*1999年10月04日:「島本和彦外伝」など
*1999年10月05日:不格好な女性たちへの忠告
*1999年10月06日:女嫌いじゃありません
*1999年10月07日:BSマンガ夜話
*1999年10月08日:醜い老人たち
*1999年10月09日:千人チェック/Web修正準備
*1999年10月10日:Web修正/PD故障
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*1999年10月04日:「島本和彦外伝」など


 早朝の3:50頃にタクシーで帰宅。とはいえ、「ムーンライトながら」で眠っていたので、さほど疲れてはおらず、7時過ぎには目が覚めたのだが、今日は代休取得済み。たまにはよかろ、と、どろどろと惰眠を貪り直す。

 10時頃にフトンから這い出して、メールをチェック。YAHOOから、「倉田わたるのミクロコスモス」を「今週のオススメ」に登録したとのこと。昨年12月に「今日のオススメ」に登録されたことがあるんだが、これは“昇格”ということか? [;^J^]

 島本和彦関係の掲示板で得た情報から手繰って、「島本和彦外伝」を発見。公式Webというか、作者自身が作成しているページである。一般公開されたのは、つい最近(多分、10/1)らしい。今のところ、毎日(数回)更新しているようだ。コンテンツは多い方では無いが、無駄なコンテンツが、ほとんど無い。興味深い裏話や未公開画像も多く、氏のファンであるならば、必見。

 臨界事故について。救急隊員には放射線事故であることが伏せられて、「てんかん」の症状と伝えられていた由。(結果的に救急隊員たちは、「無装備のまま」被曝したことになる。)理解できない。 僅か数時間でばれる嘘ではないか。なぜ、ここまで卑劣なことが出来るのか。人の命をなんだと思っているのか。救急隊員は人間ではないのか?

 事故を起こした作業員たちは、事実上、未経験であったらしい。どうやら教育も受けていなかったようである。

 盛田昭夫、死す。

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*1999年10月05日:不格好な女性たちへの忠告


 底厚靴は、もう、許す。許すからその代わり、頼むから、膝を曲げて猫背で歩くのはやめてくれ。どんなにみっともない姿をしているのか、自分でわからんのか。街中でも、ショーウィンドウに写っているだろうに。

 膝は伸ばす。背筋も伸ばす。これが、おしゃれと身だしなみの基本なの! 衣装も化粧も、二の次三の次。

 それから、以前、「底厚靴を履いた状態で、脚が長すぎるように見える女性は、滅多にいない」、と書いたが、前言撤回。プロポーションのバランスが狂っている奴が、街にはゴロゴロしている。

 昭和30年代から40年代にかけての(一部の)少女漫画のような、異様なシルエット。ほんとにこれでカッコイイと思っているのか?

 脚は長ければいいってもんじゃない。腰は細ければいいってもんじゃない。胸は大きければいいってもんじゃないのだ。全てバランスの問題なのである。持って生まれたバランスの悪さは仕方が無いし、それをあげつらうつもりは、毛頭ない。しかし、わざわざ自分から(妙なものを身につけて)生来の本来のバランスの良さ(美しさ)を台無しにしているのを、見過ごすわけにはいかないのだ。(「美意識は主観的なものである」などという当たり前の反論は、却下。そんなことは百も承知の私が、それでもなお、このように発言しているのだ。この「憤りの深さ」を、読みとっていただきたい。)

 ついでに、あの「山姥型(といいましたっけ?)」のヘアスタイル。レゲエのおっさんのカラフルバージョン。「美しくなるのが目的じゃない、目立てればそれでいい」、ということらしいが、残念ながら、猫も杓子も山姥なので、もはや全然、目立たない。となると、単にみっともないだけ。

 まぁ、「ファッション」なんだから、仕方がない。「人と同じかっこをする」、というのがファッションの本質。つまり、制服だ。それに惹かれる(制服を着たいという)心理的傾向の普遍性は、いまさら否定できない。

 しかし、「膝を曲げて猫背で歩く」というのは、現在の「ファッション」では無いはずだ。人真似をするのなら、ちゃんと人真似しろっての!

