*2013年07月15日:浜名湖一周サイクリング、断念 [;^J^]
*2013年07月16日:そろそろ寿命か? [;^.^]
*2013年07月17日:やはりミスった [;_ _]
*2013年07月18日:近頃の若いもんは [;^.^]
*2013年07月19日:「となりの関くん」
*2013年07月20日:こいこん 一日目
*2013年07月21日:こいこん 二日目
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*2013年07月15日:浜名湖一周サイクリング、断念 [;^J^]


 手塚治虫のファン仲間であるTさんより、東京でのオフ会のお誘いをいただいた。7月27日(土)かぁ..ちょうど空いてる週末だが、逆に言うと、ここを埋めると、夏休み前には空いている週末が無くなる [;^J^]。夏オフ1週間前。大丈夫かなぁ..

 8時過ぎに、久々の浜名湖一周サイクリングに出発したが..風があまりに強すぎる [;_ _]。浜名湖周辺はもともと風が強く、一周ざっくり100キロメートルのサイクリングの後半には、向かい風がそれなりにしんどくなるのはいつものことだが..今日は出発してまだ30分もたたない7キロ地点。新雄踏街道の志都呂イオンの手前で、ここまでの距離の14倍を走るのは無理だ [;_ _]、と断念し、そのまま引き返した。山で何よりも大切なのは、この勇気なのである [_ _]..(ここは平地だが。[;^.^])結局、普段の(平日の)早朝サイクリングとほぼ同じ距離だけ、走ったことになる。

 自転車の軽微な不具合も一点。サイクロコンピュータが止まっている [;^J^]。速度計も距離計も、ピクリとも動かず。表示自体は消えていないので、電池切れではなさそうだ。帰宅してからナカノサイクルセンターに持ち込んで診てもらったところ、やはり単なる接触不良であった。とはいえ、液晶のドット欠けが始まっているので、そろそろ交換の時期かも..とのこと。ついでに、バックミラーの交換もしておいた。

 サイクリングの予定が飛んだので、湯風景しおりへ。悪徳を貪り日光浴を楽しんで、15:30に帰宅。

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*2013年07月16日:そろそろ寿命か? [;^.^]


 朝、自宅のデスクトップ機が起動しなくなったよ! \[^O^]/ 電源を入れても、ピーピー鳴いてるだけだよ! \[^O^]/ ..ま、ここで慌てるほど、シロウトではない [;^J^]。背面のメインスイッチを切り、コンセントも抜いて数分間待ち、改めてコンセントを差し直して電源を入れたら、無事に起動した [;^J^]。今日のところはこれでよしとして、様子を見ることにするが..そろそろ、寿命なのかなぁ..

 会社からの帰宅時、iPhone と間違えて、名刺入れを胸ポケットに入れて自宅まで持ち帰ってしまった [;_ _]。持ち重りも厚さも、似たようなものだったからだとはいえ..そろそろ、寿命なのかなぁ..(いやいやまだまだ、そんなことは。[;^.^])

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*2013年07月17日:やはりミスった [;_ _]


 今朝は曇天。起床時から、喉と声が少しおかしい。冷房をかけたまま寝ているせいだ。気をつけろ [;_ _]。こんな時期に夏風邪をひいてしまったら、秋まで治らんぞ。

 K書房のAさんから貸し出し依頼された吾妻ひでおの単行本を、ヤマトの営業所から発送する。

 あぁ、やっぱりやってしまった [;_ _]..7月6日から15日にかけて、NHK BS プレミアムで、「手塚治虫×石ノ森章太郎〜TV作品 初回・最終回大集合!」を全9回、「手塚×石ノ森 ニッポンマンガ創世紀」を全3回、“並行して”放映しており、しかもそれぞれ放映時刻が一定しておらず(不安定で)、最終日(15日)に至っては、本来、「手塚治虫×石ノ森章太郎〜TV作品 初回・最終回大集合!」が放映されるべき時間帯に「手塚×石ノ森 ニッポンマンガ創世紀」が入って、「手塚治虫×石ノ森章太郎〜TV作品 初回・最終回大集合!」の最終回は、それより6時間ほども早く、昼間に放映されてしまっていた、というトラップが仕掛けられていて(そもそもこの2番組のタイトルが、容易には識別できないほど紛らわしい)、まんまとこのトリックに引っかかって、「手塚治虫×石ノ森章太郎〜TV作品 初回・最終回大集合!」の最終回を録画しそこなっていた、ということに、今日になって、気がついた。[;_ _][;_ _][;_ _]凸

 最初から、「手塚治虫×石ノ森章太郎 特集|NHK」をチェックして、この放映リストに従ってチェックを入れておけば間違いはなかったはずだが..まさかこんなややこしい事態になっているとは夢にも思わず、ふつーのTV情報誌だけで録画予約していたので、このありさま [;_ _][;_ _][;_ _]凸 ..まぁ、いずれリカバーできるだろうけどね..

