2015年11月23日:全力でだらける(続) 2015年11月24日:「ハーモニー」 2015年11月25日:山上湖幻想 2015年11月26日:中之島幻想 2015年11月27日:ももクロ紅白“卒業” 2015年11月28日:漫画の寄贈/恒例の同窓会 2015年11月29日:久隅守景展/藤田嗣治@MOMAT目次へ戻る 先週へ 次週へ
曇天。今日は、年末までの多忙な週末群のうち、数少ない静養日である。疲労を溜めこんでいる場合ではない。映画鑑賞(「ハーモニー」)も先送り、先送り。(近場の映画館での上映は夜のみで、今夜は雨になるらしいし..)
9:10に出て、9:20から13:40まで湯風景しおり。サウナメイン。14:10、帰宅。
..今日はこれだけ [;^J^]。読書をする気力も起きないので、録画の始末をしたりしながら、ひたすらぐだーっと。ひたすらぐだーっと..[_ _][;^.^]
(ほぼ、昨日の日記のコピペです。[;_ _][;^.^])
目次へ戻る19:15まで残業して、車を「ららぽーと磐田」に走らせる。(会社からは21キロ、40分。)20:50から23:00の回で、「ハーモニー」を観るためである。
「Project Itoh」の一環としては、「屍者の帝国」より良いと思う。「虐殺器官」が楽しみになってきた。
伊藤計劃の原作を読んだのは7年近く前なので、細部は憶えていないし、多分いろいろ改変されているのだろうとは思うが、確かにこういう世界観、こういう手触りの作品だった。アニメ化に際して、その世界観(そしてそれを「アニメ」という「文法」で支える「映像表現」)に揺るぎがない点が、素晴らしい。マークアップ言語による「叙述トリック」も、「映像である(「読む」作品ではなく「観る」作品である)というハンディ」を勘案すれば、(満点は到底あげられないにしても)よく表現(トライ)していたと思う。及第点だ。(この要素は、完全に切り捨てられるかと予想していたのだが。)原作を知らない人が観たら、「こんな終わり方..!?」、と、戸惑うだろうが..(それにしても、エンドタイトルで流れるポップなBGM(主題歌っていうの?)、邪魔 [;-_-]。ラストシーンの「宗教音楽風コラール」で終われば、素晴らしかったのに..)
自宅までは19キロ、35分。23:40、帰宅。(夜のドライブも、たまにはいいもんだ。)
目次へ戻る私には、ある「幻想的オブセッション」がある。それは、「山上の湖への憧れ」である。「なんだ、カルデラ湖か」、と、早合点するなかれ。「あり得ない(あるいはありそうもない)湖を主要要素とする桃源郷」への憧憬なのである。
おそらく、「それ」を意識した(というか、わが内なる強迫観念(あるいは嗜好)に気がついた)もっとも初期のきっかけが、「悪魔くん」(水木しげる)である。この作品には多くのバージョンがあるのだが、面倒なので掘り下げない [;^J^]。多分、一番最初に描かれた(未完成の)バージョンである。私は、確か小学生の頃、これを読んでいるはずである。
その中のいちシーン。「ホーライ島」の不思議な池(というか温泉)である。私の記憶の中では、この「仙境」の温泉は、この島の頂上付近にあったのだが、書架の奥から引っ張りだして読み返してみたら、案外低い標高に位置している..「山上の湖」というには無理がありそうだが、そうでもない。なぜなら、「この島の頂上からわく温泉」なのであり、「山上の温泉」と言えば言えるからである。そして、この温泉による「霧」によって、この島全体が一年中隠されているという設定に、痺れた..まさに桃源郷。こんな素敵な島に隠遁して一生を送りたい、と、夢見たものである..小学生の分際で。[;^.^](このシチュエーションへの憧れは、後年、「オラン・ペンテグ後日譚」(香山滋)を読んだときに再燃することになる。「「決して人類には発見されないであろう」秘境、即ち、高温多湿の水蒸気に包まれ、不思議な海流に乗って漂う「ジュラ紀の」植物相の島への逃避行」、という物語は、私をまさに陶然とさせた..)
そして、中学生時代を経て高校生になった私は、「イエス」と出逢うことになる。「イエス」のカバージャケットを描いた「ロジャー・ディーン」の幻想世界に..