 改造内閣人事発表。大蔵大臣には宮沢喜一留任。2回間違えて元に戻った、というよりは、4回(あるいは6回)間違えて元に戻った感じ。つまらんギャグだ。コメントする必要は無い。

 ビュッフェ、自殺。

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*1999年10月06日:女嫌いじゃありません


 T八のカウンターでウェブページを更新していると、となりのあんちゃんが引っかかってきた。オレンジ色の髪をした(恐らく)肉体労働系で、多分ティーンエイジャーだろう。

 「一体、何をしているんですか?」、と、もっともな疑問。

 「インターネットって、聞いたことあるでしょう?」ってあたりから、柔らかく説明し始めたのだが、例によって(もちろん)インターネットの概念は判っていない。「インターネットとEメールって、どう違うんですか?」、と来た。

 インフラとアプリの違い..みたいな言葉で説明したいのだが、そういう語彙は通用しそうにないので、道路や郵便網に例えて説明していたのだが..ふと、彼の手元にある携帯(PHS?)が目に入って..気がついた。そうか。今では、インターネットとかパソコン通信とかとは「無縁」なところで、みんなEメールを使っているんだ。その足回りがインターネットであるかどうか意識することはないし、私だって(彼が使っている「Eメール」の足回りは)知らない。「インターネットでもEメールは使えますし、あなたも、知らず知らずのうちにインターネットを使っているかも知れませんよ」、とかなんとか言って、煙に巻いてしまう。

 そしたら今度は、「インターネットで女の子をみつけて、できるんですか?」、と来た。[;^J^] マスコミは、そういう教育をしているもんなぁ。

 「そういうシステムやホームページは、いくつもありますよ。むしろ、非常にありふれている類ですね」

 「あなたは、やらないんですか?」

 [;^.^]「いや、私は他に興味を持っていることが色々あって、インターネットは、そのための情報収集などの道具として使っているわけなんで」

 「なぜ? やればいいのに。女の子、嫌いなんですか?」

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*1999年10月07日:BSマンガ夜話


 やはり、「臨界」についての教育は、されていなかったとのこと。小渕首相も、2000円札とやらで遊んでる場合じゃないだろう。監査と査察の新システム(あるいは、それを作成するためのロードマップ)を発表しろ。いますぐ!

 事故の翌日は無理だとしても、3日以内に発表できなければ、嘘である。なんのために、その場所にいるんだ? 仕事しろよ。

 深夜(というか、早朝4時半)までかかって、BSマンガ夜話のビデオを観る。「デビルマン」「マスターキートン」「覚悟のススメ」「エースをねらえ!」、及び、「ドラえもん」の回の終わり近くの、永井豪の反論ビデオ。

 本命は、もちろん、「デビルマン」の回である。大体は、私自身の「引き出し」の中にある見解のやりとり(例えば、全5巻で終わらせているところが素晴らしい、これが50巻も続いたらどうしようもない、とか)の応酬だったのだが、岡田斗司夫が、(私にとっては)新鮮な発言を、いくつか。

 「形としては、クトゥルー神話の構造、そのものである」。なんで気がつかなかったんだろ。[;^J^] 確かに。

 「第1巻は、ゴシックホラーではなく、モダンホラー。キングよりも前に、これをやっているところが凄い。第2巻のシレーヌ篇の途中から、路線が変更される。シレーヌは、最初は超自然的な妖怪に近い。雲を集め嵐を呼ぶ。これは「魔法」の世界である。それが戦いの後半になると、彼女の「超能力」に、理論づけされ始める。第3巻以降のデーモンには、もはや神秘性は無く、完全にSFの世界になる」、など。

 永井豪の反論ビデオ、というのは、夏目房之介が「石川賢に手伝ってもらっている」、いしかわじゅんが「ほとんど自分では描いていない」、と、発言したことへの(全部、自分で描いている、という)反論である。

