*2023年02月20日:松本零士、逝去
*2023年02月21日:まるで学校の夏休み [;^.^]
*2023年02月22日:着工金の振り込み/ワークエリア確保
*2023年02月23日:ソナスアンサンブル演奏会
*2023年02月24日:またバッテリー上がり [;_ _]/応挙寺に行くべきか
*2023年02月25日:日本画革命展/甲斐荘楠音展/北野天満宮
*2023年02月26日:応挙寺
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*2023年02月20日:松本零士、逝去


 松本零士、急性心不全で逝去。享年85..さすがに感慨深い..

 ..などと綴り始めると終わりがみえないので、極力絞ろう。最初に読んだ作品がなんであったのかは今となっては判然としないが、SFマガジンに掲載された一連の短編が、特に思い出深い。「ダフィン」(1969年10月臨時増刊号)、「海軍拳銃1851」(1971年10月臨時増刊号)、「衛星二連独房」(1972年2月号)、「セクサロイド in THE DINOSAUR ZONE」(1972年9月臨時増刊号)..なかでも衝撃的だったのが、「赤い霧のローレライ」(1970年11月臨時増刊号)である! リイ・ブラケットとレイ・ブラッドベリの合作を原作とする、古色蒼然たる「金星の秘境」を舞台にした、夢幻世界のヒロイックファンタジー! 後に原作の翻訳を読み、それももちろん素晴らしかったのだが、私にとっては、この松本零士版の(まさに霧の世界の)印象が圧倒的なのである!

 追悼の意を込めて、日本幻想作家事典」(東雅夫、石堂藍編、国書刊行会)に併録されている「怪奇幻想漫画家事典」より「松本零士」の項を、いささか長くなるが全文引用する。乱暴なことをすると思われるかも知れないが、この項を執筆したのは私なので、東氏、石堂氏も、黙認してくださると思う。(2009年刊行であるので、14年前のデータであることにご注意されたい。)

 松本零士(まつもと・れいじ 一九三八〜)本名晟。妻は漫画家の牧美也子。福岡県久留米市生。福岡県立小倉南高校卒。デビューから六八年まではペンネームとして松本あきらを用い、六五年から並行して松本零士を用い始めた。投稿作品「蜜蜂の冒険」(五四)が『漫画少年』の第一回長編漫画新人王を獲得し、デビュー。高校卒業後の五七年に上京して少女漫画誌でキャリアをスタートした。少女漫画時代の佳作としては、古代のアトランティスの滅亡が中世の妖精狩りの前史となる「銀の谷のマリア」(五八・『少女クラブ』)、地球育ちの異星人をめぐるタイムトラベル・メルヘン「化石の森の天使」(六〇・同)などがある。六一年から少年漫画誌にSF漫画を描き始めた。この時期の作品には、「宇宙戦艦ヤマト」の原型的要素もある「電光オズマ」(六一〜六二・『ぼくら』連載)、海洋アクション漫画「スーパー99」(六四〜六五・『冒険王』連載)などがあり、特に後者には、独特のムードを持つメカの魅力が早くも充溢している。青年漫画誌へのデビュー作である「セクサロイド」(六八〜七〇・日本文芸社『漫画ゴラクdokuhon』連載)は、〈ヒロインとしての人造人間〉〈風采の上がらない主人公〉〈日本民族の再生への想い〉など、のちの作品群を特徴づける多くのモチーフの萌芽が見られる重要な作品である。〈風采の上がらない主人公〉の造形は、「男おいどん」(七一〜七三)の、大志を抱きながらも徹底的にさえない極貧の主人公として完成し、〈四畳半物〉というユニークなジャンルを開拓したこの作品が、松本の出世作となった。エポックを画したのが「宇宙戦艦ヤマト」(七四〜七五・『冒険王』連載)である。松本が企画段階から参加していたテレビアニメ版(七四〜七五)は初放映時にはふるわなかったが、再放送時に社会現象となるほどの人気を得、七七年の劇場版アニメは大ヒット作となり、のちのアニメブームの先駆けとなった。ガミラス星の遊星爆弾で滅亡の危機に瀕している地球と、放射能除去装置コスモクリーナーDをイスカンダル星まで取りに行くために星の海を行く宇宙戦艦のイメージは、日本のSFアニメの原風景のひとつとさえいえる。その後の主要な長篇SF作品には、無限の未来と無限の過去がつながっている〈時の環〉世界における自由意志を問う「時間旅行少年 ミライザーバン」(七六〜七八・朝日ソノラマ『月刊マンガ少年』連載)、植物人間マゾーンとの戦いを通じて、退嬰した社会からの(男の)旅立ちを描く「宇宙海賊キャプテンハーロック」(七七〜七九・秋田書店『プレイコミック』連載)、「銀河鉄道999」(七七〜八一)、大志を抱き未来を夢見て宇宙を旅する少年と女海賊の邂逅を描く「Queen エメラルダス」(七八・『週刊少年マガジン』連載)、地球に接近する謎の惑星、人類進化を司ってきた 1000 年女王と、過剰な素材が投入された「新竹取物語 1000 年女王」(八〇〜八三・『サンケイ新聞』連載)などがある。短篇SF作品も数多く、初期の作品を集めた『四次元世界』(七七・小学館)『帰らざる時の物語』(七七・秋田書店)などの作品集がある。〈戦場漫画〉も重要なジャンルで、「パイロット・ハンター」(七三)に始まり、《戦場まんが》シリーズ、《ザ・コクピット》シリーズ、《HARD METAL》シリーズ、《ケースハード》シリーズ、《コクピット・レジェンド》シリーズと、描き続けられている。ほかに、架空の西部世界を舞台にして日本人の存在意義を問う「ガンフロンティア」(七二〜七四・『プレイコミック』連載)などの作品がある。

