2009年03月23日:哭きの竜 2009年03月24日:WBC、日本二連覇 2009年03月25日:「へんな数式美術館」 2009年03月26日:「サイエンス・イマジネーション」 2009年03月27日:関西フィル定期「ヴァルキューレ」 2009年03月28日:みんぱく/国際児童文学館 2009年03月29日:「MM9」目次へ戻る 先週へ 次週へ
今週末27日に大阪泊が決定したので、楽天トラベルからホテルを予約する。大阪駅直近のホテルを廉いほうから順に検索していったら「24時間、大風呂入浴可」というホテルがあったので、それ(だけ)で決めた。[;^J^]
3/14にメガワールドで新調したメガネのレンズを受け取りに行く。人生初の遠近両用レンズである..[;_ _][;^.^] ということで、とにかく慣れていないので(まだ)目が疲れる。対象との距離によって、違う場所で見なくてはならない。手元は下目使いで、PCの画面などははぼ正面で、遠景はやや上目使いで。一番困るのは、遠景にピントが合うのは、正面(というか前方)の上側だということで、少し横目使いで遠くを見ると、ピントが合わないのである。遠くのものをはっきり見ようとすると、首をそちらに向けなくてはならない。「それは困る(チラ見していることを先方に悟られたくない)」ケースは、結構あるのだ、困った、困った。[;_ _][;_ _][;_ _] ..まぁ、遠近両用にもいくつものタイプがあって、手元用/中景用/遠景用のエリアの配分は、いろいろ選べるのである。今回は初めてということもあり、一番オーソドックスな、「一応どの距離も万遍なく見ることは出来るが、これといった得意技もない」タイプを選んだので、織り込み済みの状況なのではあった。
なんにせよ、遠くを見るときは少し上目使い..つまり、「哭きの竜」(に登場する悪者たち)の目つきになってしまったのであった。[/_;][/_;][/_;][;^.^]
目次へ戻るWBC、日本二連覇! まさか優勝できるとは思っていなかっただけに、ここは素直に喜びたい。もう何年も前からプロ野球をまともに見ていない(選手の名前もろくに知らない始末で、たとえばダルビッシュぐらいは知っているが、どこの球団の選手かは知らなかったりする)有様ではあり、こういう人がWBCだけは見たりしている状況を嘲る向きも(大勢?)いるようだが、なに、気にすることはない。普段、歌番組を見ない人が、紅白歌合戦だけは見たり、1年を通じて一度もクラシック音楽をまともに聴かなかった人が、年末の第九だけは聴いたりするのと同じこと [^J^]。どうこう言われる筋合いはない。
正直、始まる前は、恥をかかなければよし、程度に思っていたのである。(もしも予選落ちしたりしたら、前回の優勝はフロックだったっつうことになるからね。)今回は韓国に勝ち越しているので、一応すっきりしたかな。前回は、正直、もやっと感が残ったしね [;^J^]。それはそれとして、9回戦ったうち5回が韓国戦というのは、理解を絶する。どういう理由でこうなるのか(というか、これで「よし」と(主催者に)判断されているのか)、さっぱりわからん。
それにしても、イチローである。ずーーーーっと、不振だったくせに、最後の最後で一番美味しいところを持って行く..実は(チームメイトに)嫌われているタイプなんじゃないの? [;^.^]
目次へ戻る先日見つけてきた「へんな数式美術館 〜世界を表すミョーな数式の数々〜」(竹内薫、技術評論社)を、積読の山を無視して [;^J^] ざっと一読。ふむふむ..懐かしく思いだした数式もあれば、初めてみる数式も(もちろん)沢山ある。式の変形は(正直なところ [;_ _])多少は読み飛ばしたが、頭の体操以前の、頭の軽い活性化には使える。
但し、掘り下げは(紙幅の関係から全くやむを得ないこととは言え)実に浅く、甘い。あくまでも小ネタ集と割り切る必要がある。
