*2001年02月05日:DVD−RAM異変
*2001年02月06日:「殺人鬼 II -逆襲篇-」
*2001年02月07日:騒音問題
*2001年02月08日:似姿について
*2001年02月09日:「タクラマカン」
*2001年02月10日:命名する
*2001年02月11日:M首相、本領発揮
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*2001年02月05日:DVD−RAM異変


 久しぶりにDVD−RAMを買い足すために、OAナガシマのメディアコーナーに行ってみたら..あら、大変。5.2G(両面)メディアが、ほとんど姿を消している [;^.^]。次世代DVD−RAMである、片面4.7G、両面9.4Gのメディアと、ほぼ、入れ替えが完了してしまっている。まいったなぁ..

 私自身の、DVD−RAMメディアの消費(消化)ペースがゆったりとしているところに持ってきて、買い置きが少々あったので、1年近く、この市場から目を離していたのだ。そりゃま確かに、10年どころか半年一昔では、あるわなぁ。

 何が困るといって、私のDVD−RAMドライブは旧世代機なので、片面4.7Gメディアは使えない(使えるのかも知れないが、片面2.6Gしか入らないだろう)ことなのである。しかも、5.2Gメディアが3080円なのに、9.4Gメディアは、3480円なのである。おいこらっ! [;^O^]

 ビット単価がこれほど下がった以上、片面4.7G仕様のDVD−RAMドライブに乗り換えざるを得ないかっ! と、狼狽(覚悟)したのだが..しかし冷静に考えてみたら、この計算は、成り立たないのである。

 あと3000枚、画集からスキャンすると仮定しよう。5.2Gメディアだと、ざっと300枚入るから、10枚必要で、30800円。9.4Gメディアだと5.4枚、すなわち6枚必要なので、20880円..なんと、メディア代の差額は、僅か1万円なのである。4.7G仕様のDVD−RAMドライブの価格は、5万円弱はする。ちっとやそっとでは、ドライブへの投資を回収出来ない。(3000枚スキャンする、と、簡単に書いたが、これは、容易なことではない。3日に一度30枚スキャンするとしても、1年かかる。)

 計算の仕方を変えよう。5.2Gメディアを使うと、画像1枚あたり、10円である。9.4Gメディアを使うと、6.4円。この差額で5万円稼ぎ出すためには、実に、1万4000枚もスキャンしなくてはならないっ!

 やめだ。今の私の使い方を続ける以上、9.4Gメディアには、用は無い。そうでなくとも、2年先のストレージメディア界の情勢なんぞ、判りはしない。片面4.7G仕様のDVD−RAMが、5年保つ保証は、全く無い。その時その時で、最善と思われる選択をしていくほかは、無いのである。

 さて、問題は..両面5.2Gのメディアが、いつまで入手出来るか、だ..[;^J^]

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*2001年02月06日:「殺人鬼 II -逆襲篇-」


 (今夜の日記は、最後の「※」部分が、「殺人鬼」(綾辻行人)のネタバレに近いので、未読の方は、ご注意あれ。こんな作品は未読のままに残しておく方が、幸せな人生を送れるような気もしなくはないが、それはそれ [;^.^]。)

 作者(綾辻行人)の、このシリーズの前作である「殺人鬼」は、しばらく前に読了済みだったのであるが..その、あまりと言えばあまりなスプラッタ描写に目をむき、さらに、その意味不明 [;^J^] なトリック(※)に読後感が混乱させられたまま、続編(本書)があることはわかっていながら、いまいち、食指が動いていなかったのであるが..まぁ、もう仕方がないので、読んでしまったわけだ [;^J^]。いやはや..[;^.^]。

 しかし、ここまでくると..この殺人鬼、誰がどう読んでも、「バイオレンスジャック」ではあるまいか? とっくの昔に指摘されていることとは思うけど。(「ジャックは、殺人鬼なんかじゃないやいっ!!」、と、仰るのであれば、「裏・バイオレンスジャック」でもよろしいが。)この作品の読後感が、なまじのホラーやスプラッタよりも、はるかに“カッ飛んでいる”理由は、ここらあたりにありそうだ。


厳密に言えば、もちろん、“意味不明”ではない。「この惨劇から、二人だけ生き残る」、と、物語の冒頭から明示されているので、終盤に至って、「ああ、この子は助かるのか..」、と、ほっとするのも虚しく、この“大トリック”によって、ものの見事に裏切られるのであるから、作者の(読者に対する)鬼畜性、ここに極まれり、としか、言い様がない。
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*2001年02月07日:騒音問題


 リブ100には、IBMのDJSA−210(10.4G)を入れているのだが..どうも、以前よりも明らかに、うるさいような気がする。それも、このHDDに入れ替える以前の、同じくIBMの、DBCA 206480(6.4G)との比較ではなく、このHDDに入れ替えた当初よりも。

 従来、リブ100の電源を入れたまま就眠するのに、なんの不都合も感じていなかったのだが、(定時ウィルススキャンやバックアップなどのために、電源を入れたまま寝ることは、よくあるのだ、)ここ数日間、HDDの音がうるさくて、寝づらくなってきた。それで気が付いたのだが、ヘッドフォンをかけて音楽を聴く時も、従来は、リブ100で作業をしながらのことが多かったのに、最近は、なんとなくリブ100を止めてから聴き始めることが多い。

 まぁ、この程度の音量で安定してくれるのならば、別にいいけど..悪化しているんじゃあるまいなぁ。IBM製はうるさい、という情報は、あったかなぁ。DBCA 206480は、静かだったんだしなぁ..(いわゆる、「こびとさんのテニス」(ヘッドが動くのか、カリッ、カコンッ、ガリッ..と、時々、鳴る現象)は、全く聴こえないのだが。)

 そう言えば、車のブレーキがうるさくなってきていたのであった。ブレーキを踏むと、シャカシャカシャカシャカ、と、後輪が鳴るのである。どこかに、こすれているのかしらん? うるさいだけならともかく、危険な状態ではあるまいなぁ..う〜む..

