*2018年11月05日:幻想美術選「宇宙都市:時の凱歌」クリス・フォス
*2018年11月06日:芸術学勉強会:ダダとツァラ
*2018年11月07日:ポルノ判定 [;^J^]/パズルのピース
*2018年11月08日:伯母の訃報
*2018年11月09日:「ユーモア小説」3冊
*2018年11月10日:伯母の通夜
*2018年11月11日:伯母の告別式
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*2018年11月05日:幻想美術選「宇宙都市:時の凱歌」クリス・フォス


 「幻想美術選」、第138回。久々のSF画家である。

Picture

「宇宙都市:時の凱歌」(クリス・フォス、1974年)

 Chriss Foss(1946〜、Wikipedia(英文))の名を知らなくても、画像検索結果を見れば、「ははぁ..」と、思い出される読者も多いのではあるまいか。SF映画関係の仕事も多く、そちらのアンテナに引っかかった人もいるだろう。「巨大なメカ」を「巨大な量感で」描く、第一人者である..

 ..が、正直に言うと [;_ _]、私は、クリス・フォスの「巨大メカ」に、あまりそそられない(し、「幻想」を感じることもない)のである [;_ _]。好みの問題としか言いようがないが..ファンの方には申し訳ないが、センスが「ダサい」と思わん? [;^.^][;^.^][;^.^] 必要以上に「無骨」で「直線的」で..(無論、スマートなメカや流線形のメカ(このふたつはイコールではない)も、それなりにあるのだが..)

 そんな私でも、「メカが出てこない」フォス作品には、心惹かれることがある。ここにご紹介するのは、ジェイムズ・ブリッシュのSF小説「宇宙都市」シリーズの第4作「時の凱歌」の表紙絵である。

 このSFは、ハードSFの意匠をまとってはいるが、「都市が、岩盤ごと宇宙空間を駆け巡る」という基本モチーフは、ほとんど幻想小説の領域に属するものである。この、色数を抑えた高雅なヴィジョンは、「宇宙都市シリーズ」の魅力を、見事に視覚化してみせている。

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*2018年11月06日:芸術学勉強会:ダダとツァラ


 大道芸ワールドカップin静岡 2018の審査結果を書き忘れていた。今年のワールドカップチャンピオンは、「ケロル」である。先週の日記で私が激賞したのをいちいち憶えている人はいないだろうが [;^J^]、私に言わせれば、そりゃそーだという結果。大変、嬉しい。[^J^]

 今日の「芸術学勉強会」は、主として「ダダ・シュルレアリスムの時代」をテキストにして、ダダ。就中(なかんづく)トリスタン・ツァラ。この書籍が選ばれたのは、レーモン・ルーセルに挑戦するための基礎固めという位置づけだったのだが、今日のところは、結果的に、むしろダダ(とツァラ)の話題が中心となった。

 ツァラを(詩などを少しばかりとはいえ)読むのは久しぶりである。学生時代には、「小難しい」という印象を受けたような微かな記憶があるが、今となっては、むしろわかりやすい、屈折度の低い、明朗快活 [;^.^] な精神を感じてしまった。あってるのかな、これで。[;^J^]

 以下、余談。テキストの中に「ダダの二面性」という文章を見つけた瞬間、「三面怪人ダダ」(略)

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*2018年11月07日:ポルノ判定 [;^J^]/パズルのピース


 会社で休憩時間に、私が作成・メンテしている「吾妻ひでお 著作リスト」にアクセスしてみて..異状に気がついた。トップページにはアクセスできるのだが、その下の全てのリンクが、ブロックされている。[;*.*]


Trend Micro InterScan Web Securityイベント
URLがブロックされました
このWebサイトへのアクセスは、次のカテゴリに該当したためITのURLフィルタポリシーによってブロックされました。

イベント詳細:
URL: http://www.kurata-wataru.com/ajimalst/book_a.html
カテゴリ: ポルノ
誤ってこのURLがブロックされたと思われる場合は、IT担当者に問題を解決するよう依頼してください。

 ..いや、私がそのIT担当者(の一員)なんですけどね。[;^J^]

 その類の画像ファイルは含まれていない。その類のサイトへのリンクもない。吾妻ひでおの全作品のタイトルとサブタイトル(と注釈群)の厖大なリストがあるばかり..つまり、タイトル/サブタイトルが検閲の対象になったのか? ちょっときつすぎない? 心配になって、iPhone から(InterScan Web Security を通らない経路で)アクセスしてみたら、ちゃんと開いた。InterScan が厳しいだけか。業務で使う経路の番人なんだから、きびし過ぎるぐらいでちょうどいい..とは、言えないね。このありさまでは、普通に有用な(業務でアクセスできるべき)サイトが、ブロックされている可能性がある..

