*2000年07月24日:やはりバンクシステム
*2000年07月25日:「全部のレスには回答しません」
*2000年07月26日:「もう、あなたにはレスしません!」
*2000年07月27日:浴衣と肌と
*2000年07月28日:完治していなかった
*2000年07月29日:ゴキブリホイホイ設置する
*2000年07月30日:ゴキブリホイホイ早速働く
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*2000年07月24日:やはりバンクシステム


 ネット上の某ページで発見・発注していた、聖レイのエロ劇画、「生贄バ−ジン」と「ギラギラ少女」が届いた。(他の全ての単行本と同様、いずれも短編集。)これで16冊。あと11冊である。

 この作家の“原稿の使い回し”癖については、先に何度か話題にしたと思うが、特に「ギラギラ少女」においては、それが極端な顕れ方をしている。「作品まるごと再利用」の例は、本書では気が付かなかったが、(とはいえ、残り11冊の中に、全く同じ作品が含まれている可能性は低くないが、)数ページ乃至10ページに及ぶ(どこかで読んだシチュエーション、どこかで読んだプレイ(体位)の)再利用の例は片手に余り、「見覚えのあるヒトコマ(の、拡大・縮小コピー)」の繰り返しに至っては、数える気にもならない。

 もっとも驚いたのは、ある見開きの風景画面(河の両岸に広がる街並み)で、これがこの1冊の中で、実に“9回”も、繰り返されているのである。そのうち、左半分だけ(1ページ大で)使われている例が1回、縮小コピーされている例が2回あるが、残り6回は、全く同一の見開き画面。同一といっても、この6回中3回は“夜景”になっているが、空を黒く塗っただけであって、地上の風景(光線)は昼間なので、大笑い。(シュール系オタクの人には、マグリットの「光の帝国」の“逆”だと言えば、通じるだろう。)そこに、何を考えているのか、月から見上げる地球のごとき、(あるいは、木星第五衛星から見上げる木星のごとき、)超巨大な満月が浮かんでいる。SFである。ファンタジーである。

 聖レイのコレクションを始めた初期の段階で気が付いた、これらの“再利用”を、私は最初は“イレギュラーな手抜き”だと考えていたのだが..ことここに至っては、考えを改めざるを得ない。“イレギュラー(例外的)とは言えない”のは、上述した通りだし、これはもはや“手抜き”とすら言えない。作者本人にも、そんな自覚は無い筈だ。“使える絵”が出来たら、それを(時には拡大・縮小)コピーして、時には色を塗り替え、あるいはネガにして貼り込むことを、何度でも繰り返す。こういう手法、こういう世界なのだ。コラージュ(パッチワーク)で構成された“芸事”の、“様式美”なのである。(例えば、上述した、全く同一の見開き画面だが、これがなんと、6つの異なる作品において、全く同じ箇所(即ち、扉を開いた最初のページ)に置かれているのである。)私は、(確か)ロッシーニが、同じ序曲を違う歌劇に使い回していた事例を、思い出した。

 これが、この作者(聖レイ)の特質なのか、多くの三流エロ劇画に通底する傾向なのかは、私は知らない。

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*2000年07月25日:「全部のレスには回答しません」


 ネット上の議論は、「一対一」では無い場合、「多対多」ではなく「多対一」になる傾向がある。「一」の視点から見れば、「多勢に無勢」「集中砲火」と言ったところか。

 こうなる理由(経過)としては、いくつか考えられる。例えば、そもそもは「多対多」だったのだが、一方の陣営から一人抜け二人抜けして、もっともしぶとい一人だけが残った例。あるいは、そもそもは「一対一」だったのだが、勝負の目鼻が付いてきたところで、それまで高みの見物を決め込んでいたギャラリーが、勝ちそうな方に味方して、一斉に、負けそうな方に襲いかかり始めた、という(教訓的な)例。

 まぁ、経過はともかく、私がこれまで観察してきたところでは、概して、「一」の側に「理」が無いのだが、ケースバイケースなので、これを一般化するつもりは無い。一般化してもいいかな、と思えるのは、こういう「十字砲火」を浴びた側(個人)は、ある時点で、大概、次のように口走るであろう、ということである。