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*2013年07月18日:近頃の若いもんは [;^.^]


 先週末に録画した、とあるクイズ番組にて。(カタカナを使わずに)説明された特徴から、それが何であるかを言い当てるという、タイムトライアルクイズ。

 ある若手俳優(20代前半)は、「写真をうつすもの..手にとって..」という「説明」を聞いて、「カメラ..? カメラ..?」と繰り返し、「その、もっと新しいもの! それの、もっと新しい言い方!」、という追加説明に、やはり、「カメラじゃなくて..?」、と(はまって)堂々巡りをしてしまい、他の出演者全員がすぐにわかっていた「デジカメ」という正解に、どうしても辿り着けなかった。「デジカメ」という正解を聞いても、はぁ..という感じで、どうも釈然としていなかった。なぜだろう?

 出演者のひとりである幽鬼魔臣(..結婚したのを根に持って、半年以上も彼女に言及しなくなっていたせいか、私の常用入力環境(リブ100)が私の心情を慮って、その名前を変換しなくなっている [;^.^]。なんという賢さだ [;^.^])..優木まおみが [;_ _][;^J^]、「ものごころついた頃から、デジカメしか無かったんでしょう。デジカメ以外のカメラを知らないんでしょう」、と、的確に推測/フォローしていた。なるほど〜〜〜。確かにそれしか存在しないのなら、わざわざ「デジタル」と呼ぶ理由はないわなぁ..

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*2013年07月19日:「となりの関くん」


 会社からの帰路、ついうっかり、アマノ書店で、となりの関くんの既刊を4冊とも買ってしまった [;^J^]。もう2年ぐらい前になるのかなぁ..第1巻が出た頃、平積みの山の上に試し読み用の小冊子(1エピソードのみ)がおいてあり、一読して、「やばい、これはハマる..[;^.^]」。その時は(何かの事情で)忙しく、マンガなんぞにハマっているヒマはなかったので、これは読まなかったことにして、そそくさと書店を出たのであるが..今日もまた、平積みの山の上に、同じく試し読み用の小冊子がおかれていて、改めて一読したところ..「これはもう、仕方がない..」、という次第でして..[;_ _][;_ _][;_ _][;^.^]

 まだ全部は読んでいないのだが(もったいないので、少しずつ読んでいるからね)、なるほど、アニメ化されるのか。その企画者、いいセンスしているよね [^J^]。限定空間という縛りは、面白そうだ。でも、せっかくなら、実写版を作ればいいのに [^.^]。CGなんかでごまかさずに、ここはもちろん、「特撮」で。[^.^]

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*2013年07月20日:こいこん 一日目


 5:23に自宅を徒歩で発ち、6:20に浜松駅。始発バスが動く前ですのでね [;^J^]。それにしても(日中は暑くなるという予報だが)この時点では涼しくすらある曇天で、非常に助かった。[^J^]

 6:32のこだまで西へ。新大阪でのぞみに乗り換え、9:42に広島駅。ここに降りるのは、初めてではないだろうか。学生時代に来たことがあったかなぁ..9:48に、駅前からバスに乗り、10:06に、アステールプラザ着。「第52回日本SF大会 こいこん」である。受け付け開始が11:00だとわかっているのに、何故、必要以上に早く来たかというと、この会場のコインロッカーの数が少ないという情報を、事前にキャッチしていたからである。早く来て、人より先に占拠してしまおうという、邪悪なたくらみなのである [^.^]。首尾良く、空いているロッカーをみつけ、必要最小限の手荷物だけ残して、邪魔になるリュックはロッカーへ。(概ね、常に)悪は勝つ。[^.^]b

 「必要最小限の手荷物」で思い出したので、書き留めておく。今年のSF大会に参加するにあたって、実は一番気にしていたのが、「ウェストバッグを、どのように装着するか」だったのである。ここ、大事なところだから、もう一度書いておく。「ウェストバッグを、どのように装着するか」という「おしゃれの問題」について、頭を悩ませていたのである..