目次へ戻る「サイエンス・イマジネーション」(小松左京、瀬名秀明、NTT出版)を読了。日本で初めて開催された第65回世界SF大会「Nippon2007」でのシンポジウムにおける、第一線のロボット、人工知能、脳科学者たちによる研究のプレゼンテーションとSF作家(というよりSF的想像力)への問いかけ、及び、それに答える形で、ハードSF作家たちが書き下ろした短篇群。また、科学者たちとSF作家たちの討論会も収録されている。
科学者サイドのプレゼンテーションが、概して面白い。具体的で地に足がついている。作家サイドのアンサーソングとしての短篇には、少々捻りすぎて解りにくい作品も見受けられる。中では、もっともオーソドックス(ある意味、オールドファッション)な、堀晃の「笑う闇」(ロボットに漫才の相方をさせる)が、面白かった。(どうせ私も、オールドファッションだし。[;^.^])ほか、山田正紀の「火星のコッペリア」、飛浩隆の「はるかな響き」など。円城塔の「さかしま」は、ちょっと勘弁してくれというのが正直なところ。[;_ _][;_ _][;_ _][;^.^]
目次へ戻る午後半休を取って速攻帰宅、速攻出発。13:38の下りひかりに間に合い、新大阪駅15:05着。まずは、阪急梅田駅そばの石橋楽器梅田店。R社の新製品(V−Piano)が置かれていることを確認して、カタログを3部いただく。ひととおり店内を見回ってから、ザ・シンフォニーホールへ直行。17時頃に着き、45分並んで指定券引き換え。この時点で非常に寒く、風も結構強く、どうなることかと心配になる。(コートを着てこなかったのだ。)
関西フィルの定期である。オール・ヴァーグナー・プログラムで、
・「前奏曲と愛の死」
・「ヴァルキューレ 第1幕」演奏会形式
飯守泰次郎指揮、畑田弘美(S)、竹田昌弘(T)、木川田澄(Br)
..非常に良かったと思う。まず思ったのが、「音量がちょうど良い」ということ。奏者・歌手の技量なのか、ホールの特性なのか、その両方なのか、とにかく、ヴァーグナーの楽劇にピッタリのサイズの音量が鳴り響いたという印象である。ジークムント役の竹田昌弘は、声が明るく、しかも明るすぎず、質量感があって、安心して聴けた。強いて言えば、「冬の嵐は去り」が、やや丁寧さに欠ける歌い方で、疲れたのかな?と思ったのだが、その後はそういう印象を受けることはなかった。これは、「この個所は「アリア」ではない」、という、指揮者 and|or 歌手の解釈によるものだったのかも知れない。
21:30にJR大阪駅南口改札脇マネケン前で待ち合わせる。(17時頃に心配したほどには寒くなく、ほっとする。)久々に大阪に出てきたということで、迎撃オフを企画してくださったのである [_ _]。Cさん、Mさん、Sさん、Jさん。5人揃ったところで、キングスアームズへ移動。チェコのビールで乾杯。遅れて、Aさん。計6人。海外ドラマの話などで盛り上がる。V−Pianoのカタログを配る。考えてみれば、R社の新製品の宣伝をオフでするのは、1995年のXP−50以来である。(それはそれで問題な様な気もしますが。[;^J^])
散会し、タクシーで「堂島川温泉 天神の湯 ドーミーイン梅田東」へ0時頃着。楽天トラベルで「24時間、大風呂に入れる(わりには廉い)」という理由で選んだホテルだが、これが大当たり [^.^]。部屋はきれいだし、ネット関係は(当然のように)充実しているし、前述の、24時間(厳密には15時から10時まで)入れる温泉(サウナ付き)がいい。部屋着は作務衣(さむえ)なのだが、この恰好でホテル内を自由に歩いてOK、というのもポイント高い。有料の映画などは観ずに [;^J^] 早めに就寝。
目次へ戻る普通に早起きして、7時頃に8Fの温泉へ。昨夜は気がつかなかったが(半分は)野天風呂であった。野天といっても(街のど真ん中であるし)天井が開いていて葦簀(よしず)で軽く目隠しされているという程度であるが、青空は見えるし、いい気分である。これで素泊まり6800円なら文句は無い。このホテル、大阪での常宿にしようかな。[^J^]
