2009年05月11日:人間ドック2009 2009年05月12日:インスタントカクテル 2009年05月13日:水回りの修理、完了 2009年05月14日:「地球の静止する日」 2009年05月15日:家柄と容貌 2009年05月16日:「対談・座談会リスト」調査/宴騒会 2009年05月17日:「秘密の本棚」目次へ戻る 先週へ 次週へ
年に一度の人間ドック。例年どおりの結果であるが、今年は新ネタとして、エコー検査で十二指腸のあたりに何かが見えている..というわけで、1ヶ月後に(久々に)胃カメラを飲むことになりました。[/_;][/_;][/_;][;^.^]
小沢代表、今ごろ辞任。遅すぎる。
目次へ戻る20年以上も昔の話であるが、サントリーから、お手軽なカクテルシリーズが売られていたことをご記憶の方はいらっしゃるであろうか。リキュールとかジュースとかブレンド済みで、あとは氷だけ入れればOK。舌が奢ったカクテルマニアが飲むものではないだろうが、この簡便さは美徳である。学生時代には結構愛飲していたものだ。定番ともいえるジンフィズ、ジンライム、ソルティードッグなどのほか、ピンクダイキリ、ヴァイオレットフィズが特に好みであった。
就職してからは嗜好が変わり、このシリーズを酒屋で探すことも無くなっていたのだが..先日、それこそ数十年振りに想い出し、懐かしくなって近所の酒屋で探してみたところ、このシリーズはもはやほとんど全滅していたのであった。辛うじて残っていたのはヴァイオレットフィズだけで、これは確かに昔と同じ味がした。このシリーズのピンクダイキリを、もう一度、飲みたかったかな..
..考えてみれば、ヴァイオレットフィズだけとはいえ、数十年間も商品ラインナップに残っているというのは、結構すごいことかも知れないな。
目次へ戻る20:00にD水道サービスさんが来て、台所の蛇口の交換をしていただいた。ついでに、トイレのタンクの修理の作業ミス(「大」は流れるが「小」は流れない)も直していただき [;^J^]、これで懸案がひとつ、片づいた。
..おおおっと、蚊の襲撃デスか!? 室内でむき出しの手足の数ヶ所が妙に痒くなると思っていたら、耳元に、例の凶悪極まりない羽音が!! もうそんな季節かよ。電子蚊取りの類は(まだ)用意してなかったので、手を伸ばしたところにたまたま置いてあった毒ガス(キンチョール)を大量噴霧し、虐殺した。
目次へ戻る..といっても、リメイク版のSF映画のことではない。(あれは「地球が静止する日」だったか。観ていないのです。[_ _])「地球の静止する日 SF映画原作傑作選」(中村融編集、創元SF文庫)のことである。収録されている中短篇小説は、必ずしも映画の「原作」ではなく、「関係作」と呼ぶ方が適切な作品もあるのだが、以下、面倒なので「原作」で統一する。(これも、購入以来、数年間も寝かせていた本である。[_ _])
「イット・ケイム・フロム・アウター・スペース」(1953)の原作の「趣味の問題」(ブラッドベリ)、「性本能と原爆戦」(1962)の原作の「ロト」(ムーア)、「地球の静止する日」(1951)の原作の「主人への告別」(ハリイ・ベイツ)、「殺人ブルドーザー」(1974)の原作の「殺人ブルドーザー」(スタージョン)、「ミミック」(1997)の原作の「擬態」(ウォルハイム)、「月世界征服」(1950)の原作の「月世界征服」(ハインライン)というラインナップ。いずれも少なくとも佳作級であり、凡作はさすがに1本も収録されていない。
今夜は、「主人への告別」について語りたい。上述のとおり、これは「地球の静止する日」の「原作」なのだが、にも関わらずストーリーが全然違うのである。その理由は本書で詳しく解説されていて腑に落ちたが、(要するに、映画の企画が先行し、その素材として「使える」小説があとから探されたのである、)少年時代に始めてこの映画を観たときに「問題になった」のは、ストーリーの違い(という「大きな相違」)ではなく、たったひとつのセリフの欠落(という「小さな相違」)であった。
当時、小学生だったと思う。この映画を父と一緒にテレビで見たとき、ロボット・ゴートが、彼の主人・クラトゥを抱えて円盤で去っていくラストシーンを見て、父が、「違う..」と、呟いたのである。「一番重要なセリフが、省かれてしまった..」と、言うのである。「原作」を読んでいなかった私は、「ふ〜ん..」と思っただけであるが、後日、父の書斎のSFマガジンの切り抜きの山の中から、1961年11月号に訳載された「来訪者」(初訳時はこのタイトルだったのである)を発掘して一読したところ..なるほど..この、ロボットの最後の言葉は、こんにちのすれた読者に驚きを与えることはないかも知れないが、40年ほども昔の、まだナイーブだったSFファンには、極めて衝撃的だったのだ。実際、先にこれを読んでいた父は、映画版の「ストーリーが全然違う」ことなど全く問題にせず、このセリフが「無い」ことしか、気にしていなかったのだから。
..というわけで、今さらこの「小説」を読んでも、今ひとつ衝撃を感じられない(かも知れない)若い読者たちは、私(たち)よりも人生でひとつ、損をしてるってわけさ。[^.^]b
目次へ戻る「と学会年鑑KIMIDORI」(と学会、楽工社)を読了。例によって、面白いネタもあればつまらないネタもあるが、ここ数年間の平均点よりは、少し、面白いほうに振れているかな?
