2001年12月10日:愛は地球を救う 2001年12月11日:業病について 2001年12月12日:冬来りなば 2001年12月13日:師走とか 2001年12月14日:明るい忘年会 2001年12月15日:「まんだらけZENBU 13」 2001年12月16日:「ゴジラ・モスラ・キングギドラ 大怪獣総攻撃」目次へ戻る 先週へ 次週へ
午前半休..静養しているところに、「エリアーデ著作集」全13巻が届く..だからいつ読むつもりなんだよ、いつっ! [;^.^]
刑事もの(TVドラマやマンガなど)で、昔から非常に気になっている、とある定型(パターン)がある。それは終盤(TV番組ならラスト2分、マンガなら最終頁かその1頁前)の会話である。
女を殺した(うなだれた)男の手に手錠。刑事もうつむいてタバコを吸っているが..さりげなく..「..で、あんた。あの女を愛していたのかい?」「..はい..」「..そうか..それならいいんだ..」..
なぜっ!!
夜の外出時に、この冬、初ジャンパー。さすがに冬か。2001年も、あと3週間。
Badtrans.B、本日は14本。
目次へ戻る出社はしたものの、急速に体調悪化。やむを得ず午前10時過ぎに退社して、M病院へ。(数年前にもお世話になっているのだが、この種の病気に関しては名門なのである。)しかるべき処置をした結果、本日は絶対禁酒。(大丈夫。アル中じゃないから、1日や2日飲めなくても..多分..)
仕事が立て込んできた。けっして強がりではないのだが、“忙しい”というのは、職業人として「いい感じ」である。
Badtrans.B、本日は10本。
目次へ戻る一昨日が、夜の初ジャンパーだったが、今日が、朝の出社時の初ジャンパー。ついに本格的に冬である。
をを、出社直後に、一瞬、リブ100の画面が縦に流れる! すぐに持ち直したが..[;^.^] もしかして断末魔とか? [;^.^]
Badtrans.B、本日は3本。
目次へ戻るマジで仕事が立て込んできた。けっして強がりではないのだが、“忙しい”というのは、職業人として「いい感じ」である。
Badtrans.B、本日は12本。
目次へ戻る「週刊アンポ」の揃い、届く。「漫画王 1954/10月号」、届く。いずれもヤフオクで落札した、手塚治虫関連資料である。これらに限らず今月に入ってから、ほぼ連日なにやかやと発注しているし、ほぼ連日なにやかやと届いているし、ほぼ連日なにやかやと送金(支払い)しているのだが、あまりに煩雑なので、いちいち書き記していない。例年12月は、こんなもんである。
部署の忘年会。ちょっと残業してから(車通勤の)帰路に寄ると丁度いいロケーションなのだが、それでは酒が飲めないか、飲むのならば代行運転を呼ばなければならない(つまり金がかかる)。先週末に調べたところ、速攻で帰宅してからバスで駆けつければ間に合う場所だと判っていたので、そのようにする。つまり(余計な出費無しに)思う存分飲むためである。
焼き肉である。思う存分飲む。ひとのビールに「からし味噌」や醤油を入れたような気もするが、私ひとりがやっていたわけではない(はずである、多分)。
まぁこれで、ビールのトマトケチャップわりをドライにしてマヨネーズを入れてショーユも少し混ぜたりすると、「ネムタくん」(吾妻ひでお)の三蔵だったりするのだが..そこまでの暴行はしていない(はずである、多分)。
T君とS君に自宅まで送ってもらう。ちゃんと自分で自宅までナビゲート出来たのだから、立派なものである。
Badtrans.B、本日は6本。
目次へ戻る明るい飲み方をすると二日酔いとも無縁である。秘訣は、ひとのビールに混ぜ物をすることかな。
ハニーコーエイまで車を飛ばして、発注していたストッパーボックスを20ピース、クローゼット用の衣裳ボックス4ピースを購入する。(2万円弱。)いずれも収納用品だが、要するに増え続ける書籍を狭い自宅に押し込むためのツールである。(衣裳ケースが必要なのは、押し入れの中に散乱している衣裳を一個所に集中して、開いた場所に本を詰め込むためなのであった。)
帰りに寄った書店で、「まんだらけZENBU 13」を購入。今号(というか今回)は、抽選ではなくオークションである。それはいいのだが..目玉商品は、ガラモンのソフビの500万円。くだらんなぁ..