 ..私の実像を見知っている人すべてが、いま、食い気味に突っ込んだように、「ちゃんちゃらおかしいわ!」、というのが、もちろん、正解 [;^J^]。そもそも私が「おしゃれを語る」時点で、さらに、「こともあろうに(参加者の服装のダサさでは日本屈指の)日本SF大会ごときで、おしゃれを気にする」時点で、いわば、「ゼロ割るゼロ」。数学的には答えは「不定」で、日本語に訳すと「どーでもいい」。QED(証明終了)。

 ..QEDではあるのだが、無理を通して道理を引っ込め、話を先に進めると [;^.^]、つまり、Tシャツとウェストバッグの合わせ方に迷っていたのである。Tシャツの裾は、ズボンから出す。さすがの私も、そのくらいは知っているし、普段からそのように着こなしている(← えらそーに [;^J^])。問題は、これとウェストバッグ。従来からウェストバッグは腰の回りに巻いていたのだが、Tシャツの下に入れてしまうと、なんだかシルエットがおかしくなる。かといって、Tシャツの上から装着すると、これはこれでなんだか変..

 ..というわけで、ざっとぐぐってみたところ、私が持っているような15年以上昔の(古くさい型の)ウェストバッグをTシャツと合わせるには、どうやら、肩に斜めにかけて、背中か脇に回せばいいらしい。なるほどね〜。そういえば、会社で、若い連中が、ウェストバッグというわけではないがやや小さなバッグを、常時、そのように(肩から斜めに)かけていて、「あれはいったい、なんのつもりなのだろう?」、と、つねづね不思議に思っていたのだが..そうか、おしゃれだったのか..[;^.^][;^.^][;^.^]

 閑話休題 [;^J^]。というわけで、大きなリュックはコインロッカーに入れ、ウェストバッグは肩にかけて、昼飯(というかブランチ)へ。会場から10分ほどの「ルーエ ぶらじる」という喫茶店に着いたのが10:30。インドカレーセットを食して会場に戻り、11:15頃に受け付けを済ませた。

 開会式のあと、最初のコマで選んだのは、「アイドルと真剣にSFを語る」(出演者:津原泰水(小説家)、西田藍(コスプレ書評アイドル)、大森望(書評家、翻訳家、SFアンソロジスト))。西田藍をご存知ない片は、Wikipedia(記述は短いので、できればご一読を)と、私の日記(「2012年07月09日:西田藍について」)を参照のこと。それと、公式ブログ「iCharlotteblue」も。

 「コスプレ書評アイドル」って、何ごとだ?、と思うでしょ [;^J^]。企画紹介文を引用しよう。

なんの予備知識もない図書館での濫読で、単純に「素敵」と感じた本がP.K.ディックや吾妻ひでおだったという、現役アイドル西田藍。そのプロフィールに軽くショックを受けた津原泰水が、この種の現象こそがSFの動向を左右するのではないかと妄想してごり押しした企画。大森望も交え、なるべく真面目に語ってみます。

 西田藍は、セーラー服姿 [*^.^*]。私は早めに(ほとんど一番乗りぐらいに)席についたのだが、まだ他のオーディエンスがあまり入っていないうちに、大森望さんから、西田さんに紹介された。(彼女は、私の名前を知っていたのだ [*^.^*]。事情は、前記の日記へのリンクを参照のこと。)企画は、津原泰水のショートショート「斜塔から来た少女」の冒頭の、西田藍による朗読からスタート。これは、小松左京の「空中都市008」の、ダークバージョンというか、ディストピアバージョンなのだが..以下、鼎談のメモ起こしをしておくが、速記録ではなく、気が向いた時にメモしただけなので、話が飛びまくっていて脈絡不明。原則として、記憶から復元したりせず、メモの混沌を混沌のまま、投げ出しておこう。(あとから思い出して補足した個所は、【】でくくっておく。)

大森:「空中都市008」の(あるいは大阪万博の(明るい))未来図 → 更新されていない。
津原(大森?):今、こういう未来図を書くには、蛮勇が要る。
「ブレードランナー」の(暗い)未来図 → これも更新されていない。

「未来世紀ブラジル」について..
西田「歯車に押しつぶされてしまいましたという結末に、萌えました♪」([;^J^]?)
SF → 美少女 → 吾妻ひでお、という(嗜好の)流れ

朗読喫茶
5人〜8人程度の(いわば)朗読メイド
基本的に、制限時間3分。延長で追加料金発生。
オプションで録音できる。
著作権が切れている(または、無い)もの。
小説、マンガ、雑誌、インタビュー、自分が書いた論文
吾妻ひでおのマンガを朗読したこともある。「不思議な体験でした」

