2009年07月06日:外れを引いた [;_ _] 2009年07月07日:「羆嵐」 2009年07月08日:「超弦領域」 2009年07月09日:久々にワインを注文 2009年07月10日:バラエティ三題 2009年07月11日:手塚オフ/スパ ラクーア 2009年07月12日:都内を真横に移動する目次へ戻る 先週へ 次週へ
杏林堂で、「玄米雑炊6食セット」というインスタント食品を購入してみた。小腹が空いたときに便利に使えるだろう、という目論見だったのだが..開封して、1食、熱湯かけて食べてみて..失敗した [;_ _]。この商品のファンの方がいらっしゃったら申し訳ないが、私にはちょっと..[;_ _]
玄米雑炊というものを食べたことは(多分)無い。しかし、玄米の味は知っているし、雑炊の味も知っている。そして私の脳内で、このふたつの知識をどう組み合わせても、この商品の味にはならないのだ。[;_ _](「味」の問題というより、むしろ「歯ごたえ」の違和感が支配的なのだが..)腹が立つことに、あと5食分、残っているのである..[/_;][/_;][/_;]
目次へ戻る「羆嵐(くまあらし)」(吉村昭、新潮文庫)を一読。日本最悪の熊害(ゆうがい)事件、「三毛別羆事件」のドキュメンタリーである。
むしろ押さえた筆致であり、スプラッタ的な描写は極めて少なく、たとえば犠牲者が(生きたまま)ヒグマに喰われるシーンなども間接的に(さらにいえば即物的に)描かれており、それがかえって、重心の低い迫力の源となっている。また、場面ごとに余分な描写をせず、水増しをいっさいせずに、とんどん話を先に進めていく。銀四郎がヒグマを仕留めるシーンなど、ほとんどあっけない程であるが、それだけに、作品全体の印象は、極めて引き締まったものとなっている。
「自然対人間」という、単純な(しばしば安易な)図式でまとめてはいない。1915年当時の北海道の山奥の、厳しい生活の記録でもある。繰り返しになるが、無駄な描写が全くない。必読の一冊である。
目次へ戻る「超弦領域」(大森望、日下三蔵、創元SF文庫)-「虚構機関」に続く、年刊日本SF傑作選の2冊目(2009年版)である。「ノックス・マシン」(法月綸太郎)、「ONE PIECES」(樺山三英)、「時空争奪」(小林泰三)、「土の枕」(津原泰水)、「分数アパート」(岸本佐和子)、「幻の絵の先生」(最相葉月)、「全てはマグロのためだった」(Boichi)、「アキバ忍法帖」(倉田英之)、「笑う闇」(堀晃)、「ムーンシャイン」(円城塔)など、流石に傑作揃いだが、私見ではベストワンは「青い星まで飛んでいけ」(小川一水)であろう。
初出誌はSFマガジンであり、これは全号購入しているのだが、掲載されている小説は滅多に読んでおりませんので [;_ _] 今回初読だったのだが..編者の解題によるとアーサー・C・クラークのトリビュート作品であり、未知の生命体や文明に出会いたいという人類の性向をプログラムされて宇宙を飛びつづける自己増殖型の巨大宇宙船..という、実に壮大な設定であるらしく、そういうことであればこれはもう、「夜のオデッセイ」(ジェイムズ・イングリス)のような、荘厳崇高な作品なのであろう、と、居住まいを正して読み始めたら..あ〜ら、軽やかなギャグがビシバシ決まって、なんてお下世話な [;^.^] ..と、思わせておいて..(読後感は、「宇宙家族ノベヤマ」(岡崎二郎)に近い。)
「From the Nothing, With Love.」(伊藤計劃)は、人間(という生命体)にとって「意識は必要か?」というネタ。(このテーマの長編/短編をしばしば目にするのだが、近頃、流行りなのだろうか?)ある映画のパロディなのだが(タイトルから見当付きますよね?)、この設定から、主人公の「意識がとっくに失われている」という恐るべき真相が、全く無理なく完璧に導出されている。つくづく、惜しい才能を失ったものである。
以上のほか、「エイミーの敗北」(林巧)、「眠り課」(石川美南)、「胡蝶蘭」(藤野可織)も悪くない。お薦めの1冊である。
目次へ戻る時事ドットコムより引用。
評論家の平岡正明氏死去