 松本のSF漫画の多くを特徴づける要素として、まず、〈宇宙のイメージ〉がある。それも、科学的・ハードSF的な宇宙というよりは、海のアナロジーであることが明らかな〈星の海〉と呼ぶべき宇宙であり、そのイメージを支えるのが、一目見たら忘れられない独特のデザインのメカである。次に、謎めいた〈神秘的な女性〉たちがいる。彼女らは時には母や恋人であり、時には女神、時にはファムファタル的な魔女である。そして、彼女らに対置する存在としての〈男〉がいる。彼らは夢を追う、あるいは夢を失った存在として描かれる。つまり、松本のSF漫画の多くは、宇宙を描くというよりは、宇宙に仮託して(男の)夢を描いているといえる。また、〈トチロー〉〈ハーロック〉〈エメラルダス〉などのキャラクターが多くの作品に共通して登場するのも特徴のひとつで、性格や役割が似ているキャラクターが名前だけをシェアしている場合もあるが、作品世界自体が共有されているケースも多く、これによって、松本の宇宙SF作品群が、個別の作品というよりは全体としてひとつのサーガ、ひとつの〈松本零士宇宙〉を構成しているように見える。

 近作には、これまでの作品の主要キャラクターを総動員して作品世界を統合しつつ人類と神々の戦いを描く《ニーベルングの指環》(九〇〜九一・新潮社『中古車ファン』連載、九七〜二〇〇〇・同『新潮 WEB』連載、中絶)、時空の幻想を美しく歌い上げる「天使の時空船」(九三〜九七)などがある。七二年「男おいどん」で第三回講談社出版文化賞児童まんが部門、七五年「宇宙戦艦ヤマト(テレビ版)」の総監督として第六回星雲賞映画演劇部門・メディア部門、七八年「銀河鉄道999」「戦場まんがシリーズ」で第二十三回小学館漫画賞少年少女向け部門、同年、一連のSF漫画シリーズで第七回日本漫画家協会賞特別賞を受賞。七九年、映画の日特別功労章受章。〇一年、紫綬褒章叙勲。また、日本漫画家協会常務理事・著作権部責任者、コンピュータソフトウェア著作権協会理事など、多くの役職に就いている。評論に吉本健二『松本零士の宇宙』(〇三・八幡書店)など。

