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夏オフの準備を巡って、昨夕あたりからひと波乱起きていたのだが、24時間もたたないうちに終息した。子細は略す。やや(かなり)はらはらしたが、まぁ良かった。
別件だが、パート譜に欠落がある場合、誰かがなんらかの方法で、それをフォローしているわけである。それは別ルートからの調達である場合もあるが、自力でパート譜を作成することも、しばしばある。(こちらのケースの方が多いか?)後者には、さらに3通りほどの手法がある。手書き。総譜からのコピー&切り貼り。そして、コンピューターのノーテーションソフトによる印刷である。
いずれも、説明不要だとは思うが..面白いのが、最後の「ノーテーションソフト」によるパート譜作成である。実は私は(「紺屋の白袴」というべきか)コンピューターミュージックの人ではなく、このタイプのソフトを使ったことが無いのだが、最近の高機能なノーテーションソフトは、パート譜を自動的に生成する機能を持っている。つまり、「作曲者が書いたとおりに総譜が打ち込まれたMIDIファイル」が手に入れば、これを読み込んで、正確なパート譜を出力することが出来るのである。
繰り返すが、私は実際にはこういう作業をしたことが無い。しかし今回、いくつか(急遽)作成されているパート譜は、この手法で作成されているような気がする。「いいMIDIファイルが手に入ったんでね (^_^)(おかげで、手早く片づいたよ (^_^))」などという会話が(RTで)交わされているからである。
何よりも面白いのは、ここでいう「いいMIDIファイル」というのは、音楽的には、ひっじょーにつまらないMIDIファイルであろう、ということなのである。実際に、各音符の音価(音の長さ)とタイミングを、MIDIファイルに「正確に機械的に」書き写さなければ、そのMIDIファイルを読み込んだ時に、元の楽譜が再現されるわけが無いのだ。そして、楽譜の各音符の音価とタイミングを(きめ細かく微調整することもなく)正確に機械的に書き写したMIDIファイルなど、まさに機械的な演奏(音楽)にしかならないであろう..
しかし、そんな「つまらない」「無味乾燥な」データにも、こういう使い道があったわけだ。ちょっと目から鱗が落ちた。
目次へ戻る非常に手こずっていた、午前中のリハ時間の分配の件に、ようやく決着を付けた。(「投げた」、という見方もあるかもしれないが。[;^J^])
要は、「初心者枠」のリハに、どれだけ時間を配分するか、というだけの問題である。こじれる程の案件では無い。利害関係者(初心者枠のリハに十分な時間を与えることによって、逆に、リハ時間が削られてしまう立場の人々)も、ごく少ないのだ。なのになぜ、手間取ってしまったのかというと..そもそも「初心者って誰?(いるの?)」、という次元(レベル)で、問題意識のすりあわせが出来ていなかったし..また、特にキーになる関係者の数名には、この問題意識を「すりあわせよう」という意欲が無かった(その必要性を認めているように見えなかった)のである。
つまりこれは、「議論がすれ違っている」どころか、そもそも「議論が成立していない」状況なのである。これを私にジャッジしろと? 投げるぜ、普通..
..ま、一応のケリはつけた(強引に結論を出した)のだが..あとを引きそうだが..知るかい、そんなこと [;^J^]。今はとにかく夏オフをスタートさせることが、全てに優先するのだ。
行きがかり上、当日の設営監督・撤収監督も(勢いで)引き受ける。もう知らん。[;^J^]
シンセの脚を、発送する。
目次へ戻る「産直あづまマガジン」の第2号が、突然届いた。これは、漫画家・吾妻ひでおの個人誌である。
コンテンツ は非常に盛りだくさんで、内容豊富。バラエティにも富んでおり、読み応えがある。これが1000円なのだから、廉いですよ。お薦め。ちなみに、夏コミで販売されるはずだし、夏コミ後にも通販されると思うが、通販のチャンネル情報(連絡先等)が未だ不明なので、ご紹介できない。
では私は、何故入手できたのかって? ふっふっふっ..私は、吾妻ひでおさんから、著者献本を送っていただけるのである。たまには自慢させてもらいましょ。[^.^]
目次へ戻る先週は2日も遅れたが、今週は、なんとかオンタイムで更新出来た。(今日(木曜日)の早朝に、更新した。)
例によって、夜のうちには書ききらなかったので、(最近は、このパターンが非常に多いのだが)早朝に書き上げることにして、目覚まし時計を4:00にセットして仮眠したのだが..(出社時刻の関係上、6:30に書き上げれば間に合うのだが..)この方式には、問題がありすぎる。
例えば今日の場合、(驚くほど精確な体内時計によって、)ベルが鳴る直前の3:58乃至3:59に目が醒めるのだが、「(6:30まで)2時間半もかける必要は無いでしょ、2時間で十分でしょ」、と、手早く判断して、目覚まし時計を4:30にセットし直して、再度仮眠するわけだ..で、(驚くほど精確な体内時計によって)ベルが鳴る直前の4:28乃至4:29に目が醒めるのだが、「2時間もかからないよ、1時間40分で十分でしょ」、と思い直して、目覚まし時計を4:50にセットし直して、再々度仮眠して..
