2015年02月02日:「ドリフトグラス」 2015年02月03日:「夢の浮世に咲いてみな」 2015年02月04日:ある怪談 2015年02月05日:O氏の物語 2015年02月06日:2月に観たい展覧会 2015年02月07日:「人類は衰退しました 平常運転」 2015年02月08日:BD2のBD目次へ戻る 先週へ 次週へ
朝は寒い。しかし昼は暖かく、夜もそれほど寒くはない。
「ドリフトグラス」(Samuel R. Delany、国書刊行会、未来の文学)読了。ディレイニーの全中短編集である。多くは既読だが、内容を憶えていないものが大半で、新鮮な目で再読できてしまった [;_ _][;^.^]。概して、クールで読みやすいのだが..
「スターピット」−「生体観察館」の話だと記憶していたが、それはむしろ一要素にすぎなかったか..なにやら、ムードに異様に未来的な生活感がある。「コロナ」−ちょいと洒落た、未来の一挿話。「然り、そしてゴモラ……」−いや、面白くないわけじゃない、クールだとは思うんだが..どこがどう面白いのか説明しろと言われても..[;^.^] ごく短いので再読するのも苦にならないが [;^J^]。「ドリフトグラス」−これも確かに未来の一挿話で、その“未来の感触”は本物だと思うのだが..
「われら異形の軍団は、地を這う線にまたがって進む」−昔の訳題「ただ暗黒」は、意味がわからんな [;^J^]。全世界に巨大な電力線網を敷設するために大地を進む怪物的な機械、という設定は面白いが、それと、電力を必要としない(ヒッピー的な)原住民の対立(対決)は、やや型どおりかな。「真鍮の檻」−文字どおり未来の監獄(脱獄)の話で、まぁ設定は面白くないこともない。「ホログラム」−科学的な概念(ホログラム)を、珍しくナマな形で扱っているが、まぁそれだけの話かなぁ..「時は準宝石の螺旋のように」−何が書かれているのか、さっぱりわからん [;^J^]。タイトル(訳題)の格好良さは、間違いなく、オールタイム・ベスト級なのだが。[;^.^]
「オメガヘルム」−神話的な対話劇..という理解でいいのかな。「ブロブ」−内容はわかるが、別に面白いわけではない [;^J^]。「タペストリー」−要は、一般に綺麗事としてイメージされている「一角獣を捕らえる処女」の伝説を、リアルにグロく書いたもの。例の、フランス国立クリュニー中世美術館所蔵の「貴婦人と一角獣」のタペストリーを想起しながらだと、それなりに読める [;^J^]。「プリズマティカ」−千夜一夜系のおとぎ話なのたが、確かにカッコイイことはカッコイイんだ、どこがと言われても困るが [;^J^]。「廃墟」−形式としては、普通の怪談だが..「漁師の網にかかった犬」−いわゆる「普通小説」のジャンルだと思うけど..「夜とジョー・ディコスタンツォの愛することども」−湿気をおびたエンサイクロペディア・ブリタニカの件(くだり)は、思い出した [;^J^]。「夢の創造者はどちらだ(誰だ)」パターン。釈然としない感は、残る [;^J^]。「あとがき――疑いと夢について」−それなりに面白い小説作法エッセイ。
「エンパイア・スター」−やはりいいな。かつて読んだときと同様、「シンプレックス/コンプレックス/マルチプレックス」は、他の短編における「ホログラム」同様、仕入れた概念を(それなりに噛み砕いてから)開陳していると思えて仕方がないのだが..終盤、一気にストーリーがダイジェストになるのは、もしかすると大人の事情かもしれないが [;^J^] 鮮やかでもある。結構大規模な悲劇なのだが気持ちよく読めるのは、やはり「少年の宇宙冒険譚」だからか。輝かしい傑作である。
目次へ戻る1月31日の日記に書き忘れていたが、渋谷でタワレコにも寄ったのだった。そこで買ってきた、「夢の浮世に咲いてみな」(ももいろクローバーZ vs KISS)の2バージョン(「ももクロ盤」(KIZM-321〜2)と「KISS盤」(KICM-1579)、両者の違いをざっくり言うと、ももクロ盤にはミュージックビデオ(BD)が付き、KISS盤には、同じ曲をKISSが(違う歌詞とタイトルで)歌ったバージョンが付く)を、聴く(視聴する)。繰り返し、聴く(視聴する)。繰り返し、聴く(視聴する)..[;^.^]
なかなか良い曲だし、ミュージックビデオだと思う。全世界に配信されているらしいし、広く流布するといいな。
年末(12月29日)にNHK BSプレミアムから録画した「奇跡のコラボ!パワー全開!KISS&ももクロ」も、なかなか素敵なドキュメンタリーで、繰り返し視ている。世界最高水準のロックバンドのメンバーたちとマネージメントが(彼らの年齢/キャリアと比較すれば「小娘」としか言い様がない)ももクロを正当に評価し、対等の立場でひとつの作品を作り上げていく様子は、感動的である。
目次へ戻る今から30年以上も昔の学生時代。大学の近所に下宿していた私は、ついにひとつの謎を解くことが出来なかった..それは、とある2地点間(具体的には、駅前の書店から、ある病院までだったと思うが、今となってはその記憶も定かではない)の距離(所要時間)である。どうしても、測れなかったのだ。徒歩生活者だったのだが、書店を出て病院方向に歩き始める時点で、腕時計を見て、時刻を憶える..しかし、病院に着く(あるいは、前を通り過ぎる)頃には、「測定中である」ということを忘れており、当然、腕時計を見ないので、結果として所要時間がわからない..一体何回、同じことを繰り返しただろう..(このことを学友のK君にぼやいたところ、「つまり、そこは、測れないことになっているのさ」..と、軽く諭されてしまったが..)