 「デビルマン論」も、いずれは書くが、ちょっとお待ちを。(本当は、今週、書くつもりだったのだが、ちょっとしたアクシデントがあって、時間を取れなかったのだ。)

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*1999年10月08日:醜い老人たち


 T八で、1〜2ヶ月に一度ほど見かける、不愉快な客がいる。

 50台のサラリーマンだと思うのだが、いつもカウンターに一人で座っている。(ので、私と隣り合わせになることも、しばしばある。話をしたことは、一度もないが。)とにかく、不遜なのである。

 T八では、たまに(連絡ミスで)注文が通らないことがある。いつまで待っても、出てこない。これはもちろん、全面的に店の責任。ただ、そのとき彼は、ドスを利かせた声で、「おい、さっさと持ってこい!」、と“恫喝”するのだ。

 あんたが正しい。しかし、いくら相手に落ち度があるからと言っても、また、お客様が神様だからと言っても、口のききかたがあるだろう。特に、彼は常連なのだ。たまにこういうミスがあることは、良く知っているはずなのである。だから、(あぁ、またやったな)、と、苦笑して、「おいおい、しっかりしてくれよ、俺の注文通ってないよ」、と指摘するのが、正しい態度であろうに。

 国会図書館でも、こういう手合い(不遜な年寄り)を、良く見かける。

 ある男の請求票が、通らない(請求した本が出てこない)。どうやら、目録の誤植があった(ので、そもそも、その本は蔵書されていなかった)らしい。カウンターでそのように係員が説明していたのだが、彼は、指でコツコツ、カウンターを叩きながら、「それは、あなた方の責任ですからね」。

 どういう責任をとらせるつもりなんだか。

 また、別の日。別の老人。

 返却カウンターで、なんらかのトラブルがあったらしく、老人が係員を叱りとばしており、係員が必死に対応している。その老人のあとに、長蛇の列が出来る。それを見て、別の係員が、老人と彼に対応している係員のわきで、あとに並んでいる人たちの処理を始めた。

 すると、その老人が激昂したのである。カウンターを平手でバンバン叩きながら、「俺の用件が、まだ済んでいないだろう!」「いや、うしろに大勢並んでいますので」「こいつら、みんな、待たせときゃいいんだよ!」

 ..私は、こうは、なりたくない。

 歪んだプライド“だけ”に守られた、哀れな老人には。

 「島本和彦外伝」は、依然として、毎日更新されている。大丈夫か? 何かから逃げていないか? [;^J^] 日記を見る限り、仕事はしているようだが。

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*1999年10月09日:千人チェック/Web修正準備


 SF作家で、ハードSF研究所所長の石原藤夫さんに、「手塚リスト」と「吾妻リスト」を送る。(私は、ハードSF研究所の、幽霊所員なのである。)

 PCはあるはずだし、多分、Webは見られると思うのだが、(だから、メールでURLを連絡するだけでいいはずなのだが、)念のため、CD−Rに、ウェブページ全体と、(ブラウザを起動できない場合のために)各リストのプレーンテキスト版を焼き、さらに、CD−ROMドライブが無い場合に備えて、プレーンテキストをフロッピーにも入れ、だめ押しに、「手塚リスト」については、手塚治虫MLで作っていただいた書籍版も同封した。

 ヤマハで、マーラーの「交響曲第8番(千人交響曲)」のスコア(総譜)を買う。年末の12/25に、例のお気楽オフの「番外編」として、この曲をやるのである。誰か止めろよ。[;^.^](誰も止めない。)

 で、シンセで代奏するパートのチェック、というわけ。

 「千人」の鍵盤楽器(あるいは、特殊楽器)と言えば、パイプオルガンの印象が、圧倒的である。だからとにかく、オルガンサウンドを用意すればいいんだよな、と、この話を聞いた時には考えていた。むしろ心配していたのは、十分な音量を出せるPAが手配できるかどうか、ということであった。