一番面白かったのは、しかし、「トンデモネタ」というよりは、本郷ゆき緒が紹介している、女学校の卒業写真(2枚)であった。1枚は、大正4年の学習院女学部(要は華族女学校)の卒業写真。もう1枚は、大正5年の鳥取県立米子高等女学校(要は平民の女学校)の卒業写真。これは衝撃的である。女学生らの顔の造作が、完全に違うのだ。後者は、平民とはいえ、この時代に娘を女学校に通わせるぐらいであるから、裕福で進歩的な家庭の娘たちなのであるが、しかし、平民は平民。まだ明治維新から一世代しか経っておらず、華族と(ほとんど)血が混じっていないのだ。「階級の違い」がビジュアル面に、はっきりと顕れているのである。
そして、華族女学校の美女たちが、実にキャラが立っているのである。さすがに、顔から家名を類推するのは無理にしても、家名を知ってからその御尊顔を拝し奉ると、いかにもひとりひとり、「その家柄に相応しい」容貌と表情をしているのだ。山之内家の令嬢。東郷家の令嬢。そして(飛びぬけて美しい)徳川家の令嬢。中に、たったひとりだけ髪の結い方が違う、不敵な面魂(つらだましい)の(要は、この集団の中で、全員にたいして「突っ張っている」)女学生がいるのだが..これが実に、三井家の令嬢なのである。紹介者・本郷ゆき緒の言い回しを借りると、「将軍、元帥がなによ、いまこの国を動かしているのは誰だと思ってるの?」..という声が聞こえるような、実にいい表情をしているのであった。[;^J^]
目次へ戻る5:30起床。6:30に自宅を発ち、7:19のひかりで上京。国会図書館に9:00に着き、9:30の開館を待つ。現在開催中の「手塚治虫展 未来へのメッセージ」の図録に載っている「対談・座談会リスト」をチェックしたところ、新情報、及び、こちらが把握している情報と矛盾する情報、合わせて50件以上採取できたので、これらの裏付けを取るための調査なのである。
今日は2時間弱しか時間を取れないので、雑誌カウンター、単行本カウンター、新聞調査室、コピーカウンターを(文字どおり)走り回って、それでも15件は確認できた。「対談・座談会リスト」のミスも、4件発見した。あとは6〜7月に1〜2回上京して、片付けるか。1961年以前の「鋭角」など、初出誌が国会図書館にも都立図書館にも収蔵されていないケースが相変わらず多く、頭が痛いところである。(すっかりご無沙汰している「大宅壮一文庫」を、そろそろ再訪すべきかなぁ。)
11:20に退出して、みなとみらい線の元町・中華街駅から徒歩15分ほどの会場(タイクーン)へ向かう..駅を降りて300メートルほど歩いてから、みなとみらい駅で降りていたことに気が付き [;^.^]、慌てて駅に戻ってリトライ。なんとか13時の開会には間に合った。[;_ _][;^J^]
希望ヶ丘高校吹奏楽部創部50周年記念祝賀会「宴騒会」である。OBの最年長は69歳から、下は現役ピチピチ [^.^] の女子高生たちまで。(男子はどうでもいいのです。[^.^])大盛会。貸切の会場に、360人ほど集まったらしい。実に雰囲気の良い会場で、運河に面している広いバルコニーも貸切なのには、感激した。ケータリングの水準も、悪くない。
ファンファーレのあと、まずは現役による演奏。「ディープパープルメドレー(ハイウェイ・スター、スモーク・オン・ザ・ウォーター)」、「宇宙戦艦ヤマト」、3曲目の曲名が解らなかったが、なかなか達者な演奏である。女子率90%だが、最近の吹奏楽部はこういう傾向なのだろうか。歓談、プロのジャズプレイヤーとして活躍しているOBの演奏などをはさんで、メイン企画は、現役・OB合同の初見合奏大会。私は聴衆を決め込んだが..弦抜きで約170名。FCLA@旧ニフティな人のさらに一部でないとピンと来ない喩えかも知れないが、1995年に日暮里のサニーホールで開催されたマンモス夏オフに近いスケール感である。
