*2001年01月08日:バッハ管弦楽組曲オフ
*2001年01月09日:選ぶ楽しさ
*2001年01月10日:Google
*2001年01月11日:ビジネスクラス
*2001年01月12日:音楽辞典
*2001年01月13日:初号機、起動! \[^O^]/
*2001年01月14日:PHSを探し求めて
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*2001年01月08日:バッハ管弦楽組曲オフ


 この一週間、快晴が続いていた横浜も、昨夜はついに雪。夜半には霙になっていたようだが、結局、朝まで路面に雪が残った。実家は坂の上であり、ちょっと雪が降ると簡単にバスが欠便してしまうのだが、幸い、それほどの雪では無かったので、シンセを担いで、無事に鶴ヶ峰駅までバスで向かう。

 隣りの二俣川駅(に隣接した「二俣川ライフ」5Fの、旭区民センター「サンハート」ホール)に、用があるのであった。バッハの管弦楽組曲オフである。(全4曲を演奏する。)9時過ぎには会場に着いて、早めに来ていた連中と、設営する。シンセはチェンバロの代用で、奏者はKさんとSさん。

 鶴ヶ峰(と、ここ二俣川)では、たいした雪ではなかったのだが、奥地では厳しい降り方をしていたようで、遅刻ギリギリ(あるいは、やや遅刻)の連中も、ちらほら。それでも無事にオフは始まり、午前中はリハ。午後に通し。私は、セッティングが終わってしまえばやることが無いので、客席で聴き役である。このオフは、ほとんど全員が奏者で、客席にいるのは、(私など数名を除けば)その曲で降り番の連中のみであり、高々数名なので、自分ひとりのために、お抱えの楽団に好きな曲を演奏させていた、300年前の王侯貴族の気分を、心ゆくまで味わえた。しかも、踊り子付きである。

 実は、このオフでは、某氏と某嬢の入籍(というか、正確には「婚姻届」へのサイン)がセッティングされていたのであった。まことにめでたいことであるが、そのために用意されていた「婚姻届」の書式と、(何故か用意されている [;^.^])「離婚届」の書式を照合してみたところ、一見して、同じテンプレートを使い回したかと思ったほど良く似ている、この2書式は、良くよく見たら、フォントのサイズや各欄の幅が、微妙に違うのであった。

 全くなんの必然性も無い、無意味な相違である。別々に“いちから”書式を起こしたことは、明白。こういうのを、“お役所仕事”という。これによる人件費と事務処理費のロスは、あるいは微々たるものかもしれない。しかしこれが、非能率・非効率を象徴しているのだ。行政改革・財政再建、とは、省庁を統合すれば良い、というものではない。こういう足元の無駄を見直すことから始めないと、何をやってもダメである。

 ちなみに、この両書式(「婚姻届」と「離婚届」)が、どれほど似ているかというと..「氏名」「住所」「本籍」「父母の氏名」「夫婦の職業」欄などは共通で、違いは例えば、婚姻届では「婚姻後の夫婦の氏、新しい本籍」欄であるところが、離婚届では「婚姻前の氏に戻る者の本籍」であるなど。これほど良く似ている場合は、民間企業が書式を起こすのであれば、カーボンコピーにする。私の勤務先の例で言えば、「出張届け」と、精算用の「出張旅費精算伝票」。(「婚姻届/離婚届」と、本質的には同じか。[;^J^])

 演奏は夕刻に終わり、横浜に出て、相鉄の西口を出てすぐの場所にあるIという店で、宴である。皿数は数えなかったが、あとからあとから、呆れるほど(食べきれないほど)出てきた。FCLAの(演奏系)オフで、食べきれないほどの食事、というのは、ほとんど記憶に無い。(しかも、それにしては3000円、と、格安なのであった。)それもこれも、食事の注文を取り仕切った某氏(婚姻届の片割れ)が、自分の食欲に合わせて発注したからであろう、とは、衆目の一致したところである。確かに、常人に食べきれる量であるはずが無いのであった。

 身動きもままならぬ(というほどでは無いが)席の両端で、幹事同士が携帯(PHS)を使って、連絡を取り合う。なるほど、携帯には、こんな使い方があったのか。遠距離通信では無く、超近距離通信。