見た目に美しいことは認めるし、現物を見れば(恐らく)さらに美しいのであろうことも想像に難くないが..どう考えても、玩具に500万円というのはおかしい。たとえそれが、いかなる稀少品であろうとも。こういう“異常”な値付けは、この業界(オタクマーケット)の“権威付け”になるどころか、“暗黒性”(といって悪ければ“不気味性”)を、一般人に印象づけるだけであろう。一般常識から乖離しすぎている。
毎号楽しみにしている、手塚プロの森さんのコラム。今号では(毎号そうなのだが)データ確認・リスト作りの難しさを述べて、巷間に誤り伝えられているデータの実例を挙げたりしているのだが..今さらながら気がついたのだが、この人、もしかして私の「“手塚治虫漫画全集”解説総目録」のリストを意識してるのかな? 「誤りの例」は、私のリストから採られているような気がする。考えすぎかしら? [;^J^] なんにせよ大いに参考になるので、「要調査案件」としてリストアップしておく。いくらかでも時間が取れるようになったら(多分、来年の2月以降になるだろうが)、彼の記事の裏付け調査をしなくては。例え手塚プロの人の発言であろうとも、鵜呑みにしてはならないのだ。これは意地悪でもなんでもなく、彼自身、今号のコラムで述べているように、現物にあたるまでは何ごとも断言できないのである(し、その“現物”すら必ずしも信用出来ない例も、いくつか挙げられているのである)。
Badtrans.B、本日は11本。
目次へ戻るとにかく評価が高いので、「ゴジラ・モスラ・キングギドラ 大怪獣総攻撃」を観に行く。平成ゴジラは、1984年版のあまりの酷さに呆れ返って以来、全てシカトしていたのだが、今回は平成ガメラ三部作のスタッフが参加している(というか作っている)ので、おお外しは無いはずだからである。
併映は、「ハムハムランド大冒険」。私は不覚にも全く知らなかったのだが、「ハム太郎」とか言う大ヒット漫画(「小学*年生」などに連載中)の映画化らしい。別にこれは目当てではなかったのだが、同じ料金で観られるので、貧乏性でもあるし [;^J^] せっかくだから、まずこれを観ることにした。
さすがにこれは、私は想定対象年齢層から外れていたのであるが [;^J^]..(なにしろ、映画館の席の背の上に、ほとんど頭が出ていない..つまり(父兄を除いて)座高の低い客ばかり..[;^J^])シンプルで分かり易い、なかなか素敵な映画だと思いますよ。途中何度か(そしてエンディングでも)挿入される各種「テーマ音楽」が、どうやらテレビ等でおなじみの歌らしく、そのシーンになると場内の子どもたちが(体でリズムに乗りながら)合唱するのがなかなか楽しく、微笑ましい。たまにはこういう雰囲気もいいよね。
さて、「ゴジラ・モスラ・キングギドラ 大怪獣総攻撃」であるが..
素晴らしいっ!!
やはり怪獣(怪獣映画)は、日本産に限る! USの大トカゲ映画なんぞとは、比較にもならんわ!
なによりも、「最も美しい怪獣」である「キングギドラ」に、素晴らしい“絵”が与えられているのが良い! 他にいかなる欠点があろうとも、ただこの一点のために、私はこの映画に最大限の称賛を与えよう。(というか、これといった“大きな”欠点が無いのが、この映画の特徴でもある。)
「自衛隊」が存在せず「防衛軍」が存在する世界である。昭和29年のゴジラとUS・Godzillaだけが過去に存在する世界である。「ニューヨークに現れたのは“ゴジラ”ではなかったという説がある」というようなセリフが、序盤にさらりと差し挟まれているのが、心憎い。
肝心の「キングギドラ」であるが、この映画では「千年竜王」という名の最強の聖獣であるが、それだけに成長しきるのに1万年(だっけ?)かかり、現在の「ギドラ」は、まだ成長しきっていない、という設定。そのため、初登場シーンのインパクトもそれほどではなく、ゴジラに対してももっぱら噛みつき攻撃だけで、観ていてヤキモキするのであるが..
