*2003年01月06日:吾妻さんからの賀状
*2003年01月07日:地(下)に足がついていない街
*2003年01月08日:クラーク、シマック、あるいは..
*2003年01月09日:夜の毒蛾たち
*2003年01月10日:物流の時代
*2003年01月11日:買い間違える
*2003年01月12日:風邪にはワイン
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*2003年01月06日:吾妻さんからの賀状


 吾妻ひでおさんからいただいた年賀状に、3つの情報が含まれていた。

 まず、現在進行中の「コアマガジン社」の仕事(「お宝ワイドショー」に連載中の「街を歩く」)は、担当の編集者が降りてしまったので、中断するとのこと。残念だが仕方がない。それにしても改めて、仕事というのは人間関係であって、「漫画家と雑誌」あるいは「漫画家と出版社」などという抽象的な関係の上には構築されないものであるということを確認した次第。(これで、あのくだらない雑誌を買う必要が無くなるのかと思うと、悲しいやら嬉しいやら。[;^J^])

 次に、私のリスト上では、初出誌を「モノ・マガジン?」、と、「?」つきにしていた(つまり、どうしても発掘できていなかった)「Dr.あじまのどーしました?:ソムリエ」が、案の定、未発表作品(没原稿)であったということ。(早速、リストを修正した。)

 そして最後に、最も聞きたくなかった情報。現在、まんだらけオークションに出品されている「チーねずみ」という4ページの原稿も、やはり未発表作品であった(昔、とある雑誌に渡したまま返却されなかった原稿であり、恐らく編集者が売ったのであろう)とのこと。

 つまり、恐れていたとおり、一度も誰の目にも触れていない(編集者は「人間」としてはカウントしない [;^J^])作品だったのである..ということは、ここで保護しなければ、二度と(作者にすら)読むことができなくなるかも知れない..

 ..と、まんだらけオークションのページにかけつけたら、すでに「終了」していた [/_;]。終了日を、一日勘違いしていた [/_;]。まぁ、落札価格は「¥495,100」だったので、いずれにせよ落札は不可能であったが..あとは落札者が、「死蔵を悦びとする“邪悪な”者」[;^J^] でないことを、祈るばかりである..

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*2003年01月07日:地(下)に足がついていない街


 浜松市の繁華街の、まぁ中心的な位置にある「ザザシティ」であるが..どうにも使いにくい(使えない)のである。立地条件の問題ではなく、テナントの問題なのだ。女性向けの服飾品店ばっか。まぁ「デパート」というのはそういうもんだと仰るかも知れないが..

 「地下」が貧弱なことが、印象を悪くしている可能性はある。この規模の(しかも浜松駅からほど遠くない)店舗なら、駅まで地下を通って行けそうなものなのだが、それが出来ない..まぁこれはザザシティ固有の問題ではなく、浜松市の問題なのであって..つまり、「地下街が存在しない」のだ。地下に店舗があるビルはいくつもあるが、それらが有機的に連結していないのである。

 こんな「理由」を(噂として)聞いたことがある。(10年以上昔のことだが。)バブル期だかバブル以前の時代だか忘れたが、浜松市も(それなりの規模の)地下街を計画していたことはある。しかしちょうどその頃、隣りの静岡市の地下街で、大(爆発)事故が起こり、それで腰が引けてしまったのだ、と..その事故のことは私も知っているが、それが浜松市の都市計画に影響を与えたかというと、まぁ、いくらか眉唾ではありますがね。

 しかし確かに、「地下街の似合わない」人心の土地であるとも思う。地下生活を満喫できるのは、都会人だけである。ここは、中途半端な陽光の満ち溢れている、中途半端に健康的な都市なのだ。

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*2003年01月08日:クラーク、シマック、あるいは..


 浜松駅から徒歩2〜3分という最高に立地条件のいい場所に、「アクトシティ」がある。しかし私は、たかだか月に一度くらいしか、ここに足を運ばない..なぜなら、「不便だから」である。

 有楽街やらザザシティやらジョーシンやら谷島屋(書店)やらのある、浜松市の中心街からは、徒歩で10分ほどかかるのである。微妙に遠い。しかも、「ついでが無い」のである。奇妙に「町外れ」的なのだ..

 ..しかし、この「中心に位置しながら、微妙に不便で町外れ」という「立地条件」が、最高に効果的であるイベントも、世の中には存在するのである。

 それは、「日本SF大会」である。

 私は、かれこれ30年以上もSFファンをやっているが、いわゆる「SF大会に出ない」SFファンであり、これまでの生涯でSF大会に出たのは、ただの一度だけ。1995年に、ここアクトシティで開催された「はまなこん」だけなのである。まぁ、「SF大会に参加しない」のは、別にそういう信念があるからではなく、単に面倒くさいという理由しかなかったのだから、地元で開催されると、とても参加しやすいのであった。

 そして、ここは「SF大会」の会場としては、ほとんど最高のロケーションだったのではないかと思う。なにしろ交通至便(浜松駅から、徒歩2〜3分)であり、しかも実に「広い」。単に大きなホールがあるだけではなく、各種分科会を同時並行開催できる「会議室」が数多くあり、「展示即売会」等のイベントに使える巨大な(体育館的な)空間もある。

 そしてなにより、「微妙に町外れ」なので、“SF者”共が「微妙に隔離されている」のである [;^J^]。「はまなこん」開催中に、SF者が浜松市内で風紀紊乱・乱暴狼藉の行為に及んだ、という話は聞こえてこなかった。

 「SF大会は、焼畑農業である」という。野暮なので理由は書かないが、「一度使った会場は、二度と使えない」のだという。まぁこの噂の真偽のほどはともかくとして、アクトシティ事務局に対して、「二度と使わせない!」、という悪印象は与えていないと思う。多分。[;^J^]