これは、「Close to the Edge」の内ジャケット。(LPは実家に置いてきてしまったし、どのみち、A4スキャナーで取り込めるサイズではないので、CDから。画質についてはご勘弁。)こうなると、ほぼ実在しそうもない [;^J^]。素敵な世界ではあるが、ここには、それほど住みたいとは実は思わなかった。なぜなら、(大部分が水で構成されている世界であり、ほとんどの時間は船を浮かべて、その上で過ごすのだろうが)うっかり端に近づいてしまったら(Close to the Edge)、簡単に落っこちてしまいそうで、恐いからである。[;^.^]
そこで、「Yessongs」ということになるわけである!(画質の悪さについては、同様にご容赦願いたい。)この絵には、この世界には、本当に、「やられた」! 「胸を抉(えぐ)られた」! 鹿のサイズを見ると、それほど大きな「島」ではないようだが、ここはひとまず鹿を無視し、直径1キロないし数キロ、と、夢想してみるのである..まさに私の理想の地。天空に浮かぶ湖と、その周辺の(相対的には広くない)土地..
私は今でも、この「世界」に遊ぶことがある。この湖(一周数キロ)の回りに、小さな村、あるいは(都市とは言えない程度の)街を建ててみる..人口は高々数十人から百数十人程度か..特に、奥の方に少し小高くなった、小さな湖があるのだが、この「湖畔」に、異様に惹きつけられるのだ..湖畔に聳(そび)える枯れ木の下に..
..そこに、たとえば、ポール・デルヴォーの「見捨てられて」(左図)のような、素敵な館を作りたい。(当然、裸女付きである。[^,^])テラスの外に、「あの」湖が見える..同じくデルヴォーの「忘れられた街」(右図)は、同じ館の別の部屋(あるいは同じ部屋の反対方向)かもしれないし、別の館の一部かもしれない..この、静謐なユートピア..
..こんな調子で挙げていったら、きりがない。最後にもう1点だけ、稚気に富んだ作品を紹介しよう。
トマス・コールの「タイタンの酒杯」である。これは、湖とも呼べないような小さな池であるが、「縁」に沿って歩いていると、ちょっとした廃墟のようなものもあり、そこで休める。そして、素晴らしい森(というか茂み)に囲まれている。この「森」の「幅の狭さ」が、決定的に重要なのだ..
..昔は、「いい歳して、こんな夢想を弄んで..」と(建前上 [;^.^])思ったこともゼロでは無かったが(← つまり、ほとんど思わなかったのであるが [;^J^])、サラリーマン人生の終わりが見えてきた今、こういう架空世界に遊びながら人生の終わりに向かって日々を過ごすのも、悪くない。まったく、悪くない..
目次へ戻る昨夜は、架空世界(幻想絵画世界)に魂を飛ばしているさまをカミングアウトした(← 何を今さら [;^J^])。今夜は、実在世界(実在空間)で耽っている夢想で、ページを埋めることにする。(ネタが無いので。[;_ _][;^.^])以前も書いたような気はするが..
それは、大阪の「中之島」である。私は大阪の隅々まで知っているわけではないが(というか、足を踏み入れていない場所の方が遥かに多いはずだが)、私の知る限りにおいては、ここが一番、大阪で好きな場所なのである。
とにかく、「幻想換起力」が半端ではないのだ。ここはまるで、「中世城塞都市」(それも、日本というよりはイタリアの)のようである。無論、城壁も城門も無い。しかし、周囲を流れている川が「堀」の役割を果たしており、結果として、この、東西数キロメートルの土地が、まるで「城」のように、「船」のように、見えるのである。
船首はもちろん、東側である。そこには薔薇で満ちあふれている「中之島公園」がある。その少し西側に、「大阪市立東洋陶磁美術館」と「大阪市中央公会堂」がある。私は、これらに囲まれている、ちょっとした広場のようなエリアが、大好きである。
南側の川縁には、ビアホールもある。そして、「大阪府立中之島図書館」! 「フェスティバルホール」は、再建されてからはまだ訪れたことはないが、「大阪市立科学館」「国立国際美術館」と、素晴らしい施設が中央部に位置し、さらに西側には高層ビル群..「リーガロイヤルホテル」には、素敵なレストラン(バー)がある。
そのシルエットは、まさに「戦艦」のごとくである。「大阪軍艦島」などと呼んでしまうと、廃墟扱いするのかと炎上しそうなので [;^.^]、ここはもちろん、「大阪宇宙戦艦」である。いつの日か、海底のヤマトのごとく中之島が浮上するという幻視/幻想..100%、あり得ないことだが、あり得なければこその「幻想」である。私は、この「宝物」を、死ぬまで大切にするつもりである..
原節子、肺炎のため逝去。享年95歳。9月5日に亡くなっていたらしい。リアルタイムで観た世代ではないが..合掌..
