*2006年07月17日:廃墟写真集
*2006年07月18日:靴と石と
*2006年07月19日:強引な落札
*2006年07月20日:タイプミス
*2006年07月21日:「読むべき本が払底した」
*2006年07月22日:超宇宙探偵
*2006年07月23日:夏オフ目前/落札物件
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*2006年07月17日:廃墟写真集


 今日は燃えるゴミの日である。台所のゴミ箱の蓋から重し(「現代用語の基礎知識 2004年版」)を取り除き、中のポリ袋の口を手早く結わえる。中で何かが動いている気配はない。ゴキブリの4日目の朝の復活はなかったのである。(ゴキブリにすら不可能な復活が、果たしてイエスに(以下、さすがに略 [;^.^]))そそくさとゴミ捨て場に運び、廃棄する。事件は終わった..[;_ _][;^J^]

 閑話休題。

 私は「廃墟」が好きだが、「廃墟マニア」というほどではない。また、廃墟の現物を探訪するほどの根性はなく(外から眺める分にはいいが中に潜入することなど思いもよらず)もっぱら写真集だけで楽しんでいる「書斎派」であるということも、何度か書いている。

 さてその「廃墟写真集」だが、実は高々20冊といったところだろうか。そしてこれらのうち多くは、有楽街にヴィレッジ・ヴァンガードがあった頃に、そこで買ったものであることを思い出した。つまり、かなり以前である。その当時は、有楽街によく飲みに行った。そのついでに(飲む前に)ヴィレッジ・ヴァンガードでこの手の(サブカル系の)書籍を仕入れては、飲み食いしながら読んでいることが多かった。今は有楽街にも、とんとご無沙汰である。月に一度くらいしかいかないのではあるまいか。それも、トーホーシネマで映画を観たあと、こだわりやまでパンフレットを読みながら軽く飲むくらいである。どうしてこんなに(夜の)有楽街から足が遠のいたのかというと..テレビに時間を奪われているからなのであった [;^J^]。外で飲んでいる暇なぞ無いのである。(さて、どちらが健全な状況でしょうか。制限時間3秒。)

 閑話休題。

 最近は、書店で廃墟写真集の新作を見つけても、さっぱり心惹かれない。これは一体、どうしたことか。廃墟趣味を失ったのか。いやいや、そうでもなさそうだ。なぜなら先日、古書店で昔の廃墟写真集を見つけた時は、興趣を覚えて、思わず買いそうになってしまったからだ。(その時はたまたま買わなかったが。)

 ネタ切れなのかも知れない。世界はともかく日本の“美しい”廃墟は、既に写真に撮られ尽くしてしまったのかも知れない。そのため、「新作の」写真集には、二流・三流の廃墟しか掲載されていないのかも知れない。実際、それらは技術的にはなんの問題もない写真なのだが、素材に魅力が無いのである。わざわざ持ち帰って自宅の書棚の一角に備え付けるほどの値打ちを見いだしがたいのである。

 あとひとつ、微妙に気になるのは..新作の廃墟写真集は、いずれも画面が明るすぎるというか鮮やかすぎる気がする。そのため、「時間の澱」を感じ取りにくくなっているのではあるまいか。「写真」としては素晴らしいが、「廃墟」の香りがしないのである。

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*2006年07月18日:靴と石と


 何十年も前から不思議に思っていることがある。

 どうして、靴に石が入るのだろう?

 私はとりわけ、靴の中に入った石が気になるたちで、街中でひとめを憚りつつ、靴を脱いで中の石を取り出すはめに陥ることがしばしばなのであるが..それらの石は、「忽然として」靴の中に出現するように思われるのである。

 石の侵入経路は、ふたつしかあり得ない。下か上かである。「下」というのは、靴に穴があいていて、そこから石が入り込むケースである。実際、昔はこういうことがしばしばあったのだが..そういう「穴」が開いている靴の場合、「石」より遙かに容易に「水」が侵入するのであり、雨の日などとてもつらい思いをするので、ここ10年くらいは、靴に穴が開いていないことに気を配っている。だから、石が下から侵入するという可能性は、ない。

