*1999年04月19日:「まんが王」/「地底の足音」/スキャナー
*1999年04月20日:画集スキャニング再開
*1999年04月21日:「楽器製作者」の心得について
*1999年04月22日:スキャナー、やっぱり駄目
*1999年04月23日:ロブスター宴会
*1999年04月24日:書籍を小分けする
*1999年04月25日:「ウルトラファイト」
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*1999年04月19日:「まんが王」/「地底の足音」/スキャナー


 3軒茶屋の2階のマンガ屋に、3冊発注(抽選申し込み)していたのだが、3冊とも当選したとの通知が来た。(納本は、まだ。)予定外の出費である。[;^J^] 先日の中野書店の全数当選といい、くじ運が上向きなのかしらん?(「運の無駄遣いだ」という突っ込みは、正論なので却下。)

 当選したのは、まず「まんが王」誌が2冊。これに連載されていた、吾妻ひでおの「二日酔いダンディー」目当てだが、いずれも単行本に収録済みのエピソードである。今回、申し込んだのは、単行本にはエピソード個別の初出データが無く、(それどころか目次すら無く [;^.^]、)初出号を推定で「吾妻ひでお 著作リスト」に入れた箇所があるので、それらのデータの裏を取るためである。(国会図書館でも現代マンガ図書館でも欠本していて、確認出来ていなかった号なのである。こういうケースでは、どちらかで閲覧出来ていれば、私はわざわざ購入することはしない。)

 もう1冊は、水木しげる貸本漫画傑作選「墓の町/地底の足音」(朝日ソノラマ)である。「地底の足音」は、ラヴクラフトの「ダンウィッチの怪」の翻案として(一部では)有名な作品。とにかく物凄い迫力なのである。名作の翻案なのだから当然、という評価は当たらない。原作が名作でも翻案は全然駄目という例は、枚挙に暇がないのだから。「地底の足音」は(ある意味では)「ダンウィッチの怪」を越えているとすら、言える。(実はラヴクラフトよりも先に、こちらを読んでいたのである。のちに「ダンウィッチの怪」を読んだ時には、焦りました。[;^J^])

 実を言うと、この本は昔買っていたのに、数年前(5年以上前?)に売り飛ばしてしまっていたのだ。あとから、いかに貴重な作品だったかに気がついて、散々探していたもの。「水木しげる貸本漫画傑作選」は、10巻(あるいは20巻)のセットとして、しばしば各古書店の目録に出てくるのだが、目の玉が飛び出す値付けである。バラではなかなかこの巻が出てこない。今回ようやく、廉くはないがまずまずの価格で出てきたので、無事に買い戻せた、という次第であった。いくらで買い戻したのかは、悔しいから書かない。[;^J^]

 スキャナーがようやく、キヤノンから帰ってきた。(実は、疲れるので日記に書くのを省略していたが、この間に、返却→症状変わらず→再修理、というパスを、もう一回経由していたのだ。)

 早速テスト。

 私が報告した不具合には2種類あった。ひとつは「(白色を背景とすると)水色に見える直線のノイズ」。もうひとつは「(モアレ的な)微かな横縞」である。前者はレンズ面にゴミが付着したものらしい。後者は直接の原因は不明で、キヤノンでも散々調整に手こずったもの。これについては「やるだけやったが、これ以上は無理です。この機種の限界だと考えてください」、という、サービスマンの泣きが入っている。

 一応、ノイズは認められない。横縞はまだ見えるが、画質の調整(僅かに暗くする)で見えなくなるレベル。これは許容範囲内である。良しとしよう。

 むしろ気になるのは、今は症状が出ていないノイズである。実は、前回キヤノンに(これが何度目になるか、もはや憶えていないが)突き返したのは、横縞の問題ではなく、ノイズが見えたからなのだが、それを検収したキヤノンでは、どうやっても見えなかったらしいのだ。ゴミが付着していたのだとすると、輸送中に外れた、ということは、大いに考えられる。とすると..今後の運用中に、再度付着し直す可能性もあるのではないか。「家庭内の使用でゴミが入り込む可能性はあるのでしょうか?」という質問にたいして、可能性はゼロでは無い、というニュアンスの回答をいただいている。

 すると問題になるのは、私の部屋が“廃墟状態”である、ということだ。[;^J^] いや別に、廃墟状態でなくとも、フトンの上げ下ろしをする部屋の中に、埃が溜まらないわけが無いと思うんですが。

 仕方無い。週に一度は掃除をするか..その前に、掃除機を掘り出さないと。どこに埋まっているんだろう? [;^.^]

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*1999年04月20日:画集スキャニング再開


 代休取得。

 まず、手塚治虫関係のデータ整理である。土曜日の「キネマ旬報」チェック(国会図書館)、日曜日の「手塚ファンmagazine」チェック(Tさん宅)、及び「手塚治虫エンサイクロペディア」チェックの結果が、まだ清書(電子化)されていなかったので、これを午前中に済ませる。今週の更新には、ここまで反映させる。「手塚ファンmagazine」の作品リストの照合チェックは、後日に回す。

 銀行 → 郵便局と回って、3軒茶屋の2階のマンガ屋に3冊分の代金を振り込み、書店経由で帰宅。午後から、久々に、画集のスキャニング作業を再開する..

