*2012年11月19日:クン付け考
*2012年11月20日:図録の代用
*2012年11月21日:「怪奇小説精華」
*2012年11月22日:耳進展無し/車を買い換える
*2012年11月23日:小村雪岱展/東神奈川で飲み
*2012年11月24日:メトロポリタン美術館展/竹内栖鳳展/高橋葉介原画展
*2012年11月25日:川村清雄展/ちばてつや原画展/琳派展
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*2012年11月19日:クン付け考


 某バラエティ番組を見ていたら、ジャニーズの若手タレントが、木村拓哉(SMAP)や岡田准一(V6)のことを、木村クン、岡田クン、と呼んでいた。近頃のジャニーズの若手は先輩をそのように呼ぶという噂は聞いていたし、親しみの表現だということは承知しているのだが、それにしても(古い奴だとお思いでしょうが)ドキッとしてしまう。大先輩に対する、チンピラ風情の口のききようであろうか。

 もしも彼らが、近藤真彦を「近藤クン」、東山紀之を「東クン」と呼んでいるのならば、(単なる言葉遣いの問題として)逆に許容できる。しかしこれは私の勘なのだが、多分そうは呼んでおらず、「近藤さん」「東山さん(あるいは東さん)」と呼んでいるような気がする。

 仮定の話で申し訳ないが、もしそうならば、「言葉遣い」の問題ではなく「意識」の問題ということになり、許容できない。チンピラ風情が(大)先輩たちを「クラス分け」していることになるからである。(こともあろうに)SMAPやV6を、自分たちと同じ「階層」(あるいは「箱」)に入れていることになるからである。

 十年、早いわ。

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*2012年11月20日:図録の代用


 気に入った展覧会では、原則として図録を買うことにしていた。以前は。よほど印刷に問題がない限り。(← 倒置法。)

 しかし狭い部屋の中で、さすがにスペースがなくなってしまい [;_ _](図録を含む画集類の蔵書を数えてみたところ、約400冊)、近年は、できるだけ購入を控える(我慢する)ようにしている。大体、展覧会2〜3件につき1回ぐらいかな、購入しているのは。

 とはいえ、何も記録というか心覚えが無いと、その展覧会を観たという記憶すら失ってしまいかねないので(そういうお年頃なんですよ [;_ _][;^.^])、図録に代わるものを押さえるようにはしている。

 まず、その展覧会のパンフレットと作品リスト。これは必ず確保しておく。図録に比べるとスペースファクターが遥かにまさることは言うまでもない。次に、その展覧会を取材したテレビ番組の録画である。「日曜美術館」、そしてとりわけ「ぶらぶら美術・博物館」。自宅のテレビが標準画質だった頃には、テレビ番組が図録の代用になるなどと考えたことは一度もなかったが、ハイビジョン放送であれば、十分な画質を確保できるのである。

 そして最後に、この「廃墟通信」である。近年の廃墟通信の展覧会観覧の日記では、やたらとグーグル画像検索結果へのリンクが張られていることにお気づきかと思うが、それは、少しでも記憶(記録)に残すためなのである。(これが全く、手間なんだけどさ。[;^J^])

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*2012年11月21日:「怪奇小説精華」


 世界幻想文学大全 怪奇小説精華」(東雅夫編、ちくま文庫)、読了。まずは収録作品のリストを紹介しておこう。

「嘘好き、または懐疑者」(ルーキアノース)
「石清虚/竜肉/小猟犬 『聊斎志異』より」(蒲松齢)
「ヴィール夫人の亡霊」(ダニエル・デフォー)
「ロカルノの女乞食」(ハインリヒ・フォン・クライスト)
「スペードの女王」(A・S・プーシキン)
「イールのヴィーナス」(プロスペル・メリメ)
「幽霊屋敷」(エドワード・ブルワー=リットン)
「アッシャア家の崩没」(エドガー・アラン・ポオ)
「ヴィイ」(ニコライ・V・ゴーゴリ)
「クラリモンド」(テオフィール・ゴーチエ)
「背の高い女」(ペドロ・アントニオ・デ・アラルコン)
「オルラ」(モーパッサン)
「猿の手」(W・W・ジェイコブズ)
「獣の印」(J・R・キプリング)
「蜘蛛」(ハンス・ハインツ・エーヴェルス)
「羽根まくら」(オラシオ・キローガ)
「闇の路地」(ジャン・レイ)
「占拠された屋敷」(フリオ・コルサタル)