 「全部のレスには回答しません」

 かっこつけてるが、要するに、(自分の力で)反論できるレスにしか反論しない、ということである。(自分の力で)反論できないレスは、無視する(読まなかったことにする)、と言っているのである。「議論が発散したので、少し刈り込みましょう」、と、自分が主導権を取っているつもりらしいのだが..かっこ悪いねぇ。あっぷあっぷしている側には、そんな権利は無いんだよ。

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*2000年07月26日:「もう、あなたにはレスしません!」


 昨日の話題に通ずる、議論のテクニックの話。

 ちなみに、私が時々紹介する議論のテクニックは、ほぼ例外無しに、陰険極まりないものであるが、これは私の性格の顕れであるというよりは、「勝つための議論ならば、手段を選ぶ必要など無い」、という、私の思想の顕れなのである..似たようなもんか。[;^J^](全ての「議論」が、「勝つための議論」では無い..というより、「勝つための議論」というのは、むしろ珍しい部類に属することに注意。私が良くやるのは、「勝ち負けを度外視した、遊戯としての議論」であるし、(これは私は滅多にやらないが、)「負けることを前提とした議論」だってあるのだ。)

 閑話休題。

 論敵に、あなたを“見放させる”という、テクニックである。もう、こいつと議論しても、あかんわ。揚げ足取りばかりだし、論点は発散させるし、神経逆撫でることしか言わんし..

 そして、その論敵に、このように宣言させたら、あなたの勝ちである。

 「もう、あなたにはレスしません!(そんな値打ちはありません!)」

 このように、得意満面、カッコつけて、高らかに書き込むのを見計らって、あなたは改めて、理の通った(万人が唸るような)“レス”をしてあげれば良い。

 あなたの論敵は、いまさら“レス”できない。(なにしろ、自信満々で切り捨てた相手なのである。)一方、それ以外の万人が、あなたに感心し喝采するか、少なくとも注意を引きつけられる。以降の話題の中心は、あなたへの賛同か、あなたへの反論である。あなたの論敵の出る幕は、消滅する。消滅したので、そのまま“消える”甲斐性があれば、ご立派。こんな人は、滅多にいない。見苦しくしゃしゃりでて..負け犬になるのである。

 極めて効果的な、陰険極まりないテクニックである。お薦め。(もちろん、あなたに「万人を唸らせる議論(主張)が出来る」ことを、前提としている。最低限、そのくらいの実力は、身につけておきなさい。)

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*2000年07月27日:浴衣と肌と


 一週間前、夏休みに突入したばかりの頃、町中で、浴衣姿の若い女性を、非常に多く見かけた。別に近場で夏祭りの類が催されている様子もないし、これは夏だからか、または夏休みだからか、あるいは流行だからか..? と、不思議に思っていたのだが、ここ数日間、あまり目にしなくなってしまった。とするとマスコミ主導の流行と言うよりは、やはりどこかで、(学祭の類も含む)なんらかの祭りでもあった、と言うことか。

 ちょっと残念。やはり浴衣姿は、涼しげで目に優しい。しかし..

 ..ガングロは、浴衣に似合わないんだよっ! 浴衣着るんなら、その黒いのと、目の回りの青白いのを洗い落とせっ、て言ってるんだよっ!

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*2000年07月28日:完治していなかった


 一ヶ月で治った筈の、某皮膚病であるが..

 確かに、見た目は完治に近いのである。皮が剥けている箇所は、全く無くなった。しかし..痒みと言うほどではないが、そこに“何か”がある感覚が、残っているのである。足指の付け根から先の全体が、「ぼわ〜ん」と言うか「じりもわ〜〜」と言うか、とにかく主張しているのである。

 常時、では無い。暑くなったり、汗をかいたりしたらアウトか、と、覚悟をしたのだが、そうとも限らない。この「じりもわ」感覚に苛まれている時間は、一日の中でも、決して長くはない..

