*2001年08月06日:モデムカード小破
*2001年08月07日:「ジュラシックパーク III」!!
*2001年08月08日:フライングベン、データ確定
*2001年08月09日:青柳祐介、逝去
*2001年08月10日:Code Red II/火の柱
*2001年08月11日:「ふるほん横町」閉鎖
*2001年08月12日:朝だけ豪雨
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*2001年08月06日:モデムカード小破


 7時過ぎに王子のホテルシアターを発ち、東京駅へ向かう。まだラッシュではないが、ぼちぼち混み始めている。7時台のこだまで浜松へ。

 まず、駅前の浜松クリニック。右手の虫さされが悪化してきたからである。これは私の(夏場の)弱点のひとつで、虫にくわれた痕が水ぶくれを伴って、いつまでも治らないことがしばしばなのである。

 診察によると「固定ジンマシン」化しているとのことで、貼り薬を処方してもらう。大荷物を抱えているので、バスではなくタクシーで昼前(11時過ぎ)に帰宅。午後から出社。

 USロボティックス(今の社名はなんだっけ?)のモデムカード、XJ1560Jが破損してしまった。通信は正常に出来るのだが、Xジャック部分が、飛び出したまま引っ込まなくなってしまったのである [;^J^]。

 しかし実のところ、ほとんど困らない。持ち歩いてモバイルするなら、いささか邪魔であるが、もう長いこと、このカードを部屋から持ち出していないのである。正確には今年の1月から。つまり、PHSを買って以来。

 屋外でのネット(及びパソコン通信)接続は、完全にPHS(コンパクトフラッシュインターフェース付きのパルディオ611S)に切り替わっており、グレ電(ISDN電話)は一切使用しなくなった。従って、モデムカードの出番はない。モデムカードは、自宅で(ネットではなく)パソコン通信にダイアルアップ接続する時に使っているだけである。だから、Xジャック部分が引っ込まなくても、まぁOK。しかし、おかげで転売しにくくなった [;^J^]。「実績ある定番モデムカード」なんだけどなぁ..

 ..しまった。帰省するときには、持参しているんだった。(実家にはLAN接続環境が無いし、屋内ではPHSの電波状況が良くない。)..まぁいいか。本体に挿しっぱなしにせずに、PCカードケースに入れて運べば、折れることもなかろう。

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*2001年08月07日:「ジュラシックパーク III」!!


 素晴らしい! 素晴らしいぞ、「ジュラシックパーク III」!!

 以下、初代「ジュラシックパーク」(1993)を「JP」、「ロストワールド/ジュラシックパーク」(1997)を「LW」、「ジュラシックパーク III」(2001)を「JP3」と略記する。また、ネタバラシはしていない(というか、バラすほどのネタは無い [;^J^])のだが、まっさらの状態でJP3を観たいということであれば、取りあえず以下は読み飛ばして、先に観て来ることをお薦めする。

 ..よろしいか。では、始める。

 何よりも驚くのは、完全に「元に戻した」点である。これは、「初代のJPに戻した」のと、「クライトンの原作を映画化するにあたってやり残していたことを片付けた」のと、両方の意味がある。そしてここに(特に前者に)毀誉褒貶のポイントがあろう。

 まず、音楽が“同じ”。作曲者はドン・デイヴィスに替わっているのだが、ジョン・ウィリアムズの“あの”メロディー群を(プライドは無いのかと思うほどに)大々的に引用・再利用している。

 主役が“同じ”。サム・ニール演じるグラントだけではなく、ローラ・ダーン演じるエリーも、かなり重要な役で登場する。

 ストーリーが“同じ”。LWは、恐竜狩り(というか猛獣狩り)の物語だったが、JP3は、JPどうよう、人間たちは最初から最後まで、逃げ回るだけである。

 エンディング・シーケンスが“同じ”。私は何より、これに驚いた。共に、島からのヘリコプターによる離脱であり、それを俯瞰するアングルまで同じだし、ヘリの中では人間関係の和解(JPではグラントの“子ども嫌い”の解消、JP3では家族の絆の回復)が演じられ、そして「鳥」が飛翔する。(JPでは「(恐竜の子孫である)鳥」の飛翔、JP3では島からの「プテラノドン」の脱出。)