 ..その前に、まず、掃除をする。[;^J^]

 しばらくスキャニング作業をやっていなかったので、勘が狂っている。

 結局、CD−Rを2枚(図版にして72点)焼いた。1枚平均36点で、スキャン自体は各3時間かかった。1点あたり5分平均である。これにCD−R焼き時間とチェック時間が、1枚あたり1時間ほど。劣化(変色)の危機にさらされていて、すぐにもCD化したい図版が1000点ほど。その後(火急ではないが)すみやかにCD化したい図版が2000点ほどある。所用時間を計算したくない。[;^J^]

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*1999年04月21日:「楽器製作者」の心得について


 FCLAの演奏系オフに、シンセサイザー(XP−50)を担いでいくようになったのは、数年前からのことである。簡単には調達できない楽器の代わりを勤めるためで、(私自身が演奏することは滅多に無いが、)オルガン、チェレスタ、ハープ、ハープシコードなどの音が、特に評判が良い。

 最初の年にやらかした失敗を、書いておく。

 ハープシコードの音が必要だということが判っていたので、事前に目一杯バリエーションを作って、確か19種類、仕込んで持っていったのである。「これだけあれば、どれかひとつは必ずお気に召すでしょう。どうです、このバリエーション!」、と、得意満面であったのだが..

 ..これが、おお外し。

 奏者のB子さんは、選ぶも選ばないも、一音も音を出さずに、いきなり、「で、どれを使えばいいの?」と、私に尋ねてきたのである。

 考えてみれば当たり前で、そのオフでは演奏前には10分くらいしか余裕がないので、選んでる暇なぞなかったのであった。

 無論、「楽器を選ぶ」(この場合は、私が作っていった音色から、どれかを選ぶ)のも、奏者の仕事のうちである。しかし、時間が限られているのであれば、楽器選びに時間をかけるよりも、目の前の楽器(例えそれがどのような楽器であろうとも)を、いかに使いこなして自分の音楽を表現するかに腐心するのが、奏者の本分であろう。そのためにも、目の前の楽器のクセ(挙動)をじっくりと見極めるのに時間をかけたい、と、考えるはずなのだ。楽器(音色)をコロコロ変えている余裕など、無い。

 また、数時間のリハが取れる場合でも、弾き始めてすぐに反応良く、「このハープシコードは、高域が痩せている」、などと指摘してくれる奏者はむしろ例外的で、(私の経験では、)多くの奏者は、あるひとつの音色で1時間以上も弾きこんでから、「どうも違う..」、と、困惑するのが常である。それは、思うような「音楽」にならないのを、「楽器(音色)」の問題ではなく、その「楽器(音色)」を弾きこなせない自分の問題として、(出来ることなら)自分で解決しよう、と、努力するからなのである。

 だから、「楽器製作者」(この場合は、私のことである)としては、単に選択肢を増やすだけでは、無責任なことになるのである。奏者は、楽器の選択については、「楽器製作者」を信頼して、全てを任せているのだ。その奏者に、可能な限り最高のコンディションの楽器を提供するのが、「楽器製作者」の仕事なのである。私はおおいに反省した。

 その後の演奏オフでは、極力わずかなバリエーションしか用意しないようにしている。自信をもって、「この音のどこが不満だ!」と言えるほどの音を、高々2〜3種類だけ作る。(数を絞ることによって、それぞれの音を、時間をかけて入念に用意しておける。)そしてそれらのうちのひとつを、当日、微調整して使う。(バリエーション自体は、必要なのだ。当日、現場で、どのような「楽器(音色)」が要求されるかは、会場やPAの音響条件、指揮者の考え、奏者の弾きぐせや技量や気分、他の奏者たちの音色や技量、など、ありとあらゆる条件に左右される。)

 奏者が実際に音を出す直前までは、「音楽」を作るのは、私の役割なのである。

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*1999年04月22日:スキャナー、やっぱり駄目


 スキャナーで、ノイズ再発。

 一昨日スキャンしたCD−Rを再チェックしたが、これらには確かにノイズが入っていない。しかし今日スキャンしようとしたら、いきなり(黒地に)赤と緑の線が、くっきりと見えた。

 これはもう、埃の混入とは考えられない。それは確かに、一昨日と今夜とでは、部屋の中のコンディションは異なる。この間に埃が飛び込んだという可能性は、論理的にはゼロではない。

