*2012年12月24日:関西望年会2012
*2012年12月25日:「幻想小説神髄」
*2012年12月26日:訃報が続く..
*2012年12月27日:まだたまにやる [;^.^]
*2012年12月28日:録画メディアの棚卸し/「サンダ対ガイラ」
*2012年12月29日:プログレ@タワレコ
*2012年12月30日:今ごろ年賀状 [;_ _]
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*2012年12月24日:関西望年会2012


 Lohasホテルの朝食バイキングは、なかなか美味い。(特に、焼きたてパン。)8:40に発ち、8:55、JR奈良発の大和路線。(ホテルと駅はほとんど直結しているので、15分も前に出る必要はなかったのだが。)阪急線の夙川(しゅくがわ)に着いたのは、10:25。駅員さんに夙川公民館までの道筋を聞き、徒歩4〜5分だとのことなので安心して歩き出したら..歩けども歩けども川沿いの長閑な公園で、ここから先にはもう絶対にありそうもない、という地点にまで達してしまい、「あのぼけ、「夙川公民館」を「夙川公園」と聞き間違えて道案内しやがったな!["-_-]凸」、と、ぷんすかしながら、通りすがりのご婦人に夙川公民館の場所を改めて尋ねたところ..

 ..途中で無視してスルーしていた建物でした〜〜。[;_ _][;^.^](駅から、ちょうど4〜5分。[;^J^])だってだって、川沿いによくある、河川管理施設にしか見えなかったんだよぅ..[/_;][/_;][/_;] そこそこ大きな二階建ての建物なのに、その建物自身の「オーラ」によって「見えなくなる」ことができる。これは、トリックに使えますね。[^J^]

 それはともかく [;^.^]、この公民館の1Fの貸会議室が、旧FCLAの「関西望年会」の会場である。11:00前から、なんとなく始まる。これといって定まったプログラムもなく、各自持ち寄ったお菓子や酒や、コンビニなどで買ってきた軽食を適当に飲み食いしつつ、お喋りしつつ、時々楽器演奏しつつ、恒例のビンゴ大会&プレゼント交換など。今年は告知が直前になったことと、クリスマスイブだということもあり、参加者は例年より少ない8人。年によっては(他のオフと合体したりして)数十人になることもあるようだが、まぁ大体、20人は越えないオフである。この、昼間っからなんら生産的なことをせず、少人数でだらだらぐだぐだと時間を無駄に潰している感が、なんとも心地良いのである [^J^]。酒は、昼酒に限る!![^.^]

 17:00に撤収。二次会会場を探しつつ駅方向へ。Vento Felice というイタリアンの店に17:15に入ったが、ここがなかなか当たり。居心地良く、酒も料理も美味く、お値段はリーズナブル。

 20:10にお開き。夙川駅20:25発の阪急線に乗り、新幹線で浜松へ。

 23:10、帰宅。浜松は暖かい。

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*2012年12月25日:「幻想小説神髄」


 世界幻想文学大全 幻想小説神髄」(東雅夫編著、ちくま文庫)読了。「世界幻想文学大全」トリロジーの他の2冊(幻想文学入門」(同)怪奇小説精華」(同))ともども、夢のようなラインナップの傑作集である。

 未読の作品は、5〜6編あったかな。「天堂より神の不在を告げる死せるキリストの言葉」(ジャン・パウル、池田信雄訳)は、掌編ながら、ある意味原型的な幻視。「ザイスの学徒」(ノヴァーリス、山室静訳)は、今読むと、あまりに素朴と思えないこともないが、実に真摯な自然崇拝であり、特にドイツロマン派の(崇高な)風景画のサブテキストとして、必読ではないだろうか。

 「金髪のエックベルト」(ティーク、今泉文子訳)..これは昔から気になっているのだが、妻の罪を夫が贖う形になっているのが、恐い。まぁ、「夫」も結果的には「罪」を犯していたのであるが、しかしこれは彼の責任ではないし..「黄金宝壺」(ホフマン、石川道雄訳)も、今はじめて読む人には、革新性が伝わらないのだろうなぁ..「現実と幻想の相互侵犯」なんて、ファンタジーの当たり前の構成だから..この作品が、史上初(ではないのかもしれないが、少なくとも嚆矢のひとつ)なのだが。(日本に紹介された幻想文学としては。)