目次へ戻るももクロ、紅白落選 [/_;]。まぁ仕方がないが、「紅白卒業」ですか..これは、マネージャーをはじめとする「ももクロ運営チーム」のミス(勇み足)ではないかなぁ..「来年は、絶対に出られるように、頑張ります!(号泣)」、で、いいではないか。その方が可愛げがあるではないか。
いかにも言い訳(強がり)めいて聞こえるし、アンチももクロに叩かれまくるだろうに..まぁ、それも計算(覚悟)のうちというのなら、何も言うことはない。「カウントダウンライブ」ができるというのは、大きなメリットだし..ただ、ももクロというのは、その歴史を振り返ってみても、「10年早い!」、の繰り返しなのだ。「紅白卒業」など、まさに「10年早い!」..その意味では、いかにも、ももクロらしいと言えば言える。(どのみち、年末のライブのBDは買うけどね。[;^J^])
今日は、職場の近くのTという店で、退職されるOさんの送別会。18:30から20:30まで。結構、話がはずんだなぁ..(あとできくと、私の「スイッチが入っていた」らしいが、そんなことは知らん。[;^J^])代行で20:55に帰宅。
夜、急に寒くなった..というか、12月も目前の今ごろになって、ようやく本当に寒くなってきた。
今日は、久しぶりに、2回ほど右耳がポコ..突発的な「痙攣」なら、どうということはないのだが、定常的なゴトゴト現象は続いているし..定年を迎える前に、手術すべきなのかなぁ..(こうして迷い続けたまま、寿命を迎えそうな気もしてきたが..)
目次へ戻る快晴。やや寒い。直近のバス停から6:19のバスに乗るために、6:00少し前に自宅を出る。両手にぶら下げた(本と雑誌を詰め込んだ)紙袋が重いっ!(バスは10分近く遅れて6:27に来るし。[;^.^]凸)浜松駅前バスロータリーに着き、7:00発の渋谷新宿ライナー浜松2号に乗り換える。
車中、不足気味の睡眠を補填するための惰眠を貪るばかりで、読書は1行もできなかったが、せっかくだから、足柄SAで撮った富士山の写真でも掲載しておこう。
定刻から10分ほど遅れて(全然OK)11:06、渋谷マークシティ着。例によって、BiKiNi TAPAで昼食(というか、骨休め。[;^J^])現代マンガ図書館に着き、荷解きしたのが、12:30。やれやれ..やれやれ..肩が抜けた..[;_ _][;_ _][;_ _][;^.^] 「着払いで送ってくださればよかったのに」..と言っていただけたが、(実際、過去に某誌のバックナンバーをまとめて寄贈したときには、ハンドキャリーなどあり得ない量だったのでそうしたのだが、)今日の分量は、ハンドキャリーできそうに思えたんだよぅ..[/_;][/_;][/_;][;^.^](道中、「送れば良かった」、と、何度後悔したかは、ここには書けない。なぜなら、カウントしていなかったからである。[;^J^](これも非可算無限回? [;^.^]))
このあと、東神奈川に用件があるのだが、微妙に時間が余っているので、有楽町で途中下車。14:33にスパンアートギャラリー。開催中の展覧会(「オカムラノリコ×神宮字光×ヒロタサトミ」の人形展)にはさほど興味を持てなかったが [_ _]、奥の書籍売り場で購入した「神の子供」(西岡兄妹)は、凄い拾い物であった..(この土日の移動中の無聊を慰めるために、鞄に読みさしのSF(文庫)を2冊入れておいたのだが、結局、それらを開くことは一度もなく、「神の子供」を繰り返し繰り返し、移動中の電車内で読み返していたのである..人目も憚らず。[;^J^])
15:33、東神奈川着。中学時代の部活の同窓会である。15:50に、ほぼ全員揃う。ひとりは仕事で遅れるので、先に墓参りをすませ、16:25、居酒屋木曽。料理の注文は多すぎたかなぁ..酒は十分飲んだぞ [;^J^]。遅れていたK君も、ここで合流。古い古い写真(40年以上昔)を見て興じたり..
