*2001年02月26日:FDD、再修理
*2001年02月27日:Nさん資料、整理続行
*2001年02月28日:「霊界トトカルチョ」
*2001年03月01日:「コックローチマン」
*2001年03月02日:痙攣
*2001年03月03日:国会図書館/現代マンガ図書館
*2001年03月04日:国際子ども図書館など
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*2001年02月26日:FDD、再修理


 「Forget Me Not」(鶴田謙二、講談社、KCDX)が、本当に発売されたのかどうか、谷島屋に問い合わせていたのだが、本日夕刻、電話連絡。「発売延期で、予定は未定」..そかそか。納得。作者が作者なだけに、腹も立たんわ [;^J^]。

 リブレットのFDDを、再修理に出す。

 そもそも、リード/ライトエラーが多発する(どうも、ヘッドが最内周近傍に接近すると発生するように見える)、という症状で、約3ヶ月前に修理に出したのだが、その際は(例によって、メーカーでは)「症状出ず」だったところを、念のためにドライブ交換してもらっていたのであるが..これでも同じ症状が出たのである。いささか考えにくい事態だ。どう見てもメカ系の故障であり、そのメカを交換しているのに、同じ症状..

 ま、今では自宅に(LAN接続されている)PCがもう1台あり、FDを普通に読み書きする分には、これのFDDをLAN経由で使えばいいのだから、FDDの不調は、それほど致命的な問題では無い。逆に言うと、だから、今、手元から放してしまっても実害は無いので、さっさと再修理に出すべきだ。無償再修理の期限まであと数日である。うっかりしていた。危ないところだった。

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*2001年02月27日:Nさん資料、整理続行


 (手塚治虫関係の)Nさん資料(第4便と第5便)の整理は、今週の更新には間に合わないことが、どうやら確定した [;^J^]。仕方が無い、量が多すぎる。あと一晩では、どうにもならん。しかし水曜日の夜は無理でも、木曜日の夜(正確には、金曜日の朝)までにリストを更新し、作業用チェックリスト群をプリントアウト出来れば、この週末に、国会図書館等で調査するために上京出来るのだが..

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*2001年02月28日:「霊界トトカルチョ」


 今週月曜日に発売された筈の、「ワンダービット 1・2」(島本和彦、ビームコミックス)を探す。行き付けの店では、「1」が1冊だけ。「2」が見当たらない。もしかして、今月は出なかったとか? 復刊とはいえ、島本和彦の新刊なのだから、積まれていてもいいはずなのだが..作者のウェブ(「島本和彦外伝」)によると、発行部数が少ないらしい。

 まぁ、見つけにくかったのは、「ワンダービット 1」というタイトルではなく、「霊界トトカルチョ」というタイトルだったせいもある。(「ワンダービット」は、連作SF短編集であり、「霊界トトカルチョ」は、本書収録分の1エピソードのタイトルなのである。)いずれにせよ、このシリーズは傑作である。腰巻きには、例によって「熱血!」の字が踊っているが、それほど“熱血”が前面に押し出されている訳ではない。無論、燃えてはいるのだが、抑制された、「内的な、静かな炎」といった風情の作品が多く、味わい深い。あの、島本和彦一流の「爆発的な暑っ苦しさ [;^J^]」が嫌いだ!という人でも、本書をお試しになる価値はあります。もちろん、例によって例のごとくの(爆発的 [;^.^] な)パターンも豊富にあるので、その筋の方も、安心。(ちなみに私が、本書で一番好きなのは、巻末の、カラオケの話(「魂を売り渡した男」−燃えるでしょ、このタイトル [;^.^])である。)

 天狗のカウンターにて、リブ100のバッテリー残量を気にしつつ、時間との戦いを繰り広げながら必死になって更新していたら、隣りの爺さんが話しかけてきて、閉口する。おれは忙しいんだってば! [;^.^] 嫌な奴ならシカトするまでだが、この人は、人格はいいので、余計に始末に困る [;^J^]..だから、戦争中の話はいいから! [;^o^]