 ま、完治していないことは、間違いない。表面的な症状は消えたということは、治療の方向自体は間違っていないのだろう。飲み薬も塗り薬も底をついてきたので、二週間に一度の通院を、もうしばらく続けるか..(と言っても、そろそろ盆休みに突入するので、通院スケジュールは、ガタガタになるのであった。)

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*2000年07月29日:ゴキブリホイホイ設置する


 ちょいと休日出勤していたら、昼前に、非常ベル鳴動。

 結構広い工場の中に、僅か数人しか出勤していなかったのである。どこが「火元」なのか突き止めるために、さんざん走り回ってしまった。(そしてやはり、どうやら誤動作だったのである..消防署の人たちも、駆けつけたのだが。)火災報知器や消火栓はそこら中に配置されているし、その所在はドキュメントに明記されていて、要所要所に掲示されているのだが、いざ、火災が起こった(というか、非常ベルが鳴動した)時に、発生源がどこであるかが、(センターであるところの)総務部でなければ判らない、というのは、問題である。(各部署に配布・掲示されている、緊急事対応マニュアルには、非常ベルが鳴ったら、とにかく避難しろ、みたいなことしか書かれていないし。[;^J^])

 帰途、スーパーによって、いわゆる「ゴキブリホイホイ」を買う。(正確な商品名は、異なる。)これを購入するのは、生まれて初めてである。

 なぜなら、今のアパートに入ってから14年間、私の部屋でゴキブリを目撃したのは、2回か、多くても3回。多分、5年か7年くらい前に現れたのが、最後である..と思う。だから、ゴキブリを退治するための手段を講じる必要を、感じていなかったのであるが..

 ..昨夜、目撃したわけなのであった。(5〜7年ぶりに。)しかも小癪なことに、本棚の方向に逃げたので、殺虫剤を使えない。本が傷む。そしてどうやら、安心しきって、本棚(と、本の山)の背後に、腰を落ち着けた気配。

 こうなると、ゴキブリホイホイ系しか無い。ホウ酸団子系と言うか、ゴキブリを閉じこめない(むしろ、そのゴキブリの糞を通じて、ゴキブリにとって有害な毒を、ゴキブリの営巣地に運び込ませるために、泳がせる)タイプの毒薬もあるようだし、これも有効かと思うのだが、ゴキブリの死体の場所が特定できなくなるのが、嫌である。散乱している新聞紙等の下で死なれて、うっかり踏みつぶしてしまうのも嫌だし、通常目や手の届かない、本棚の裏などで死なれて、そこで腐ったり干涸らびたりされるのも、それはそれで不潔で困る。

 ゴキブリホイホイ系は、そこが優れている。しかも最近のは、ポイ捨て用の取っ手が付いていたりして、とことん、ゴキブリに触れずに(というか距離を置いて)処理が出来るのである。やはり、「ことに及んで手を汚さない」、これが、文明の尺度(要件)であろう。

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*2000年07月30日:ゴキブリホイホイ早速働く


 昨日設置したばかりのゴキブリホイホイに、早速、でかいのが一匹かかっており、感動する。ゴミ出しは明朝なので、それまでにもう1〜2匹、かかってくれないかな。(自分で殺すことすらせずに、このまま(生きたまま)ゴミ袋の中にポイして、焼却場で焼き殺してもらうわけである。ことに及んで手を汚さない、この卑怯さこそが、文明の尺度(要件)であろう。)

 夏オフ用のシンセの仕込み。今年は、ややこしい(珍しい)楽器音は要求されてはいないのだが、当たり前の楽器音なら簡単だ、という訳でもない。今回、少々やっかいなのが、シロフォンである。

 もちろん、XP−50のプリセット音もあるし、拡張ライブラリにも数タイプ用意されているのだが、どうも“気合い”が足りない、というか..オケの音をかき消すほどの、硬質の炸烈感、という奴が感じられないのである。

 で、このいまいち元気の無い音を、硬く、エネルギッシュにする作業にいそしんでいたのだが..音づくりをしていると、良くあることなのだが、そもそも最初に何を求めていたのか(イメージしていたのか)途中から見失ってしまい、確かに耳に痛いほど硬く、立ち上がりの鋭い音は出来たのだが、ふと正気に帰ると、このやたらと金属的な音は、もはやシロフォンの音とはほど遠いシロモノなのであった。硬けりゃいい、てもんじゃないのだ。(← オヤジギャグだと、思ったあなたが、オヤジだよ。)

 ヤフー・オークションで、アジマ物件を2件、競り落とす。これらについては、届いてから紹介しよう。

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*解説


MASK 倉田わたるのミクロコスモスへの扉
Last Updated: Aug 3 2000 
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