平岡 正明氏(ひらおか・まさあき=評論家)9日午前2時50分、脳こうそくのため横浜市の病院で死去、68歳。東京都文京区出身。自宅は横浜市保土ヶ谷区仏向町1338の25。葬儀は13日午前11時から同市西区元久保町3の13の一休庵久保山式場で。喪主は妻秀子(ひでこ)さん。
ジャズや歌謡曲などの音楽、映画、文学と幅広い分野で評論活動を展開した。主な著書に「山口百恵は菩薩である」「筒井康隆はこう読め」「マイルス・デヴィスの芸術」「シュルレアリスム落語宣言」など。 (2009/07/09-13:27)
..合掌。
19時、ワインの訪問販売のPが、久々に来訪。10本ほど試飲して、2種、各半ダースを注文する。(いずれも赤ワインで、甘口と辛口。)今回、訪問されたYさん(女性)は、うちに来るのは初めてなのであるが、私の新担当というわけでは無く、次回からは別の人が来るらしい。がっくし..[;_ _][;^.^]
目次へ戻る(「バラエティ三昧」ではないので、読み間違えないように。[;_ _][;^J^])
昨夜の「ザ・イロモネア」。この番組のルールを全部は把握できていないのだが [;^J^]、今夜は「ゴールドラッシュ」の回で、(ざっくり言えば)審査員を1分以内に笑わせたら合格、という試験を3回突破できたら、(来週行われる)本選への出場資格が得られるのである。
感心したのは、見事に本選出場資格を得た波田陽区である。出場芸人の中で、特に秀でたネタを披露したというわけではないのだが、1回ごとに、クリアー!のコールに対する喜びのガッツポーズが、まさに全力のガッツポーズで、見ていて気持ちが良いのである [^J^]。また、オーディエンスの声援も、彼に対しては一際大きく、1回目と2回目は「さだ陽区」というネタで、白っぽい服でギターを弾きながらさだまさしの替え歌を披露したのだが、本選出場がかかった3回目には「ギター侍」の装束で登場し、この時点で、ほとんど異様なまでの大声援 [;^J^]。実際、まさに「ギター侍、復活!」と呼ぶに値する、よく出来たネタであったが、これで彼が(ヘキサゴンなどでのひな壇タレントから)現役の芸人に復帰できるかどうかは、また別の問題である。
次に、今夜の「ペケポン」。(そーです、こんな番組まで、見てるんです。[:_ _][;^.^])面倒なのでゲームの仔細は略すが、レギュラー陣とゲストが、小学生レベルの問題に順に解答し、間違えると(精神的にきつい [;^.^])おしおき罰ゲームを受ける。今夜のゲストは優木まおみで、全問正解ペースだったのだが、表示された地図に記載されている山脈の名称を答えよ、という最後の問題で、「私、世界地理は本当に苦手なんですよ..この山脈は、たぶん、アンデス山脈です!」..正解は、アルプス山脈。[;^.^][;^.^][;^.^] ..まぁ、文字数は一致してるし、4文字中2文字は合ってるし..(← しないほうがマシなフォロー。[;^.^])さすがにこれはヤラセではないかと疑ったのだが、(ゲストが罰ゲームを受けずに切り抜けてしまうというのはバラエティ的には難があるので、)しかしもしもそうであれば、もう少し自然な(無理のない)間違え方をするであろう。つまり、これは台本に記載されていることではなく、素(す)で知らなかったのだと判断できる。あのなぁ..[;^.^][;^.^][;^.^]凸(アルプス山脈を知らないということは、(西欧中心の)世界史も知らないということである。)何度か書いているような気がするが、彼女は「高学歴のおバカ」なのである。[;_ _][;^J^]
最後に、今夜の「Shibuya Deep A」。前田敦子、森下千里、松嶋初音がゲストの、ホラースペシャル。内容はそれなりに面白かったが、それより驚いたのは(いや、単に私にとって初体験だったというだけですが)、途中で、あ、ノイズが入ったな、と気づいた瞬間、「降雨対応放送に切り替わりました」というアラートが出て、数分間、レゾリューションを落とし、毎秒1〜2フレーム程度?にレートも落としたことである。へぇ〜〜、こういう機能があったのか。(ウィキペディアでさくっと調べました。)面白いのは、これほど画質を落としても、音声は死守しているため、番組としては成立していることである。地デジには、こういう機能はないのかなぁ..
