*2013年06月24日:エンドロールについて
*2013年06月25日:諸星大二郎@ビッグコミック
*2013年06月26日:安物買い [;^J^]
*2013年06月27日:「文藝別冊 高橋葉介」
*2013年06月28日:人間ドック 2013
*2013年06月29日:諸星&寺沢@京都国際マンガミュージアム
*2013年06月30日:江戸絵画の奇跡/貴婦人と一角獣展
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*2013年06月24日:エンドロールについて


 (以前も書いたかもしれないが、忘れたし。[;^J^])エンドロールの長い映画が、どうにも好きになれない..といっても、今の映画は、ほぼ全てがそうなので、嫌いとかいってる場合じゃないのだが。[;^J^]

 昔の映画には、そもそもエンドロールなんか無かったのにね。嘘だと思うなら、CSだかケーブルテレビだかレンタルビデオだかで、適当なクラシック映画を観てご覧なさい。いきなり「終」(「End」)の大文字が出て、終わっちゃうんだから。実にすっきりとしたものである。

 まぁ、その映画に関わったスタッフの名前を「全て」、その映画自体に記録しておくというのは、姿勢としては正しいのだろうな、とは思う。記録の完備性としてはね。でもなーーー..いち観客としては、別に(例えば)CGスタッフ全員の名前に興味があるわけでもないしねぇ [;^J^]。むろん、近年の映画のエンドロールは凝っていて、背景で後日談を進行させたり、エンドロールの最後にどんでん返しを仕掛けたりするのは、もはや常識(常套手段)であるが、こういうのは、エンドロールを最後まで見てもらうための苦肉の策なのであって、要するに、本末転倒。[;^J^]

 エンドロールについて、かなり驚いたのは(正確に言うと、エンドロールが「ないこと」について、だが)、「新世紀エヴァンゲリオン劇場版 Air/まごころを、君に」である。(はい、知ってるあなたは、そこでニヤニヤ笑わない! [;^.^])映画の中間あたりで、スタッフの名前が映し出され始めたあたりで、これは何か仕掛けてくるな、ということはわかってたんだけどね。最後がアレだからね [;^J^]。あんまり驚いた(呆れた)んで、うっかりもう一回観てしまって、この2回目には、幕切れに際してスクリーンではなく、観客席(の反応)を観ていたであることだよ [;^J^]。調べてみたら、1997年の映画か..当時の日記が、これ →「1997年07月26日:エヴァ、襲来」。長く続けていると、16年前の自分に向き合わなくてはならないのだなぁ..[/_;][/_;][/_;][;^.^]

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*2013年06月25日:諸星大二郎@ビッグコミック


 諸星大二郎の作品が、数十年ぶりに「ビッグコミック」に掲載された。「闇綱祭り」という、諸星節全開の、なかなか良い作品だが..

 ..メーリングリストなどでの事前情報の段階で、ひそかに、「闇鍋祭り」と空目していたことは、カミングアウトしておこう。[;^J^](だって、楽しそうじゃないか。[;^.^])

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*2013年06月26日:安物買い [;^J^]


 朝から、強めの雨。台風の影響かな。

 おお。出勤前に確認してみたら、先日、百均で買ったばかりの傘の骨が、早くも曲がっている [;^.^]。まだ、壊れているという段階ではなく、戻すことは出来るのだが、もちろん、強度は落ちる。もはや強風に耐えられる状態ではない。早く、まともな傘を買わなくては..

 強めの雨は、昼前に上がった。

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*2013年06月27日:「文藝別冊 高橋葉介」


 ちょ〜久しぶりの、深夜残業。会社を出たのが、0:50。参ったまいった。[;^J^]

 帰宅したら、「文藝別冊 KAWADE夢ムック 高橋葉介」が届いていた! \[^O^]/\[^O^]/\[^O^]/ いちおう関係者なので、一部のゲラは既に読んでいるのだが、インタビューなどは未読である。今夜は読む元気は無いので、明日以降の楽しみにとっておくことにしよう。[^J^]

 前記アマゾンへのリンクから、コンテンツをコピペしておく。(だって、手入力する元気がないから。[;^J^])

(カラー4P)描きおろしマンガ「Kiss Me」
二万五千字インタビュー「魔法の筆が誘う 夢幻の世界」
単行本未収録マンガ「フェミニスト」「粘土の顔」「煙童女・夢幻紳士怪奇篇」「オセロ〜白と黒〜」
特別寄稿 諸星大二郎、吾妻ひでお、魔夜峰央、山田章博、藤田和日郎、田島昭宇、平野耕太
ジブリ対談 高橋葉介×諸星大二郎
ホラー対談 高橋葉介×伊藤潤二
夢幻紳士スペシャル企画 夢幻魔実也と“女たち”
(カラー4P)描きおろしイラストギャラリー
高橋マンガの貴重な下絵を大公開!
評論 菊地秀行、井上雅彦、夏目房之介
キャラクター辞典40
作品解説50
全278作品リスト
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*2013年06月28日:人間ドック 2013