【帰らざる時の物語】連作短篇集。七五〜七六年『プレイコミック』連載。原始時代から宇宙時代までの地球や金星など、舞台も手法も多様性に満ちた作品群だが、多くは、なんとしてでも生き延びようとする生命の物語であり、松本の短篇SFのショーケースともいえる。トリセラトプスの最後の一頭と巨人族の最後の一人との戦いと死を描く「さらば三騎竜」、地球人の(男の)生命力が回復するまで地球を見守り続けてきたハーロックの物語「戦艦デスシャドー」、自転が止まり永遠の昼と永遠の夜に分かれた遠未来の地球上で人類の末裔と昆虫族が喰らい合う「暗黒地帯の羽音」など、全二十四篇を収める。

【銀河鉄道999】長篇。七七〜八一年『少年キング』連載。宇宙の多くの裕福な人々が〈機械化人〉となって永遠の生を謳歌している時代、機械化人になれない貧しい主人公(星野哲郎)は機械伯爵に母を殺され、復讐のため自らも機械の体になるべく、謎の美女メーテルと共に銀河超特急999号に乗り込んでアンドロメダを目指す。主人公たちが訪れる様々な世界の様々な人々との出会いと別れの物語は国民的ブームとなり、七八〜八一年まで放映されたテレビアニメ、七九年と八一年に公開された劇場版アニメともども大ヒットした。九六年からは続篇を『ビッグゴールド』『ビッグコミック』などに連載し、ほかの作品群の物語世界とのリンク・統合作業を、多少の矛盾をものともせずに行っている。

【天使の時空船】長篇。九三〜九七年『月刊コミックトム』連載。二十二世紀、銀河系が〈崩壊断面〉に滑り落ちつつあるという未曾有の危機から人類を救いうるただ一人の天才は、レオナルド・ダ・ヴィンチであった。彼の知恵に学ぶために時空船で十五世紀に遡った時間帯委員会のマミアの前に、遥かな未来や遥かな古代からやって来た謎の女たちが立ちふさがる……。銀河系レベルの危機の進行と、ルネサンス期のイタリアにおけるレオナルドの芸術と人生の物語が美しく調和している傑作であり、銀河系崩壊を防ぐクライマックスは、超科学の意匠をまとった超時空ファンタジーにほかならない。

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*2023年02月21日:まるで学校の夏休み [;^.^]


 私の最終出社日(予定)を、総務に確認してもらった。退職日は2023年9月30日で、最終年度となる来年度(2023年4月1日〜)には、ちょうど半分だけ勤務することになるので、最終年度に付与される有休休暇は(通常20日(/年)なのだから)10日かと思っていたのだが、実は4月1日に通常年どおり、20日、付与されるとのこと。これに、今年度からの繰り越しが16日あるので、合計36日。また、嘱託社員である私には、週に1日の「不就労日」があり、盆休みもあるので、それらをよけて9月30日から遡って有休休暇36日を埋めていくと..なんと、最終出社日は7月20日! 退職日よりも2か月以上も手前になる!

 ..てゆーか、7月21日から休みになるって、まるで、学校の夏休みと同じではないか![;^.^](違うのは、「夏休み」が8月31日に終わるのに対して、私の「休み」の終わりは「9月30日」ということである。)今年からの繰り越しで、この日程が実現したのである。まったく気がついていなかったのだが、2年がかりの、渾身のボケ!?[;^.^][;^.^][;^.^]

 ..しかしそれにしても。

 退職日が何月であるかにかかわらず、最終年度の4月1日には有休休暇が機械的に20日付与されるというわけか。もしも4月に退職するのであれば、消化できるわけがないだろう..てゆーか、まるで、もう来るなと言わんばかりの仕打ちでは? [;^.^][;^.^][;^.^]凸

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*2023年02月22日:着工金の振り込み/ワークエリア確保


 快晴。不就労日。ジム。りそなの窓口で、着工金の残金を振り込む。数回にわけて*億円ずつ振りこむのだが、大きな金額とはいえマヒしてしまって特にびびることもないよね(盛りました。[_ _][;^.^])