9時にチェックアウトして、万博記念公園へ向かう..モノレールから、久々に、まさに久々に、太陽の塔の実物を見た [^J^]。前回見たのは、映画「20世紀少年」の中でだったりする [;^J^]。顔が「ともだち」マークになっていなくて、本当に良かった..[;^.^] 良くよく見てみると、この塔、確かに邪悪なフォルムである。人類の進歩と調和のシンボルというよりは、悪の秘密結社のアジトにこそ相応しいと言えよう。(← そういう映画では(微妙に)ありません。[;^.^])
10:20頃に、万博記念公園の国立民族学博物館に着く。昨夜、Sさんに招待券を頂いた「千家十職×みんぱく」展が目的である。千家十職とは、茶室をはじめとして、茶事全般の道具を作ってきた十家のこと。彼らが、国立民族学博物館に所蔵されている26万点の資料から琴線にかかったものを選び出し、それに触発されて新作を作り、その両者を展示する、という、いわばコラボ。なかなか面白かった。
レストランでカレーライスを食べて、11:30頃から、隣の国際児童文学館へ。手塚治虫、吾妻ひでおの調査が、首都圏の諸図書館(国会図書館、現代マンガ図書館、都立図書館(日比谷、中央、多摩)などなど)では、ほぼ完全に壁に突き当たっているので、河岸を変えたという次第である。先週訪問した京都国際マンガミュージアムは期待はずれだったのだが..成果あり! かつ、成果が「あり過ぎない」[;^J^] という、微妙な丁度良さ。(だって、これで、未発見初出誌がざっくざっく見つかったりしたら、これまで10年以上も何やってたんだ、つーことになっちゃうでしょう? 正直、救われました。[;_ _][;^.^])首都圏(及びネットや各地の古書店)でどうしても見つからなかった初出誌がいろいろ見つかり、リスト掲載のデータの裏付けが取れた。新発見も、多少あった。その一方で、無いものはここにも(金輪際)無い。例えば、1950年代の「少年画報」誌は、やはり無かったのである。
16時に退去。きちんと調べ尽くすには、もうあと少なくとも1〜2回来る必要がある。みんぱくも常設展を見る時間の余裕は無かったし、この公園には、まだ何度か来ることになりそうだ。
御堂筋線で新大阪駅。愉々屋で串カツを食べて、17:50のこだまで浜松へ。
目次へ戻る午前中は寒いし、午後から曇りの予報だしで、湯風景しおりに出かけるつもりは無かったのだが、11時頃になって何やら晴れてきたし、暑くなってきたしで、結局、正午から2時間ほど湯風景しおりへ。どうにもちぐはぐですな。[;^J^]
「MM9」(山本弘、東京創元社)- 稚気溢れる軽やかな傑作。怪獣災害を自然災害として取り扱う。キャラクター造形は、(ウルトラマン+怪奇大作戦)/2。物理法則に反する怪獣が存在しうるのは、人間原理による。人間は「ビッグバン宇宙」に、怪獣は(原子や電気など存在しない)「神話宇宙」に属しており、これが同時に存在しているのである。人間原理は、時間を遡行して影響を及ぼす。人間が神話を信じなくなれば、神々は(元々)実在していなかったことになるのと同様に、人間が怪獣を恐れなくなれば、怪獣は(元々)実在していなかったことになる。怪獣による被害は、台風や地震による被害であると、過去が改変されるのである。(「歴史が捏造される」のではなく、本当に、その時間線上に怪獣が存在しなくなってしまうのである。)この作品では(まだ)実在している怪獣や気特隊(「科特隊」ではない)なども、(気特隊の活躍によって)人々が怪獣を恐れなくなった時代(すなわち、読者の属する時代)には..
恐らく、本書が嫌いなSFファンは存在しないのではないか [^J^]。その一方で、日本SF大賞にノミネートされながら落選したという事実も、非常に納得できるのである。(高い公的評価を受けないことが勲章というか。)超お薦め!
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