やがて時が経ち、大学を卒業して就職し、廃墟通信など書くようになってから、このことを何度も想い出した。その度に、これは面白いエピソードだ..と、その日の日記に書こうと思うのだが、そういうときに限ってメモする手帳も筆記用具もなく、それ(メモ用紙なりPCなり)がある場所(自宅なり会社のデスクなり)に着く頃には、そもそもこのエピソードを紹介しようとしたことを忘れているのである..つまり、どうしても書けないことになっているのだろう..この話は..
P.S.
不注意な読者のために解説しておく。「同じパターンの繰り返し」、「2回目は1階層上がる(メタ化する)」、「かつ、2回目には繰り返しパターンを破る(なぜなら、この話を書けたのだから)」、「さらに(題名は伏せるが)日本の怪奇小説史上の最高傑作のひとつである、小松左京の某短編の趣向を借りる」..という、多層構造を成す、目も眩まんばかりの、超絶技巧の冴え!! [^.^][^.^][^.^]
目次へ戻る(..「O嬢の物語」ではなく。[;^J^])
本名を出すのもなんなので仮名報道とするが..誰が読んでもすぐにわかるでしょうね [;^J^]。もはや旧聞かとは思うが、一部のマスコミはそれなりに報道したしね(..と、改めて検索してみたら、まだ、あとからあとから新ネタが供給されていた。[;^J^])
..まぁ、O氏も脇が甘かったねぇ..[;^J^] 実在人物(それも身近な人物)を相手に性的妄想をたくましくするなどというのは、誰もが身に憶えのある、むしろ普通の、当たり前のことである。(いいゃ身に憶えがないね、などと清廉ぶりを誇るやからは、単なる不正直者に過ぎないので、無視する。[^.^])
しかし、それを流出させちゃいかんよ [;^.^]。その妄想は墓場までもっていくのが、「社会人」としてのルールだ。それを守れなかった以上、社会的になんらかのペナルティを受ける(職を失うかどうかは知らないが、少なくとも大恥をかく)のは、仕方がないねぇ..
..で、こんな「事件」がおこると、つい彼の名前で検索してしまって、芋蔓式にスキャンダルが露わになってしまうわけだ [;^J^]。アニメ会社Gの設立の契機がO氏の不倫騒動だったことなど、実は何年も前に公表されていたらしく、今ごろ知った私のアンテナが錆びていたわけなのだが..[;^J^] しかし、はっきりいって、O氏方面にはアンテナを向けていなかったからねぇ..私は1958年生まれだが、この年は、博識・博学系オタクの当たり年で、山田五郎、とり・みき、唐沢俊一、みうらじゅんらの生年であり、このことは廃墟通信でも何度か書いてきたと思うが..実は、O氏も、1958年生まれなのである [;^J^]。私は何故か従来、このことに(知っていながら)無意識のうちに触れないできていたのだ [;^J^]。O氏の功績・実績は重々承知、彼が(しばしばMCとして)出演する番組の録画も多数、貴重な史料(資料)として保存しているにも関わらず..どこか、前記の4人とは「違う」と思っていたのだ。けっして軽んじていたわけではないが..