 大家さんに改めて、10月2日に退去すると伝える。37年半も、お世話になりました [_ _] ..いや実は、ほとんどお世話になっていない [;^J^]。大家さんも明言されているが、本業は会計事務所で、アパート経営はその余技のようなもの。トータル16部屋のうち、現在入居してるのは私を含めて3部屋のみなのだが(10年以上、へたすると20年近く前から)、この状況でも、別に経営の足を引っ張っているというわけでもなさそうだし、そもそも37年前から、家賃が上がっていない(約4万円)。そして、ほとんどメンテナンスもされていない放置状態であるにもかかわらず、ほぼまったく荒れていない。(「廃墟」ではありませんので、お間違えなく..[_ _] もしかして私、風評被害を振りまいてる? ..[;_ _][;^.^])つまりこの木造アパートは、37年前の新築の時点で、非常にしっかりと作られていたのである。

 そして大事な話。10月に退去する前に2〜3ヶ月のあいだ、向かいの空き部屋を荷造りのワーキングエリアとして使わせていただきたいのだが..と相談したところ、空き部屋なんだから問題ありませんよ、と、ご快諾いただいた。やれ嬉しや [^J^]。まぁ、使わせていただけるだろうと確信してはいたのだが、やはり正式に許可をいただけて、安堵した。これで荷造り作業が「物理的に」可能となった。暗雲が晴れた..(いや、マジで。[;^.^])

 天気もいいので、ポタリング(自転車による徘徊)。浜松駅前のビックカメラで、家電を視察。(ここで買うわけではないが。)特に気になっていたエアコンだが、まずまず許容範囲内の価格の製品(というより値引きプラン)を見つけた。しかし不安要素(不確定要素)はいくつもある。納期の問題と、購入時期による価格の変動である。新居の引き渡しは8月20日だが、引っ越すのは10月初旬。9月中にエアコンを設置してしまいたいのだが、8月に発注したりすると、まだ高いか? 納期はどうか? 11月まではエアコンなしでも大丈夫だろうから、いっそシーズンオフ価格を狙い、納期がかかることも織り込んで、9月に発注するか? などなど..

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*2023年02月23日:ソナスアンサンブル演奏会


 明るい曇天ではあるが、にわか雨が降るかもという予報。11時頃自転車で出発したら、案の定、500メートルと走らぬうちにポツポツと [;^J^]。すぐに引き返し、改めてバスで街中へ。12時頃、有楽街。久しぶりに幸楽でトンカツを食おうかと思っていたのだが、店の外に7人以上並んでいたので、諦める。(雨が降っていなければ、並んでいたかも。)かわりにこれまた久しぶりに、浜松かきセンター。

 13:30にアクトシティ 音楽工房ホール。14:00から、ソナスアンサンブルのコンサートである。曲目は、

J.S.バッハ
 「シャコンヌ」 二短調 【オリジナル編曲】
L.アンダーソン
 the syncopated clock
 forgotten dreams
 plink, plank, plunk
 blue tango
 the waltzing cat
A.ドヴォルザーク
 弦楽四重奏曲 第12番 「アメリカ」

 弦楽四重奏の大体3倍ぐらい、という編成のサイズ感が、選曲とよくマッチしていた。つまり、弦楽四重奏の拡大版のように聴こえたのであり、オーケストラの縮小版とは聴こえなかった。それは、指揮者がいないからであろう。もちろん(この人数なればこそ?)意志の疎通はできていてよく揃えられているのだが、それでも、指揮者の棒に「ついていく」わけではない、各自の自主性で合わせていくという感覚があり、面白かった。どれも力演であったが、しいてあげれば、やはり、ルロイ・アンダーソンが楽しかったかな。

 15:30に終演。雨は完全に上がっている。散歩がてらぶらぶら歩き、16:50に帰宅した。

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*2023年02月24日:またバッテリー上がり [;_ _]/応挙寺に行くべきか


 曇天。出勤のため、6:00前に駐車場へ。電子ロック操作で開錠..しないな [;_ _]。うんともすんとも言わない [;_ _] ..あ〜あ、やっちゃった。半ドアだった [;_ _]。バッテリー上がり [;_ _] ..JAFコール..