 しかし、土木工事現場で使っているわけではないのだ。この程度の部屋の中の埃の状態で、こんなノイズが現れるようでは、この機種はクレームの嵐に見舞われているはずである。これはやはり、何か他の原因がある。

 とにかく、証拠画像をCD−Rに焼く。ガタガタ言っても仕方がない。明日、直ちにキヤノンに送り返すのだ。

 元気を出せ。

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*1999年04月23日:ロブスター宴会


 スキャナーを、宅配便の受取人払いで送り返す。もう何回送ったか、憶えていないや。直ってくるのは、早くてゴールデンウィーク明けか。

 部署の宴会。某新製品(2機種)の開発(ひとまず)完了打ち上げパーティーである。これらは絶対、ヒットする。

 送迎バスで宴会場へ。なかなか美味いロブスター料理であるが、味よりむしろ、量に圧倒された。ほとんど食べきれないほどである。

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*1999年04月24日:書籍を小分けする


 さて、昨夜はいつの間に帰宅したのであろうか [;^J^]。スモールを点けっぱなしだったらしく、バッテリーが上がってるし [;^.^]。取りあえずJAFコールして、本棚の整理などで午前中を過ごす。

 とにかく、書籍とCDが多すぎるのである。そして誰もが知っているように、部屋が狭い場合には、理想的な書棚やCDラックなど、存在しない。

 最近、気に入っているのは、普通は小物や衣類などを入れるのであろう、半透明のプラスチックの収納ボックス(いくらでも積み上げられるタイプ)である。サイズは色々あるが、平均的な文庫本が18冊(CDなら33枚)程度入る小振りなサイズのものを、買い込んでみた。なかなか具合が良い。言わば「小分け」する訳だ。このまま押し入れに収納したり、本棚の上に積み上げたり、移動したり、という、取り回しに便利である。意外に値が張る(@750円)のが玉に瑕であるが..(24個で1万8千円。)

 午後から書店回り。「西遊妖猿伝 9」(諸星大二郎)、「スカルマン 3」(島本和彦)など。「COMIC CUE」の第6巻も出ていたので、買っておく。手塚治虫のトリビュートと言うかリミックス特集。中では、直球ど真ん中(やや外し)の少年漫画の島本和彦作品が、やはり読んでいて気持ちがよい。

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*1999年04月25日:「ウルトラファイト」


 あなたは、「ウルトラファイト」をご存じだろうか?

 1970年から71年にかけて197回放映された、約5分(正味3分ほど)の帯番組で、円谷プロの作品。私は、これをTVで観たことは無い。10年近く前にウルトラセブンのLD(全12枚)を買ったときに、フィルアップで7本ほど収められていたのを観たのが、初めてであった。

 その時の印象は..

 ..「動転」のひとことに尽きる。[;^J^]

 例えば..


 「土手道を散歩していたウルトラセブンが、うっかり土手下に蹴り落としてしまった石が、そこで昼寝していたエレキングにぶつかった。怒ったエレキングは、セブンを殴る蹴る。自分が一方的に悪いセブンは全くの無抵抗で、ひたすら謝り倒すが、結局エレキングにボコボコにされて伸ばされてしまう。意気揚々と引き上げるエレキングの後ろ姿に向かって、地べたに倒れたまま、最後まで謝り続けるセブン..」


 ..[;^.^]

 「ウルトラファイト」は、前期と後期に分けることができる。前期は、「ウルトラマン」と「ウルトラセブン」の本編から、「格闘シーンのみ」抜き焼きして、それに、TBSのスポーツ中継で知られる山田次郎アナウンサーが、「プロレス実況中継風解説」をかぶせる、というもの。これも凄いものであるが、「マン」「セブン」のストックを使い切った以降の後期は、アトラクション用の着ぐるみが、ひたすら、造成地や河原で(不毛な)ドツキあいをする、という、形容を絶する世界に突入していったのである。上記に引用したエピソードを含め、「ウルトラセブン」のLD(全12枚)に収録されていた7本は、全て、この後期のものであった。

 ..などと、何をぐたぐた書いているのかと言うと、つまり今日、「ウルトラファイト」のメモリアルLDBOXを買ってしまったからである [;^J^]。5枚組み2万8千円、10時間弱 [;^J^]。言い訳はしない [;^.^]。

 「手塚ファンmagazine」のリストのチェックを進めるが、予想外に新情報が多く、非常に手間がかかる。来週の更新に間に合うかどうか、微妙になってきた。しかも、チロチロとウルトラファイトを観ながらなので、全然捗らない。[;^J^]

 投票もしていたんだった。備忘のために記しておく。

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*解説


MASK 倉田わたるのミクロコスモスへの扉
Last Updated: Apr 28 1999 
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