂綾奈(前田愛)、朝倉美都(山咲千里))の行動が「一本化」され、かつ、京都駅において「棒立ち」状態に放置されてしまうことである。ここは辛くて観ていられなかった..脚本的に力尽きてしまったことが、ありありと判ってしまうのである。

 もう一個所。これは「容認しがたい」というより「理解不能」なシーンなのであるが..渋谷大崩壊の(まさに怪獣映画の歴史に残る)名シーケンスにおいて、ガメラが少年を「助ける」(少なくとも「踏みつぶさない」)シーンがある。その少年は、「ガメラは、僕を助けてくれたよ!」、と叫ぶ..これは一体、なんなのさ? ここだけ、パラレルワールドにスイッチしてしまっているとしか、思えない..(この件に関しては、最初に観たときから違和感を感じていましたけどね。)

 ..とはいえ..とはいえ、あまりにも! 「大怪獣映画」としては素晴らしいのである! このG3は! ..ったく、評価に困る作品だよなぁ..結局、総合評価としては、三部作の中ではG2(「レギオン襲来」)が最高傑作、ということになるのであろうが..

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*2002年08月23日:「妖怪人間ベム」


 「妖怪人間ベム(『ぼくら』連載漫画版)」(田中憲、講談社)を購入する。暫く前に発売されていたことは知っていたのだが、その時は気分(というかタイミング)が合わずに、購入を見合わせていたという次第。

 1968年7月から1969年4月まで、「ぼくら」の別冊で連載されていたのだから、恐らく私は読んでいたはずである。また、テレビアニメも確かに観ていた。しかしいずれも記憶が稀薄なのだ。10歳時分のことであるが..アニメは、あの有名なオープニングの一部しか憶えていないし、漫画版も、僅かに1コマ(というか、1ポーズ)しか憶えていない..

 ..というわけで、そのあたりの記憶が、プルーストよろしく一気に甦るか、と期待して読んでみたのであるが..実に新鮮な感動 [;^J^]。(前記の「1コマ」は、本書の第65頁の第5コマだ、ということを確認した。)

 ..ま、それはそれとして..これはいまでも通用する作品だ。意義のある復刻であった。

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*2002年08月24日:「ゴーメンガースト」、襲来!


 おぃおぃ..創元推理文庫から、江戸川乱歩シリーズの第19巻、「人間豹」が、今ごろ出たよ..勘弁してくれ〜..このシリーズは、5年前に出た第18巻(「幽霊塔」)で完結したかと思っていたのに..

 ..というのも、(もうこれ以上は出ないよね、ということを、数年間確認(様子見)したのち)このシリーズの18冊がちょうど収まるようなパッキングを工夫して、収納していたからである。プランが白紙に戻っちまったじゃねーかっ、こらっ!(← 私憤 [;^.^])

 その「人間豹」の織り込み広告に、見逃せない記事。BBC制作「ゴーメンガースト」が、9月にDVD発売だと! こりゃ、不見点(みずてん)で購入でしょ!

 ..とはいえ、不安は大きい。マーヴィン・ピークの原作(創元推理文庫から、「タイタス・グローン」「ゴーメンガースト」「タイタス・アローン」の三部作が出ている)を読んだ方ならお判りかと思うが..あの異様な「文体」を、映像化できるものであろうか?

 それと、今回映像化されるのが、「タイタス・グローン」のパートだけなのか、三部作とおしてなのかは知らないけれど、もしも後者なのならば、30時間ぐらいはかけてもらわないと。連続テレビドラマならともかく、高々2〜3時間程度の映画じゃ、ダイジェスト版っぽくなるんじゃないかなぁ..大長編の映画化については、「ロード・オブ・ザ・リング」という成功例があるとはいえ、作品の性格が全く異なるのだ。「ゴーメンガースト」は、波瀾万丈のジェットコースター・ノベルでは、ないのである。

 出演者を見ると..フレイにクリストファー・リーですか。これはいいね。この渋い執事にこの大物を..しかし、「クリストファー・リー」への注釈が「ロード・オブ・ザ・リング」ときたもんだ。こんにち的には、あれが彼の代表作なのかなぁ。(「吸血鬼ドラキュラ」(1958)は、いまだにDVD化されていないしねぇ。)

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*2002年08月25日:「ビデオ版 写真時代」


 以前から気になっていた、吾妻ひでお物件がある。「ミニティー夜夢」所収の「オールナイトひでお」(初出:マイアニメ、1983/09)の 第76頁で、


「本当は、ビデオにちょこっと出演しただけです。白夜書房のビデオ版写真時代とゆーやつです」
「内容的には私も立場上はっきりしょうもないとは言えませんが、まー あれですね。9800円は高いしねー」

 ..と言及されているビデオ。この度、ヤフオクで、3000円で落札したのだが..3000円でも高かった。[;^.^]

 コンテンツは、上記吾妻モノの他は、「ドキュメンタリー電気椅子処刑の瞬間」「甲子園チアリーダーの股間に肉迫!!」「あなたのパンティ見せてもらいます!!」「愛染恭子のストリップ・ショー」「名古屋にオープン セックス産業ビル5DOORS」「ぼくの恋人ナマ録」「過激!!読者投稿ビデオ」..で、ほぼゴミ [;^.^]。吾妻モノは、「吾妻ひでおのセーラー服不条理ビデオ」という、正味6分のパートだが..

 吾妻ひでおがセーラー服の少女のスケッチをするシーンに続いて、その少女の生身の(つまり実体化した)ショット。引き続き、吾妻ひでおはその少女のスケッチの下の方に、水平線を引き海を描く(つまり、この少女は海の上に浮いている)..次のシーンで、生身のセーラー服の少女が、海に転落している..

 ..という、ほのぼの不条理ギャグに、不覚にも受けてしまった。[;^J^]

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*解説


MASK 倉田わたるのミクロコスモスへの扉
Last Updated: Aug 28 2002 
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