..という繰り返しになるのだが..この必死の先送り中に観る夢は、ただ一種類しかない。すなわち、眠い目をこすりながら日記の原稿を書いている夢である [;^J^]。しかも、こんなに(夢の中で)辛い想いをしているのに、現実の日記は(当たり前だが)ただの一行も、ただの一文字も進んでいない。一銭にもならない。この惰眠、完全に赤字なのである..
..にも関わらず、2〜3週間に一度は、このパターン..“人”の“業”であろうか..
夏オフのプログラムに関わる未決事項を全てフィックスして、プログラム最終版を夏オフ会議室にアップする。
目次へ戻るプログラム最終版を修正して、夏オフ会議室に(再度)アップする [;^J^]。こーいうことが無いように、数日前から「最終版(予定)」をアップして、その会議室を読んでいる(はずの)全員にレビューさせているのだが..〆切が過ぎて「決定しました!」、と宣言するまでは、大概の人は、チェックも検討もしないのである。で、〆切過ぎになってから、おずおずと指摘してくださるわけだ..
“人”の“業”なのであろうなぁ..
今回は、シンセ(及びアンプなどの周辺機器)の設営と操作に、アシスタント(S氏)がつく。今回だけのことではなく、この際いろいろ憶えていただいて、今後の夏オフやお気楽オフで手伝っていただきたい人材である。当人にも、その意欲がある。
そこで、(シンセとアンプの)基本的な設営と操作のマニュアルを手早くまとめ、彼にメールする。これだけ読んで理解できるとは思えないし、それは期待していないが、当日(明日だ)の朝、現場でいきなり私からの説明が始まっても、飲み込めない(腑に落ちない)に決まっているので、いくらかでも手助けになるよう、先に送っておくわけ。
夏オフ本番を明日(というか今日)に控えた、午前1時過ぎ。シンセの仕込みが、まだ終わっていない..あとは、「ドイツ・レクイエム」(ブラームス)と「テ・デウム」(ブルックナー)のパイプオルガンだけだ。これらのCDを聴きながら、音色の調整を続ける..
..というタイミングで、何故、リブ100(ARCTURUS)が立ち上がらなくなりますか? [;_ _][;>_<] 音づくりに関係は無いだろうって? 関係、おおありなのである。これらの曲の指揮者をニフのRT等でつかまえて、これこれのタイプの音で良いか、確認できる(確認すべきである)からだ..どうも、起動時に慌ただしいキー操作をしてしまって、タスクマネージャーが意図せざる動きをしたようで、いくつかの必須タスクが起動しないか、あるいは壊れているようなのである。早い話が、通信ソフトが起動しない。
これが、普段の週末ならば..「たまにはいいさ(苦笑)」、と、土日をかけて環境の再構築をするところなのだが、今回ばかりは話にならん。4時間後には、起床して夏オフへの出発準備(下着の詰め込み等)を始めなければならないのである。
そこで、ARCTURUS のワークエリア(日常的に変更される全てのエリア)を、(バックアップツール(ZCOPY)は起動したので、)DVD−RAMに落とし、ここ2ヶ月ほど埃を被っていた初代リブ100(DIASPER)を引っぱり出し、前記DVD−RAMからワークエリアをコピーして、「システム的には2ヶ月前だが、(例えば、ノートンのウィルス定義は2ヶ月前のバージョンだが、)その他は全てチャキチャキの最新版」、というリブ100(DIASPER)を作り上げた。夏オフにはこれを持っていくことにする。ARCTURUS の“修理”は、帰還してからだ。
目次へ戻る出発時刻は例年どおり。7:14のひかりで、東京着は8:35。異なるのはここからで、今年の会場は、京王新線の幡ヶ谷駅から徒歩2〜3分の、アスピアホールである。
「お気楽オフ」ではしょっちゅう使っているし、担当者の気心も知れている会場なので、その意味では安心感があるのだが..近年、毎年使っていた滝の川会館に比べると、かなり(非常に)手狭な印象は拭えず、それが不安要素である。
幡ヶ谷には9時過ぎに着いたものの、会場は10時少し前までは開場しないので、近くのコンビニで買い物などをしていたところを、参加者(スタッフ)のMさん、Tさんに呼び止められ、近所の「ルパ」というパン屋件軽食屋で朝食をとりつつ、設営の相談などをする。