 6:00過ぎに出て、6:30前に聖隷三方原。人間ドックである。(受け付けは7:20からなのだが、朝の先着順に最後の結果説明が行われるので、早く帰りたい場合は、早く行く必要があるのだ。)これでも一番乗りではなく、2番である。[;^J^]

 ここ半年以上、まともに自転車に乗れておらず、運動不足。そしてさまざまな事情により酒量が絶賛増加中、という条件で、いい結果が出るわけがない..[;_ _] と、断頭台に曳かれる思いで来たのだが [;_ _][;_ _][;_ _]、まぁ確かにどの数字も、少しずつ悪くなってはいるが、概してぎりぎり誤差範囲内とは言えない程度(微妙な表現だな [;^J^])。ひとつだけ、「少しずつ」ではなく「劇的に」悪くなっている数字があり、もちろんそれは、γGTP [;_ _][;_ _][;_ _]。この数字は、酒量はもちろん、運動量にも大きく依存しており、また、よく反応することがわかっているので、再検査までに、節制してみることにしよう。[;^J^]

 帰路、久々に志都呂イオンに寄り、座椅子と傘と、その他の小物を買う。傘については、先日の日記に書いたとおりの事情。座椅子は、随分昔にリサイクルショップで入手したものを延々と使い続けてきたのだが、さすがにガタが来ていて、座り心地の悪い思いをしていましたのでね。

 16:30に帰宅。改めて浜松市立中央図書館まで出かけて、ちょっと調べ物。

 「文藝別冊 KAWADE夢ムック 高橋葉介」のインプレを少々。

 「特別寄稿」で傑出しているのは、やはり、諸星大二郎と吾妻ひでおである。諸星大二郎の寄稿マンガには、高橋葉介と諸星大二郎の両者を読み込んでいる読者ならば、必ずや唸らずにはいられないはずだ。諸星自身の四大キャラ [^.^] である、段一知、稗田礼次郎、孫悟空、怒々山博士に夢幻魔実也のコスプレをさせ、この4人に、諸星作品の魅力を「各人のキャラの性格に合致した側面について」語らせ(すなわち、段一知には「初期の独特な絵」、稗田礼次郎には「夢幻紳士怪奇編や外伝のコワいテイスト」、孫悟空には「スプラッタと残酷とゲロゲロ」、怒々山博士には「ギャグとお色気」)、また、高橋葉介の女性キャラの模写が達者ではあるがどうしようもなく諸星大二郎の絵で、結果として、諸星大二郎以外の誰にも描けない、諸星大二郎が描く必然性がある作品となっている。まさに、名人芸である。

 吾妻ひでおの作品(「酔狂紳士」)も素晴らしい。「夢幻紳士 逢魔篇 手の目」のパロディなのだが、「酒」と「ロリコン」という、吾妻ひでおの二大アトリビュートを見事にはめ込み、オチに至っては、吾妻ひでおが偏愛する美少女タレントたちの尻を追い回すという、脱力もの [;^J^]。これまた、吾妻ひでお以外の誰にも描けない、吾妻ひでおが描く必然性がある作品である。

 この2作以外の「特別寄稿」は、マンガではなくイラストエッセイだが、夢幻魔実也を描いているのが、藤田和日郎、田島昭宇、平野耕太。いずれも漫画家の個性全開の傑作だが、わたくし的には、田島昭宇が、一番ヤバイ [^.^]。山田章博描くクレイジーピエロも、鳥肌ものである。魔夜峰央については..敢えて多くは語るまい [;^J^]。武士の情けである [;^J^]。いい度胸だとは思います。そこには感心します。[;^.^][;^.^][;^.^]

 高橋葉介の言葉を、いくつか引用しておこう。

「(萩尾望都について)このキャラクターは今、この位置にいるんだよ、というのがはっきりわかる。それって、少女マンガでは萩尾先生が初めてだったんですよね。空間の移動もはっきりわかるように描いてある。萩尾先生の場合、そこに時間も加わっていたので、これはすごいなと思いましたね。」(33頁、ロングインタビュー)

「はっきり言って、私は絵が動くことにそんなに感動しないんです。喜んで見ますけど、最終的には内容が面白ければ、技術的に優れていなくてもいい。アニメーターって、当たり前ですけど、絵を動かすことに命懸けて、それが最終目的になってる場合があるじゃないですか。でも、作品としてのクオリティって、動きの技術だけじゃなくて全体の完成度が高いかどうかですよね。その点、ジブリ作品はやっぱり映画として優れてると思うんです。子供にも媚びないし、大人にもおもねらない。ちょうどいい感覚なんですよ。」(70頁、諸星大二郎との対談)
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*2013年06月29日:諸星&寺沢@京都国際マンガミュージアム


 6:53に出て、7:49の下りこだま。開館少し前の9:55に、京都国際マンガミュージアム着。今日から第1期が始まる「諸星大二郎原画展:不熟1970−2012」と、明日で終了する「寺沢克也 ココ10年展」。効率いいでしょ。[^J^]