 6:25に来ていただき、10分ほどで処置完了。つい最近、1月15日にバッテリー上がりをやらかしたばかりなのだ。3年目の 浮気 バッテリーだが、こう短期間に繰り返すと、ダメージも深かろう。実際、室内灯をひと晩つけっぱぐらいでカラになってしまうあたり、かなり弱っているわけだ。うーむ、もうあと1年半ぐらいで手放す予定の車なので、極力、金をかけたくないのだが、バッテリー交換、するべきかなぁ..[;_ _]

 できれば1時間ぐらい、充電のためにエンジンを回してくれ、と、JAFの人。普通に出勤すると30分で会社に着いてしまう。今日は出遅れたので(いつもより混んでいて)もう少し時間がかかるだろうが、高々45分といったところか。浜松環状線に西側から入り、時計回り方向に大回りする経路だと、ふだんなら40〜45分。これでいってみるかな..

 ..で、会社には、目標所要時間60分のところ、65分で到着 [;^J^]。この、無駄な精度..[;^.^]

 (中略 [;^J^])

 帰宅してから、改めて悩む。応挙寺(亀居山 大乗寺)に行こうかどうしようか..13年ぶりの特別原画公開を、3月15日まで行っているのだが、兵庫県香美町。京都から西へ、さらに約3時間半。微妙に遠い..

 ..しかしだな。

 「今は浜松に居るから、東京にも京都・大阪にもどうようの(時間的金銭的)コストで出向けるものの、今秋、横浜に隠棲したあかつきには、西への旅行のコストが跳ね上がる。だから浜松に居るうちは、西への旅行をいとわずに行うべし! 長い目で見て、結局廉くつくのだからっ!」、と、高らかに宣言したのは、自分ではないか! → [;_ _] 自分で決めたことを守れないのか! → [;_ _]

 ここは、歯を食いしばってでも、兵庫県に行くべきではないのかっ! → [;_ _][;_ _][;_ _][;^.^]

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*2023年02月25日:日本画革命展/甲斐荘楠音展/北野天満宮


 快晴。5:30に発って、徒歩で浜松駅へ。6:32のこだまで、京都には7:55着。8:18、嵯峨嵐山駅。渡月橋方向へ、ぶらぶらと歩く。5:00過ぎに自宅で朝食を食べてきたのだが、早くも腹が減ってきたので、渡月橋を渡って河原で遊ぶ、というプランはやめて、桂川のこちら側の「パンとエスプレッソと嵐山庭園」というカフェへ。嵐山に来るときは、ここに寄ることが多い。

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 8:40に着いたのだが、10組以上並んでいる。庭園の撮影をするなどして時間をつぶす。9:30に入れた。3年前、「松プレート」を注文したらいささか量が多かったので(参考:中写真)、「竹プレート」とした(右写真)。「軽めのブランチ」としてはこのぐらいがちょうどいいかな。美味いよ。[^.^]



 10:20に出て、歩いてすぐの福田美術館に着いたのは、10:25。(5分グリッドで量子化して記述(記録)しているが、たぶん、3分ぐらいで着いたはず。[;^J^])「日本画革命 〜魁夷・又造ら近代日本画の旗手」(前期:〜3月6日(月)まで、後期:3月8日(水)〜4月9日(日)まで)である。

 とある収集家からまとめて寄贈された新所蔵品のみによる展示であり、当然、初公開作品も多いし、ネットで画像データを検索できない作品も多い。図録もない。写真撮影は(一部の作品を除いて)許可されているが、ガラスに自分が写り込んでいるしね..まぁ、なんとかご紹介してみよう。

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 ..その前に、カフェがすいていたので、ひと休み。この美術館にくるたびに同じ写真をご紹介しているようで恐縮なのだが、ここが京都で一番好きなスポット、というか、「京都で一番好きな席」なのだから、仕方がない [;^J^]。このぐらいの天気が、ちょうどいい。美術館の庭の水面と桂川がつながってできた一面の水の風景に空の雲が映り込む、この浮遊感! さらに、庇(ひさし)の下側に、水面の揺らめく煌めきが反映するのだ!



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 2Fの廊下で撮影。



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 左は、小林古径の「撫子」。右は、松林桂月の「松林図屏風」。右隻と左隻で対照的な枝の伸び方の違いが面白い。



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 東山魁夷を4点。左から、「月映」「青きドナウ」「山峡朝霧」「緑の朝」。良く似た色彩の作品群であるが、一点一点、独自の工夫が凝らされている。「緑の朝」は、岸辺の右の方に「馬を消した(?)」痕跡があるのが、ミステリアスである。なぜなら、邪魔だと思って消したのなら、もっと徹底的に消せるはずだからである。私などは、「見えるように/気がつくように」消したのではないか、と、想像してしまう。理由はわからない。あるいは、「馬の霊」なのだろうか?