 ..どうです、凄いでしょ。クラクラ眩暈がするような、物凄いラインナップでしょ。もちろん、ほとんど既読であったが(唯一、ルーキアノース作品だけ記憶になかったが、これは読んだ記憶を失ってしまっていた可能性も低くなく [;_ _][;^J^])、既読未読問わず、改めて全て通読した。

 もとより、怪奇小説史上のベストオブベストであり、ここから私選ベストオブベストオブベストを選んでも仕方がないのだが、強いてベスト6を選んでみると、

1.「猿の手」
2.「闇の路地」
3.「蜘蛛」
4.「占拠された屋敷」
5.「アッシャア家の崩没」
6.「クラリモンド」

 ..といったところか。「猿の手」は何十回読んだことかわからないが、何度読んでも、感動を新たにする。

 なんといっても、「闇の路地」! これは本当に、物凄い。物凄い小説なのである。心ある幻想小説(あるいは怪奇小説)ファンであれば当然既読だと思うが、もしもあなたが幻想小説(あるいは怪奇小説)ファンでありながら「闇の路地」を未読であるのならば、それは到底許される事態ではないので、即日即刻、購入して読まなくてはならない。わかったね。(→ このリンクの先に購入ボタン

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*2012年11月22日:耳進展無し/車を買い換える


 有休取得済み。8:20過ぎにマーチで出て、浜松医科大学医学部附属病院の待合室に着いたのが、予約時刻5分前の8:55。(実際には、診察まで数十分待たされたが。)

 右耳のボコボコ現象である。3ヶ月間様子を見ましょう、ということだったのだが、この3ヶ月間、症状が出なかった日は、一日もない。徐々に悪化していると思われる。しかしながら、今日、改めて検査をしている間には(案の定)ただの一度も、症状が出なかったのである [;_ _]。先生には、私の訴えは届いていると思うのだが、しかし病状を具体的に確認できない以上、積極的なアクションを(ダメもとで無責任に)取ることができないのは当然。「試しにあぶみ骨につながっている筋肉を切ってみる」、という選択肢もありうるらしいが、それを行う気は、先生にはない。(私も、試しにそんなことをされたくはない。)いっそ、今よりもさらに遥かに悪化して、恒常的にボコボコ鳴り続けるようになれば、まだ手は打てる。再び3ヶ月様子を見てみることになったが..次の医者を探すべき頃合いかなぁ..

 10:45に病院を発ち、サンストリート浜北に着いたのが11:10。多少買い物をしてから、浜松日産Ucars市野店(浜松日産の中古車部門)へ向かう。途中、すき家で飯を食い、ついでにいくらか道に迷って [;_ _](iPhone のカーナビ使いには、多少の無理が伴います [;^.^])、着いたのは12:25。

 キューブに決めた。ほかにも選択肢はあったのだが、「性格のはっきりした車」を、結局は選んでしまった。これは、私のワインの選び方と同じである..と言うと、なんかすごく格好よく響くよな [^.^][^.^][^.^]。本体53万で、諸経費込みで67万。

 必要な書類があるので、帰途、市役所やらN会計事務所(自宅アパートの大家)やらに寄る。月曜日に、改めてUcarsに書類を持参する予定。今日は時間があればエヴァQを観たかったのだが、来週末まで先送り。

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*2012年11月23日:小村雪岱展/東神奈川で飲み


 6:00に自宅を発ち、7:00浜松駅前発の高速バスで上京。定刻を40分ほど押して渋谷マークシティに着いたのが11:25。全く想定の範囲内。

 11:50に、永田町のホテルニューオータニ内のニューオータニ美術館着。「大正・昭和のグラフィックデザイン 小村雪岱展」である。

 本の装幀が中心の展示であるが、印象深いものを「泉鏡花著『鴛鴦帳』」「泉鏡花著『愛艸集』」「泉鏡花著『蜻蛉集』」..などと、端から順に挙げてたりしていては、本当にきりがない。敢えて一点だけに絞ると、「武者小路実篤著『死』」の、「かまどうま」をモチーフとした装幀に、とりわけ心を惹かれた。

 13:00に退出して渋谷へ。タワレコはパスして、久々にまんだらけ。収穫は1冊だけ。少し早いが東神奈川へ。到着したのは待ち合わせ時刻より30分も早い15:00過ぎ。早めに着いたのは、駅前の成城石井で探し物をしたかったからであるが、ここには無かった。

