*1999年05月31日:ある格言
*1999年06月01日:涙で目が曇る
*1999年06月02日:大人の対応 その一
*1999年06月03日:大人の対応 その二
*1999年06月04日:ぼけメール/古書目録バッティング/スキャナー修理完了
*1999年06月05日:「動物つれづれ草」のデータ修正
*1999年06月06日:そして再び、スキャン猿
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*1999年05月31日:ある格言


 遠いベルの音に、これがワードで鳴っているのならそろそろ急がないといけないが、バイトで鳴ってるのならまだ大丈夫だ、ムニャムニャ..などとわけのわからんレスポンスを返しているうちに、突然、惰眠から正気に帰った。(なんとか遅刻はしなかった。[;^J^])

 オリジナルの格言(といってもパロディだが)をひとつ。


「バグを憎んで人を憎まず」


 (「人」を「プログラマ」で置き換えることもある。)これは、メーカーの開発部署では、とても大切なことなのである。

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*1999年06月01日:涙で目が曇る


「このプログラムは不幸な処理を行ったので強制終了されます。」

 確かに不幸だった。そこで終了して欲しくはなかった。涙でかすれて字が読めない。[/_;]

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*1999年06月02日:大人の対応 その一


 確か一ヶ月以上前になるが、ある漫画家の公式Webの掲示板で、こんなことがあった。

 とあるウェブページは、その漫画家の著作権を侵害している、プロダクションの毅然たる対応を求める、という「密告」が、書き込まれたのである。(その公式Webを運営しているのは、その漫画家の著作権を管理しているプロダクションなのであった。)

 念のため、その問題のウェブページをチェックしてみた。同人誌の販売広告を行っているページで、その表紙画像から推測する限りにおいて、厳しくみれば、著作権を侵害している可能性は、ある。しかし..

 この「正義の密告者」は、世の中に、この漫画家をネタにした同人誌が何冊あるか、この漫画家をネタにしたウェブページがいくつあるか、(そしてそのアンドである、このようなウェブページがどれだけあるか、)考えてみたことがあるのだろうか?

 それらを全てをチェックして、疑わしきものには対応する、という手間が、どれほど膨大なものであるか、考えてみたことはあるのだろうか?(「コピーライトを侵害している可能性のあるウェブページを検出するツール(サービス)」が存在することは、私も知っている。問題は、見つける手間ではなく、見つけてからかかる手間なのである。)

 公の場で、このように具体的に突きつけられると、対応せざるを得ない。しかし、「密告」されたところにだけ対応するのでは、不公平の誹りを免れ得ず、(「密告合戦」という、最低な事態を招きかねない、)といって、数百ではきかないかも知れない疑惑ウェブページ(及び同人誌)全てに対応するマンパワーも資金も、到底ないのである。結果として、プロダクションに多大な迷惑をかけることになるのが、わからないのだろうか?

 プロダクション(の、掲示板担当者)は、最善の対応をした。即ち、この「密告」を「無視(黙殺)」したのである。

 これが、大人の対応というものだ。

 著作権の侵害を「黙認」しているのでは、決してない。しかし現実問題として、それに対応しきれない場合、「敢えて相手にせず」、世の中がゆっくり変わって行くのを待つ(あるいは、その「ゆるやかで大きな動き」を加速させる作業に参加し、そこにこそ、金と時間とマンパワーをかける)べきなのだ。

 それによって得られる大きな果実を考えれば、「無視」された「密告者」に与えたであろう「(不誠実である、という)悪印象」など、ものの数ではないのである。

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*1999年06月03日:大人の対応 その二


 会社で、こんなことがあった。「図書券を拾いました」。500円券一枚である。

 困る。

 届けられた以上、落とし主を捜さなければならないが、落とした人は、忘れているに決まっているのだ。現金に準ずる物であるが故に、落とし主が見つからなかった場合の始末にも困る。もっとまとまった金額ならば、警察に届けようかという気にもなるのだが。

 こういうのを拾った人は、公に告知したり届けたりしないで欲しい。担当者が困惑するだけなのである。

 黙ってネコババする。それが、大人の対応というものだ。

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*1999年06月04日:ぼけメール/古書目録バッティング/スキャナー修理完了


 おお、久しぶりに、全然わけのわからんメールが。


これは、いったい何なんですか?
どうやって、読むんですか?

 これだけ。[;^J^]

 署名はもちろん(ひらがな2文字の)「ハンドルネーム」だし、ヘッダを見ても、なんのヒントも得られない。どうやら某大学の学生らしい、と推測は出来るのだが..

 多分、私のウェブページのどこかに迷い込んで、そこで「何か」が読めなかったのだろう。それで、フッタにある「mailto:kurata@rinc.or.jp」をクリックした、というわけだ。本文が読めなかった、とは思えない。少なくとも、自分の書いた日本語メールの本文は読めているのだろうし、(つまり、文字化け等の問題とは思えない、)そのこなれた語感から推測するに、まず間違いなく、日本語ネイティブな人である。

 私のページで、読めない可能性があるのは、「lzh」「gz」ファイルへのリンクである。ダウンロードして読め、という注記が目に入らず、また、これらの圧縮ファイルに対応するアプリをブラウザに登録していなければ..しかし普通は「未定義のファイルタイプ」「次の種類のファイルのダウンロードを始めています」になるわなぁ。昔々、Win3.1時代に、この類のファイルへのリンクを不用意にクリックしたら、ベタな文字列が、延々と現れたような記憶もあるが..