 「ヴェラ」(リラダン、齋藤磯雄訳)では、生者の世界と死者の世界の境界が、曖昧になる。「アウル・クリーク橋の一事件」(ビアス、中村能三訳)は、あまりにも有名な作品であるが、数十年振りの再読。幻想世界の風景の異様さには、昔は気がついていなかったかもしれない。「精」(マクラウド、松村みね子訳)は、堂々たる(ケルト系の)精霊もの。「白魔」(マッケン、南條竹則訳)も同様だが、さらに手に汗握る迫力! 精霊の世界に徐々に近づき、取り込まれていく過程とその情景が、恐ろしい。

 ここより、「神品」が3編続く! 「光と影」(ソログープ、中山省三郎訳)は、単なる影絵遊びから、よくもまぁ、これほどの幻想と狂気を紡ぎ出したものである! しかもあくまでも「単なる影絵遊び」であるだけに、誰もが、この陥穽に陥りかねないのだ..「大地炎上」(シュウォッブ、多田智満子訳)は、かねてより愛惜してやまない、この世ならざる大傑作! 確か山尾悠子が本作を形容して「恐怖美」と呼んでいたと思うが、確かに、この圧倒的な破滅の風景には、暴力的で崇高で苛烈な「美」が、「美」そのものが、“ぎらめいている”。(今、突然思いついたのだが..あたかも「デビルマン」の「美」のごとく。)「なぞ」(デ・ラ・メア、紀田順一郎訳)もまた、一度読んだら二度と忘れられない、神品中の神品! しかし人によっては、この掌編のいったいどこが凄いのか、伝わらないかも知れないなぁ..だって、子どもたちが消えていく、ただそれだけの話なんだもの..しかし..

 「衣裳戸棚」(トーマス・マン、実吉捷郎訳)も、ある意味「なぞ」と同系列の作品なのであるが、これはいわば「ベクトル」が逆。「バブルクンドの崩壊」(ダンセイニ、佐藤正明訳)は、人工美の極致! まさに言葉だけで作り上げられた砂上楼閣! 「月の王」(アポリネール、窪田般彌訳)の奇想は、「ババリア(バイエルン)の狂王・ルードヴィヒ2世」を知らなくても、面白く読めると思う。「剣を鍛える話」(魯迅、竹内好訳)は、「剣」よりもむしろ「生首」の話だが、これもまた奇想としか呼びようがない。「父の気がかり」(カフカ、池内紀訳)は、文学好きなら知らぬ人とてない(と思うのだが)有名な作品。間違いなく、20世紀の幻想小説の源流のひとつ。

 「沖の小娘」(シュペルヴィエル、堀口大學訳)は、ワンアイデアストーリーなのだが、これも昔から、大好きな作品。(もしかして、鶴田謙二の「冒険エレキテ島」は、これにインスパイアされていたりして?[;^J^])「洞窟」(ザミャーチン、川端香男里訳)は、初読の作品。暗い..[;^J^] 魔界(異界)と化した厳冬の都市を、見事に描き出している。「クレプシドラ・サナトリウム」(シュルツ、工藤幸雄訳)もまた初読だが、実に、実に気に入った。異形の街での悪夢。短いプロローグを成す列車の中の情景が秀逸なのだが、まさか、エピローグでここに帰ってくるとは思わなかった。この昏い想像力は、実に、実に強靭である。

 そして悼尾を締めくくるのが、これもまた、あまりにも有名な「アレフ」(ボルヘス、牛島信明訳)! 世界と宇宙を全て畳み込む作品、という観念は、人類史を通じて普遍的な幻想だと思うのだが、それを「数学的奇想」として実装したところに、独自性がある。

 シリーズ3冊、すべて超特選。私も座右に置く。

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*2012年12月26日:訃報が続く..


 依光隆氏が、18日に亡くなっていたらしい。享年86歳。

 中沢啓治氏が、19日に亡くなっていたらしい。享年73歳。

 合掌..