 15:00には、中学時代の恩師と同級生、計7人が揃い、まずはO君の墓参り。16:00に東神奈川の八勢(天ぷらと活魚の店)で、少し早めの忘年会。二次会は河岸を日ノ出町に変え(タクシーで向かい)、FIRSTという店へ。前回ここに来たのは、10年以上前のことだと思う。懐かしい。

 お開きは確か、21:40。今夜の宿は、水道橋のスパ ラクーアであり、京浜東北で向かったのだが..ふと気が付いたら西川口で、時刻は23:23 [;^.^]。25分ほどかけて秋葉原まで引き返す [;^J^]。ラクーア着は、0:20。ロスタイムは1時間ほどであり、全くなんの問題もない。[^.^][^.^][^.^][;^.^]

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*2012年11月24日:メトロポリタン美術館展/竹内栖鳳展/高橋葉介原画展


 ラクーアを8:00に発ち、上野の東京都美術館に着いたのは、開館時刻(9:30)の1時間前の8:30。「メトロポリタン美術館展」である。フェルメールの真珠の耳飾りの少女が来た「マウリッツハイス美術館展」では結構な行列が出来ていたし、早めに門を開けて館内(屋根の下)のチケット売場の前に行列させてくれたのだが、今回、今日のこの時刻には誰ひとり来ておらず、もちろん、門も閉められたまま [;^J^]。トイレに行くなどしてから8:45に並び直し、この時点では列は私を含めて2人だったのだが [;^.^]、しかしたちまち数十人以上の行列となった。しかし、門を開けてくれない。今にも雨が降りそうだし、とても寒いというのに、開けてくれないのである。[;^.^][;^.^][;^.^]凸

 それはともかく [;^J^]、以下、駆け足で、印象に残った作品のタイトルを列挙しておこう。(図録を買わなかったので、第一義的には私自身の備忘のために。)

 「第1章 理想化された自然」からは、まず、リチャード・ウィルソンの「カプチン会修道院の庭から見たネミ湖とジェンザーノ」と、トマス・コールの「キャッツキル山地の眺め − 初秋」画像検索結果)。後者はハドソン・リバー派だが、私はこの流派の大ファンなのである [^J^]。アッシャー・B・デュランドの「風景−「サナトプシス」からの場面」画像検索結果)も、素敵である。ジャック・ド・ラ・ジュー(子)の「冬の寓意」画像検索結果)は、寂しい陽光の描写に惹かれる。

 「第2章 自然のなかの人々」では、ヘリ・メット・デ・ブレスの工房の「聖アントニウスの誘惑」、ヤン・ブリューゲル(子)の「冥界のアエネアスとシビュラ」画像検索結果)。後者の裸体の「ヌメッと感」が、妙に気になる [;^J^]。ウジェーヌ・ドラクロワの「嵐の中で眠るキリスト」画像検索結果)は、小学生時代以来、大好きな作品である。

 ピエール=オーギュスト・ルノワールの「浜辺の人物」画像検索結果)の柔らかさ。フィンセント・ファン・ゴッホの「歩きはじめ、ミレーに拠る」画像検索結果)は、やはりすごいタッチである。

 「第3章 動物たち」は、特に古代の作品に秀作が多い。メソポタミアの「リラのための牛頭の装飾」画像検索結果)。エジプト新王国時代の「カバの頭部」画像検索結果)のユーモラスな量感。ギリシャの鉄器時代の「馬の小像」は、未来的なデザイン感覚が衝撃的なのだが、ネットから検索できず、申し訳ない。

 イラン北西部・鉄器時代の「羊の頭部をかたどった杯」画像検索結果)、エジプト・プトレマイオス朝時代の「猫の小像」画像検索結果)。ローマ時代(またはビザンチン時代)の「熊形の容器」画像検索結果)は、囚われの憂愁を帯びた表情がいい。そしてもちろん、エジプトの「ネクタネボ2世を守護するハヤブサの姿のホルス神を表す小像」画像検索結果)。作例を問わず、エジプトの、ハヤブサの姿のホルス神は、常にクールである。これでいいから、くれ! [^.^]

 「第4章 草花と庭」では、ニコラース・ファン・フェーレンダールの「ガラス花瓶の花束」画像検索結果)のフォルムが凄い。いったい、なにごと? そして、「中国の花瓶に活けられたブーケ」画像検索結果)は、遥か遠くから眺めやっても、一発で、オディロン・ルドンとわかるよねぇ。[^J^]

