*2008年12月15日:今冬のジャンパーデビュー
*2008年12月16日:アルツハイマーが恐い
*2008年12月17日:SF映画史上最高の名セリフ
*2008年12月18日:年賀状について
*2008年12月19日:部署の忘年会
*2008年12月20日:関西望年会 2008
*2008年12月21日:「夜よりほかに聴くものもなし」
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*2008年12月15日:今冬のジャンパーデビュー


 ちょ〜寒い朝 [X.X]。駐車場の車のフロントガラスが、軽く凍っている。とはいえ、まだ、お湯をかけて溶かさなければならないほどではない。

 出勤時、車通勤とはいえ、いつもの服装(ランニング+Yシャツ+ジャケット)ではさすがに無理があるので、ジャンパーを追加。今冬のジャンパーデビューである。計4枚というのも、今冬初である。

 毎冬悩まされる車の不具合も、ついに発生した。パワーウィンドウが(左右とも)閉まりにくくなるのである。開ける方は問題ない(一発でフルに開く)のだが、閉めるためのボタンを押しても、一度に5ミリぐらいしか上がらない。何度も何度もボタンクリックを繰り返し、あと10センチぐらいまで閉まると、残りは一発で閉まるのである。

 寒くならないと発生しないあたり、いかにも(電装系ではなく)メカ系の不良である。しかしこれは実に修理に出しにくいのだ。昼間に整備工場に持ち込んでも(暖かいからか)症状が再現しないのである。夜間ならば発生するとも限らないし。それに致命的に不便だというわけでもないので(大雨が横殴りに降っている最中に全開にしてしまった場合は結構致命的だが、そもそもそういう状況では全開にしないし)、「春まで待てば直るしな」、と、何年も何年も延々と先送りにし続けているという次第なのであった。[;_ _][;^J^]

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*2008年12月16日:アルツハイマーが恐い


 「最終警告!たけしの本当は怖い家庭の医学 年末全身総チェック!日本の名医が診断!家庭でできる人間ドックスペシャル」(タイトル長〜い)を見た。この番組の存在は昔から知っていたが、見るのは今夜が初めてである。HDDレコーダーでキーワードのひとつに「優木まおみ」を設定していたらこれが引っかかっていたので、クリックしておいただけのことであるが、そういう動機の不純さはさておいて [;_ _]、内容はもちろん興味深く、また、深刻なものであった。

 テレビを見ながらのテスト(あるいは問診への回答)で引っかかった(リスクがあると判定された)のは、「大腸癌」のみである。これはまぁ分かっていたというか覚悟の上というか..つまり、便に血が混じることがあるのである。大腸癌というのは、死因としては赤丸急上昇中であると同時に、早期発見すれば治癒率は極めて高いという特徴がある。前回、大腸ファイバー検査をしてからそろそろ8年経つし、来春には受診するとするか..

 もうひとつ、極めて気になったのが、「アルツハイマー」である。今回のテスト(「スーパーやコンビニで買えるものを思い出せるだけ書く」「漢数字を算用数字に書き換える」)は楽々クリアできたものの、番組中で説明されたアルツハイマーの特徴は、かなり深刻なものである。つまり、「本人も周囲も、なかなか(場合によっては数年間も)気が付かない」..アルツハイマーの特徴のひとつとして、ふと無気力になって、しばらく呆けていたりすることがあるのだが、そんな場合でも、声をかけられると、ハッと気が付いて、何事もなく元の状態に復帰する。つまり、症状が一瞬しか現れずに糊塗されてしまう。また、本人による「(無意識の)言い繕い」もある。つまり、本人も自覚できず、周囲も気が付かない..

 以前から「一人暮らしだとアウトだよなぁ..」とは思っていたが、これでは、家族がいても、会社で働いていても、発見が遅れるのではないか。実際、少々物忘れが酷くなっても、時々ボーッとするようになっても、「仕事はできる」ものであるのだから..(番組中で再現ドラマとして紹介された事例では、多少の物忘れの悪化では、それが病的だとは気が付けず、携帯電話を「冷蔵庫の中に」置き忘れるに至って、ようやく、これは異常だと気が付いたのである..)

