*1997年03月17日:私のYシャツコレクション
*1997年03月18日:謎の発光物体
*1997年03月19日:居酒屋Y、廃業?
*1997年03月20日:黎明期の衝撃、2題
*1997年03月21日:注文取りの無駄な作業
*1997年03月22日:自分のことしかしゃべらない
*1997年03月23日:「事務の女性」について
*目次へ戻る *先週へ *次週へ


*1997年03月17日:私のYシャツコレクション


 衣食住に全く金をかけない私であるが、何故かYシャツは、必要以上の枚数を持っている。しかし日常着ているのは、そのうち5着位で、あとの10着以上は、ものによっては5年以上、もしかすると10年以上、袖を通していない。(オフラインパーティなどに着ていく、ちょっと鮮やかな色彩の、よそ行きの奴は、別である。)

 なぜ着ないのかと言うと..それらは、ボタンが取れているからである。

 私だって、ボタンの付け方位は知っているが..しかし、買い足す方が手っ取り早いのである。ボタンが取れたら、買う。

 かくして、首か袖のボタンがひとつ取れただけで、二度と着られることのないYシャツが、虚しく増えてゆくのだ。(いずれこいつらは、化けてでるに違いない。)

 リブを購入店に修理に出す。恐らく液晶自体の損傷ではないが、万一液晶交換となったら、数万かかる。いきなり修理するな、まず見積もりを出してくれ、と念を押す。

*目次へ戻る


*1997年03月18日:謎の発光物体


 日常生活の中に、何か謎を抱えている、というのは、心地よいことである。例えば、しばしば、自動車の排気管のあたりに取り付けられている、発光体だ。一定の間隔で点滅する、青い光。

 あれは一体、なんなんだ?

 以前、あれは、ハイテクカーの装備であり、後方の車との距離を測る、まぁレーダーの様なものなのであろう、と推理して、友人に得々と話したのだが、彼のその時の表情から察するに、どうも違ったらしい。

 まぁ、真相を聞いてもつまらない類のものなのだろう。それよりも、こうして愉快な想像を廻らせて、生活の潤いにする方が良い。

*目次へ戻る


*1997年03月19日:居酒屋Y、廃業?


 以前から良く利用していた、全国チェーンの居酒屋のYなのだが..確か1月か2月の初め頃に、いったん店を閉めた。店内改装のため、3月上旬まで休業、とのビラが貼られた。そんなに時間がかかるものかね?と疑問に思ったものだが..久しぶりに訪れてみたら、まだそのままである。もう3月中旬も終わる。入口のガラス戸から、暗い店内を覗き込んでみると、全く改装されていない。こりゃ、廃業かな? 結構繁盛していたように思うのだが..

 「ナニワ金融業」、連載終了である。かなり長い最終エピソードは、連載時に全部を読んではいない(欠落がある)ので、単行本で揃えて行くのが楽しみだ。

*目次へ戻る


*1997年03月20日:黎明期の衝撃、2題


 昔話は楽しいものだ。パソコン時代の初期に、本当に感動したことを、ふたつ紹介しよう。(こういう場合、みっつ挙げるのが定型なのだが、どうにもあとひとつ、思い付かなかったのだ。逆に、この2件が、いかに衝撃的だったか、ということでもある。)

 まず、ネットワークである。2台の98をイーサネットで接続し(正確には、4ポートのトランシーバーにそれぞれ接続し)、1台をプリンタサーバーとして、もう1台でリモートプリントコマンドを実行したら..部屋の反対側に置かれている、そのプリンタサーバーに接続されたプリンタから、プリントアウトされたのだ!

 当たり前じゃないか..と、しらけるあなたは、不幸である。これは、パソコン(あるいはマイコン)の常識であった“一台完結の万能マシン”というコンセプトを、根底から覆すほどの出来事だったのだ。「仕様どおりに動いただけじゃないか」としか思えないとしたら、それは(もはや古い流行語だが)“パラダイム・シフト”を体験しそこなった(乗り遅れた)ということである。

 もうひとつ。これはUNIXを使いはじめて、しばらくしてからのことだ。

 メールで、Cで書かれたソースプログラム(何かのサンプルプログラム)が送られてきた。それを、別のファイルに切り出して、ccコマンドにかけてみたら..コンパイルされ、実行ファイルが出来たのである!

 当たり前じゃないか..そう、何に感激したのか、今となっては理解不能かも知れないが..

