鉄腕アトム:「ホット・ドッグ兵団」解題

 「鉄腕アトム」全編中の最高傑作(であると、私は信ずる)「ホット・ドッグ兵団」を語る作者の言葉には、しかし多少の憤懣が隠しきれない。これは合衆国ではオン・エアされなかったからである。何故ならば、犬のサイボーグ手術という題材は“残酷”だからだ。(この解題を読む限りでは、残酷だという理由で断られたのが、「ホット・ドッグ兵団」だとは、断定できないのだが、確か、豊田有恒(虫プロで働いていた経歴がある)の証言があったと記憶する。)

 白人(WASP)の身勝手な倫理感に対する作者の苛立ちは、ここだけではなく、いくつかの著作(「ぼくはマンガ家」など)でも、繰り返し表明されている。


*「鉄腕アトム 1」(サンコミックス)


MASK 倉田わたるのミクロコスモスへの扉
Last Updated: Aug 14 1996 
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