 じゃあ、「上」か。足元で跳ね上がった小石が、上から転がり入って来るのか。ズボンの裾で覆われていることを考えると、随分無理があるような気がするが、カカト付近に突然出現する石は、この仮説で説明できる。しかし、つま先付近に出現する場合もあるのである。

 もうひとつの「侵入経路」として、「中」というのがある。これは「侵入」というより「出現」だが..靴の内装が破れて、小さな「塊」になるケースである。「石」の素材が「布状物質」である場合がしばしばあり、その正体はこれだろう。しかし、それらが「石化」するとは思えない。「中」から「石」が出現する可能性はないのだ。

 ..となると..最後に残された可能性は、「超空間チューブ」か..しかし一体、なんのために..(ボスコーンの考えることはわからん。[;^.^])

 録画消化シリーズ。「マレフィク 呪われた監獄」。期待はずれ。閉塞感が足りない。

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*2006年07月19日:強引な落札


 水曜日だが、シフト休日。朝っぱらから強い雨の中をコンビニへTV雑誌など買いに行く。

 録画消化シリーズ。「宇宙大怪獣ドゴラ」。これは未見であった。ちょっと異色の「不定形の怪獣」である。(不定形といっても、まぁおおむねイカですが。[;^J^])後半の舞台は、北九州工業地帯である。1964年公開ということは、当時私は、この街にいた。6歳である。さっぱり憶えていないのにも関わらずどこか懐かしさを覚えるのは、そのせいか。この映画が当時の町並みをどの程度忠実に再現しているのかはわからないが..この録画は、大切に保管しておこう。

 「ミステリーゾーン」と「生物彗星WoO」も片付ける。前者は8話、後者は3話、たまっていた。いずれも最終回目前である。AXNで放映されている「ミステリーゾーン」は「全94話」なのだが、資料によると「ミステリーゾーン」は「全156話」である。現在、AXNで放映されているのは「第2シーズン」分だったと思う。他のシーズン(特に第1シーズン)も、いつかそのうち放映されるといいなぁ。(第2シーズンは全部DVD−RAMに録画しているので、今さら仮にDVD−BOXを見つけたとしても、いまいち買う気になれない [;^J^]。とてつもなく高いだろうし。)

 まんだらけの大オークションに出品されていたアジマ物件。1件は落札失敗。(終了時刻を勘違いしていた。)まぁこちらは「落札できなくても可」の物件だったので、気を取り直して..もう1件は、強引に競り落とした。ここに書くことが憚られるような、公序良俗に反する金額で、「暴力的に」競り落とした [;^J^]。「悪いマニア」の見本のような奴である。[;_ _][;^.^]

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*2006年07月20日:タイプミス


 私は自宅では「カナ入力」派であるが、会社では「ローマ字入力」である。理由を訊かれても困る [;^J^]。私もわからない [;^J^]。まぁ、「仕事モード」と「プライベートモード」を(無意識にでも)指先で使い分けられているのであって、これはこれで悪くないと思っている。

 ただ、タイプミスをした場合、ローマ字入力の方が「壊滅的」な結果になることが多く、「仕事モード」としてはいかがなものかと思わないでもない。(← こういう表現をすると、ATOK12は「≪否定の連続≫」と注意を促しやがるのだが、もちろん無視である。[;^.^]凸)

 たとえば、今日は「お問い合わせの内容」が「お問い合わせのあによう」になってしまった。(わかる人だけウケて。[;^.^])

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*2006年07月21日:「読むべき本が払底した」


 随分昔にどこかで目にした平井和正の言葉。「読むべき本が払底したので、最近は仕方なく、山本周五郎を読み返している」。

 なんと傲慢な(無神経な)物言いである事よ、と、当時は呆れたものである。日本に限っても、毎年毎年数万冊の書籍が刊行されるのである。その中に自分が読むべき(自分が読むに値する)本がない、と、どうして言いきれるのか。超人的なリサーチ能力を身につけているとでもいうのか。信頼できる書評家を何人も知っていて、彼らによるブック・レビューを頼りにしているとしても、彼らの目配りが行き届く範囲は、全出版物のうち、高々数パーセントであろうに。読みもせず調べもせずに「誰それの本は読むに値しない」「これこれのジャンルは読むに値しない」と決めつけでもしなければ、「読むべき本が払底した」などとは言えないはずだ。それでも作家かよ..