 他にもあるが、これ位にしておいて、「クライトンの原作を映画化するにあたってやり残していたこと」についても、指摘しておこう。

 まず、もちろん、「プテラノドンの鳥籠」だ。JPでは技術的に不可能だったのだ。次に、「巨大肉食恐竜との水中戦」。原作では「ティラノサウルスの追跡」、JP3では「スピノサウルスの襲撃」、という違いはあるにせよ、これも(巨大なロボットを水中で動かすのが困難で)JPでは見送られていたシーケンスである。この2点が、SFX面での最大の宿題だったのだ。また、前述した、最後に恐竜が島から脱出する点も、原作どおりである。(厳密には、「翼竜」は「恐竜」ではないのだが。)

 では、JPに回帰したことの功罪である。もちろん、「新しいことが無い」という非難は正当であろう。しかし「(新しいことが)全く無い」わけではないのだ。私はむしろ、「確立した定型に則った再創造である」、と主張したい。(その「定型」を「確立」したのは、言うまでもなく、偉大なるJPである。)このフォーマットは、何度使ってもいいのだ。「新しいパターンの創造」は無くとも、「既存のパターンに、何か新しい要素を加味」できれば、それで良いのだ。

 LWと対比すると、良く判るはずだ。LWは、定型の再利用の失敗例である。実際、LWもJPから、非常に多くのパターンを流用しているのだが、ことごとく「JPに及んでいない」のである。「いきなりの巨大草食竜の登場(JPではブラキオサウルス、LWではステゴサウルス)」「雨の中、車の窓の外から覗き込むティラノサウルス」「崖からの車のハンギング」「ティラノサウルスの足音に揺れる水面」「ラプトルとの屋内での3次元チェイス」..いずれも、「先にやった」というアドバンテージを差し引いても、JPでのそれの方が、遙かにファンタスティックである。つまり、LWは「JPの縮小再生産(+「キングコング」)」なのである。(唯一、JPに優っているのは、「スタンピード(暴走)」シーンである。JPではガリミムスただ一種類で、しかもこれはどちらかと言えば小柄な恐竜なのだが、LWの序盤の恐竜狩りのシーンでは、巨大な草食竜を含む非常に多くの種類の恐竜が、素晴らしい重量感で暴走していた。)

 JP3では、例えば、「草食竜の群れの俯瞰シーン」。JPの序盤、湖の周囲に集う恐竜たちを見て感動するグラントとエリーのシーンがあるが、JP3でこれに対応するのは、島に飛行機が到着し、恐竜たちの群が、その機影に追われて逃げていくシーンである。ここには、JPの該当シーンには無かった「ユーモア」がある。もう一例。樹の上でブラキオサウルスと「交流」するJPのシーンに対応するのは、川を行く船を見つけたブラキオサウルスたちが、「なぁんだぁ〜、これぇ〜〜?」、と、のったりのったりとついてきて覗き込むシーンである。ここも実に、感動的だ。

 スタンピード・シーンも素晴らしい! LWのそれがJPを凌いでいることは前述したが、JP3は、それをも遙かに越えてしまった。

 問題は、ヴェロキラプトルである。

 LWでのラプトルの描写は、全くもって、JPの繰り返しに過ぎなかった。確かに、草原の中、ラプトルの群れが密かに接近してくるシーンはJPには無かったが、しかしここでは、ラプトルがはっきり見えないこともあって、いまひとつ感銘を受けない。

 そもそも、「最強・最凶のハンター」としてのラプトルの造型は、JPで完成の域に達しており、これを凌ぐのは容易なことではない。単にラプトルを登場させるだけでは、どうやってもJPには勝てない。ではJP3ではどうしたか。

 ここがまさに賛否が分かれるところだと思うのだが..パンフレットでも、金子隆一氏が「あくまでも映画の中の仮想の設定である」と、念を押しているのだが..ヴェロキラプトルは、これほどまでに頭が良かったのか? という描写を、大胆に行っているのである。「頭が良い」というよりは、「会話」を交わして「社会的協調行動」を取っているのであり、あと一歩で「恐竜人類」の範疇に入る、ぎりぎりの線に踏み込んでいるのである。