 手塚治虫ファン大会実行委員のTさんから連絡。今年は、年末恒例の手塚治虫ファン大会はなく、懇親会のみが独立して「手塚ファン交流会」として、同じ会場で開催されるとのこと。

 日程を見て、驚いた。11月と12月は、ほとんど全ての週末に用件が入っており、毎週末ごとに東奔(東京)西走(京都、大坂)するはめに陥っていることは、既にこの日記に書いたとおりであるが、「手塚ファン交流会」が開催される12月15日は、数少ない、浜松にいる(はずだった [;^.^])日なのである。

 夜は浜松でコンサートを聴くので、厳密に言うとバッティングしているのであるが、「手塚ファン交流会」は、13:00から16:00まで、御茶ノ水。30分ほど早めに切り上げると、夜のコンサートに間に合う。パズルのピースが、するっとはまった [;^.^]。ついでに、自動的にこの日に上京することが決まったので、午前中、御茶ノ水から近いところなら、1件、片づけられる。永田町の国会図書館で調査、というのも考えたのだが、ここは渋谷の松濤美術館で、「終わりのむこうへ : 廃墟の美術史」(12月8日(土)〜1月31日(木)まで)、と行こう。[^J^]

 水野良太郎、逝去の報。10月30日に亡くなっていたらしい。享年82歳。少年の日々、私はキャプテン・フューチャーのコメット号に搭乗し、夜な夜なフトンの中で、太陽系せましと(時には太陽系を飛び出して)駆けめぐったものである。水野良太郎のイラストの「夢見る力」が、それを可能としてくれたのだ。

 合掌..

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*2018年11月08日:伯母の訃報


 会社にて、始業前、「吾妻ひでお 著作リスト」の全ページに、支障無くアクセスできることを確認した。昨日の「検閲」は、InterScan の一時的な「暴走」だったようだ。[;^J^]

 終業後、従姉妹から電話。叔母が昨日亡くなったとのこと。今週末の10日(土)に通夜、11日(日)に告別式。場所は東京。

 これまた、この11月と12月に残されていた、数少ない「浜松にいる」週末であったのだ。予定自体は入っていた。「車検」と「散髪」と「iPhone のバッテリー修理」であるが、車検は、土曜日にディーラーに渡してから上京し、日曜日に東京から戻ってからディーラーで受け取ればよし。散髪は、土曜日の午前中でよし。iPhone の修理は、先送りだな..というわけで、またしても、パズルのピースが、するっとはまった..

 21:00、八王子の平川病院のスタッフよりメール。恒例の「“癒し”としての自己表現展」の案内である。11月28日(水)から12月2日(日)まで。私は12月1日(土)〜2日(日)まで、首都圏にいる [;^J^]。土曜日の予定は動かせないが、日曜日は展覧会を午前1件、午後1件。調整して、Bunkamuraザ・ミュージアムの「国立トレチャコフ美術館所蔵 ロマンティック・ロシア」(11月23日(金・祝)〜1月27日(日)まで)は、1月に先送りにして、午後は八王子に行くことにした。(ちなみに午前中は、世田谷文学館の、「筒井康隆展」(〜12月9日(日)まで)である。)

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*2018年11月09日:「ユーモア小説」3冊


 以前、ボートの三人男」(Jerome Klapka Jerome、1889、丸谷才一訳、中公文庫)を読んで感激した旨、廃墟通信に書いたら、友人より、そういうことならこのユーモア小説3冊もセットで読みなさい..と、推薦されたのが、「犬になりたくなかった犬」「船になりたくなかった船」「園芸家12カ月」である。いずれも書名には記憶があるが、未読であった。ここ2〜3週間で3冊とも入手し、読破した。

 実に素晴らしい、読書体験であった。[^J^]

 犬になりたくなかった犬(Farley Mowat、角邦雄訳、文春文庫)

 「ユーモア小説なんだよな」、と、軽い気持ちで読みはじめたところ、思いっきり返り討ちにあってしまった [;^J^]。もちろん、ギャグもユーモアも完備しているのだが、それだけではなく、カナダの大自然がガッツリと描き出されている、骨太の作品なのであった。特に前半の、何度か繰り返される鳥撃ちのエピソードの中でも、特に、68頁の壮大な大景観には、登場人物たちばかりでなく、読者の私も、言葉を失ってしまった。

 愉快な挿話が満載されている本書の結末は、しかし、ハッピーエンドでは、ない。生き物を飼うというのは、そういうことだ。それはしばしば理不尽なことであるのだが..一生、つきあえる本に出会えた。