「(SFは)暗い未来に萌える」

津原「明るい未来とは、多様性の否定。(「誰」にとって「明るい」のか)」
..というところから、制服フェチの西田に振る。
西田「引きこもっていたので(実は)(学校の)制服は苦手」
(苦手だからこそ?)
西田「システマチックなものが好き。社会の歯車」
西田「日本の((女子)学生の)場合、制服を着崩して、着こなして楽しんでいるのが面白い。」
【そんな文化があるのか。知らなかった。[;^J^]】
制服コーディネートが盛ん。

津原(大森?)が、かつての「ヤマンバ(ファッション、ギャル)」について振る。
ヤマンバには、男目線に対する反抗的な姿勢があった。
西田「ヤマンバの人たち同士には、連帯があった(と思う)。今の「可愛い」の人たちは、自分しか見ていない」

肥大した少女文化
「少女文化は、男性を排除している」
西田「私は、「可愛い」の人ではない。覗き見していたほう」

大森「ヤングアダルト&SFという組み合わせは、海外では売れているが、日本(翻訳)では売れない」

西田「明るい未来は、入ってこない。暗いデストピアが好き。楽しそう(な未来)だと嫉妬しちゃう」
「(1991年生まれなので)物心ついたときから、不景気。生まれて初めて「景気って、良くなることもあるんだ」と、実感している。学校では(そういうこと(好景気)もあると)習っていたけど。」
【「世界認識」が全く異なるわけか..[;^J^]】

方言の話題
大森:土佐、西田:熊本、津原:広島

西田「「未来世紀ブラジル」の制服は、可愛い」
大森「「ハーモニー」(伊藤計劃)の女の子たちは?」
西田「あの子たちには、リアリティがない。ある意味、ファンタジーみたいな..
でも、女性作家が書いた女の子にリアリティを感じるというわけでもないですね。
現実に会った人(タイプ)にしかリアリティを感じられないわけですが、現実には、こんな人が実在するのか!という人にも出会うわけで..
制服にキュンっとなる。それは、所属と階級を示すものだから。アンミラ(など)の制服には、別に(萌えない)..それは、所属と階級を示すという機能が無いから。
制服ではなく、衣裳」

 2コマ目に選んだのは、「SF古生物の部屋 − Kawaii古生物学 −」。これまた手帖にメモしてある分だけ、そのまま投げ出しておく。

「恐竜戦車」が極めて現代的である件。
頭から尾まで一直線! これは、ウルトラセブン放映当時の恐竜の復元図とは全く異なる、現代的な復元フォルムである。
背中と尾の中心に棘が並んでいるのは、一般的な恐竜の復元とは異なる。
前足の手首が外側に曲がっている → 鳥類の特徴!
ミクロラプトルの復元模型と似てね? [^.^]
下半身の戦車は、日活から借りてきたらしい。(ガッパかな?)

 このあと、ホールで、星雲賞の授賞式。結果は、こちら(こいこんのHP内)をご覧あれ。公式パーティ参加者は、送迎バスで会場の「リーガロイヤルホテル」に移動。19:00から21:00まで。立食パーティの常ではあるが、食い物の量が、全く足りない [;-_-]凸。列があまりに長いので、短くなるのを待っていたら、みーんな、無くなってしまってたぞぃ [;-_-]凸。まぁ、それほど腹が減っていたわけではないから、いいけどね。

 パーティが終わってから、徒歩で10分と離れていない「広島の宿 相生」へ。CONPACK会場である。CONPACKとは、平たく言えば、日本SF大会の合宿企画。メインは(早朝まで続く)宴会だが、そのほかにも日本酒の試飲会とか、じゃんけん大会なども行われる。なお、わかりやすく「宴会」と書いたが、正しくは「PX」。

PX    大会期間中に参加者に対して軽食や飲み物(アルコール類を含む)の提供を行う場所。PXの意味は米軍の基地などで売店の事をPX(Post exchange)と称していた事による(日本語では酒保(しゅほ))。主に合宿型大会で行われる企画である。(Wikipedia の「日本SF大会」の項より。)