 メールだろうがソースファイルだろうが、テキストファイルとしては、全く同格である、というUNIXの基本設計を、この時初めて“体得”したのである。(なんなら、メールから切り出さずに、メール本文全体をccコマンドに食わせても構わなかったのだ。単にコンパイルエラーになるだけで、本質的に間違ったことをしているわけではない。)

 まだ、日本語ワープロは「一太郎」出現以前の「松」の時代であり、これはBASICベースであった。「松」で作成した文書や原稿は、それ故(そのままでは)UNIXと互換性がなく、そもそもその様な可能性に全く思い至らず、「松」で何かサンプルプログラムを書くとしても、それは当然(大きくて読みやすい)「全角」で書かれた訳で、それを実行してみる時には、“読み上げながら入力し直す”という手間が、当たり前のようにかかっていたのである。(これは、マイコン雑誌に掲載されているプログラムリストを“打ち込む”、という文化を、引きずっていた証拠であろう。)

 メールもソースリストも、全くフラットにシームレスに扱える、というUNIXは、まさにそれまでの固定観念を吹き飛ばす新世界であった。

*目次へ戻る


*1997年03月21日:注文取りの無駄な作業


 レストランで、本当に無駄なことがひとつ。「それではご注文を繰り返します」というアレである。誰もチェックしていないというのに。[;^J^] 普通は、他人が何を注文したか、メモなんかつけていないところにもってきて、全員分をまとめて読み上げるのだから。まぁ、自分が注文したものが含まれているかどうかは確認できるが、それも、数人が同じものを注文して、「**を、おふたつ」とかされてしまうと、お手上げである。

 「あなた様が注文したのは何々と何々、あなた様が注文したのは何々と何々」という具合に、個別に読み上げてくれればいいのに。

*目次へ戻る


*1997年03月22日:自分のことしかしゃべらない


 居酒屋で、ある男子学生が、女学生ふたりを相手にナンパ(なんだろうな、あれは)をしている。要は、自分の売り込みである。それを隣で聞いていて、まぁ呆れるというか、いやまぁそんなもんだろうと思うというか..つまり、相手のいうことを聞かず(そもそも全く興味を示さず)、自分のことしか喋らないのである。徹底的に。

 自分がどんなに、スケベで、いい奴で、女の尻追っかけ回してばかりいて、だらしなくて、でも、いい奴で..というようなことを、明るく陽気に、もう延々と。「だめだな、おりゃぁ! もう、どーしよ、オレ! まじめにやんなきゃ、ね!ね!だよなー! ほんとっオレ!(以下−−誇張無しに−−1時間以上ノンストップで、これの繰り返し)」。

 相手をしている女の子たちは、ニコニコ笑って話を合わせているが、内心、おおあくびをしているのは、傍目にも明らか。ひたすらノリまくり喋りまくっている男には、判らないのである。(いや、実は判っていて、しかし、だからと言って“止める”訳にはいかないのかも知れない。)

 まぁナンパの場であるし、酒が入っている席でもある。なんの問題もない。しかし仕事の場、あるいはまじめな会話の場でも、この男みたいな振る舞いをする人は、決して少なくない。多くは、得意満面、有頂天になっている時である。そんな時に、人間の底が割れるのだ。

*目次へ戻る


*1997年03月23日:「事務の女性」について


 ネットニュースは、ネタの宝庫である。例によって、あるニュースグループで、果てしなくくだらない話題が展開している。

 なんの問題もない発言が発端だったのだ。「会社で、事務の女性に(中略)資料を集めておいて下さい、とお願いする事があるのですが」云々。

 これに、「なぜ「女性」とお書きになったのか不可解ですが」というフォローがつく。ま、このフォロー記事自体は、この点については一言しただけであり、全体としては本質的・建設的な記事だったのだが、さらにこれにつけられたフォロー記事は、もうこの話題だけ。あとの展開は、あなたの想像どおりのものである。

 その人(事務の担当者)が女性だから、女性と書いただけなのである。もしかして「女性」自体が「差別用語」なのか? あるいは「事務職」は「賎業」であり、それに「女性」という概念を一般的な形で結び付けてはならない、とでも言いたいのか?

 こんな噛み付きかたをする連中こそ、「女性」や「事務」に対する偏見に凝り固まっているのではないか?

*目次へ戻る *先週へ *次週へ


*解説


MASK 倉田わたるのミクロコスモスへの扉
Last Updated: Mar 27 1997 
Copyright (C) 1997 倉田わたる Mail [KurataWataru@gmail.com] Home [http://www.kurata-wataru.com/]