アトムの物語は出来不出来の差がはげしく、中には全く気に入らないのもあるが、この「植物人間」は、わりと好きである、と、作者。植物が理性や意識を持つ可能性について、自分の旧作（「ロストワールド」）も引用しながら、楽しそうに語る表情が、実にいい。古き良きＳＦの夢を語る顔である。
ところで、この解題の最後のコマで、クイズがひとつ出されているのだが、このサンコミックスの全２２巻の、どこにも解答がないのである。
「ロックがいますね。ロックのよこにいる犬は、いったいなんでしょう」
解答は、こちら。
「鉄腕アトム １」（サンコミックス）
（文中、引用は本書より）
倉田わたるのミクロコスモスへの扉
Last Updated: Aug 14 1996
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