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*2001年02月08日:似姿について


 さて、人型(二足歩行)ロボットである。

 西洋人は、このタイプを作ることに、興味を示さない。(あるいは研究はしているのかも知れないが、その成果は、全然見えてこない。)フランケンシュタインコンプレックスだと言う。神に似せて作られた人間の姿を真似ることは、宗教的禁忌に触れるのだと言う。文化的に、受け入れることが出来ないのだと言う。

 「(二足歩行型は)技術的には面白いチャレンジだが、実用性は低い」、という、西洋の研究者の主張は、面白い。自動車型や、飛行機型や、八本脚型の方が、それぞれの仕事には最適なのである、という主張は、もちろん、正鵠を得ている。(さらに言うと、この主張の裏には、(例えば、車椅子でどこへでも行ける)バリアフリー社会があるのかも知れない。現に、日本の「テムザックIV」は、そういう主張で車輪走行をしている。)

 私が、何よりも感動するのは..この議論(日本人と西洋人の主張のぶつかりあい)が、下記の作品で予見(先行)されていることなのである。


「みなさん、どうしてロボットは、人間に似てるんでしょうか?

 それはね…人間のかっこうをしていると、人間の仕事がやりやすいからですよ

 たとえばこの電子タイプのロボットは、指が8本もあるほかは人間そっくりです

 映画賞をとったロボット名女優の南風そよ子なんか、人間と息づかいまでおんなじ

 だけど人間とおんなじかっこうでは、かえってふべんなこともありました

 火星開拓団の団長槍栗氏は必要にせまられて……

 スイッチひとつでトラクターに変わるロボットをつくりました

 それからというものは、この変身ロボットがすごくはやったんです(後略)」

 「鉄腕アトム:十字架島の巻」(1958)のプロローグである。半世紀を経て、この議論を“現実に”行うことが出来るようになった。手塚治虫の夢想に、ついに追いついたのだ!

 人間の作り出した環境の中で働くためには、人間型が一番適しているのだ、という日本の研究者たちの主張は、あるいは、手塚治虫のヴィジョンに洗脳されているのかも知れないが..それよりむしろ、「同じ環境の中で、ロボットと“共に”」、という発想(感覚)が、西洋人には、根本的に欠けているのかも知れない。そういう状況を描いている(西洋製の)SFは、膨大な量、あるのだが..絵空事ならOKでも、現実にはNG、ということなのだろうか?

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*2001年02月09日:「タクラマカン」


 今日は全くネタが無いので、本日読了した「タクラマカン」(ブルース・スターリング、小川隆、大森望訳、ハヤカワ文庫)の読書記録からペーストして、お茶を濁すことにする。

 「もっとも感心?したのが、ルーディ・ラッカーと共作の「クラゲが飛んだ日」−いや、ばかばかしい話なんだけど、最後の、ガッチリと握手するくだりが、なんとも [;^J^]。問題の<チャタヌーガ三部作>だが..「ディープ・エディ」は、どこが傑作なんだかさっぱりわからん。サイバーパンクの行き着く果ては現代風俗小説、の、格好の実例。ま、暴徒との戦いで、全然サイバーではなくって、旧式のパソコンやらなんやらを物理的に投げつけているのは、それなりに面白いかも。「自転車修理人」は、結構、楽しめた。このアジト(舞台)の設定故か。しかし、AKIRAを読んでいれば、読む必要は無い世界かも。「タクラマカン」が、もっとも良い。自己進化ロボット云々は、メインアイデアとは全く絡んでいないが。他、「招き猫」など。」

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*2001年02月10日:命名する


 先日、組み立てたPCだが、いつまでも「弐号機」では不憫なので、正式に名前をつけることにした。女性名は当然だが、「未沙」や「菜々子」や「響子」や「実嶺」などでは、当たり前すぎて面白みに欠ける..5分ほど考えてから、「クラリモンド(Clarimonde)」とした。「蜘蛛」(エーヴェルス)の“ヒロイン”であり、主人公の青年を取り殺す蜘蛛の精である。こんなところで趣味の良さをひけらかすのは、本意では無いのだが..これが地なんだから、仕方が無い。

 昼過ぎに、久しぶりにプラスワンで古書を漁っていたのだが、店内に流れていたラジオのニュースに、耳を疑った。ハワイ沖で米原潜が、日本の実習船に衝突。10名、行方不明..

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*2001年02月11日:M首相、本領発揮


 第一報を受けてから、2時間、ゴルフをしていたとのこと。

 しかしなんと言うか..決めるときは決める、というか..ここぞというときには、必ず、国民の期待を裏切らない。絶対やらかすと(誰もが)思っていたチョンボを、必ず(想像以上に念入りに)やらかす。もはや、千両役者の風格か。“お飾り”としては、これほど面白い(絵になる)首相も珍しいのだが..[;^J^]

 まぁ、自分が“陣頭指揮”を執っても、なんの役にも立たないことは良く認識していたわけで、その意味では、分相応の行動だったとは言えよう。しかし、それはそれとして、米側の対応は(いつになく)迅速だったらしいので、謝罪電話がかかってきた時には、まだゴルフのプレー中、という事態も、あり得たわけだ。

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*解説


MASK 倉田わたるのミクロコスモスへの扉
Last Updated: Feb 14 2001 
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