会場入りしてからは、ざっと設営したのち、私はS氏に手伝ってもらいつつ、シンセとアンプ・スピーカーのセッティング。その他の多くの人々は、階下の別室で楽譜の製本作業。私もセッティングをざっと終えたのちは、別室に出向いて、数年ぶりに製本作業に勤しむ。(ここ数年は、夏オフのスタートのファンファーレの直前までシンセのセッティングに忙殺されており、製本の手伝いどころではなかったのだ。)
13時過ぎにファンファーレで開幕してから、最初の曲は、「雷鳴と電光」(ヨハン・シュトラウス II世)。この曲が終わった直後にシンセで「雷鳴」を鳴らすという、悪戯をする。これはウケた。自賛するに値する“雷鳴”だしね。
次の曲は、デュカの「魔法使いの弟子」。指揮者は私である。これを夏オフで演奏するのが夢で、数年前から毎年、推薦を繰り返していたのだが..これまで毎年、シカトされていたのにはそれだけの理由があるのであって、つまり、非常に難しい曲らしいのであった。「崩壊する」「絶対に途中でとまる」「誰もついて来れない」等々と、ニフのRTなどで散々脅かされてきたので、とにかく非常に「ゆったりとしたテンポで」演奏したのだが..
..どうやらこれは、判断ミスであったらしいのである。まず、必要以上に遅くしたことによって、音楽的な感興が削がれた。そして、遅く演奏したことによって、一部パートでは、かえって演奏が大変になったりもした。難しいものである。
以下、「交響曲第5番」(ベートーヴェン)、「ヴァイオリン協奏曲 第3楽章」(メンデルスゾーン)、と続き、シンセは、「ドイツ・レクイエム」(ブラームス)ではパイプオルガンとハープ、「ペール・ギュント 第1組曲・第2組曲」(グリーグ)ではハープを提供。「序曲「真夏の夜の夢」」(メンデルスゾーン)、「交響曲第8番」(ドヴォルジャーク)、「交響曲第9番 第4楽章」(ベートーヴェン)では、シンセの出番は無し。一日目の演奏終了は、19:38。
ベト5あたりで気がついたのだが、今年の会場は、かなり“良い”。狭いのは確かで、オケがいるフロアには客席がほとんど設置できないため、聴衆はキャットウォークからオケを覗き込むことになるのだが、これがなかなか面白い。また、全館貸切状態になっているので、階下のリハ室3室を、音だし室、幼児の休憩室、及びその他の作業室にあてることが出来、また、貸切状態であるが故に、演奏会場のドアを開けたままの演奏が可能で、これによって、会場の玄関ホールで受け付け作業をしているスタッフにも、演奏が聴こえるのである。
今年は、会場の都合でケータリングは無い。一日目の打ち上げは、徒歩数分の場所にある店で、焼き肉食べ放題&飲み放題。値段も廉く、量も味も問題なく、これなら、中途半端なケータリングは不要である。考えてみれば、毎年、18時頃にケータリングが始まる段階で、まず乾杯(と食事)。そして21時過ぎてから打ち上げ会場で、もう一度乾杯(と食事)なわけで、いかにも冗長であったとは言える。個別に(廉くはない)金がかかっていたわけだしね。
さらに会場を移して、二次会。今夜のホテルは、新宿三丁目駅から徒歩3分ほどの場所の「ホテルたてしな」だが、タクシーで行ったんじゃないかな。地下鉄に乗った記憶が無いから。[;^J^]
目次へ戻るホテルたてしなを早めに発ち、地下鉄の駅へ..やはり、記憶に無いな、この道 [;^J^]。それはともかく、幡ヶ谷に早めに着いて、昨日同様「ルパ」で朝食。
10時少し前に開場して、10:30頃から初心者枠のリハ。シンセ席で見物がてら休憩していたら、ピアノのパート譜が回ってきてしまった [;^J^]。慌てて会議室のログを調べてみたら、初心者枠のピアノ弾きは未決であり、その時間帯に空いている人がいない。ひぇぇ..弾けるところだけ弾くことにする [;^J^]。後半、美味しいアルペジオ(ほとんどソロ)があるんだが、ここは諦める。