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*2008年12月17日:SF映画史上最高の名セリフ


 無論、これまでに作られて来た数多くのSF映画のごくごく一部しか観ていないわけだが、それらの中での最高の名セリフと言えば、疑いもなく、これである。


I've seen things you people wouldn't believe.
Attack ships on fire off the shoulder of Orion.
I watched C-beams glitter in the dark near the Tannhauser gate.
All those moments will be lost. In time
like tears… in rain….
…Time to die.

お前ら人間には信じられぬものを 俺は見てきた
オリオン座の近くで燃えた宇宙船
タンホイザー・ゲートのオーロラ
そういう思い出も やがて消える 時が来れば…
涙のように… 雨のように…
その時が来た
             (字幕:岡枝慎二)

 言うまでもなく、「ブレードランナー」の終盤、ロイ・バッティが絶命するシーンのセリフである。上記の邦訳(字幕)は、私が最初に買ったLDから引用した。その後いくつかの版のソフトを購入しているが、上記の邦訳で(一字一句)刷り込まれているからである。このLDの購入に先立って映画館で観ているはずなのだが、その時の字幕は憶えていない。上記の岡枝慎二訳と同じだったように思うのだが、記憶が上書きされている可能性も高い。

 とにかく、名セリフ中の名セリフであると同時に、名訳中の名訳でもある。無論、問題点もある。「like tears… in rain…」は、やはり、「雨の中の… 涙のように…」だろう。(「虚しく消えていく」ことの比喩であると考えれば。)しかしこれは、逐次的に表示される「字幕」であるが故の、確信犯的な「誤訳」かも知れない。

 そして、「確信犯的誤訳」と言えば、その最たるものが「I watched C-beams glitter in the dark near the Tannhauser gate」に対する「タンホイザー・ゲートのオーロラ」である! 「C-beams」という「造語」(だと思う)に対して、「オーロラ」! もしかすると「C」は「Coherent」か何かのつもりかも知れないが、頭の悪い翻訳者ならば「Cビーム」としたであろうところを、「オーロラ」! なんという詩情! なんという幻想! 日本の「ブレードランナー」ファンは、英語ネイティブな人々よりも、疑いもなく、遥かに得をしているのである!

 それにしても、SF映画史上の3大傑作と言えば(私見では)「2001年宇宙の旅」「ブレードランナー」「禁断の惑星」なのだが、「2001」と「禁断の惑星」には、これといった名セリフが無いなぁ..(探せばそれなりに(マニアックな感興を呼ぶセリフは)あるのだが、「人口に膾炙している」というレベルでは。)ついでに言っておくと、「SF映画史上最高の名セリフは?」、という設問に対して、「Luke, I'm your father..」などと答える人とは、友達になれないとまでは言わないにしても、一定の距離は、置かせてもらいます。[;^.^]

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*2008年12月18日:年賀状について


 私が送信する年賀状は、極端に枚数が少ない。友人・知己が少ないのではなく [;^J^]、普段、連絡を取り合えている人には、原則として送らないからである。(例外も、ある。)要するに「生存証明」がわりなのである。

 という次第であるから、「年賀メール」もほとんど送らないので、悪しからずご了承ください。[_ _]

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*2008年12月19日:部署の忘年会


 浜松の街中(有楽街の中心)が会場というのは(バスで帰宅できるので)個人的には助かる。20時から22時まで。それなりに美味かったし、特に不満はない。

 ただ、ここ最近では珍しく、少々飲みすぎたせいか、(良く憶えていないが)まっすぐ帰宅しなかったようだ [;^.^]。少なくともバスには間に合わず、タクシーで帰宅したことは間違いない。[;_ _]

