2020年08月31日:幻想美術選「回転軌道上のラオコーン」ルドルフ・ハウズナー 2020年09月01日:先日の日記に、 2020年09月02日:「息吹」 2020年09月03日:そろそろ停電の季節 [;^J^] 2020年09月04日:62歳 [;^.^] 2020年09月05日:「事故物件 恐い間取り」 2020年09月06日:悪魔的な [;^.^]目次へ戻る 先週へ 次週へ
「幻想美術選」、第211回。ようやく、「ウィーン幻想派」(画像検索結果)の登場である。
戦後のウィーンに誕生したこのグループは、現実に対して「シュルレアリスム」という道具を使って切り込んだ。ルドルフ・ハウズナー、エルンスト・フックス、エーリッヒ・ブラウアー、アントン・レームデン、ヴォルフガング・フッターの5人が(初期)メンバーである。彼らの画風/資質は、ひとりひとり大きく異なるのだが、強いて言えば、しばしば「幻想的レアリスム」と評される、精緻で丹念な現実と幻想の描写が、共通点と言えようか。
Rudolf Hausner(1914〜1995、Wikipedia(英語版))の、画像検索結果 を見ていただこうか。「アクの強い男の顔」が目立つであろう [;^J^]。「アダム」と呼ばれていることが多いのだが、私は彼の顔が苦手でねぇ..[;^J^] だからハウズナーの登場が遅れたという側面もあるのだが、ここでは、このドギツイ顔 [;^.^] が登場しない(私が落ち着いて見ていられる [;^J^])作品をご紹介しよう。
おそらくは地球軌道上の、虚空の「眼」。人工衛星だろうか。あるいは宇宙の彼方より飛来した「もの」であろうか..そこから漂い出てきたのは、かの「ラオコーン像」! しからばやはりこの「眼」は、地球に由来するものなのか、あるいは天空の「ギリシア神話の神々の世界」から降臨してきたものなのだろうか..
..むろん、ここには本当には、なんの意味もありはしない。ただ、この極端に節約されたシンプルな主題(図像)群の組み合わせから、いかなる妄想(幻想)が紡ぎ出せるものか、ちょっと、筆を滑らせてみたまでのことである [^J^]。そういう遊戯に耽っていられるだけの心地よさ(もてなしの良さ)が、この絵画空間にはある。その基盤はいうまでもなく、この色彩の壮麗なグラデーションである。
目次へ戻る「Gホイホイ」と書いたところ、「ゴジラホイホイ」にマッチングしてしまい、あれはおとなしく捕らわれているはずがなく吐いて暴れて大惨事という、無駄な脳内自爆スペクタクル。[;^J^]
「ゴルゴホイホイ」でも、可。これまたいろいろ大惨事。[;^.^]
目次へ戻る「息吹」(Ted Chiang、大森望訳、早川書房)、読了。
「商人と錬金術師の門」−過去は変えられないが、より深く知ることはできる、というタイムマシン。「息吹」−「SFマガジン700【海外篇】」で既読。エントロピー(「宇宙の熱死」)ネタだが、これは本当に素晴らしい。「予期される未来」−自由意志ネタ。「ソフトウェア・オブジェクトのライフサイクル」−AIの法的権利。市場競争に負けた(取り残された)プラットフォームでしか動かないAIの運命。セクサロイド化。育成する/される経験が本質的に必要だが、それを圧縮して与えることはできない(しても意味がない)。「デイシー式全自動ナニー」−子守りロボットの話。人間(子ども)に与える影響の側面から軽く掘り下げている。
「偽りのない事実、偽りのない気持ち」−これも力作。以下は、読みながらのメモである。読めるけど書けない。漢字か。ライフログ(99.9%は無駄なノイズ)からの効率的な検索。(ドライブレコーダーもある意味ライフログか。)事実の記録が確実に参照できることが人間関係に良いこととは限らない。完璧な記憶を強いられる。「許して忘れる」ことができない。膨大な量の子どもの写真や映像は本質的に子どものライフログ。「ビデオカメラの瞬かない目でしか過去の自分を見なくなってしまったとき、自分という概念はどう変化するだろう」(240頁)。記憶の美化作用の消滅。「あの記憶に関して重要なのは、それにまつわる幸福感であり、わたしはそれを危険にさらしたくない」(240頁)。「未編集の防犯カメラ映像が映画にならないのと同様、完璧な記憶は物語になりえない気がする」(243頁)。改変可能な口承文化から読み書き文化への移行。「わたしは、デジタル記憶のほんとうの利点を見つけたと思う。核心は、自分が正しかったと証明することではない。核心は、自分がまちがっていたと認めることにある」(264頁)。
「大いなる沈黙」−早晩絶滅するオウムの主観。「オムファロス」−宗教的信条が揺るがされていく過程。「不安は自由のめまい」−人生の選択肢における不安(これでよかったのか/ああすればよかったのではないか)の検証を、量子力学的な仕掛けで出来るようにしてみせたという、SFの構造としては古典的な作品。
目次へ戻るときおり激しい大雨。
ときおり激しい雷鳴。
..そろそろ落雷停電あるかもだな..[;^J^] 自宅はともかく、問題は勤務先の工場。もちろん無停電電源で適切にガードしているのだが、何時間ももつわけではない。電源オフオンは機器の故障の最大のチャーンス![;^.^] 何が起こるかわかりませんのでねぇ..[;^J^]
目次へ戻るテレワーク。雨。台風10号接近中..