 ..というわけで、「はまなこん2」を待望している次第なのであった。なにしろ、遠出するのが面倒だからさ。[;^J^]

 (本日のタイトルはSF者限定なので、意味がわからないあなたは健全です。[;^.^])

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*2003年01月09日:夜の毒蛾たち


 近頃“うざい”もの。それは夜(「深夜」というほどでもない、22時前からの、まだそれほどは遅くない時刻から)の繁華街に出没する(というか、出ずっぱりの)「韓国マッサージ」の勧誘のおばさまがた、及びお姉さまがたである。

 従来は有楽街のジョーシン側の地帯にしかいなかったと思うのだが..最近は活動範囲がえらく広がっており、夜の街を歩いていて、妙に手持ちぶさたなお姉さんがいるな、と、思いきや、すぐさま彼女が寄ってきて、「お兄さン、気持ちいいマッサージあるヨ、30分3000円..」、と囁いてくる..

 ..嘘つけっ! というのは別の話だとしてだ。[;^J^](そのように断言する根拠も、全く別の話だとしてだ。[;^.^])特に“うざい”のは、静岡銀行の(道路をはさんで)向かいにあるコンビニの「出入り口」付近に、彼女らが張り込んでいることなのである。どうやら、すぐ近くに「店」があるらしいのだが、深夜に浜松市街から自宅に帰るためのバス停が近くにあり、このコンビニは良く利用しているので、彼女らが邪魔で仕方がない。

 なにしろ、歩いていると腕を絡めてきて、本当に(力を込めて)引っ張るのである。文字どおり「客引き」である。「ハードコンタクト」は、仁義違反・ルール違反だと思っていたがなぁ..コンビニの経営者と警察の、堪忍袋の緒がいつ切れることやら..

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*2003年01月10日:物流の時代


 差し障りの無い範囲で、仕事の話を書くが..海外に製品を輸出する時、出荷してから現地に到着するまで、しばしば1ヶ月(地域によっては2ヶ月)もの時間がかかるのである。「航空便」であれば、これよりずっと早く着くが、運送料が極めて高くつくので、普通は「船便」を使うわけで、そしてこの「船便」が、えらく時間がかかるわけなのである。(以上、海外と荷物のやりとりをしている人なら、誰でも知っていることである。)

 ところが、桁外れに早く届くものがある。それは「情報」である。製品に同梱するソフトにバグが発見されたとして、それを(CD−ROMなどの)「モノ」として輸出するのではなく、現地でCD−Rその他のメディアに焼くのであれば、コンテンツだけを、インターネットで秒速で飛ばせる。つまり、製品の到着に遙かに先回りすることができるのである。

 この種のギャップは、そこら中にある。書籍を買う場合も、今日び、ちょっと大きな書店であれば、端末を使って検索しほうだい。情報はあっというまにゲットできるのだが..なかなかゲットできないのは、その書籍の「現物」である。どうかすると取次店の壁とやらがあって、入手する手段が無かったりするのである。

 IT時代になって、情報の流通は、桁外れに改善された。(まだまだ、改善すべき点は数え切れないほどあるにせよ。)しかし、肝心要の「物流」は(確かに改善されてはいるにせよ)「情報の流れ」の改善度合いとは、桁外れに低い程度にしか改善されていないのである。

 いつも言っていることだが、ここにビジネスチャンスがある。誰もが「不便だ」「困った」と思っているところに、金鉱があるのだ。これからは「物流」である。無論、物流の改善の根幹は「IT」にあるから、「IT」を軽視しては話にならないが、「IT」に入れ込むあまり「情報の流れが全て」などと思い込んでしまったら、アウトである。最終的には、「現物」を動かす必要があるのだから..

 (「物質電送機」を発明する、という解も、もちろんある。)

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*2003年01月11日:買い間違える


 しくった! ..とある古書店に(目録買いで)「少女クラブ」誌の、「1952年12月号」を発注していたつもりだったのだが、届いたのは、「1952年12号(11月号)」であった [;^J^]。年季の入った古書者とも思えぬプリミティブなポカをやらかしてしまったわけだが..ま、たまにはいいか。

 というのも、これはこれで楽しい買い物だったからである。何しろ半世紀も昔のこと。とある漫画の、「会社の同僚が薪をわけてくれるというので、大八車で取りに行ったら、裏庭に生えている(切り倒していない)大きな枯れ木だったので、根っこを掘り起こすのに往生した」、という(色々な意味で時代を偲ばせる)ネタなど、実に感興をそそる。(あなたは、「薪」と「大八車」の意味がわかりましたか?)

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*2003年01月12日:風邪にはワイン


 風邪をひいてしまった [/_;]。油断した [/_;]。咳、くしゃみ、喉の痛み、鼻水、微熱、頭痛..おおむねフルコースであるが、しかし、休日出勤せざるを得ないのだ。[/_;]

 朝の7時過ぎから(昼もろくに休まず)作業を続ける。夕刻、微熱性の頭痛であまりにしんどくなったので、椅子に座ったまま10分ほど居眠りしたら、いくらか楽になった..ので、コーヒーを3杯ほどがぶ飲みして、作業続行..結果、21時まで保たず..(良い子は真似をしないこと [;^J^])。

 なんとかかんとか車を転がして帰宅。喉がポカポカヒリヒリして、咳を絶え間なく誘発するので、白ワインをがぶ飲みし続けて、喉の奥の癒しと消毒に努める..(良い子は絶対、真似をしないこと [;^.^])。

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*解説


MASK 倉田わたるのミクロコスモスへの扉
Last Updated: Jan 15 2003 
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