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 加山又造を4点。左から、「冬林」「日輪」「鶉」「雪ノ朝」。「冬林」と「日輪」は、特にガラスへの写り込みが目立つのだが [;_ _]、それでもなお、ご紹介したかったのである。この、毛細血管のような、枝!(..「加山又造 冬林」とかで、簡単に画像検索できることに気がついてしまった [;_ _]。悔しいのでリンクは張らない。検索したければしなさい(文字列をコピペして。[;_ _][;^.^]))



 12:25に発つ。雪がパラついていて驚くが、基本的には晴天。(このあと終日、晴れたりパラついたり [;^J^]。)嵐電嵐山バス停から93系統のバスで約50分。13:40に平安神宮の直近、岡崎道バス停で降りる。寒い。13:55、京都国立近代美術館。「甲斐荘楠音の全貌―絵画、演劇、映画を越境する個性」(〜4月9日(日)まで)である。

 まず、適当にスルーしたあなたに質問。この画家の名前を読めましたか? [^.^]「かいのしょうただおと」と読みます。「妖しい絵の画家」として紹介・把握されることが多いのだが、そのフィールドが「演劇」「映画」分野にも広がっていたのだとは、認識していなかった。「演劇」については、いわば彼の「根幹」を形作った、という位置づけにとどまるかも知れないが、「映画」については、戦後の時代劇映画の裏方(時代考証/風俗考証/衣裳考証)として重要な役割を担っていたのだと、初めて知った。不覚である。

 とはいえここでは、紹介しやすい「絵画」部門の業績にまとを絞ろう。いずれも有名な作品である。

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 左から、「横櫛」(1916)、「横櫛」(1918)、「秋心」。ふたつの「横櫛」の関係については、なお、研究の余地があるようだが、ここでは深入りしない。1916版には見覚えのある人が多かろう。岩井志麻子の「ぼっけえ、きょうてえ」の表紙絵に採用されている。



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 左から、「舞ふ」「幻覚(踊る女)」「悪女菩薩」。私はこの「舞ふ」と「幻覚(踊る女)」を偏愛しておりましてねぇ。[;^J^](いずれ「幻想美術選」が再開されたら、どちらかは必ず収録する。)大体常にペアで展示されるし、画集にも並べて収録されることが多い。対比したくなるのだ。どちらも同じS字ポーズだが向きが逆だし、一方は青で一方は赤。一方は狸顔で一方は狐顔..

 「悪女菩薩」は、今回の展覧会で初見の作品で、もっとも気になったもの。実はこの絵の両側にやや異様な内容の文章が手書き文字で書かれているのだが、当然、図録の画像にはそこまで含まれているだろうし、なんなら解説もされているだろう、と、書き写さなかったところ、図録には、このセンターの絵の部分しか収録されておらず、解説などの文章でも触れられていなかったのだ。くっそー、油断した..[;_ _]凸

 3月14日から、5点ほど展示替えになるので、もう一度見に来ることにするかなぁ..京都まで [;_ _][;^J^]。まぁ、7月から東京ステーションギャラリーに巡回するのだが、会場が変わる場合、「前期/後期」の分類が変わってしまうことが珍しくないので、「全部もれなく」観るためには、会場を一個所に固定する必要があるのである。



 15:55に発ち、バスで16:45、京都駅。今日の宿に先にチェックインしておいて改めて京都駅のバスロータリーから出かけようかと思っていたのだが、往復30分以上はかかるだろうし、時間がもったいないので、このまま京都駅前のバス停から17:00の便で、17:35、北野天満宮前。北野天満宮 梅苑ライトアップ(3月19日まで)である。

 ..でまぁ、先に言い訳というか「敗戦記」[;_ _][;^.^] を書いておくが、この撮影は、まったく、困難を極めたのである [;_ _]。つまり、ライトアップはされているが、全体的に非常に「暗かった」のである。私の技量を全力で棚に上げて申し上げるが、一眼レフにとっては、極めて不利な状況なのだ。なぜなら、一眼レフは「これから捉える風景(光)を、光学ファインダーで直接覗いている」からである。要するに、暗い場所ではよく見えないのだ。これに対して、ミラーレス(やスマホ)は「明るさなどが調整され変換され終わった画像をモニターする」。つまり、見えるのである。