曲目は、「星条旗よ永遠なれ」「君の瞳に恋してる」「バンドのための民話」「ディスコキッド」「恋のカーニバル」「希望ヶ丘高校校歌」「神校校歌」。なぜ校歌が2曲あるのかと思われるかも知れないが..「神奈川県立希望ヶ丘高校」の前身は「神奈川県立第一中学校」であり、「神校」とも呼ばれていたのだ。私がいたころの校歌(「神校校歌」)は、佐々木信綱作詞、山田耕筰作曲の、なかなかの名曲であると思うが、さすがに「御国の精華と、花咲き続く..」という歌詞は古いというわけか、いつの間にか新しい校歌(「希望ヶ丘高校校歌」)が制定されていたというわけ。昨年の大同窓会時に一度歌ったことがあるのだが、今回も..
..落ちた。[;_ _][;_ _][;_ _][;^.^]
前半のリズムが凝りすぎなんだよ [;^.^]。やはり校歌は、初見で歌える水準であるべきだと思いますが、作曲者の三善晃は、どう考えているのですか。[;^.^]凸
楽しい時間はあっという間に過ぎて、17時に散会。同期のK君、T君と、元町・中華街駅の近くの店で軽く飲み直してから、新横浜19:46のこだまで22:00に帰宅した。
目次へ戻る..というわけで今日は静養を決め込み、500メートル先のスーパーまで野菜類を仕入れに行っただけで、あとは昨日の調査結果をまとめたり、読書をしたりの、理想的な引きこもり系の休日である。
「秘密の本棚」(いしかわじゅん、小学館)読了。「漫画の時間」(新潮OH!文庫)、「漫画ノート」(バシリコ)に続く、3冊目の評論集(というか雑文集というか)になるのかな。
いしかわじゅんの場合、漫画よりも文章の方が面白いというのは公知であるが [^.^]、しかし彼の文章が常に面白いというわけでは(当然ながら)全くない。「漫画ノート」所収の「デビルマン」に関する文章のように、吃驚するほどつまらない例もある。しかしまぁ(自称ではあるが)漫画の読書量が日本一、という蓄積は強い。(「一番」かどうかは立証も出来ないことだしなんとも言えないが、トップクラスであることは間違いないのだろう。)いしかわじゅんにせよ、故米沢嘉博にせよ、一番たくさん読んでいる人の言葉に一番説得力があるというのは、事実である。
米沢嘉博といえば、「米沢嘉博記念図書館」は、いつ頃利用できるようになるのであろうか。十数万冊という資料数は、個人の蔵書としては確かに多いが、図書館としてはむしろ平凡な数字であろう。しかしもちろん、肝心なのは数ではなく、米沢嘉博のフィルターが通っている(偏っている)ということである。そこに値打ちがあるのである。
特に期待しているのが、吾妻ひでお関係である。古くから阿島俊の筆名で吾妻ひでおを評論していることからも判るように、吾妻ひでおは米沢嘉博にとって、ある意味、特別な存在であったのだ。(実際、彼は、吾妻ひでおによってキャラクター化され、名作「ぶらっとバニー」の「走れダイコンの巻」では主役を張っているのである。[^.^])未知の資料が埋まっている可能性は高い。ドキドキワクワク。[^.^]
目次へ戻る 先週へ 次週へLast Updated: May 21 2009
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