 宴が終わって、横浜駅に向かう途上で、(お気楽オフを主催している)Mさんがもらったティッシュ。


「女性だって遊びたい時、ハメをはずしたい時はあるハズ。そんな時は電話してみよう! フロントにあなたのタイプの男性を言って下さい。ご希望にお答えします!」

 ..要するに、女性専用テレクラである。さすがに相手を見てティッシュを渡している、と、感心した一同であった。

 新横浜経由新幹線で浜松へ。雪の気配などカケラも無い、南国なのであった。

 聖レイの「乳首にピアス」が、郵便受けに入っていた。これで25冊。余すところ、「こんなに快感」(コミックパック)、「黒い妖精」(WORLD COMICS)の、2冊である。

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*2001年01月09日:選ぶ楽しさ


 例えばスナックの女の子に、「パソコンを買いたいのだけれど」、と、相談されたとき、(なぜそういう話になるのかと言うと、私が、ところ構わず見境い無しにリブ100を使っているからなのであるが、それはさておき、)もう面倒なので、「バイオ(VAIO)を買いなさい、バイオ。買ってから、何の役に立つのか、考えればよろしい」、と、アドバイスしてしまう、今日このごろなのである。(※1)

 バイオは、もはやPCではない。ましてや、ノート(ブック)型パソコン、などという、わけのわからぬ(オタクな)ジャンルのものであるわけもない。バイオはバイオなのであり、それは、アイボがアイボであって、もはや(あるいは最初から)玩具ロボットなどでは無い(無かった)のと、同じことなのだ。特に(シロウト系の)女性の場合、「PC」と言われてもキョトンとしてしまうが、「バイオ」と言われればイメージが湧く、というケースが、非常に多いように思える。

 無論、本来、「選ぶ楽しさ」というのは、あるはずなのである。私が彼女らに(バイオを)押しつけることによって、その楽しみを奪ってしまっていることは、確かである。PCに限らず、楽器でも車でも家電製品でも洋服でも、あれを買おうかこれを買おうかと(パンフレットやカタログを山ほど集めて)迷っている時期が一番楽しい、ということに同意して下さる人は、多いはずである。

 しかしそれも、時と場合によると思うのだ。全く無縁だった世界の場合、そのパンフレットやカタログに書かれていることが、理解出来ない。まず、膨大な量の専門用語の「勉強」から始めなくてはならないのだ。これは、必ずしも楽しくは無い作業であり、そんなことをしているうちに、当初の、「買いたい!」という情熱が、萎えてしまう。「まぁ、いっか。他にも欲しいものはあるんだから..」、と、面倒になって、買うのをやめてしまう..

 それよりは、思い切って決め打ちで(信頼できる人の推薦一発で)買ってしまって、それから使い方や、あるいはそもそもそれが何であるのか [;^J^] 勉強する方が、遙かに良い。手元に現物があるのだから、迫力が違う。無論、これでも失敗してしまうケースは多々あろうが、それは、前向きな失敗である。私も、彼女らには、「最初の1台に支払う15万円は、授業料くらいに考えなさい。あとで、必ず取り返せるから」、と、念押ししているのであった。


※1 もちろん、「わからなかったら、僕が教えてあげるから」、という基本は、守っている。

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*2001年01月10日:Google


 私のページ(「倉田わたるのミクロコスモス」だけでは無く、「廃墟通信」「“手塚治虫漫画全集”解説総目録」等などの、個別のページ群)は、昨年後半の、とある時点で、それまでとは不連続にアクセス数が増えた。

 ある一日を境にして、というわけでは無いのだが、ほんの1〜2週間のうちに、従来からの緩やかな漸増カーブから外れて、全体的に、一気に嵩上げされたのである。

 これは、推測に過ぎないのだが..Google に登録されたお陰ではなかろうか?(確か、その時期に登録されたと記憶している。)

 Google で検索すると、何故か、私の各ページが、上位に現れやすいのである。あなたがこれを読んでいる時点では、あるいは状況は変わっているかも知れないが、私がこれを書いている時点では、例えば、「2001年宇宙の旅」「ベルリオーズ」「吾妻ひでお」「現代音楽」「シルクロード 恐竜」「前奏曲」「夜の果て」「内宇宙」「廃墟」「幻想日記」「類別トリック集成」「怪談入門」「ボイトレ」「曜日」で検索すると、私の、関連するページが、トップか、あるいは上位10位以内に現れるのである。(「手塚治虫」「ゴジラ」では、10位以内には現れないが、「手塚治虫漫画全集」「ゴジラ 秘密」だと、トップ当選である。)