 「夜間ライトアップ」といってもいろいろあり、たとえば同じ京都の永観堂の紅葉のライトアップなどは非常に明るいものであるので、一眼レフでもなんら問題は感じず、だから油断していたのだが..とにかくほとんど手探りの撮影で、ピントを合わせるのも困難で..[;_ _] ..というわけで、正攻法の撮影を諦めて、ごまかす方向 邪道に走った。[;^J^]

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 いずれなんらかのリベンジが必要だな。あらたな武器(ツール)を調達するか、あるいはこの状況に対応したテクニックを身につけるか..

 19:20に(諦めて [;^.^])離脱。バスで、20:00に京都駅。ここから20分ほど歩いて、新規開拓のドミトリー、「THE NEXT DOOR」。

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 東寺のほとんどはす向かいである。設備がよく整備されており、大変きれいで気持ちがいい宿。料金も非常に廉いのだが、これはシーズンオフ価格かもしれない。

 20:40、外出。すぐ近くの「屋台居酒屋 やたいや 東寺店」。コスパよし。22:30に閉店(ラストオーダー21:45)、というのが、玉に瑕か。



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*2023年02月26日:応挙寺


 6:30、チェックアウト。曇天。京都駅まで15分ほど歩き、例によって、南口(八条口)の向いの「なか卯」で、250円の朝食。

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 7:32のきのさき1号で、西へ向かう。亀岡付近で雪パラつき始め、降ったりやんだり。風景はすっかり雪化粧..とはいえ、豊岡を過ぎたあたりからは好天となり、雪もほぼ消えた。



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 10:54、香住着。小さな町である。10分ほど歩いて、予約していた「かに八代 れんが亭」。公園越しに日本海が見える、窓際の眺めのいい席で、「贅沢かに丼」をいただく。



 道路をはさんで店の向かい側の「しおかぜ香苑」で写真を撮る。なるほどこれが、日本海の荒波か。[^J^]

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  駅まで歩いて戻る。この時点でタクシー乗り場に1台スタンバイしていたのだが、時刻表で帰りの便の時間を確認したりトイレにいったりしているあいだに、いなくなっていた [;^J^]。次に来るのが何分後かわからないし、グーグルマップには「徒歩22分」と表示されているので、歩くことにした。つまり、タクシー代が浮いたわけである。[^.^][;^.^]

 12:55、大乗寺(応挙寺)。歩きだしたのが12:34だったから、所要時間21分。グーグルマップの仰ることに間違いはない。[^.^][;^.^]

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 右写真が、メインターゲットである「客殿」。



 この客殿の障壁画群(壮大な「立体曼陀羅」)については、公式HPの「バーチャルツアー」「デジタルミュージアム」を是非ともご覧いただきたい。そんなことは面倒だ、という怠惰なあなたのために、「大乗寺 障壁画」で画像検索しておいたが [;^J^]、これだけではよく解らないのだ。各部屋が方向も含めて有機的に結びつけられており、それを理解するためには少なくとも「歩く」ことが必要。これは美術館などに貸し出された展覧会では、再現しがたいことである。来て良かった。

 14:00に発つ。徒歩で香住駅に戻ってきたのは、やはりぴったり22分後。[;^.^]

 乗換案内で帰途を確認する。ここから14:43の便に乗ると、15:28に城崎温泉に着く。そこを16:31に発つ「きのさき20号」で、19:09に京都に着く。そして20:08に発つひかりで、21:13、浜松..いちいち1時間待つというわけか。[;^.^]凸

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 城崎温泉では、暇つぶしに温泉街散策。かに酒をいただく。要するにひれ酒の蟹バージョンである。



 京都駅では、時間調整もかねて晩飯。「総本家にしんそば 松葉」で、蕎麦湯割り焼酎と、親子丼。

 予定通り、20:08のひかりで、21:13、浜松。バスで、21:50、帰宅。

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*解説


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Last Updated: Mar 3 2023
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