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*2001年03月01日:「コックローチマン」


 連雀町の谷島屋で、「コックローチマン」(「ワンダービット 2」)を、ようやく捕獲。この店にしか無かったことに加え、発売早々、1も2もいきなり棚差しで、しかも各1冊である。ナマンダブナマンダブ [-人-]

 ちなみに、わたくし的には、本書のベストは「ある引っ越し」である。(しみじみとくだらない作品なんですけどね。[;^J^])

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*2001年03月02日:痙攣


 結局、午前半休をとって、ようやく、Nさん資料(第4便と第5便)をリストに繰り込み、作業用チェックリスト群にも反映させ、プリントアウトした。これで、明日は上京出来る。

 Nさん資料(第4便と第5便)によって、「全集未収録作品リスト」に追加されたのは、155項目。うち110件が、「要裏付け調査」である。残り45件は、データが明確なので、初出誌に当たらなくても良い。(どういうケースかと言うと、例えば、表紙のイラストであって、その表紙の隅に小さく印刷されている、「巻号:発行年月日」が読みとれる場合など。)

 「国際子ども図書館」の実力を、ウェブで調査。本格開館は2002年ということで、現状では半分も仕上がっておらず、今、出向いても、開架の3万冊しか利用出来ない。しかも日曜日だと資料室が閉まっている..土曜日:国会図書館、日曜日:国際子ども図書館、というプランだと、日曜日が保たない。まぁ、場所が上野だから、日曜日は、現代マンガ図書館、秋葉原、中野まんだらけあたりとの、合わせ技で行くか..

 午後から出社。仕事内容は省略。でも、ひとつだけ。

 16時も大分回ってから、ノートン・アンチウィルスを、とあるマックにインストールしていたのであるが..インストーラーのアイコンをクリックしても、全然、反応がない。マウスカーソルは動くが、これはもう、事実上のフリーズだろう、と、“痺れ”を切らして、リセットボタンを押し込んだ..瞬間に、インストーラーの窓が開いた。

 ほとんどお約束の展開であるが..ここまでかかった時間(マックの立ち上げ等)を惜しんだ私は、「ここで、このままリセットしてしまうと、ここまでの段取りが、やり直しになってしまう。大したロスタイムでは無いとはいえ、ロスはロスだ」、と、左手の人差し指でリセットボタンを押し込んだまま、右手でマウスを操作して、インストールを続行したのであるが..

 ..想像していたよりも、遙かに時間がかかる..

 ..プログレスバーが、亀の歩み..

 ..いや、亀の歩みなら、まだいい。ほとんどの時間、ピクとも動かない..

 ..指が痺れてきた..

 ...........

 ...........

 ..ここで指を離してはいかん。“ロスタイム”の傷口を広げた上で、全部やり直しになってしまう。最初に、「指を離さない」と決断した以上、それ以降の段階で「結局指を離した」ということは、原理的にも論理的にも、あってはならない(あるはずがない)のである..

 ...........

 ...........

 ..そう言えば、作者名は忘れたが、確か、「痙攣」という小説があったはずだ。読んだわけではないが、十数年(数十年?)前に、奇想天外誌かSFアドベンチャー誌で、レビューを読んだ記憶がある。星新一か筒井康隆の紹介文だったはずである。

 戦場で、地雷を踏んだ兵士の話だ。地雷は、踏んだ時点では爆発しないのだ。足を離す(地雷のスイッチが戻る)時に、爆発する。だからその兵士は、地雷を踏んだことが判った瞬間には、死ななかったのだ。そして生き続けている。まだ足を離していないから。

 しかし、この地雷原にいるのは、彼ひとり。味方どころか、敵もいない。いつか足を離した瞬間に、彼は爆死するだろう..そして数時間後、彼の足が痙攣し始めた..

 ...........

 ...........