 まぁ、いいや。推理しててもたいして面白くないし。

 「マッドメン」(中央公論社版)が、Fさんから届く。譲っていただいたのである。ありがたいことである。これでようやく、諸星大二郎の単行本が、全て揃った。

 どういう巡り合わせだか知らないが、昨日と今日の二日間で、古書目録が3冊届いた。そしてまた、探求本がダブるダブる [;^J^]。参った。各古書店の注文の〆切(と抽選日)は、微妙にずれているのだが、先に〆切&抽選がある古書店(B書店)は、「抽選結果の問い合わせには応じられません(発送をもって発表にかえさせていただきます)」であるし、仮に当選したとしても、発送されて来るのは、〆切があとの方のN書店の〆切よりも、あとになるのである。つまり、B書店で当選すればN書店には発注しない、という技が使えない。目をつぶって両方に発注するか。しかしこういうことをすれば、確実に、両方で当選してしまうであろう。[;^.^]

 キヤノンから、ようやくスキャナーが、帰ってきた。CCD交換である。一昨日に担当者からいただいた電話によれば、とにかくサービスセンターとして入手できる限りの最高水準のパーツと交換したとのこと。

 画質をチェック。例のノイズは消えているようである。やれやれ。とはいえ、前回、修理から帰ってきた時も、初日にはノイズは発生していなかったのである。数日後に再発したのだ。油断できない。

 不良の発現から、再修理を繰り返して9ヶ月近くもかかったのは、確かに非常に痛い。しかし、実はキヤノン側は、もっと痛かったのである。キヤノンは当初、CCDではなく「埃」(あるいは、微細な「黴」)を疑って、これのクリーニングを繰り返していたのである。

 実はCCDの不良であったのだが..すんなりとこれに気が付いていれば、(とっくに保証期間が切れているので)そのパーツ代を、私に請求できていたであろう。数万ではきかないかも知れない、高価なパーツの代金を [;^J^]。ところが、最初の修理では「清掃」しか行わなかったので、その時に私が支払ったのは、「技術料その他」1万少々だけだったのである。あとは再修理を3回(以上?)繰り返し、あげくの果てに、最も高価なパーツを交換したのだが..それは全部「無料」なのであった。サービスマンとしても、(微細なノイズであるが故に)昼間は検査できずに残業時間に作業していたのだ。キヤノンのサービスセンターが、このIX−4025の修理に投下したコストは、数十万に達したのではあるまいか。

 これは重要な教訓である。初動調査でミスをすると、これほど高く付くのである。人ごとではない。15年間も開発セクションにいると、似たような経験を何度もしている。(子細は伏せる。[;^.^])

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*1999年06月05日:「動物つれづれ草」のデータ修正


 Mさんという方から、メールをいただく。手塚治虫のリストの「動物つれづれ草」のデータの書き方が、おかしい、という指摘である。

 確かにそうなのであった。


    動物つれづれ草(絵と文)::6:アニマ:73/10,73/11,73/12,74/01,74/02,74/03,74/04,74/05,74/06,74/07,74/08,74/09

と記載しているが、全集の第274巻に収録されているのは、この連載のうち2回分なのだから、


    動物つれづれ草(絵と文):ウマ:3:アニマ:74/08
    動物つれづれ草(絵と文):タヌキ:3:アニマ:73/11

とし、のこり10回は「全集未収録作品」リストに回すべきなのである。6/9の更新で、直すことにする。

 しかし、この「動物つれづれ草」は、処理が楽なケースだったが、「全集に一部しか収録されていない」作品のデータの記載方法には、悩まされることが多い。極端な例が、新聞連載の4コママンガである。

 多くの場合、全集には一部しか収録されていないのだが、収録されていない数十回分を、「全集未収録作品」リストに、数十行のデータに展開して掲載するのが妥当かどうか..全集に収録された日だけ飛ばして、1行(1エントリ)のデータにまとめることも出来るが、そうすると、「全集未収録作品」リストだけ見ると、その作品の「全部」が、全集未収録に見える(抜けている日付は、休載に見える)のである。

 また、これは連載作品でしばしば起こることであるが、初出誌の数号分が、全集収録時にカットされてしまった場合、その号を「初出誌」として記載すべきか否か。内容としては初出誌とはいえないのだが、しかし飛ばして記載すると、やはり休載したようにしか見えない。その号に掲載されていた、という情報を落としてはいけない。しかしまさか、その号だけ「全集未収録作品」リストに回すわけにも..[;^J^](今回の「動物つれづれ草」のように、章単位、エピソード単位でカットされていれば、問題無いのだが。)

 Mさんからはまた、リストが更新された時は、「差分」を掲載して欲しい、というリクエストもいただいた。

 気持ちは、非常に良く判る。というか、むしろ事態は逆で、私は更新したあと、前回バージョンとの差分を取って、リストの(データの増加、精細化の)進み具合を確認しては、悦に入っているのである。[;^.^]

 その「差分」を収録すればいいのだが、しかしこれはちょっと手間である。マスターデータを更新してから、毎週水曜日の深夜に半自動スクリプトでウェブページにまとめあげているのだが、このスクリプトに手を入れなくてはならない。少なくとも、次回の更新では対応できない。

 画集のスキャニングを再開する。ノイズ再発せず。CD−Rを1枚焼く。(CD−R1枚に、平均して37枚ほどの画像が入る。)

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*1999年06月06日:そして再び、スキャン猿


 Bizseek に登録していた「高橋葉介作品集 11」(朝日ソノラマ)が、「まんが天国」から届いた。これでようやく、高橋葉介の単行本が、全て揃った。

 画集のスキャニングを続ける。CD−Rを2枚焼く。(休日は、フル稼働すれば、3枚半は焼けるはずである。)

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*解説


MASK 倉田わたるのミクロコスモスへの扉
Last Updated: Jun 9 1999 
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