2008年01月28日:太陽光線の犯罪 2008年01月29日:テールランプの幻想 2008年01月30日:内臓を食う 2008年01月31日:「シルバー・クロス」! 2008年02月01日:おろし金の憂鬱 2008年02月02日:椎名高志を読む 2008年02月03日:ぐったりと..目次へ戻る 先週へ 次週へ
陽の光..それは全ての生命の源であり、凍える者には温もりを、心寂しい者には癒しを与える。真夏の海に降り注ぐ力強い輝き。落ち葉を踏みしめながら林の中の道を行く旅人を包む木漏れ日。春の野原の薄明。冬の窓辺に白く差し込む暖かい光..
しかし、それは同時に、この世で最も邪悪で凶悪な破壊光線(毒電磁波)である こともまた、愛書家ならば誰もが知っている事実である。そう、本が変色するのである! 色褪せるのである!(..こんなことを書くから、「愛書家」こそ「邪悪」で「凶悪」な「陽光を忌み嫌う闇の種族である」などという偏見がはびこってしまうのだが [;^J^]、しかしこれは私個人の問題ではなく、愛書家一般について言えることなのだから、まったく仕方がない。[;_ _][;^.^])
この毒の光を避けるためには、室内において、陽光が直接当たる場所には書架を置かなければ良いのであるが、家具の配置にそんな贅沢を言っていられないことも多く、そういう場合はブックカバーなどでガードするわけだ。幸か不幸か私の住まいはとても狭く、必然的に窓はほとんど全て書棚で塞がれているので、この邪悪な毒電磁波からは守られているわけだが、それでももちろん、僅かな [;^.^] 隙間はあり、そこから陽光が差し込んでくる。そこは高さ1メートルほどの書架の上のスペースであり、そこには雑多なものが置かれている。もちろん、本は置いていないが、変色しても構わないパンフレット類(たとえば「ゆうパック」の料金表など)は置きっぱなしにしてあり、その変色具合を(嗜虐的に [;^.^])観察していたりもするのだが、そんなことはさておいて。
実はこのスペースに、今はもう使っていない、古いパソコンソフトのパッケージ(DVD型)が、数年間放置されていた。よくある話だが、風景の一部として視界に溶け込み、それがそこにあることに気がつかなくなっていた(見えなくなっていた)のであるが、先日、おや、こんなものを放置したままであったか、捨てなくては..と、そのパッケージに触ったとたん..文字どおり粉々に崩壊してしまった! ケース本体ではなく、ケースを覆っている透明なプラスチックのカバーが、「吸血鬼ドラキュラ」(1958)の有名なラストシーンで、ヘルシング(ピーター・カッシング)に胸に杭を打たれたドラキュラ伯爵(クリストファー・リー)のごとく、粉々になってしまったのである! 一気に完全崩壊したのではなく、最初に触れた時点で、その箇所を中心に数ミリ角に。それにさらに触ると0.1ミリ角に..
そしてこの粉末が、(運悪く窓を開けていたため)時ならぬ風に乗って、部屋中に散乱してしまったのであった! [;_ _][;_ _][;_ _] これが、大理石やリノリウムの、塵ひとつ無いどころかほとんど家具すら置かれていないような一面に磨き上げられた長方形の床ならば、たいした問題ではなかったのであるが、私の部屋にはカーペットが敷き詰められていて、しかもそれは書籍や雑誌やDVDの低い山で埋められてほとんど見えないありさまであり、さらに悪いことには、この日はまだフトンを上げていなかったのである。それら全ての上に、プラスチックの粉が撒き散らされてしまったのである。ガラスではないのだから、危険はない。危険はないが、そこかしこで美しく禍々しく、キラキラと、キラキラと..(くどい様だが、掃除機をかけられる様な状態ではないのである。)
これが、「太陽光線の犯罪」である。邪悪で凶悪な太陽光線による、破壊行為なのである。
読者諸氏よ。室内で長期間、陽の光を浴び続けている個所があれば、念のため、点検することをお薦めする。書籍や紙なら、それでも変色するだけのことであるが、プラスチック系の薄い材質のものは、既に崩壊している可能性がある。
目次へ戻る子どもは(特に男の子は)ヒカリモノが好きだ。そしてもちろん、私は、いい歳をした子どもなのである。(だからといって、部屋の中を電飾しているわけではないのだが。)
日常、もっとも頻繁に意識するヒカリモノは、実は、自動車のテールランプである。夜間走行時、赤信号で止まるたびに、前の車のテールランプに見入ってしまう。これは車種ごとに本当に個性的で、実に様々な形状(内部構造)のものがある。
それは私の脳内で、ただちに「宇宙船(あるいは未来都市)」に変貌する。「宇宙船のパーツとしてのランプ」にではなく「宇宙船自体(あるいは、その一部)」にである。たとえば、丸いランプの中に(放射状にではなく)上下方向にいくつかの階層が見える場合、それらの階層は宇宙船の中の各フロアとなり、それらのフロアの壁は床から天井までの全面が透明な窓であって、その「向こう側」に星々が見える。それぞれのフロアでは、人々が、あるいは歩き、あるいはソファに座り、あるフロアではパーティが開かれ、あるフロアでは恋人たちがひそやかに語りあっている。巨大な窓の外に輝くオリオン座の大星雲を見つめながら..違う車の後につくたびにテールランプは変わり、そのたびに、別の宇宙船の中で、別の物語が、遥かな未来の遥けき彼方で繰り広げられていく。それを私は、赤信号で止まるたびに、そっと、この地上から眺めやる..