 ..左手の人差し指に加えて、肘から肩にかけて、ときおり、ビクッと動きはじめた。プログレスバーは、亀の歩みである..

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*2001年03月03日:国会図書館/現代マンガ図書館


 というわけで、上京である。(6:43のバス、7:16のひかり。)今回、初めての試みとして、ひかり車中でPHS(611S)を使って、“インターネットしてみた”。(← 白痴的な表現だということは、重々承知しているが、「ウェブのブラウジング」「メールの読み書き」「ニュースの読み書き」「テルネットでログインして作業環境の整備」等などを一斉に行う時、これらを一言で括れる表現として、それなりに便利なのである。)(つーか、真に「白痴的」なのは、「白痴」を変換出来ないATOK12だよな。)

 案の定、切れやすい。高速移動中は、PHSはやはり不利か。

 国会図書館では、Nさん資料(第4便と第5便)で追加された115件の要調査項目を、消化出来るだけ消化する。Nさん資料は、初出年月日不明なものが多いので、どうしても効率が悪くなる。(一撃でアクセスできる可能性が低く、絞り込みつつ追い込む必要がある..ここが、経験値の見せ所でもあるのだが。)

 同時に、Nさんから送られてくる大量の資料は、新たな問題を浮き彫りにしてくれた。それは、「どこまでをリストの収録範囲とするべきか」、という問題なのだが..

 Nさん資料には、雑誌や新聞に掲載されたインタビューや談話の他、雑誌の「表紙」「新連載などの予告編(予告カット)」「色紙」などが多いのである。これらを含めるべきか否か。

 まともに含めていたら、作業量が青天井である。これらは(多くの場合)「マンガとは言えない」のだから、外す、という決断は、不当ではない。しかし、「マンガとしての体を成している」予告編は、いくつもある。それらを外すのは、おかしい。となると、どこで線を引くべきか。「表紙」についても、同じことが言える。「マンガ」である例は、ほとんど無いが、しかし、一枚絵として高度な水準に達しているものは少なくない。そして特に表紙の場合、「一枚絵」と「集合イラスト」(あるいは、デザイナーによる、単なるコラージュ)との境界は、実に曖昧なのである..

 「色紙」! こればっかりは、全て外そう。そうしかしようが無い..もとより、「個人的な性格の色紙」(サイン会等で即興的に描かれたもの)を、「作品」としてカウントするつもりは無かった。その方針は、当初から一貫していた。しかし、「公的な性格の色紙」は、非常に多数ある。雑誌の「読者プレゼント」の類である。これらは「作品」と考えるべきではないか? これら「公的な色紙」には、芸術的(マンガ的)水準が高いものも、少なくないのだから..

 そう考えて、これまで、「私的な色紙は入れない」「公的な色紙は入れる」という判断をしていたのだが..駄目だ。「私的」か「公的」か、区別がつけられない例が、続出し始めたのである。

 雑誌に掲載されている状態で確認出来た色紙は、「公的」であると決定できる。しかし、そのコンテクストから外れた、単なる一枚の色紙である場合、それの「出自」(「公的」メディアか「私的」なものか)を決定する手段は、ほとんど無い。

 区別がつけられない以上、「色紙は全部入れる」か「色紙は全部外す」かの、いずれかである。結論は明らかである。「全部外す」。(私的に描かれた色紙が、可能性として何枚あるか..下手すると、一回のサイン会で、100枚単位で量産されるのである。恐ろしくて概算も出来ない [;^.^]。)

 現代マンガ図書館に河岸を変え、さらにNさん資料の裏付け調査。

 横浜の実家に帰省。

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*2001年03月04日:国際子ども図書館など


 それにしても、私は何故、実家では朝寝坊をしてしまうのか。浜松でも横浜でも、朝の4時頃、いったん目が覚めてしまうのは同じだが..そのあと寝直してから、浜松では6時に目が覚めるのに、実家では8時になってしまうのだ..(ちゃんと干されている布団が、寝心地が良いからだ、という、身も蓋もない仮説に思い至ってしまったので、この件の考察は打ち切る [;^J^]。)

 朝食。歯磨き..歯磨き粉の銘柄を変えたのかな? 舌を刺激する、ちょっと面白い味だ..