バラゴンは既に倒され、最後の決戦の地となった横浜で、モスラもギドラもゴジラの熱線と叩きつけ攻撃で倒されたあと、駆逐艦「あいづ」に向かって、背鰭と口中を蒼白く光らせながら、ゴジラがゆっくりと迫ってくる..その背後から(半死半生の)モスラが、半ば燃え上がりながら、ゆっくりと飛来するが..ゴジラが「あいづ」に向かって熱線を吐くかと思いきや、振り向きざまモスラに熱線を叩きつけ、モスラは粉々に吹き飛んでしまう!..が、その破片(輝く鱗粉)が倒れているギドラに降り注ぐと..モスラの命を受け継いだが如くギドラが立ち上がり、黄金の閃光と雷鳴の中、“巨大な”翼を広げて、“キングギドラ”として“覚醒”する! この瞬間、私は思わず「オオオオオーッ!」、と、叫んでしまった! オレはこれが観たかったんだっ!!
そして、背鰭を蒼白く光らせる「地上のゴジラ」と、黄金色に光り輝く粒子で球形に取り巻かれた「空中のキングギドラ」が対峙するシーン! 彼らの「光学戦」の美しさ!
これが「怪獣映画」だ! これこそ「怪獣映画」だ!
伝奇的な掘り下げは物足りない。「ゴジラに憑依しているのは太平洋戦争の犠牲者たちの霊である」という設定は、実に美味しいし、きちんと描けば、スケール雄大なホラーになりうるのだが..そこまでは至らなかった。仕方がない。「それ」を求める客層の(推定される)パーセンテージを考えれば、やむを得まい。
ギャグが上品で控えめなのも、好感ポイント。
個人的に一番受けたのは、「(区別するために)怪獣に名前をつけましょう!」と進言する小早川中佐に、三雲陸将が「おまえ、なんか嬉しそうだね」、と応えるシーン。
また、ギャグというよりは実に自然なシーンとして、箱根の山中にて、バラゴンが遙か彼方にあらわれた時、「こわーいっ! でも可愛いーっ!」、と、遠景のバラゴンを背景に記念写真を撮る男女。非常にリアルな反応であり、感心した。確かにこれだけ距離が離れると、全長30メートルの「大怪獣」とはいえ、実にちんまりと風景の中に収まってしまうので、「こわーいっ! でも可愛いーっ!」、というリアクションは、自然なのである。
無論、彼ら男女は、反対側からいきなり現れたゴジラによって(恐らく)一瞬にして皆殺しにされた。かくのごとく、この映画においては、怪獣(及び聖獣)が、完全に人間を無視している(思いやらない)点が一貫している。(ガメラ3ですら、これを貫き通すことは出来ていなかったのである。)その理論的根拠(「守り神」であるはずの聖獣が人間を平然と巻き添えにしながらゴジラと戦うのは、聖獣が守るのは自然環境としての「くに」なのであって「国家」でも「人間」でも無いからである)が、きちんと説明されているのも良い。
ファンサービスとしては、モスラが初めて飛来するシーンにおける、“小美人姉妹”としての前田愛と前田亜希。怪獣映画ファンなら誰もがわかる、軽いくすぐり(モスラと平成ガメラと両方かけている)であるところが良い。つまり、全編を通じて、ディープ過ぎない。
エンディングは、もちろん伊福部ミュージックである。
「あまりにチープな(しかも時流に乗った)ナショナリズムである」、という批判もあるようだ。その論旨は理解できるが..
「自衛隊」ではなく「防衛軍」というのは、フィクションとしては正解だと思うのだ。平成ガメラ三部作では「自衛隊」だったと思うが、少なくとも今の時点においては、「自衛隊」を出して「在日米軍」は出さない、というわけにはいくまい。そして、「自衛隊」と「在日米軍」の両方を出すと、「怪獣対人間」に加えて、「人間対人間」のドラマが発生してしまうのである。それも、ちんけなドラマじゃないよ。ましてや、ゴジラには「太平洋戦争の犠牲者たちの霊が憑依している」という設定である。これに「自衛隊」と「在日米軍」を掛け合わせた日には、落としどころの見当もつかない。5時間もかければなんとかなるかも知れないが..
平成ガメラ三部作とどちらが上か、などという比較をする必要はあるまい。これは、現代日本が誇りうる「怪獣映画」の傑作である! 必ず、観なさい。これは、私からの命令である。
Badtrans.B、本日は5本。やや下火になっきてたとはいえ、まだまだ当分続くだろうし、日々のカウントも彼ら全員への警告メール返しも続けるが、日記に書くのは飽きてきたので(急激な状況の変化が無い限り)本日限りとする。
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