..意識が飛ぶことがあるので、良い子のドライバーはマネしないように。[;^.^]
目次へ戻る今夜の愛エプは、スタッフの 邪悪な想念 が手に取るようにわかる、好企画である。なにしろ、テーマが「穴子天丼」と「あんこう鍋」。これらは(特に後者は)番組の歴史に残る大惨事 [^.^] を引き起こしたメニューであり、それをダブルで。これはもう完全に狙っているとしか言いようが無く、まっこと、視聴者は(視聴率は)神様であり、試食者(ゲスト)に人権は無いのである。[_ _][;^.^]
8人が腕を奮ったのであるが、結果として、「激ウマ級」×2、「普通にウマい級」×1、「普通にマズい級」×3、「嘔吐級」×2、と、理想的な配分となった。(やはりバラエティ番組だから作り込まれているのだろうか。[;^J^])
それにしても、魚でも獣でも同じことだが、内臓をコンテンツごと煮込むというのは、想像力が欠如しているとしか思えない。「内臓」のコンテンツとは何かと冷静に考えてみれば、消化中(または消化前)の食材か、排泄前の廃棄物、つまり平たく言えば、ゲロ か ンコ ではないか。(← すみません..[;_ _][;^.^])洗うとか、捨てるとか、あるいは薬味や熱湯で強引に臭いを消すとか、どうにかしなくちゃダメだとは思わないのだろうか。
それはそれとして、きょうびは、秋刀魚の塩焼きのワタを食べられない大人が珍しくないのであるが、私はこれが大好物である。とはいえもちろん、下手な居酒屋でたまに出されることがある生焼け(というか半生(なま))のワタは食べたくないし、「消し炭」だって願い下げだが。[;_ _][;^J^]
目次へ戻る藤子不二雄の作品が、まだ読み足りていない。Fの方はそう大きな抜けはないが、幻想漫画の文脈ではむしろAの方が重要であって、無論、主要作は既読であるものの、まだ手薄感がぬぐいきれていない。
というわけで、先日アマゾンで購入したばかりの「シルバー・クロス」(全6巻)を、一気読みした。この、Aの初期の代表作を後回しにしていたのは、実はこれは既読なのではないかと疑っていたからである。昭和34年から38年にかけて「少年」に連載されていた(33年生まれの私が小学校に入る前の)作品で、この時期には「少年」は購読していなかったはずであり、単行本もおそらく購入しておらず、その意味では未読の可能性が高いのだが、後述するある理由から、少なくとも一部は読んでいるのではないかと思われたのだ。仮にそうであるとしても、内容を確認するための「再読」は必要なのだが、「確実に未読」の作品よりは後回しにしてしまっていたのは、無理もないことではあったのだが..
驚くべき傑作である! 内容はほとんど覚えていなかった(忘れていたのか、やはり未読であったのかは不明である)のだが、とにかく、絵が凄い! 特に前半の3巻を占める雄編「ビッグ・5(ファイブ)篇」は、敵怪人の造形といい、黒と白を強烈に対比させた、異様にスタイリッシュな画面といい、米沢嘉博が(設定としては、現代あるいは近未来の秘密警察アクション物であるこの作品を)「中世的」「魔術的」と形容したのも、むべなるかな。
そして、第4巻(私が購入したのは、「藤子不二雄Aランド」(中央公論社)をブッキングが復刊した版である)の「イーグル・キング篇」の表紙(第6頁)を見て..ついに、見つけた..やはり、この作品だったのか..ほとんど40年ぶりに再会できた..この「絵」に..