 あまりに“不自然な”結果に、クッキーを使って、使用者向けにカスタマイズしているのではないか..と、一瞬、本気で考えかけたが、そんなわけはないのである。非常に難しい(あるいは不可能である)し、そもそも、そんなことをする必然性(理由)が無いのだ。(ちなみに私は、META TAG による、サーチエンジン対策を施していない。そういう小細工が嫌いなのではなく、面倒だからである。)

 と言うわけで、Google はお薦めである [^J^]。みんなで使おう! \[^O^]/

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*2001年01月11日:ビジネスクラス


 私には値打ちの判らない(猫に小判・豚に真珠状態の)ものが、色々ある。

 例えば、私には、一泊何万も(時には何十万も)支払って、高級ホテルに泊まる人の気持ちが、理解出来ない。どれほど良い思いが出来るのかは知らないが、高々一泊の快楽に、そんな値打ちがあるとは思えないのである。畢竟、私にとってホテルとは、所詮は寝る場所であり、そこで遊んだり仕事をしたりする場所ではないからであろう。どうせ、深夜にチェックインして、早朝(遅くとも9時前)にはチェックアウトしてしまうのだから、防音がしっかりしていて、清潔で寝心地の良いベッドと、ウォシュレット装備のバストイレと、通信手段(ISDNあるいはモジュラージャック)があれば十分だ。これなら、シングルで6千円台からある。

 高級ホテル以上にわからないのが、飛行機のビジネスクラスである。私は、滅多に飛行機に乗らず、乗るとしてもエコノミークラスで、ビジネスクラスに乗ったのは、あとにも先にも一度きり。それも、社用で(当然)エコノミークラスに乗るはずだったところを、禁煙席がオーバーフローしたとかで、空いているビジネスクラスに回された、という、偶然の僥倖だった、という、経験値の低さを棚に上げているので、そこは承知していただくが..前記の場合も、(自腹で支払ったわけではないので)正確な料金は知らないのだが、確か、倍はしたはずである。差額は10万内外か。

 確かに、エコノミークラスよりも、快適である。ひとりあたりの専有面積を考えても、倍額、というのは(論理的には)妥当なのだろう。その値付けには文句は無い。不思議なのは、自腹を切って、ビジネスクラスに乗る人々である。絶対に、倍額には見合わないと思うのだ。(もしかして、「ビジネスクラス」なだけに、自腹を切っている乗客はいなかったりして。[;^J^])確かに、椅子はいくらかゆったりしている。食事も、いくらかましだ。液晶テレビがついていたりする。OK、OK。しかし、それだけのことだ。しかも、高々10時間しか乗っていないのである。1万円/時間の追加料金に見合う快適さと言えるのだろうか?

 これがホテルなら、一泊に(余計に)10万円かければ、確かにそれは素晴らしい付加価値が得られるのであろう。ディナーショーや、豪華な欲情浴場。海上のホテルとも言うべき豪華客船(の一等船客)も、同様だ。しかし飛行機では、所詮は座りっぱなし。席を立って遊び歩くことも、ままならないのである。

 (無論、ファーストクラスともなれば、話は別だ。もちろん、利用したことは無いし、どれほどの料金になるのか、調べたことも無いのだが..当然、男性客には半裸の美女、女性客にはホストの2〜3人もはべらせた、酒池肉林&阿鼻叫喚の桃源郷なのであろうし、それは私には無縁な(文字どおり、雲の上の)世界だから、ここでは議論の対象外とする。)

 まぁ確かに、エコノミークラスは“酷い”のであって、それを回避するために(大枚はたいて)ビジネスクラスに逃げ込む、という判断は、理解は出来るのである。(初めてエコノミークラスを利用した時、私は、文学や絵画だけで知っていた「三等船客」とは、このことか、と、納得したものである。日本人としても小柄な部類に入る私がそう思ったほどであるから、外国人にとっては、ほとんど拷問ではないか。)(初めて)エコノミークラスを利用した人が異口同音に言うことには、「新幹線がいかに快適な乗り物であるか、痛感した!」..全く、そのとおりである。

 それにつけても思うのは..一度は、「飛行船」に乗ってみたかった、ということなのである..(今でも、遊園地やイベント系では運用されているのかも知れないが、私が言っているのは、世界航路を飛ぶ、定期便である。)