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*2008年12月20日:関西望年会 2008


 浜松9:36発のひかりで大阪へ向かう。西へ行くのは久しぶりである。昼飯は大阪駅構内の「おちゃらん屋」という店でつけ麺。(メニューで選びながら、「ラーメン、ツケメン(以下略)」と、無意識に呟いてしまったのは、哀しいことであった。[;_ _])阪神電車に乗ろうとして、盛大に迷う [;_ _]。大阪駅構内の案内図は、おのぼりさんにたいして優しくないと思うぞ。[;_ _]

 それはともかく、阪神西宮駅前のアミティという会場に、12:40着。ここに来るのは初めてだが、ほんとに駅の目の前にあるのだな。中6Fという中途半端なフロア [;^J^] の談話室で、13時から関西望年会。旧ニフティの旧FCLA系の人脈の、形式的には演奏オフなのだが、どちらかと言えば昼間っから酒とつまみとお菓子で不摂生する、まったりとした宴会だなぁ [;^J^]。集まったのは20人弱で、人数的にも手頃なサイズ。私は楽器的には手ぶらだったが、各自持参した楽器で、時々アンサンブル演奏をする。テルミンも持ち込まれたが、まだ購入直後とあって、これでメロディを弾くのはさすがに無理。しかしケロミンはしっかりとアンサンブルに加わっていた。まったりとしたおしゃべりから記憶にあるものを抜粋すると、「スローテンポの曲の低音を抜くと雅楽化する」「88鍵ピアニカというのはどうか」「ケロミンはアンサンブルの中でハルモニウムとして機能している」などなど。

 二次会は、すぐ近くの(地下にある)店で。少し早めに辞去して、西宮駅20:10発の電車に乗り、新大阪21:06発のひかり。浜松に着いたのは22:57。二次会でしっかり食ったはずなのに空腹がこらえきれず、べんがら横丁でつけ麺。(メニューで選びながら、「ラーメン、ツケメン(以下略)」と、無意識に呟いてしまったのは、哀しいことであった。[;_ _][;^.^])タクシーで23:40に帰宅。

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*2008年12月21日:「夜よりほかに聴くものもなし」


 クリーニング出しをしてから、イオンへ。午後は湯風景しおり。

 昨日から読み始めていた、現代教養文庫の「山田風太郎傑作選2 夜よりほかに聴くものもなし」を読了する。所収4作のうち、「黒衣の聖母」と「夜よりほかに聴くものもなし」が、驚くべき傑作。(いずれもタイトルだけは以前から知っていたのだが、これまで未読だったのである。)

 ●●●●トリック(一応、伏せておく)の「黒衣の聖母」も素晴らしいが、「夜よりほかに」には、まさに驚嘆した。長編かと思っていたら、実は連作短編集で、定年間際の老刑事が遭遇した、ひとつひとつは小型でシンプルな事件なのだが、それぞれが衝撃的などんでん返しを持つ。多くの場合、犯人の動機の謎(ホワイダニット)がポイントで、日本人的な心理や世相(や法律の不備・矛盾)に起因するものが多く、その意味では「社会派」にカテゴライズされるかも知れない。私は実は「社会派」というのが嫌いなのだが [;^J^]、そんな偏見を軽々と吹き飛ばしてしまう力を持つ。精神的に救われつつある死刑囚を(そんなことが許されるか!と)殺してしまう「精神安定剤」、日本人の無責任な集団的悪意に対する制裁を描く「無関係」など、傑作・佳作揃いである!

 枕元で崩れかかっている本の山の中から、ほんの気まぐれに抜き出した1冊が、この有様である。全く、冬眠に備えるリスが溜め込む木の実のごとく、自宅に溜め込んでしまった積読の山は、まさに宝の山ではないか。

 未知の傑作は、無数にあるのだ。死ぬまでかけて読んで読んで読みまくっても、読み尽くせないのだ。

 人生は、生きるに値する。

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*解説


MASK 倉田わたるのミクロコスモスへの扉
Last Updated: Dec 27 2008
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