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*2012年12月27日:まだたまにやる [;^.^]


 オートマのキューブにもかなり慣れてきたのだが、まだまだ体が憶えていないのが、シフトレバー。コラムセレクターというのかな。ステアリングの横についており、足元や運転席の左側が広く使えるのは結構なのだが、L−2−D−N−R−Pが一直線に並んでおり、僅かな角度の差で、選びわけなければならない。まぁ、両端のLとPは自明だし、Rも(ピーピー鳴り出すので)迷うことはないのだが、わかりにくいのが、DとN。本当に僅かなニュアンスの違い [;^.^]凸 しかないのである。

 もうひとつ、これは、20年近くマニュアルミッション車に乗り続けてきた感覚が体に染みついている私の問題なのだが [;_ _]、数日(あるいは1週間)に1回程度ではあるが、左折のとき、あるいは速度と方向の微妙な制御をするときに、無意識に、左足で「クラッチを切りに行く」ことがある..

 ..そこには、ペダル式のパーキングブレーキがあるのである。[;_ _][;_ _][;_ _][;^.^]

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*2012年12月28日:録画メディアの棚卸し/「サンダ対ガイラ」


 今日が仕事納め。道路は、むかつくほどすいている。[;^J^](1日早く、休暇に入りやがって。[;^.^]凸)

 年末恒例、録画済み光学メディアの棚卸しを行った。2004年12月にハードディスクレコーダー(RD−X5)を購入して以来、ほぼ年に一度のサンプリングレートで、録画済みDVD−RAM/DVD−Rの枚数をカウントしてきたのである。去年からは、これらに加えて、BD−RE/BD−Rが加わり、1枚あたりの録画時間のばらつきが非常に大きくなってしまったが、そんなことをいちいち勘案していたら集計などできないので、単純に、枚数のみカウントした。(以下、両面DVD−RAMは2枚と数える。)

棚卸し月総枚数未視聴枚数未視聴率月平均増加枚数
2006/01
520枚
40枚/月
2006/12
919枚
36枚/月
2007/12
1206枚
455枚
38%
24枚/月
2008/12
1459枚
522枚
35%
21枚/月
2009/12
1570枚
533枚
34%
9枚/月
2010/12
1682枚
574枚
34%
9枚/月
2011/12
1818枚
583枚
32%
11枚/月
2012/12
1122枚
433枚
39%

 (以上のうち、BD−R/BD−REは203枚である。)総枚数が、今年激減しているのは、DVD−RAM/DVD−Rを600枚以上、HDDにコンテンツを吸い上げたうえで廃棄したり、より大容量のBD−RE/BD−Rへの録り直しを行って枚数を減らしたりしたからである。(従って、「月平均増加枚数」は、今年は意味が無いので、計算しなかった。)

 この作業を行いながら、スカパーの日本映画専門チャンネルで毎月放映されている「東宝特撮王国シリーズ」の今月分、「フランケンシュタインの怪獣 サンダ対ガイラ」を、録画しつつ「ながら見」した。もちろん、DVDは持っているのだが、スカパーのハイビジョン放映からの録画の方が、画質がいいのでね。(WOWOW/BSハイビジョンよりは、かなり劣る(データ量が1/3程度である)のだが。)

 ..改めて..恐い [/_;]。恐すぎるよ、この怪獣映画 [/_;]。なによりも、サンダとガイラの造形に、リアリティがあり過ぎるのである。超現実的なファンタジー世界の空想的な怪獣ではなく、現実世界に浸入(侵犯)してきた怪獣たちなのである。

 もっとも恐ろしいのが、ガイラが羽田空港に上陸するシーンである。正真正銘の悪夢! これほど恐ろしいシーンを、怪獣映画で見た記憶が、ほとんどない [;_ _] ..広大な滑走路の向こう側に現れる、ガイラの「小さな姿」..この「小ささ」が、恐いのである! それは、羽田空港の滑走路という、広大であることがあらかじめわかっている空間内での「小ささ」であるから、「本当は、巨大なのだ!」、と、いわばワンクッションおいて、衝撃的に思い知ることになるのである。これは、ゴジラ第1作の有名なシーン、山の向こうから巨大な頭部が現れる、あの、ゴジラの初登場のシーンと、ちょうど逆のパターンであるところが面白い..のだが、面白いなどと興じている場合ではなく、とにかく恐いんだよぅ..[/_;][/_;][/_;] そして、空港ビルを襲って、女性をひとりつかまえて、「ポリポリと」喰うにいたっては..[/O;][/O;][/O;]

 その恐怖をいくらかでも中和してくれるのが、「メーサー殺獣光線車」(画像検索結果)!! そのデザインの、息を呑むほどの美しさだけではなく、山中にて、ガイラを苦しめ、あと一歩で斃せるところまで追い詰めるシーケンスの、スピード感と重量感溢れる、素晴らしい演出! 問答無用の、格好良さ!