目次へ戻るネタが無い日のキラーコンテンツ [;^.^]。2月に観覧予定の展覧会である。[;_ _][;^J^]
静岡市美術館
「没後100年 小林清親展 文明開化の光と影をみつめて」
前期:2月7日(土)〜3月1日(日)まで
後期:3月3日(火)〜3月22日(日)まで
浜松市美術館
「絵画者・中村宏展」
2月14日(土)〜3月29日(日)まで
東京都庭園美術館
「幻想絶佳 :アール・デコと古典主義」
〜4月7日(火)まで
前2者は、ごく近場。小林清親も中村宏も大ファンなのだが、まとまった規模の展覧会を観たことがないので、今からウキウキワクワク状態である!\[^O^]/
東京都庭園美術館は、ここ数年間、改修工事で休館していたので、久しぶりの逢瀬(← 妙な表現だが、実感としてはまさしく「逢瀬」)が楽しみだ! とにかく、建物自体が美術品なのである! 新館も併設されたらしいし、これまた楽しみで仕方がない!\[^O^]/ 佳き日を選んで上京することにしよう。(← ポイントとなる漢字を展覧会タイトルと巧妙に掛けていることに注意。)
目次へ戻る朝いちから廃墟通信を2日遅れで必死に更新。[;_ _][;^.^]
予報は外れて曇天。9:30に出て、まず図書館へ。その後クリーニング出しし、その足で10:15に湯風景しおり。13:45に出て帰宅。結局、午後は晴天。あとは終日、読書したり録画を観たりでゴロゴロ..[;_ _][;^J^]
「人類は衰退しました 平常運転」(田中ロミオ、小学館、ガガガ文庫)、読了。既に完結しているシリーズの、気楽にほっこりと読める外伝・拾遺集。暇つぶしとしては、悪くない。実に全く、悪くない。大傑作でもなんでもないが(失礼 [;_ _][;^J^])、立派な存在理由である。
目次へ戻る早朝、起きたときから右耳のコンディションが悪い..気のせいではないと思うのだが、概して、1日の中で一番調子が悪いのが、朝、フトンから起きる前である。寝起きというのは、(前日の日記から文字列をコピペするが [;^J^])身体が「平常運転」している状態ではない。そのことと関係あるのだろうか? 1日の終わりの「深夜」も、あまり調子がよくない時間帯である。時刻要因だろうか? 夜は飲酒していることも多いが、それが関係あるのだろうか..?
起きてからしばらくたつと、あまり気にならなくなる..午前中は雨の予報だが、8:00の時点では(まだ)降っていない。まぁ、引きこもりの予定だから構わないようなものだが..8:40には、小雨。午後には大体やんだか..
ひたすら、録画処理。子細は省くが、ももクロ関係の録画の保全処理である。実は昨夜から始めていたのだが、今日の夜までかかって、一気に全部終わらせた。やれやれ。(どうしても「猿化」する性格でしてね。[;^.^])
先日、タワレコオンラインで買ったBD、「うる星やつら2 ビューティフル・ドリーマー」を、ようやく観た。この作品は、何故か「BD2」と略称されるので、「BD2のBD」というわけだ [;^J^]。やはり、いいなぁ..もう、何度観たことか、推測することすら困難である..
もちろん、LDもDVDも買っている。このように、メディアのフォーマットが変わるたびにパッケージソフトを買い直している作品がほかにふたつあり、それは、「2001年宇宙の旅」と「ブレードランナー」である。[;^J^](いずれも、LD、DVD、BD、と買い直してきた。)
意外なことに、「ジュラシック・パーク」シリーズは、そうではない。私が購入したパッケージソフトは、第1作のLDと、第3作のDVDだけである。前者は(いちいち記録しているわけではないが、記憶が確かなら)12回観ているが、後者は多分、1回しか観ていないのではないかと思う。3〜4年前にBSかCSでシリーズ3作が一挙放映されたときに全部(ハイビジョン)録画し、これがBD購入の代わりということになるが、この録画も多分、それぞれ1回ずつしか観ていないと思う。
廃墟通信で何度も書いてきたことだが、「ジュラシック・パーク」は、1作目だけに、価値がある。それは、史上初めて、「恐竜を甦らせる」という夢(悪夢)を「リアルに」描いた映画だからである。その設定の後日談である2作目、3作目では、既に恐竜は「甦り終わっている」のであって、要するに単なる珍しい猛獣に過ぎない。(私自身は全く評価しておらず、だからパッケージソフトも購入していないのだが、第2作はまさに「猛獣狩り」の話であり、制作サイドは、この映画の意味(本質)を正確に理解していたわけだ。その点だけは、高く評価できる。)第4作を制作中らしいが、どうなることやら..(観るとは思うけどね。[;^J^])
目次へ戻る 先週へ 次週へLast Updated: Feb 12 2015
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