 諸星大二郎原画展には、私が好きなイラストの原画がいくつも展示されており、眼福である。高橋葉介セレクションであり、高橋葉介の解説が付いているのも、貴重。特に、画集「不塾 1970−2012」の表紙絵である「海の女」を、きちんと解釈しているのに感心した。

 「寺沢克也 ココ10年展」の最大の特徴は、その展示方法である。「襖(ふすま)絵」なのである。原画はデジタルなので、襖サイズに出力して襖に貼り付け、屏風に仕立ててその屏風を迷路のように配したり、あるいは(一見)無造作に壁に立てかけたり..立てかけてある襖の裏側(壁側)にも作品が貼り付けられており、作品(襖)に触るわけにもいかないので、出来るだけ壁際にもぐり込んで、横から観ることになる [;^J^]。時々展示替えして、裏返したり配置換えしているのではないかな。小サイズでも迫力のある作品群だが、このサイズだと、さらなり![^.^]

 14:30過ぎに館内でK書房のAさんと落ち合う。高橋葉介本の特別寄稿の裏話など伺うが、面白すぎるので、全てオフレコである。[;^.^][;^.^][;^.^]

 17:30頃、退出。17:56京都発のひかりで、19:50、浜松の自宅に帰宅。

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*2013年06月30日:江戸絵画の奇跡/貴婦人と一角獣展


 昨日は上洛、今日は上京 [;^J^]。両手にぶら下げた紙袋に古漫画雑誌を満載して、6:50に出発。7:51浜松発のひかりで、両国の江戸東京博物館に着いたのが、9:35。「ファインバーグコレクション展 江戸絵画の奇跡」の後期展示である。前期は既に観ているので、時間節約のため(貧しいね [/_;])、原則として前期との差分だけ観て回る。(通期展示の作品が多いので、思いの外、早く済んだ。)

 神坂雪佳の「四季草花図」、池大雅の「豊年多祥図」、横井金谷の「蜀桟道図」、福田古道人の「寒鴉枯木図」、竹内栖鳳の「死んだ鶴図」など..どれもこれも、まともに画像検索できなかったから、というわけではないが [;^J^]、たまには、画像検索結果のリンクだけではなく(図録の代わりに購入した大判ハガキからスキャンした)スキャン画像もアップしておこう。(蘆雪の「一笑図」以外は、通期展示作品である。)

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 池大雅の「孟嘉落帽・東坡戴笠図屏風」。いーでしょ。これ、すごくいーでしょ [^J^]。なにげに、バナナマンの日村的な? [^.^]



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 谷文晁の「秋夜名月図」。落款がでかすぎるだろ..という突っ込みはさておき [;^J^]、この、月に向かって触手を伸ばしていくような植物が好きでねぇ..「デビルマン」のシレーヌの初登場シーン的な? [^.^](← そういうの、やめなさいよ。[;^.^])



Picture Picture Picture

 左から、長沢蘆雪の「一笑図」。「一笑図」とは、「竹」の下の「犬」の意。(漢字を分解してご覧なさい。)とにかく、蘆雪が描く子犬の可愛さたるや、尋常ではないのだ。[^J^]

 その隣り(中央図)が、伊藤若冲の「松図」。これも、ヤバイ。元もとは自然描写(写生)の筈なのだが、そこを突き抜けて観念の世界に突入しきってしまう、そのギリキリ手前の、危ういバランスがスリリング。

 そして右図が、鈴木松年の「月に雲図」。まさに異形。月というよりは、どうみても「巨大浮遊生物」である。[;^.^][;^.^][;^.^]



 10:20に出て、7Fの図書室で開架の蔵書をざっと眺め、11:00から7Fのレストランで深川めし。現代マンガ図書館に着いたのが12:05。両手いっぱいにぶら下げてきた漫画雑誌(重かった [;^J^])を寄贈して、12:35に発つ。

 13:30、国立新美術館。「フランス国立クリュニー中世美術館所蔵 貴婦人と一角獣展」である。

 ..これは、よいものです。これは、よいものですよ! 贅言は不要。画像検索結果を一瞥あれ! 中世美術に興味が持てない向きにはお薦めしないが、これを見逃すと勿体ないと思う。国立新美術館での展示は7/15に終わるが、その後、大阪に巡回して、7/27から10/20まで、中之島の国立国際美術館で展示されるようである。

 15:40、退出..実は、腕時計では、まだ14:00かそこら [;^J^]。んなわけねーだろ、あー、やっぱ止まってるし [;^.^][;^.^][;^.^] ..というわけで、iPhone で確認した時刻である。電池の寿命かなぁ。何年前か忘れたが、どこぞのホームセンターで買った安物だから、電池交換費用の方が高いんだよな..買い直すか。

 品川に回り、16:34のこだまで、19:10、帰宅。

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*解説


MASK 倉田わたるのミクロコスモスへの扉
Last Updated: Jul 6 2013
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