 稀代の傑作映画である。若い読者はあるいは未見かも知れないが、日本の怪獣映画は、ゴジラとガメラだけではないのだ。レンタルで構わないから、是非とも、観て欲しい。

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*2012年12月29日:プログレ@タワレコ


 目を覚ましたら、5:55。望ましくは6:00に出発すべき日である [;^J^]。飛び起きて、省略すべきことを的確に省略して自宅を飛び出したのが、6:05。見事なものである [;^J^]。それもこれも、昨夜のうちに、荷造りをほとんど済ませていたおかげであるが。[:^J^]

 浜松駅北口ロータリーから、7:00発の高速バス。渋谷マークシティに着いたのが、なんと定刻から10分と遅れていない、10:55。年末ではあるが、逆方向はやはりすいている。

 渋谷駅前のりそな銀行で金を下ろしてから、タワレコへ。クラシックフロア(7F)で数点購入してから、ロックフロア(5F)へ。あれれ? 「Y」にYesが無い..?

 ..なんと、「プログレッシブ・ロック」という島が出来ているではないか! それも、結構、大きな島である。しかも、わざわざ、「狭義のプログレッシブ・ロックを集めています」、と、掲示されている。「狭義の」と来た [;^.^]。大丈夫か? この店..大丈夫か? この時代錯誤..頼もし過ぎるじゃないか!![;^.^][;^.^][;^.^]

 実際、便利なこと、この上ないのである。従来、アルファベット順の配列しかなかった頃には、広いフロアの中で、旧知のバンドの在庫をチェックして回るだけでも、面倒だったのである。「えーと..Genesis..Yes..Tangeline Dream..。Pink Floyd はスルーでいいかな..」、とかね。こんな調子では、とてもじゃないが10件(10バンド)もチェックしてられないので、途中でやめてしまっていたのだ。ひとつの島にまとめてもらえると、単純に移動距離が短いというだけでも、洩れなく目配りできる。さらに、当然ながら全く未知のバンドが山ほどあるわけであって、「おぉ、(プログレジャンルには)こんなバンドがあるのか..ジャケ買いしてみようかな..」、という出会いもあろうというものである。こういう「発見」は、全ジャンルのロックがアルファベット順に並んでいただけのときには、ほとんど、あり得なかったのである。素晴らしい!

 11:50に出て、インドカレーの店で昼食を食べてから、12:30、まんだらけ。収穫なし。みなとみらい駅の横浜美術館に向かう。「はじまりは国芳」展であるが..今日から年末休みでした [;^.^]。不覚〜〜。[;^.^]

 仕方がないので、横浜・鶴ヶ峰の実家に直行。15:10、着。

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*2012年12月30日:今ごろ年賀状 [;_ _]


 朝方、夕べからの小雨。

 今頃になって年賀状を書いているのだが [;_ _]、(諦めて)書かないよりはマシでしょ!(← 無駄な逆ギレ [;^.^])..で、2〜3枚は、どうしても、書き損じてしまうわけであるが..

 年賀状に限らず、日常的な手書きのシーン全てを通じて、私の「手書きの」書き損じのパターンは、ただひとつしかない。それは、「もう少しあとに書くべき文字を、前倒しして書いてしまう(あるいは、もう少しあとに書くべき文字の一部が混入して、存在しない文字を発明してしまう)」、というパターンである。例えば、今日の日記の一行目、「朝方、夕べからの小雨」の場合、ついうっかり、「朝べ」と書いてしまったり、「朝」の次に、「方」へん+「か」つくり、という、存在しない漢字を書いてしまったりするのである。

 要するに、思考速度が速すぎるのだ。物理的な指の速度が追いつけないほどの速さで、思考が先へ先へと飛んでいってしまっているというわけだ。まったく、頭の回転が速すぎるのも、考えものである..[_ _](..指の動きが(寄る年波で)もたもたとトロくなっているなどという可能性は、ない。それは、断じて、ない。[;^.^][;^.^][;^.^])

 結局、夜まで雨。

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*解説


MASK 倉田わたるのミクロコスモスへの扉
Last Updated: Jan 3 2013
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