目次へ戻る7:19のひかりで上京し、国会図書館で手塚治虫調査。「手塚治虫 予告編マンガ大全集」で得られた新情報(約150件)の裏づけ調査である。やはり、誤植(というより、編集者の確認ミス)が、いくつか判明した。一番多いのが、雑誌の「発行日」が“1号、ずれている”パターンである。(「発売日」との混乱であろうか。)例えば、
ヒブライ−火無頼−(仮題) 予告(カット)::1:ビッグコミック:76/09/10
..というカットが本書に掲載されているのだが、このカットの初出誌は、ビッグコミックの「76/09/10」号ではなく「76/08/25」号なのである。(ちなみに、「ヒブライ−火無頼−(仮題)」は、連載開始時には「MW」というタイトルになった。)
16:20に国会図書館を退出し、例によって神保町に寄って帰路に読む本を確保してから、新宿へ。西口の新宿野村ビルの地下の「坐・和民」で17:45から、超ディープな手塚ファン13人によるオフ会。手塚プロ資料室のMさんも(例によって)参加されているので、上述の「手塚治虫 予告編マンガ大全集」のデータのミスの件に、軽〜く言及しておいた。[;^.^](データの出所は、手塚プロなのである。)2次会は新宿東口の店。(店名、失念。)23:20にお開き。散会してから、水道橋駅から徒歩10分のスパ ラクーアへ。
ここは、勤務先のKさんが東京出張時の「常宿」とされているところで、かねてから推薦されていたのだが..素晴らしっ! むっちゃ気に入りました [^.^]。コンセプトは「フェイク・リゾート」?[;^.^] 2時過ぎに湯から上がって、リラックスラウンジで就寝。
目次へ戻る6時頃起床。カフェでモーニング。一休みしてからフロントで精算して、8時に退出。ここ、東京での定宿にしてもいいかも知れないな。ちなみに料金は、入館料:2415円 + 入湯税:150円 + 深夜割増:1890円 + 休日割増:315円 = 4770円が、素泊まり価格。これに加えて、ボディクリーン(アカスリ):4200円 + モーニングセット:609円 + 牛乳×3:450円 [;^.^] = 10029円。リーズナブルである。
総武線 → 中央線と乗り継ぎ、立川の多摩図書館には開館時刻2分前の9:28着。昨日に引き続き手塚治虫調査。11:25に退出し、中央線 → 有楽町線と乗り継いで、江戸川橋に着いたのが12:40。いつもの油そばの店は20人ほども並んでいたので諦めて(昼飯は抜いて)、現代マンガ図書館へ。さらに手塚治虫調査。
ここでも、「手塚治虫 予告編マンガ大全集」の初出データの確認を行ったのだが..(手塚プロの)Mさん..やっちまったなぁっ!!!..というネタが、ひとつ拾えた [;^.^]。それは、
現代の怪談 予告(カット)::1:ビッグコミックオリジナル:72/09/05
..というデータである。予告時に「現代の怪談」とアナウンスされた作品は「料理する女」であり、これが掲載されているのは、「ビッグコミックオリジナル」の「72/09/20」号である。予告編(予告カット)は、ほとんどの場合「前号」に掲載されるので、この「料理する女」の予告は、「72/09/20」号の前の号であるところの「72/09/05」号に掲載されたのであろう、と、推測したのだろうが..残念!!..[;^.^][;^.^][;^.^] 当時、ビッグコミックオリジナルは、月刊誌だったのである!! [;^.^][;^.^][;^.^]
..というわけで、正しくは、
現代の怪談 予告(カット)::1:ビッグコミックオリジナル:72/08/20
..なのでした。[;^J^]
15:10に退出し、東京駅へ。水道橋 → 立川 → 飯田橋 → 江戸川橋 → 飯田橋 → 東京、と、東京都内を、ほとんど左右東西にのみ移動した一日であった。16:03東京発のひかりで、浜松の自宅へ直帰。
Last Updated: Jul 17 2009
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