 ..と、怒っていたのですけどね。最近はとんと私も人間がまるくなりましてね [;^J^]。いろいろ制約条件をつければ、平井和正のこの言葉も、成立することに気がついたという次第である。

 たとえば、SFのサブジャンルであり、ごくごく短い期間だけもてはやされた「サイバーパンク」。(あなた、憶えてる?)もしもあなたがサイバーパンクだけを読むサイバーパンクファンならば..もはや「サイバーパンク」と銘打たれた小説が出版されない以上、「読むべき本が払底した」と言えるのである。

 たとえばあなたが、とある物故した作家のファンであり、彼の著作にしか興味がなく、彼の著作は残らず読み尽くしてしまったというのならば..「読むべき本が払底した」と言えるのである。

 たとえばあなたが鶴田謙二のマニアであり、鶴田謙二の著作にしか興味が無いという不幸な業(カルマ)を背負って生きているのであれぱ..これまでの(そしてこれからの)人生のほとんどの期間を通じて、「読むべき本が払底した」と言えるのである。

 問題:最後の例における「鶴田謙二」は、他の漫画家や作家と可換である。20秒以内に10人挙げよ。

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*2006年07月22日:超宇宙探偵


 私に筆力がありさえすれば、今朝観た夢の凄みを伝えられるのに..

 とある少年探偵(心理探偵)が、宇宙を組み換えて、それも単に星の配置を変えるのではなく、銀河団/超銀河団のレベルで宇宙の構造を改変し、さらに、物理定数や物理法則自体も書き換えて、それによって、事件を解決するのである..

 どうやら、「夢幻紳士(アダルト版)」(高橋葉介)と「黒死館殺人事件」(小栗虫太郎)と「フェッセンデンの宇宙」(ハミルトン)と「スターメイカー」(ステープルドン)と「こういう宇宙」(小松左京)あたりが混ぜこぜになったらしい [;^J^]。それにイタロ・カルヴィーノを和えて、スタニスワフ・レムをまぶした感じ? [;^.^] 巨大な帽子を被った黒衣の少年探偵が、ああでもないこうでもないと、宇宙の姿をカットアンドトライで改造している様子を、宇宙の「外側」から「俯瞰」(どうやって? [;^J^])しているシーンのビジュアル?ショックは、相当のものだったのだが..筆力が..

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*2006年07月23日:夏オフ目前/落札物件


 鍵盤の必要台数の確認とか、必要になる音色の確認とか。まぁ、なんとかなるんじゃないかと思っているが、気になるのが「Vドラム」によるパーカッションの補佐である。どんな音が必要になるのか、今ひとつ読めていない。それはVドラム自身で賄える音なのか、もしかするとVドラムをトリガーとして、Fantom−Sで鳴らさなければならない音なのか。それらはどういう順番で必要になるのか。

 まぁ、今年は例年よりもプログラムがゆるめに組まれているので、曲間にセッティングを変える際にも、例年ほど焦らなくてもいいのだろうとは思うが。

 ハープのグリッサンドのことを忘れていた! こればっかりは、事前に仕込んでおかなくてはならない。どの曲で、どんなコード(どんな音の組み合わせ)のグリッサンドが必要になるのか、質問メールを飛ばす。掲示板にも質問の書き込みをする。

 4日前に落札したアジマ物件が届く。わはは、わかっていたこととはいえ、これはどう考えても、あの落札金額には値しない。「常識」で考えればね [;^J^]。そもそもこれに掲載されている作品が、吾妻ひでおの真筆であるという確かな証拠もないのだし。

 しかし、まさにこれこそが、われわれオタクの「仕事」なのである。紙屑として捨てられても無理はないような作品を保護することが。私は、これを死蔵するつもりはない。なんらかの形で世に出す値打ちがある作品かというと、極めて疑問だが [;^J^]、少なくとも後世の研究者のためにデータは残す。優れた作品は、放っておいても誰かが保護して伝えてくれる。この類の落ち穂拾いこそが、私のポジションであると心得ている。

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*解説


MASK 倉田わたるのミクロコスモスへの扉
Last Updated: Jul 27 2006
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