それは、私のもっとも古い記憶のひとつである。恐らく漫画雑誌本体ではなく、その「別冊付録」のような(多分、B6かA5で30頁以下の)小冊子だったのではないかと思うのだが、「正義のヒーローと悪役」が対峙して見得を切っている絵が多数、1ページに1枚(か見開きに1枚)ずつ掲載されていた。もしかすると「怪人20面相対明智小五郎」とか「黄金バット対ナゾー」とかいう絵も掲載されていたのかも知れないが、まったく憶えていない。唯一憶えているのは、その冊子の「最後のページ」に掲載されていた、1枚の「異様な絵」だけであった。
どう考えても、「正義のヒーローと悪役」であるはずがなかった。テラスの上(のような場所)にいる人物と、下にいる人物が、にらみ合っている。にらみ合っているといっても、下にいる人物の表情はわからない。巨大な複眼のある昆虫状の頭部を持っているからである。上から見下ろしている人物は、顔についてははっきりとは憶えていないが、左右に大きく翼だかマントだかを広げていた。下から見上げている昆虫の頭部を持つ人物は、明らかに戦いのシーンであるにも関わらず燕尾服姿であり、それがまた悪夢のような違和感を醸し出していた。状況(というか人物配置の定石)からいえば、上から見下ろしている人物が「悪人」で、下から見上げている人物が「ヒーロー」なのだが、どうみてもこの昆虫人間はヒーローには見えない。頭部の異様さよりも、その服装が。(月光仮面だってまぼろし探偵だって、普段はパリッとした小奇麗な身なりをしているとしても、いざ敵と戦う段になれば、戦闘服に着替えるではないか。)当時はもちろんそんな言葉は知らなかったが、今の私ならば「トリックスターの衣装である」と表現するであろう。いったい、このシーンは、なんなのだ? 両方とも悪人なのか? だとすれば、いったいヒーローはどこへ行ったのだ?
もちろん、この小冊子は(おそらくは幼い私自身の手によって破壊されて)遥かな昔に消滅してしまっている。その後の数十年間、特に探し続けたわけではなく、ときおり「あの素敵な絵は、なんだったんだろう..」、と想い出すに留めていたのは、もしも本当に「雑誌の付録のような小冊子」であったとすれば、探しだすことが絶望的に困難だからである。雑誌本体であれば、図書館で絨毯爆撃をすれば探せないことはないが、漫画雑誌の付録など、図書館にはほとんど納められていない。ターゲットが(ピンポイントで)明確であれば、古書市場なりオークションなりで探し出して(大枚はたいて)買うこともできるが、「疑わしい付録を片端から買い集めてみる」ことなど、到底不可能であるのだから..
「もしかすると、「シルバー・クロス」だったのではないか?」、と疑い始めたのは、比較的近年のことである。最初に述べた様に連載時期が合わず、読んでいない可能性が高いのだが、調べたところ、「シルバー・クロス」の世界においては、善玉も悪玉も「仮面」を装着しているという。その世界観は、「あの絵」に近いような気がした。もしかすると、連載は数年前に終わっていたとしても、「往年のヒーロー対悪役の名場面集!」とかの付録が企画されて、それに掲載されたのかも知れないではないか..
..やはり、「シルバー・クロス」だったのだ! この絵だ! この絵だ! こういう場合、普通は記憶の美化作用に現実が負けて幻滅するものであるが、今回に限り、現実が負けていない! 「イーグル・キング篇」の表紙である「イーグル・キング対蜂仮面」(やはりどちらも悪人なのであった)のシーンは、こんにちの目で見ても、本当に素晴らしい「一枚絵」である!
しかしこの絵は、雑誌の連載時の表紙ではないような気がする。(それこそ、雑誌本体であれば図書館で確認できることであるが、)のちに(どれかの版の)単行本に収録されたときに、描き下ろされたもののような気がする。それがあまりにも素晴らしいので、あの(今となってはもはや「謎」の)小冊子に収録されたのではないだろうか。仮にそうだとすれば、雑誌連載時から(あるいは数年という)時間差があったとしても、不思議ではない。
それにしても、この「魔術的傑作」! 私の廃墟城に、また、宝物が増えてしまった。だから、オタクは止められない! こういう幸せにめぐり合い続けられるのだから..