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*2001年01月12日:音楽辞典


 残念ながら、ニューグローブ音楽事典は持っていないが、まぁプロ(セミプロ)の研究者ではないのだし、浜松市立中央図書館の参考図書室には(ニューグローブが)備え付けられているのだから、良しとしよう。大体、数十巻規模の事典など、もはや置く場所がありません。CD−ROM版があるのなら、話は別だが..そういえば、小学館から「日本国語大辞典」の第二版が刊行されつつあるけど、全13巻(だったっけ?)が完結したら、CD−ROMにまとめてもらいたいものだ。価格を問わず、必ず買いますよ、私は。

 閑話休題。

 日常使っている音楽辞典は、音楽之友社の「標準音楽辞典」である。随分古いものだが、なかなか重宝している。(補遺を買っていないのが、問題であるが。)無論、例えばベルリオーズに関する記事を書くときなど、これでは全く情報量が足りないので、それは別途、専門書にあたるわけである。それはそれで当然のことである。

 ..またもや脱線するが、たまに、百科事典の知識だけで、(というか、知らない用語が出てきたら百科事典で調べるだけで、)ネットニュースで“専門的な”議論をしているバカがいるが、(fj.engr.misc 等を参照のこと、)ああいう手合いに是非とも読ませたいのが、かんべむさしの「水素製造法」である。

 確か、徳間文庫から出ていたと記憶する。入社試験の記述問題で、「水素の作り方を述べよ」、と出題された、(骨の髄まで文系の)受験者の話。唯一使えるのは、「国語辞典」だけ。

 実家に置いてきてしまったので、正確な引用が出来ないのだが、私の手元にある三省堂の国語辞典(1960初版)では、


すいそ【水素】(名)〔理〕色・あじ・においのない、いちばん軽い気体元素〔記号H〕。気球につめたり、くさみをぬいたりするのに使う。

 ..であり、かんべむさしの小説中の(というか、かんべむさしがこの小説で使った)国語辞典の記述も、まぁ、この程度のレベルのものだった筈だ。ここから、一切の理科系的教養を持たない受験生が、必死になって推理をし、関連項目を追い、類推を働かせつつ、ついに、「水の電気分解法」という正解を、この国語辞典から発掘するに至る、まことに手に汗を握る、感動的な物語なのである。必読と言って良い。

 前記のバカにも、この受験生の百分の一程度の知性でもあれば、まだ救いようがあるのだが..閑話休題。音楽辞典の話だった。

 「標準音楽辞典」の他に、もうひとつ重宝しているのが、同じく音楽之友社の「学生の音楽事典」である。確か中学校の入学祝いに買ってもらったものであり、1970年(12刷)の発行である。初版は1957年。半世紀も前の情報であるし、記述も簡素なものである。だからこそ、重宝するのだ。作曲家にせよ曲名にせよ、ざっと大づかみに調べる時に、実に便利なのだ。学生用ということもあって、特に曲名の収録が多く、それらのほとんど全てに譜例が入っているのも、便利で嬉しい。(「標準音楽辞典」にも曲名の項はあるが、そこに重きが置かれていないので、記述はごく簡潔で、譜例も無い。)

 これらの書籍の他に、リブ100には「世界大百科事典」と「日本大百科全書」が常駐しており、これらももちろん、使える。しかしこれらは、やや、中途半端なのだ。音楽専用では無いので、「標準音楽辞典」よりは概して簡単で、「学生の音楽事典」よりは、やや詳しいことが多い。しかし譜例は無い。むろん、最初から電子化された文書なので、電子文書を書くときに、便利に使っていることは、もちろんである。

 以前、「自分でできる情報探索」(藤田節子、ちくま新書)を取りあげた際にも書いたことだが、「資料」の「情報量」は、多ければいいというものではないのだ。多すぎる情報量を割愛するためには、専門知識が要求されるのである。自分の現在の用途に丁度いい情報量を得るためには、あらかじめ、専門家が、その情報量にまとめておいてくれた資料を使うに、越したことは無いのである。

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*2001年01月13日:初号機、起動! \[^O^]/


 休日出勤して、この冬休みに秋葉で購入してきた、電源、CPUクーラー、グラフィックカード等を、業務で与えられたマザーボード&CPU等と組み合わせて、(ケースこそ無いが)1台、組み立てた。(この間の座右の書は、「絶対できる! はじめての組み立てパソコン」(荒木義満、菅原清文、辻秀典、ソフトバンクパブリッシング)であった。これは好著。お薦めできる。)