 「第5章 カメラが捉えた自然」では、カメラ時代初期の実験的な作品に、面白いものが多い。ギュスターヴ・グレイの「海上の帆船」画像検索結果)。エドゥアール・バルデュの「修道士」画像検索結果)は、修道士らしき人影が見えないのが不思議。(私の目が曇っているだけか?)そこに不条理感があり、それも含めてダリ的である(と思う)。杉本博司「ボーデン湖、ウットヴィル」画像検索結果)は、1993年の作品。レゾリューションとグラデーションが、もう、半端ないのである。

 「第6章 大地と空」で、ようやく登場。この展覧会の目玉であるところの、フィンセント・ファン・ゴッホ「糸杉」画像検索結果)である![^.^] ひと息で?塗られた、渦巻きのごとき厚塗りの筆致。その立体性に拠るものか、距離によって色が違って見えてくるのに気が付いた。(つまり、時間をかけて様々な距離から観ることができたわけであり、混んではいるものの、そういう余裕はある程度の混みかたなのである。)その隣に展示されているワージントン・ウィットレッジの「鱒池」は、これまたネットから画像を検索できず申し訳ないのだが、意図したのかどうかは知らないが、さまざまな意味で「糸杉」と対照的な作品である。寒色に対する暖色。うねる太い曲線に対する垂直方向と水平方向の繊細なまっすぐな線。アルバート・ビアスタットの「マーセド川、ヨセミテ渓谷」画像検索結果)の、空気を通した岩山の質感も、素晴らしい。

 バルテュスの「夏」..これまた画像が見つからないのだが [_ _]、ロリじゃないのである。[;^J^](いや、少しはその気配が無いでもないが。[;^J^])バルテュス=ロリだと思っている業の深い者ども(誰のことだ、誰の [;^.^])は、反省するように![^.^][^.^][^.^]

 ジョン・フレデリック・ケンセットの「海上の日没」画像検索結果)の、凄い光。ただそれだけの絵なのだが [;^.^]、そこに価値がある。エドワード・ホッパーの「トゥーライツの灯台」画像検索結果)も、いいなぁ、いいなぁ [^.^]。ジョージア・オキーフの「骨盤 II」画像検索結果)のオブジェには、どこかコスミックな未来感覚があり、タンギーやドミンゲスら、シュルレアリストを想起させるところがある。

 最後の「第7章 水の世界」では、再び、古代文明の遺産に注目したい。まず、メソポタミア・古代バビロニア時代の「カエルの分銅」画像検索結果)。このシンプルで全く無駄の無いデザインの量感を見たまへ。人類はいったい、これまで何千年もかけて、何をしてきたのだ、と、言いたくもなる [;^J^]。ミュケナイの「タコのあぶみ壺」画像検索結果)のデザイン感覚も、パねぇし、後期ローマ時代(または初期ビザンチン時代)の「魚の容器」(画像発見できず [_ _])の直立魚っぷりがまた、諸星大二郎的な? [;^.^]

 そして最後に近代に戻り、J・M・W・ターナーの「ヴェネツィア、サンタ・マリア・デッラ・サルーテ聖堂の前廊から望む」画像検索結果)、そして、ウィンスロー・ホーマーの「月光、ウッドアイランド灯台」画像検索結果)。

 昼前、11:50に退出し、昼食は上野駅中の蕎香。13:00に恵比寿の山種美術館。「竹内栖鳳 −京都画壇の画家たち−」である。

 まずは、伝 長沢芦雪の「唐子遊び図」画像検索結果)、森狙仙の「春風猿語図」

 以下、竹内栖鳳で、「雲竜」は、細い金泥を僅かに施していて、効果的。「百騒一睡」画像検索結果)の、親犬と(ラブリーな)子犬の対比。「虎・獅子図」画像検索結果)は、リアルな獅子(ライオン)も凄いが、虎の顔(表情)が!

 「雨霽」画像検索結果)の、奥行きのある、湿った空気感。「絵になる最初」画像検索結果)は、初めてヌードモデルになろうとする少女の恥じらいと仕草。これがもう、これがもう..[*^.^][*^.^][*^.^](人格をあまり疑わないで欲しい。[;_ _][;_ _][;_ _][;^J^])

 「班猫」画像検索結果)には、この日記でも何度か言及していると思う。今さら論評不要ですね [^J^]。日本で一番可愛い猫が、この子です。[^J^]

 「蹴合」画像検索結果)の(シャモの)色! 「緑池」画像検索結果)の、色!