 船になりたくなかった船(Farley Mowat、磯村愛子訳、文春文庫)

 「犬になりたくなかった犬」同様、まことに「ごつい」、大自然冒険小説。私には、こんな体験をするだけの体力も気力も機会もなかろうから、代替体験として、一生、折に触れて読み返すことになるだろう。「もともと、わたしという男は、個人の権利を侵害する国家的権力に対する反発が強いのである」(179頁)。

 園芸家12カ月(Karel Capek、小松太郎訳、中公文庫)

 これまた、目から鱗が落ちまくりの、感動的な書物。何ヶ所か抜き書きしておく。

 「できあがった庭を、はたからぼんやりながめていたあいだは、園芸家というものは、花の香に酔い、鳥の啼きごえに耳をかたむける、とても詩的な、心のやさしい人間だと思っていた。ところが、すこし接近して見ると、ほんとうの園芸家は花をつくるのではなくって、土をつくっているのだということを発見した」(34頁)。

 「じっさい、芽というものは、葉や花とおなじぐらい奇妙で、千差万別だ。あたらしい相違点を見つけていたら際限がないだろう。しかし、それを見つけようと思ったら、ほんの小さな、ネコのひたいほどの地面をえらべばいい。ベネシャウまでてくてく歩いていくよりも、自分の庭にしゃがむがいい。そのほうが、わたしの目にうつる春のながめは、かえって大きい。立ちどまればいいのだ」(47頁)。

 「そして庭が雪の下にしずんでしまったいまごろになって、急に園芸家は思い出す。たった一つ、忘れたことがあったのを。――それは、庭をながめることだ」(146頁)。

 「われわれ園芸家は未来に生きているのだ。バラが咲くと、来年はもっときれいに咲くだろうと考える。10年たったら、この小さな唐檜が1本の木になるだろう、と。早くこの10年がたってくれたら! 50年後にはこのシラカンバがどんなになるか、見たい。本物、いちばん肝心のものは、わたしたちの未来にある。新しい年を迎えるごとに高さと美しさがましていく。ありがたいことに、わたしたちはまた一年歳をとる」(157頁)。

 繰り返すが、3冊とも、実に素晴らしい、読書体験であった。本を読まない人たちは、どれほど多くの宝物を、その人生において失っているのだろう..

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*2018年11月10日:伯母の通夜


 快晴。10:00の開店時刻の少し前に、浜松日産伊場店に、キューブで乗り付ける。車検である。かなり間近になってから予約を入れたので、代車は用意してもらえなかったが、特に希望もしていなかったのである。自宅まで徒歩1時間。

 帰途、イオンに寄って、文具少々。佐鳴台の散髪屋。はやたろうでラーメン。13:00過ぎに帰宅。

 着替えて、13:20に発つ。14:11のひかりで、15:43、東京。少し余裕があるので、有楽町のスパンアートギャラリーに立ち寄る。「わたなべまさこ原画展 マンガ原稿編」(〜11月18日(日)まで)である。わたくし的には、やはり「ガラスの城」と「聖ロザリンド」。「金瓶梅」なども。

 すぐ近くの「CAFE de GINZA」でひと休み。ここ、歴史あるカフェみたいだな。風格が違う。建物も人も。

 西日暮里の通夜会場に、少し早めの17:00過ぎに着く。ひととおり終わったのが、20:00過ぎだったかな。今夜は横浜・鶴ヶ峰の実家に泊まるのだが、鶴ヶ峰に着いたところで、駅前のサイゼリアで、小腹を整える。それにしても、デカンタワイン、250ccで200円とは、どういう冗談だ [;^J^]。23:15に発ち、23:45、実家。

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*2018年11月11日:伯母の告別式


 実家前のバス停から9:01のバスで、鶴ヶ峰駅へ。例によって、松屋で朝食。快晴。

 西日暮里への途上、有楽町駅前のビックカメラで小物を買う。今日も、スパンアートギャラリーで、わたなべまさこ原画展をちょっとだけ見ていく。

 昨日と同じ会場で、12:00から16:15まで、告別式、納骨、初七日、精進落とし。大往生(しかも、ほぼ闘病をしていない、2日ほど病院に泊まっただけ)であり、おめでたいぐらいのものである。晴れやかに送り出せた。

 東京から17:03のひかりで、18:31、浜松。タクシーで浜松日産伊場店に乗り付け、車検あがりのキューブを受け取る。19:15頃、帰宅。

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*解説


MASK 倉田わたるのミクロコスモスへの扉
Last Updated: Nov 15 2018
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