10:55頃から、「こうもり」のリハ。3年前も、リハの時は(本番で)とおる気が全くしなかったものだが、本番では(スリリングな瞬間は多々あったにせよ)見事にとおった(ばかりでなく、音楽的な感興が得られた)のであるから、今回も、リハで手こずっても、さほど心配にはならないのだが..しかしやはり、難しい曲のようですね。リハの段取りも、悪かった。これはプロデューサーである私の事前準備の不足であり、猛省しなければならないところ。子細は(あまりに煩雑になるので)省くが、要するに、「こうもりなら知っている、やったことがある、だいじょーぶさっ!」、という、油断・驕りに起因しているのであった。
昨日同様、13時過ぎにファンファーレ。(昨日も今日も、タイムテーブル上は12:55に設定しているのに、どうしていきなり、10分間も遅れるんだろうね。[;^J^])
「フィンランディア」(シベリウス)の次に、初心者枠。「君をのせて」(久石 譲)である。上述したように、もう仕方がないので、私がピアノパートをシンセで(半分くらい)弾いた。初心者枠は引き続きもう1曲、「交響曲第7番 第2楽章」(ベートーヴェン)である。ここでは出番無し。
「こうもり」(ヨハン・シュトラウスII)。3年前には第2幕を全部やる、という思い切った企画を実行したのだが、今回は2曲カットし、かわりにガラ・コンサートを2曲(「フィガロの結婚」と「魔笛」(いずれもモーツァルト)からのアリアを各1曲)、挿入した。これでほぼぴったり1時間である。「枠」として確保されるのは、一応、1時間が上限。と、考えると、「ガラ無し第2幕全部」と、「ガラ付き第2幕一部カット」と、いずれも「正しい」形と言える。なんにせよ、抜群に楽しい音楽だ。準備に多少の問題はあったとはいえ、やはり企画して良かった。(私は、序曲とフィナーレで、鐘(シンセ)を叩いた。)
「テ・デウム」(ブルックナー)では、シンセはパイプオルガン。足鍵盤パート担当と、ふたりがかりである。色々な意味で凄い曲 [;^J^]。「交響管弦楽のための音楽」(芥川也寸志)、「交響曲第40番」(モーツァルト)、「交響曲第5番」(チャイコフスキー)では、シンセは出番無し。チャイ5の第4楽章では、指揮を担当。最初のアレグロに入るところで指示を出し損なってアンサンブルが乱れたので、(例によって)4小節ほど歌いながら強引に切り抜けたのだが、(いつのまにやら、これが得意技になってしまってるし [;^.^]、)まぁ、まずまずの棒だったのではないかしら。(三分間指揮者コーナーと違って、本プロの指揮者はオケの「お手伝い」をしているのである、というスタンスから外れてはならない..)
あとは(ケータリングが無いことを除けば)例年どおり、「三分間指揮者コーナー」、「ボレロ」(ラヴェル)、「威風堂々」(エルガー)。シンセは、ボレロでは、チェレスタとハープと銅鑼。威風堂々では、パイプオルガンとハープ。後者のオルガン奏者が、やはりアサインされていなかったので、私が弾く。
例年と大いに異なったのは、ここで30分近く時間が余ったこと。演奏し足りない奏者たちが、自然発生的に「螢の光」「君が代」を(まるでパート譜が配布されているかのごときハーモニーとアレンジで [;^J^])演奏。最後は(正式に)「フィンランディア」を再度演奏して、撤収にかかる。
時間が余ったのは、時間割担当者である私の責任である [;^J^]。基本的には、個々の曲間のマージンの取りすぎであり、早い話が、想定していた以上に、指揮者の「御託宣」が短かった(あるいは、なかった)のである。もっと能書きたれろよ、みんな! [;^.^]
今日の打ち上げは、幡ヶ谷駅の上の、いつも使っている居酒屋。さほど飲み過ぎもせず、心地よく飲み食いする。タクシーに乗った頃には、23時を回っていたかな。
..ようやく、終わった。7月頭(正確には、6月末)から、オフタイムはほとんど、夏オフにかかりきりだった。参ったまいった [;^J^]。いくら「祭りは、コミットすればするほど楽しい」、といっても、これではコミットのしすぎである。来年からは、もう少し手を抜くことにしよう。(選曲担当が来年回ってくることは無いので、それだけでも、遙かに楽にはなるんだけどね。)
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