 特に後者の、この、水色から薄緑色に変化していく色! これは、私の「少年時代」の色なのだ。ノスタルジーを直撃されてしまった..だから、この「色」の記憶を私と共有していない人には、この感動と衝撃を伝えることは不可能だし、仮にそういう人がいるとしても、PCやスマホやその他の端末のブラウザを通じて、正確な「色彩」を伝えることなど不可能なので、二重の意味で、伝えられないのであるが..

 「雨中山水」「晩鴉」「水墨山水」の3作がまた、凄いのなんの!(「晩鴉」のみ、画像を検索できました。→(画像検索結果))いずれも、風景のロケーションも、技法も最高! 画面中央の黒くて巨大な曖昧な色彩と、細かい渇筆の組み合わせ。わたくし的には、究極の水墨画である。これ、全部欲しい! くれ! [^O^][^O^][^O^]

 「鴨雛」画像検索結果)のラブリーさ。「艶陽」画像検索結果)の、豌豆と蛇の組み合わせの妙。「雄風」画像検索結果)の雄渾さ。

 以下、いずれも山本春挙の作品になるが、「清流」のスピード感と、「冷夢図」の幻想性もまた、忘れがたい。

 14:40に退出し、15:20に、有楽町駅前のスパンアートギャラリー高橋葉介個展(&サイン会)であるが、サイン会の整理券の配布には、ぎりぎり間に合わなかった [;_ _]。まぁいい。第一義的には、漫画の原画や描き下ろしのイラストを観たかったのである。いずれも凄いクォリティ。めぼしい作品は、片端から、売約済みだなぁ..いや、もとより、そんな余裕はありませんでしたが。[;_ _][;^J^]

 やや早めに離脱して、17:35に、横浜・鶴ヶ峰の実家に到着。耐震工事は、ほぼ完了していた。

 17:59、震度4。震源地は千葉。マグニチュード、さほどでもなし。それにしても、どういうタイミングだ。[;^J^]

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*2012年11月25日:川村清雄展/ちばてつや原画展/琳派展


 実家前のバス停から7:51のバスで発ち、9:25に、江戸東京博物館。「維新の洋画家 川村清雄」である。

 この画家の名前には聞き覚えが無かったのだが [_ _]、確かに見覚えのある作品が、いくつかあった。「蛟龍天に昇る」画像検索結果)は勇壮だが、龍の表情にやや物足りなさを感じないでもない。「貴賤図(御所車)」画像検索結果)は、なぜか(どこか)惹かれる。「ヴェニス図」画像検索結果)は展覧会の準備中に発見された作品らしく、作品リストにも掲載されていない [;^J^]。私は好きですね、これ。[^J^]

 ほか、「水辺の楊柳」画像検索結果)、「滝」「建国」画像検索結果)は、この展覧会の顔。発想が面白い。

 11:45に退出して、池袋へ。東口から出て、昼食は楽釜製麺所でうどん。そしてまたしても道に迷って、リブロ池袋に直行できなかった [;_ _][;_ _][;_ _]。多分、明治通りからアプローチするのが、間違いなんだろうなぁ..明治通りに面しておらず、しかも、どう考えても裏口的な雰囲気があり、通り過ぎてしまうのである。[;_ _][;_ _][;_ _][;^.^]

 それはともかく、13時に(これを書いている今となっては、何階だったか忘れているが)ちばてつや原画展の会場着。ジョーを中心として、初期から晩年(というか最近)まで、目配りよく展示されている。離脱したのは14:00過ぎだったかな。

 14:55に、有楽町の出光美術館。「琳派芸術II」である。

 酒井抱一を中心としたラインナップ。「風神雷神図屏風」画像検索結果)は、俵屋宗達や尾形光琳の作品に比べると、僅かに漫画的なニュアンスがある(と思う)。「紅白梅図屏風」画像検索結果)。「八ツ橋図屏風」画像検索結果)は、尾形光琳バージョン(画像検索結果)よりも良いように思う。

 「十二ヶ月花鳥図貼付屏風」画像検索結果)の多様な図像も面白い。ほか、「住吉太鼓橋夜景図」など。

 俵屋宗理の作品になるが、「秋草図」。鈴木其一の「四季図(湊旭日・白雨竹・田家月・雪中雀)」も、いい。同じく「蔬菜群虫図」画像検索結果)は、構図のバランスはいささか悪いと思うのだが、個々のモチーフには伊藤若冲を思わせるところがあり、面白い。

 16:00に退出。16:26、東京発のこだまで、18:23、浜松着。遠鉄デパ地下で総菜を買って、19:20、帰宅。

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*解説


MASK 倉田わたるのミクロコスモスへの扉
Last Updated: Nov 29 2012
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