 スコアをチェックして、愕然。シンセで弾く必要があると思われるパートは、パイプオルガンの他に、タムタム、鐘、グロッケン、チェレスタ、クラビア、ハーモニューム、ハープ×2。しかもこのうち5〜6台が同時に鳴っている箇所が、少なくない。手強い。

 補助鍵盤を4〜5台も用意するわけには、いかない。どこでどのパートを省略するか、クリスマスまでに作戦を練らないと。

 Webページの大掃除を始める。以前にも書いたと思うが、私のページは、文法的には出鱈目(とまでは言わないにしても、極端にオールドファッション)なのである。“<!DOCTYPE>”は無いわ、“<P>”は単独で使っているわ。頼むから、ソースを見ないでくれ、と、祈りたいくらい。

 ..祈っていても、事態は進展しないので、ついに、大修正をする決心をした、という次第。

 とにかく、ファイル数が膨大なので、一筋縄ではいかない。判定用に「jweblint/sgmls gateway」を使うことにして、まず、廃墟通信をはじめとするいくつかのページ(ファイル)をチェック。およその傾向(直すべきポイント)を掴んで、自動修正用のsed&awkスクリプトを書き始める。(手作業では不可能な量なのだ。)

 一括修正なので、ここで「誤った修正」をすると、被害が大きい。慎重に。目標としては、jweblint でノーエラー程度までである。実は、今回のスクリプトで修正しても、(jweblint より厳密な)NSGML でチェックすると、まだエラーが残っているファイルもあるのだが、思うところあって、敢えて当面は(確信犯で)エラーのまま残しておく。(全体としてはエラーは激減することになるので、良しとするわけだ。)

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*1999年10月10日:Web修正/PD故障


 昨夜作成したスクリプトを使って、Webの大修正を開始する。(ディレクトリが複数に分かれている関係もあって、まとめて一発、というわけにもいかない。)修正だけなら半日もかからないのだが、全てのページ(ファイル)について、修正後のブラウジングチェックも行ったので、まるまる一日かかってしまった。(思わず読みふけってしまったり、文法ではなく、内容自体の間違いを発見して、修正したり。← 大掃除における古新聞の法則。)

 このチェックは、やって良かった。案の定、スクリプトによる修正ミスが、いくつも出たのである。早い話が、正規表現の書き損ないだ。また、修正前のページの記述が、かなりイレギュラーな状態である場合、(例えば私は、<P> は、全て、文末の改行前に付していたはず、と記憶していたのだが、いくつかのページでは、単独の行に孤立して置かれていた、など、)予想外の変換をなされていたりもした。

 まぁ、これらを手作業で直す工数は、織り込み済みだったのだが..

 ..織り込んでいなかったのは、PDの故障である。[;^J^]

 もともと、蓋が開きにくくなることがあるドライブでは、あった。ただ、それはタイミング的には、いかにも、「SCSIのバスを(誰かが)掴んで離さないから、見かけ上、ハングアップしてしまうのではないか」、と、推測したくなるような、症状だったのである。

 しかし、今回の振る舞いを見ると、これはどうやら、単にEJECTボタンの故障(接触不良?)のようにも見える。蓋が開かなくなった時に、中にメディアを入れていなかったのは、不幸中の幸いであった。

 とにかく、ローカルディスク上のWebのソースの全面書き換えをやっているので、一区切りつくたびに、PDにバックアップを取りながら作業していたのだが、おかげで中断。もっとも、バックアップ自体が不可能になったわけではなく、取るものも取りあえず、変更したファイルを全てアーカイブにまとめて(ついでに圧縮して)FTPでサーバー送りにしたし、その後で、CF(コンパクトフラッシュ)があるのを思い出して、これにもバックアップを取った..ので、バックアップしつつの変更作業は、続行可能なのであったが、ま、一休みだわね。

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*解説


MASK 倉田わたるのミクロコスモスへの扉
Last Updated: Oct 13 1999 
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