 ..チューブのラベルには、「洗顔クリーム」[/_;]。すすいでもすすいでも、この味、落ちんぞ [/_;]。わらわの手の血はぬぐってもぬぐっても..違うちがう! [;^.^][;^.^][;^.^](私は、この後、実に9時間にわたって、洗顔クリームの残滓を味わい続けたのであった。)

 あいにくの雨模様。鶴ヶ峰駅までのバス車中の、広告放送。「ケーブルテレビやオタクのテレビをもっと楽しくする**商店」..(いや、それだけの話ですが [;^J^]。)

 上野の国際子ども図書館。資料室は日曜日は閉まっていることは承知の上で、様子を確認しに来たのである。

 国会図書館の分館なのであるが、そのせいか、ウェブ上で蔵書検索をすると、国会図書館の児童図書と、非常にダブリが多い。その件について、受付の担当者に訊いたところ、やはり、国会図書館の蔵書自体を、ここに移すのである。そして、現在はまだ本格開館していないので、国会図書館の児童図書は、いまのところ国会図書館で閲覧出来る、というわけだ、2002年以降、児童図書のかなりの部分(大多数? 全部?)は、ここに来なければ読めなくなる。

 これは、便利になるとも不便になるとも、一概には言い難い。永田町駅徒歩3分の国会図書館と、上野駅徒歩10分(芸大隣り)の国際子ども図書館と、どちらが交通の便がいいかは、考え方によるし、大所帯の国会図書館よりも、比較的小規模な国際子ども図書館の方が、小回りが利く筈なのだ。(出納のターンアラウンドタイムが短くなることが期待される。)それにそもそも、国際子ども図書館は、研究者のためだけに設立されるのではない。それは用途の半分だ。あとの半分は、子どものための、子どもが利用するための図書館であり、施設なのである。まぁ、推移を見守ろう。いずれにせよ、わたくし的には、国会図書館の手塚治虫関連の児童図書は、2002年どころか、遅くともこの4月中に読み尽くす予定なので、取りあえず、大きな影響は無い。

 ということで、午前中に秋葉。実に数年ぶりに、ラジ館へ..あぁ、噂には聞いていたが、こういうことになっていましたか。ナマンダブナマンダブ..[-人-][;^.^]

 いや、フィギュア目当てではなく、大昔の記憶では、確か7Fのメディア屋が廉かったはず..と、DVD−RAMを買いに来たのである。DVD−RAM5.2G(TDK)が、2280円。さすがに浜松より廉い。浜松だと、3000円以上する。(1580円、というブランドもあったが、これは不安なので手を出さなかった。保存用メディアは、必ずしも廉ければいいというものではなく、安心感も重要。)もっとも、DVD−RAM9.4Gは3180円で、これは浜松と大差なし。

 雨の中、徒歩で神保町へ。取りあえず三省堂で、ハルキ文庫とハヤカワ文庫をあわせて9冊、「肉体と死と悪魔」(プラーツ、国書刊行会)、「日本幻想文学史」(須永朝彦、白水社)、「小松左京マガジン」創刊号。さらに、ハヤカワのディクスン・カー(とカーター・ディクスン)が、山を成しているのを発見したので、ポケミスの未読分を6冊。

 晴れていればともかく、雨の中、いきなりこれだけの荷物を抱え込んでしまったので、もはや、中野まんだらけどころか、中野書店に寄る元気も無い。(頭韻を踏んでいることに注意。)まだ昼過ぎだというのに、新幹線。

 浜松に着いた頃には、すっかり晴れ上がっていた。まぁいい。

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*解説


MASK 倉田わたるのミクロコスモスへの扉
Last Updated: Mar 7 2001 
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