目次へ戻るシチューを作るときなどに固形スープを溶かすのだが、投入する前にあらかじめほぐしておく方が溶けやすい。このとき、柔らかければ鍋の上で親指の爪や腹でほぐすことができるのだが、歯が立たない(爪が立たない)ほど固い場合がしばしばあり、困っていたのだった。包丁で切れないことはないのだが、せいぜい数個に分割できるだけであり、この程度では溶けやすさは大して変わらず、手間暇の無駄である。
以前、大根下ろしを使ってみたことがあり、これを思い付いた時点では名案だと思ったのであるが、あいにくプラスチック製の大根下ろしだったため、つるっつるになってしまい、プラスチックのパウダーというか「大根下ろしの固形スープ下ろし」入りのシチューを食べることになってしまった。[;^.^]
その後はたまたま、購入した固形スープが、いずれも指でほぐせる固さのものばかりだったので問題なかったのだが、先日購入した固形スープが石の様に固く、もうどうしようも無いので、金属製のおろし金を使ってみた。
これはさすがに、見事にすり下ろすことができた。金属側が負けて金属の粉がシチューに入ることもなかった [;^J^] ..が、おろし金の刃の下に、スープの粉が目一杯目詰まりしてしまい、これを除去するのにエラい手間がかかってしまったのであった [;_ _]..
目次へ戻る例によって5時前に起き、5:30過ぎに車で出て、5:45から10:40まで「ゆう遊空間 宮竹店」。「犬夜叉」の(最新刊までの)残り16冊を読み切る予定だったのだが、いったんペンディングして、椎名高志の未読分を片付けにかかる。(「GS美神 極楽大作戦!!」と「(有)椎名百貨店」しか読んでいなかったので。)
「MISTERジパング」全8巻と、「絶対可憐チルドレン」の第2巻まで。う〜む、5時間で10冊しか読めなかったか。1200円/5時間なので、1冊あたり120円。ちょっとコストがかかり過ぎだ。昔、「GS美神」は、「うる星やつら」と大体同じペースで読めたように思うし、「犬夜叉」は1時間に4冊読めることから、もっと読めると思っていたんだがなぁ。
なんにせよ、120円/冊は、飲めない。ここでしか読めない作品については仕方がないが、現在連載中の「絶対可憐チルドレン」については他の選択肢を取ろう。
いったん帰宅してから、クリーニング出し。昼食は、結局、CoCo壱。(いつものチキン煮込みカレーではなく、ササミカツカレー。)「本の王国」まで車を走らせ、「絶対可憐チルドレン」の第3巻〜第11巻までを借りる。7泊8日なら90円/冊だが、ここはコストダウンにこだわり、当日返却(70円/冊)とする。
帰宅し、他の要件をいろいろ片付けてから(食事もせずに)9冊読み上げる。「MISTERジパング」(明らかに打ち切られ [-人-])はいまいち感がぬぐいきれなかったが、「絶対可憐チルドレン」は、かなり良い。今後の展開が楽しみだ。(..まぁ、大体の流れは読めているのですが。[;^J^])
22時近くになってから返却に行く。帰宅したのは22:30。いまからまともな食事を作るわけにもいかないので、帰途、サークルKで購入してきたシーフードヌードルに熱湯を注ぐ。実はカップ麺の類を食べるのは数年ぶり(どころか下手すると10年ぶりぐらい?)であり、何を買えばいいのやらさっぱり判らなかったのだが、以前、何かのバラエティ番組で、フランス料理のシェフが選ぶカップ麺のベストテンだかなんだかのかなり上位に「シーフードヌードル」が入っていたような(おぼろげな)記憶があったので、選んでみたという次第。165円は決して廉くはないと思うが、まぁ、たまに食べるぶんには、悪くない。
目次へ戻る二日連続で早朝出勤する気力はない。10:00頃に起動して、ヤフオクで落札された物件を発送するために浜松西郵便局へ。(西郵便局の手前(東側)のオートバックスが、いつの間にか空き家になっていた。[-人-])年賀はがきの当選番号が掲示されているのを見て、まだチェックしていなかったことを思い出し、帰宅してから確認したところ、ものの見事に全部はずれ [;^J^]。当選品を受け取りにいくなどの手間が省けて、非常にラッキーである。d[^.^][;^.^]凸
書かなきゃならん原稿がいろいろあるのだが、なんだかさっぱり元気が出ず、こういうときはもうどうしようもないので、今日は休養日と決めて(← 本来、休日ですし [;^.^])、バラエティ番組の録画などを眺めたりしながら、終日、無駄にすごす。
目次へ戻る 先週へ 次週へLast Updated: Feb 6 2008
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