でもって、誕生日。62歳だとよ..[;^.^] なんか、誕生日のたびに同じようなことを書いているような気がするが、私の少年時代の未来予想図(未来史年表..← SFファンの鑑である [;^J^])には、「62」という年齢(あるいは「2020」という西暦)は、存在しなかったのである。確か、マックス50歳ではなかったろうか..
..つまり、既に余生というか、余剰の人生..何をしても良いのである。[_ _][^.^]
目次へ戻る久々に映画を観ることにした。シネマイレージのポイントが溜まっているので、無料で観られる。サンストリート浜北へ。10:45からの回で、「事故物件 恐い間取り」..なるほど。[;^J^]
なんというか、微妙な表現になるが..「ある意味、お薦めできる」[;^.^]
以下、ネタバレにならないように注意して書くが..まず、「恐すぎない」。実話系にありがちな「いやぁな」皮膚感覚がさほど濃くなく、どこかポップな肌触りがある。それはもちろん、(テレビ業界を舞台にしていることもあり)芸人たちを起用して的確に「笑い」を刻み込んでいくリズムの良さもあるのだが、私見では恐らく最大の理由は、ほとんど初手から出てくる「黒マントの男」だ。
これは、複数の「事故物件」(で起こる怪異現象)に現れる。つまり、「事故物件」に紐付いた「地縛霊」ではない。では、この主人公が「背負っているもの」なのか? ..まぁこれ以上踏み込んで書くのはやめておくが..最後の「事故物件」における「スペクタクル」が、評価の分かれ目になるだろう。それまでの(なんだかんだいっても)「いやぁな感触の実話系怪異譚」ベースで進んできた物語が、ここで、「モードが変わる」のである。この戦い方ときたら..ギャグだよね? これ? [;^J^](悪い意味ではない。「恐怖」と「笑い」は、相性がいいのだ。)
主人公を「地獄めぐり」に誘(いざな)う、不動産屋の女がいい。お薦めしますよ。ある意味。[;^.^]
夜更けにかけて、遠雷と雷光。20時過ぎには、雨。
目次へ戻るどうやら、目のしょぼしょぼは、湿度と相関関係はなさそうだ。発症の状況をもう少し切り分け絞り込まないと、医者に相談に行けないなぁ..まぁなんにせよ、加湿器の購入はペンディングだ。部屋の中に置く場所が無かったので、ラッキーと言えばラッキー。[;^J^]
ついうっかりスーパーで、クリームチーズと酒盗を買ってきてしまった [;^J^]。多くの方がご存知のように、クリームチーズに酒盗を(ほんの少し)乗せると、信じがたいほど美味くなる。[;^J^]
..酒が進む。[;_ _]
..酒が進む。[;_ _][;_ _]
..酒が進み過ぎるのだ..[;_ _][;_ _][;_ _]
酒量を絞ろうとしている局面なのに、いったい何を考えてこんなもんを仕入れてきたのだ [;_ _]。これには抵抗できない。地獄の美味さである..[;_ _][;_ _][;_ _][;^.^]
目次へ戻る 先週へ 次週へLast Updated: Sep 10 2020
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