 トラブル無し! 見事に一発でWin98が起動した! \[^O^]/(強いて言えば、2.5インチ500Mバイトのハードディスクが、しばらくすると認識出来なくなってしまい、6Gバイトのハードディスクに付け替えたくらいか。)

 もっとも心配だったのが、電源である。サイズ最優先で選んだ結果、150Wのものしか見つけられなかったのだが、ものの本には、(私に与えられた)デュロン600MHz程度のCPUには、250Wか300Wは欲しい、と、書かれている。しかしこの電源も、MicroATX仕様のボード用に売られていたものなのである。デュロン600MHzを動かせないわけはなかろう..という、それなりに論理的な判断をして購入したものなのだが..取りあえず、動いている [;^J^]。ハードディスクやらIDE接続のCD−ROMやらをフル接続してぶん回しても、特に不安定なところは無い。過熱もしていない。しばらく、様子を見るか。

 これは私用ではなく、業務用途で組み立てたのである。従って、差し障りの無い話は、ここまで。

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*2001年01月14日:PHSを探し求めて


 ということで、携帯(PHS)なのである。私はいまだに携帯(PHS)を所持していないのであるが、どうやら、国内における携帯とPHSの普及率は、50%を越えたらしい。つまり私は、「下半分」になってしまったのだ。これは困る。

 しかし、パンフを読んでも、投げ出してしまう。機種が多すぎる。わけのわからんことばかり書かれている。それで、いままで買わずに逃げてきていたのだが..なんとしてでも、「下半分」からは這い上がる必要がある。

 そもそも、私のニーズは明確なのだ。「データ通信」、それだけである。(音声が通るに越したことは無いが。)この4日の秋葉オフで、A氏が、PHSを、直接WinCE機(だったと記憶するが)のPCカードスロットに差し込んでいるのを見て、「これがいい!」。611Sという奴である。これに決めていたのであった。(A氏が使っていたのが611Sだというわけではなく、その後継の現役機種が、611Sだということ。)

 にも関わらず、それ以来10日間、アクションを取っていなかったのは、仕事も含めて日常の些事にかまけていたからであるが..「どこで買えばいいのか判らない」、という問題も、大きかったのだ。

 街中、至る所で売られている。まさに、至る所で、である。これほど(買う店の)選択肢が広いと、逆に、どこで買うのが(価格だけではなく、アフターサービスなども含めて)一番有利なのか、決定するコストがかかりすぎる。(要は、調べている時間が取れない。)それで、のびのびになっていたのだ。つい先日書いた、「情報は、多ければいいというものではない」、という話と、一脈通じるところである。

 しかし、だからと言って、これ以上延ばすわけにもいかない。ネットで検索しても、(検索方法にも問題はあろうが)到底、絞り込めない。そこでまず、勤務先の目と鼻の先に、つい最近開店した、とある家電店に入ってみた。611Sは、在庫無し。納期は(今日は日曜日であって、メーカーに連絡が取れないので)不明。値段を調べてもらったら、16800円。そんなものか。

 次に、(確か)昨年、勤務先から500メートルほどのところに開店した店。ここは、携帯専門であった。(PHSを扱わない、携帯のみ、という店があることを、この時点で、初めて認識した。)

 「これは、コンピューター専門店の方が、強いのかも知れん」、と、作戦を変えて、OAナガシマに電話。PHSは扱っていたが、P−inのみ。(611Sと異なり、通話機能を持たない、純然たるデータ通信用のPHSアダプタである。さすがは、コンピューターショップというべきか。)

 コンプマートに電話。611Sは扱っているが、在庫無し。納期は(やはり)今日のところは不明。値段は、「2800円です」「へ?」

 ..12800円の間違いではないかと、わざわざ確認してしまいました。いや全く、まんいち、最初に問い合わせた家電店に611Sの在庫があったら、そこで(喜んで)16800円で購入していたところだった。これが、オープン価格の恐ろしいところなのだ。どういうルートで買うのが“正しい”のか、まず、考察しなくてはならない。

 まぁ、納期不明ということなので、今日のところはコンプマートには発注せず、もう少し探すことにする。

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*解説


MASK 倉田わたるのミクロコスモスへの扉
Last Updated: Jan 17 2001 
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