21:25に店を出て散会。23:35、例によって、水道橋のスパ ラクーア。
目次へ戻る8:30にスパ ラクーアを発ち、六本木へ。4a出口(だったかな)を出たところの「富士そば」で朝定食(朝食カレー)。9:33、サントリー美術館。10:00の開場を待つ。「逆境の絵師 久隅守景 親しきものへのまなざし」の最終日である。
正直、名前を知らなかった画家である。「納涼図屏風」(画像検索結果)を(小さな複製で)観たことは、ある。ただ、あまりに風変わりな題材なので、「名も無き農民画家(あるいは市井の画家)」の作品かと思っていたのだ。まさか、国宝だったとは..(ちなみに展示期間は既に終わっていて、この作品を観ることはできなかった。[_ _])
また、今回も図録は買わなかった。画質の問題である。ディテール命の作品群なのだが、微細な部分にピントが合っていなくてボケたり滲んだりしていては、台無しである。楽しめない。作品に入り込めない。というわけで、検索結果のリンクのみ。今更いうことでもないが、ほとんどは画質劣悪なんだけど [;_ _]、中には鑑賞に堪える画像もありますので。[_ _]
「四季山水図襖」(画像検索結果)、「四季耕作図屏風 旧浅野家本」(画像検索結果)、「四季耕作図屏風 旧小坂家本」(画像検索結果)。どうです、いいでしょう..って、わかってもらえるかなぁ..[;_ _] 私にとっては「洛中洛外図」の類似ジャンル。舞台が違うだけである。
「鷹狩図屏風」(画像検索結果)の雄大さ。ほか、検索結果をうまく絞り込めなかったが、「喜鵲図」、娘の清原雪信の「花鳥図屏風」など。
11:35に退出して、メトロで大手町へ。乗り換えの途中、TAMEALSという店でチキンカレー。(朝昼カレーになってしまった。[;^J^])その店の目の前のツリーの写真を、載せておく。
12:40、東京国立近代美術館(MOMAT)。「所蔵作品展 MOMAT コレクション」(〜12月13日(日)まで)。いや、所蔵作品展はいつでもやっているのだが、12月13日までやっているのは、藤田嗣治の全所蔵作品の展示であり、その中には戦争画が14点含まれている。万障繰り合わせて、必ず観ること。これは、命令である。
初期の「パリ風景」(画像検索結果)もいいし、「五人の裸婦」(画像検索結果)の、マジカルな「白」もいい。「猫」(画像検索結果)は、その闘争本能の迫真の描写に、思わず慄然としてしまうが..
..しかしやはりなんといっても、「究極の戦争画」、「アッツ島玉砕」(画像検索結果)にとどめを刺す! もう、どこからどこまでがひとりの人体なのかもわからぬほどの地獄図絵..そして彼の「戦争画」のもう1枚の代表作、「サイパン島同胞臣節を全うす」(画像検索結果)を観ると..彼は何よりもまず、「ヒロイックな題材」を得て、雄渾な筆致で生き生きとした「歴史画」の「傑作」を描いているのだ、ということが、よくわかる。無論、「芸術至上主義者」というか「唯芸術論者」ではなく、「お国のために」描いていることは、事実である。ここで評価が難しくなる(というか、彼の作品に限らず、「日本の」このジャンルの作品群が、腫れ物に触るような扱いをされてきた)のだが..しかし、芸術家が「お国のために」「戦意を鼓舞するために」作品を制作することが、卑しむべきことだろうか。「反戦」「厭戦」だけが、尊いのだろうか。ひとたび戦争が始まってしまった以上、勝利を願うのは、当然のことではないだろうか..(この話題、今夜はここまでにしておく..)
その他の画家たちの展示品は、もう、「美術の教科書(副読本)」状態で、思わず笑ってしまいました [;^.^]。川合玉堂の「彩雨」(画像検索結果)を知らなかった人は、いるかも知れない。しかし、岸田劉生の「道路と土手と塀(切通之写生)」(画像検索結果)を観たことが無い日本人が、いるであろうか。このイメージは、ほとんど公知公用。特に、高橋葉介のマンガ作品において、「異様な回数」、引用されているのである。(坂を下から見上げるというシーンでは、ほとんど常にこの作品が引用されている、とすら、言えるほどである。)昔は気が付くたびにメモしていたのだが、あまりの多さにメモをなくしてしまった。[;^J^](これも非可算無限回? [;^.^])
シュルレアリスム系を、3点紹介しよう。古賀春江の「海」(画像検索結果)も、昔から“ほんわかと”[^J^] 好きな作品。三岸好太郎の「雲の上を飛ぶ蝶」(画像検索結果)は知らなかったが、イヴ・タンギーの初期の作風に似ているのが興味深い。そして、靉光(あいみつ)の「眼のある風景」(画像検索結果)! これも、美術の教科書か副読本で観ているはずだよ。
あとは、東山魁夷を2点。「残照」(画像検索結果)と、「道」(画像検索結果)。贅言無用。ただただ、検索結果を観てもらえれば、それでいい..
15:15に退出。16:03東京発のひかりで、17:32、浜松着。バス+徒歩で帰宅する根性が(正確に)ゼロだったので [;^J^]、タクシー。17:45、帰宅。
「同性愛は異常」発言。生物学的に不自然、あり得ない、とね。なるほど、筋は通っている。でも、そういうことならもう一歩踏み込んで、子どもを作るつもりのない夫婦や、私のような独身主義者も(生物学的に、あるいは社会的に)異常だ、と、はっきり指摘してもらわないと、バランスが取れないのだが..
..と、ここまで書いたところで、削除して謝罪との報道..まったくもって、信念のないチキン(の発言)をまともに相手すると、この始末。考えたり思ったりするだけでも、時間の無駄。この政治家は、私の残りの人生から削除する。
目次へ戻る 先週へ 次週へLast Updated: Dec 3 2015
Copyright (C) 2015 倉田わたる Mail [KurataWataru@gmail.com] Home [http://www.kurata-wataru.com/]