 ..しかしもちろん、なんの問題も無い。この映画は娯楽作品であって、学術論文では無い。この描写によって、(JPを越えたとは言わないが)JPには無かったものを付け加えることが出来たのである。

 「映画的フィクション」と言えば..これも金子隆一氏が指摘しているが、プテラノドンが人間を捕まえて空を飛べるわけが無い。これは、「娯楽映画として十分な効果をあげるためには、どうしても必要な描写である」とは必ずしも言いきれないので、実は少し気になった。巣まで運ばなくても、単に上空から嘴で襲撃するだけでも、十分、恐い効果をあげることが出来ると思うからだ。しかしまぁ、お約束ではあるし..(巣に掠われた少年が、岩から岩へと飛び移って逃げるシーンは、「河童の三平」(水木しげる)のパクリとしか思えない。[;^J^])「お約束」と言えば、視界3メートルそこそこの濃霧の中に、わざわざ、ひとりずつ入って行くのであるが..[;^J^] しかしこれはホラー映画の「決め事」なので、やらなくては「ならない」のである [;^J^]。「規則」なのである [;^J^]。そして、この霧の向こうから、プテラノドンが姿を現す(歩いて来る)シーンは、実に素晴らしい! ここでは、「翼竜」というよりは、完全に「怪物(モンスター)」なのである。(ノートルダム・ド・パリの屋根の上のガーゴイルに、こんな奴がいたような気がする。)

 閑話休題。

 「ヴェロキラプトルの知性の描写」「プテラノドンの活躍」に加えて、「新怪獣スピノサウルスの登場」もまた、JP3の「新しさ」ということになろうか。しかし正直なところ、これはJP、LWにおけるティラノサウルスの役割を肩代わりしただけなので、その異様な姿とツラ構えのインパクト以上のものは無い。しかし、川の中、焼夷弾?の炎に悩まされるシーンは、まさに「恐竜映画」ならぬ「怪獣映画」テイストであり、(それこそ賛否両論かと思うが)確かにこのシリーズとしては、「新しい」感覚であると言えよう。

 以上、述べたように、JP3はJPの「拡大再生産」なのであり、そこに価値がある。少なくとも私は、そう判断する。「再生産」自体が嫌だとおっしゃるのなら、それは仕方が無いが..

 あとは、少々突っ込んでおきましょう。

* 衛星電話の巨大さに驚いた [;^J^]。あれって、いつ頃の世代の製品なの? 着メロの音がまた、しょぼいし [;^J^]。
* 2ヶ月間もひとりで暮らしていたんだから、もっと薄汚れていなくちゃだめだよ、エリック君。
* 救援隊(海軍艦隊)の上陸シーンは、さすがに観ていて恥ずかしくなったが..まぁ、アメリカ映画だから [;^J^]。
* ローラ・ダーンのウエストが気になったのは、僕だけじゃないと信じたい [;^.^]。

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*2001年08月08日:フライングベン、データ確定


 昨夜、「少年ブック 67/02 号」が届いていたのだった。これは、まんだらけの抽選で当選したものである。

 これによって、「フライングベン」(手塚治虫)のデータの、唯一の不明点が解決した。従来、67/02 号と 67/03 号を閲覧出来ず、


フライングベン:第10章 大首領ダーク・グレー:46:少年ブック:67/01,67/02 - 67/03
フライングベン:第11章 ひとりぼっちのエレーナ:45:少年ブック:67/02 - 67/03,67/04

 ..と、第10章と第11章の境目がどちらの号であるのか、不明だったのである。今回購入した 67/02 号には、第10章の分だけが掲載されており、全集の第10章は、このあとさらに数ページ続いている。よって、


フライングベン:第10章 大首領ダーク・グレー:46:少年ブック:67/01,67/02,67/03
フライングベン:第11章 ひとりぼっちのエレーナ:45:少年ブック:67/03,67/04

 ..と、確定した。本件の解決料、6000円+税+送料である。(無論、67/03 号も入手して確認するに越したことは無いが。)

 数日ぶりにヤフオクをチェックして、「月刊少年チャンピオン 77/11 号」を発見した! 吾妻ひでおの、


ちびママちゃん:?:?:月刊少年チャンピオン:1977/11:

 ..の初出誌である。「サブタイトル」も「ページ数」も“?”になっていることからもお判りのように、いまだに閲覧出来ていないエピソードなのだ。(未読の吾妻作品は、もう片手で数えられる位しか残っていない。)まだ入札は1000円台だが、ここは確実を期して、5000円奮発し、自動入札システムに任せることにする。

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*2001年08月09日:青柳祐介、逝去


 ..癌である。まだ56歳の若さだというのに..「まぐろ土佐船」第二部のスタートを、心待ちにしていたのに..