 まず、風呂。大広間での宴会にも顔を出すが、疲れていたので、けっこう早めに、割り当てられていた部屋でバタンキュー。

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*2013年07月21日:こいこん 二日目


 7:10に宿を出る。目の前に原爆ドーム。あとから気がついたのだが、この宿は、爆心地から直線距離で50メートルと離れていないのであった。平和記念公園の中をゆっくりと散策しながら南下。7:45に、昨日と同じく、「ルーエ ぶらじる」。カレーモーニング。

 本日の1コマ目に選んだのは、「大森望の星雲賞メッタ斬り!リターンズ」

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 「自由部門」を「iPS細胞」で受賞した「京都大学iPS細胞研究所」を代表して、八代嘉美氏。「ノンフィクション部門」を「情報処理2012年05月号別刷「《特集》CGMの現在と未来: 初音ミク,ニコニコ動画,ピアプロの切り拓いた世界」」(← 星雲賞史上、最長タイトル [;^.^])で受賞したゲストエディタ、後藤真孝氏(産業技術総合研究所)。「海外長編部門(小説)」を「アンドロイドの夢の羊」で受賞した著者/訳者:ジョン・スコルジー/内田昌之を代表して、内田昌之氏。「日本長編部門(小説)」を「屍者の帝国」で受賞した円城塔、伊藤計劃両氏を代表して、円城塔氏。後藤氏からは、「人間の歌声でなければ無価値である → 人間の作品でなければ無価値である → 人間の聴衆でなければ無価値である、という、従来の価値観(の流れ)に対して、ミクは、「人間の歌声でなければ無価値である」を、打破した。では、「人間の作品でなければ無価値である」、さらにその先の、「人間の聴衆でなければ無価値である」、という価値観は打破されるのだろうか?」、という興味深い問題提起がなされた。また、円城氏の「今(の男子)は、(もはや)ゲームをすることすら、しない。ゲームを攻略している動画を見ているだけである。そこまで受け身になっている」という指摘に対する、後藤氏の「同様に、音楽が受動的な世界になったが、技術の進歩により、音楽創作へのハードルが下がった。ゲームが、受動的な世界になっているとしても、同じようなことが起きないだろうか?」という返しも、面白かった。円城氏の、「宇宙規模の言文一致。宇宙人に通用する小説を書こう!」は、会場を大いに沸かせた。


Picture Picture

 コマとコマの間では、ディーラーズルームやその他の企画を、ぶらぶらそぞろ歩き覗き歩き。加藤直之氏のライブペインティングは、SF大会恒例の人気企画である。左は、昨日の写真。右は、今日の写真。



 2コマ目の企画からは、「地球テレビ −未来電脳映像譚−」を選んだ。映画やテレビ番組におけるコンピューターの描かれ方を、おおむね、1945年から1995年までの半世紀の範囲でざっと概観。このレンジには、エニアックの誕生(1946)から、インターネットの日常化(1995(Windows95))まで、という意味がある。つまり、夢物語の時代が終わってから、完全な日常風景になってしまう時代の前まで。「描かれ方がリアルに面白い時代」というわけだ。あらためて感嘆したのは、「2001年宇宙の旅」である。「時代遅れの大型コンピュータ」として、もはや揶揄の対象でしかない、と切って捨てられることすらあるHALだが、そんなことを言う奴らは、目が曇っているとしか言えないね。HALの中に入り、HALの頭脳を「殺す」、あの有名なシーンの「神秘的な美しさ」には、改めて息を飲んだ。数年後に作られた「コロッサス(地球爆破作戦)」における、人類を支配しようとする大型コンピュータの描写と比べても、まったく比較にならない。隔絶しているとしか言い様がない。「コロッサス」が「ダサい」のではない。「コロッサス」は、十分に水準をクリアしているのだ。「2001年」が、ほとんど「あり得ない」のである。

 3コマ目は、「JAXA講演 イカロス・はやぶさ2・そして未来へ 日本の太陽系飛行技術」。やはり面白い話をたくさん聴けたのだが、この時間帯になると疲労が溜まっていて、ときどき居眠り。[;_ _][;^.^]

 定刻の15:30を多少押して、「各賞授賞式/閉会式」。来年の「なつこん」は、筑波。7月19日〜20日。夏オフとぶつかる可能性は、まずないと思うけど..17:10に会場を発ち、バスで広島駅へ。17:45、広島駅ビル?の2Fの「牛鈴(カウベル)」という店で、あなご飯定食。

 広島発18:47ののぞみ。21:57に浜松駅。22:25に帰宅。やれやれ、今年のSF大会も、終わったか。

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*解説


MASK 倉田わたるのミクロコスモスへの扉
Last Updated: Jul 25 2013
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