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*2001年08月10日:Code Red II/火の柱


 「hash's Security Alert 2001-02: Code Red II についての警告」を、精読する。極めて深刻な事態である。あなたがこれを読む頃には、あるいは状況が変わっているかも知れないが..

 これまでに登場してきた各種のワームとは、「悪意」の質が違う。ここに至って、「ワーム」がついに、「サイバー兵器」と呼べる水準にまで進化したのだと言えると思う。

 おぞましいのは、24時間または48時間、猛烈な勢いで拡散攻撃を続けたあと、「自爆」して「消滅」する −− 但し、トロイの木馬を仕掛けて、バックドアを開けていく −− ことである。これによって、いつのまにか自分のマシンが全世界に全面的に(“システムファイル保護機能オフで”)公開されてしまったことに気が付かない管理者が、膨大な数、発生し続けているのではないか。(マシンがいつの間にか再起動していても、「良くあることさ」..)そして、この状態になったマシンは、すぐにまた、Code Red II に再感染する可能性が高いとのこと。一体、どうやったら、これ(Code Red II)を止められるんだ..

 勤務中、遠雷が鳴り続けていると思ったら..案の定、停電した。数年ぶりではなかろうか。サーバーエリアで後始末中、なんの気なしに窓の外を見ていたら..500m先に、白い火の柱! あまりの太さと明るさに、それが落雷であるということに、一瞬、気が付かなかった。当然、直後に轟音。白煙が上がっているようだが..豪雨で良く見えない。人家に落ちたのでなければ良いのだが..

 ..帰宅時、そのあたりを車で通り過ぎた時、作業車が来て、何やら電信柱の補修工事をしていた。どうやら、ここに落ちたらしい。

 うぁぁ! ヤフオクの「月刊少年チャンピオン」、5250円でかっさらわれていたぁ! [/O;][/O;][/O;] ..油断していた。まさか5000円で落札できないとは、思わなかった。終了時刻には貼り付いているべきだった!

 しかし、油断は油断としても、どうして5000円しか張れなかったんだっ! > 自分っ! 吾妻ひでおの未読作品だろうが! 何故、1万円奮発できなかったんだっ! > 自分っ!

 ..さんざん自分を責めてから、やけ酒をあおって、ふて寝する。

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*2001年08月11日:「ふるほん横町」閉鎖


 今年は夏休みを取れない。今日からずっと、休出である。はい、全部私が悪いんです。誰のせいでもありません。[;_ _][;^.^]

 あいやー、「ふるほん横町」、閉鎖ですか。ネット古書店のメタサーチエンジンとして、便利に使っていたんだけどなー。「スーパー源氏」では見つからないものが、こちらで見つかることも多かったのだ。困ったな。何か代わりになるページを探さないと..

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*2001年08月12日:朝だけ豪雨


 大雨の轟音で叩き起こされる。アパートの駐車場と外の道路が、いきなり川。それも、低い部分に溜まっているのではなく、下り坂なのに“川”化しているのである。いかに膨大な量の水が流れているかが判る。

 車に飛び込んだ時点で、既に濡れ鼠。出社途上の各道路の冠水具合は、10数年前に浜松に来て以来、ちょっと記憶に無いほどのものである。

 ..が、あちこちで、自転車の人が雨宿りしていたりする。また、川がたいして増水していない。つまり、突発的な豪雨なのだ。底が浅い。案の定、会社に着く頃には小降りになり、午後にはすっかり上がってしまった。

 月曜日に浜松クリニックでもらった貼り薬が、なかなか良く効いている。水ぶくれを潰さず、その上から貼っているだけなのであるが、かなりいいペースで、完治に向かっている。ドレニゾンテープとかいうものなのだが..

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*解説


MASK 倉田わたるのミクロコスモスへの扉
Last Updated: Aug 15 2001 
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