*1999年03月22日:「民衆を率いる自由の女神」
*1999年03月23日:「メトロポリス」「未来世紀ブラジル」
*1999年03月24日:スキャナーが返ってくる
*1999年03月25日:読書の時間
*1999年03月26日:久々の宴会
*1999年03月27日:「ちびママちゃん」の最終回
*1999年03月28日:レイアウト変更準備
*目次へ戻る *先週へ *次週へ


*1999年03月22日:「民衆を率いる自由の女神」


 上野の科学博物館へ。実はドラクロワの「民衆を率いる自由の女神」が来日しているのを、ころっと忘れていたのだが、実家の連中が思い出させてくれたのだ。感謝。来週末までだから、もう、今日しかチャンスが無い。

 それにしても、昨日までの雨があがっていて助かった。なぜなら、館外行列40分で、強風に加えて十分寒かったからである。これで雨が混じっていた日には、本格的な嵐であった。

 感想は..

 ..「観た」、というにとどまる。

 一度は観たかった作品を、観た。それ以上でもそれ以下でも無い。それは「納得」であって、「感動」ではなかった。感性をすり減らしたのか? 感動力を失いつつあるのか?

 「同時代の日本絵画展」が併催されていたので、これも観る。途中から室町時代になったが、これは常設の展示だろう。他にもさまざまな時代の作品。どこからどこまでが「同時代の日本絵画展」なのか、結局、良く判らなかった。[;^J^]

 「印籠」や「根付け」をまとめて観たのは、初めてである。驚いた。これほど精巧なものだったのか。

 久々に現代マンガ図書館に寄り、手塚治虫のエッセイ類の発掘調査を少々。「COM」誌の初年度など。この名高い雑誌は、もちろん国会図書館に収蔵されているのだが、初年度の12冊が、欠落しているのだ。納本もれだか盗難だかは知らないが、本当に困ったことだ。この雑誌は、古書店では珍しくも無い部類である。欠本を補充する、というシステムは、無いのだろうか。(仮にそういう仕組みがあるとしても、確か雑誌だけで、1日に数百冊だか数千冊だかが納本されているはずなので、目配りがきかないのであろう。)

 秋葉の石丸によってから、浜松へ。

*目次へ戻る


*1999年03月23日:「メトロポリス」「未来世紀ブラジル」


 今頃になってレンタルビデオの便利さに目覚めた [;^J^] 私は、本来観るべきなのに観そびれていた映画を、SFを中心に片づけつつあるところである。「精力的に」、と言いたいところであるが、今のところ、週に3本がやっとである。

 何を借りているのかを、いちいち全部日記に書くことはしない。「そんなのを未だに観ていなかったのか。ケケケッ」、という反応がイヤだからである。[;^J^]

 が、まぁ、たまには書く。今夜観たのは、「メトロポリス」と「未来世紀ブラジル」である。(実は前者は昨夜観たのだが、東京からの移動の疲労と酒で、後半の記憶を無くしてしまったので、観直すハメになったのだ。[;^J^])

 「メトロポリス」は、「音楽監督 難波弘之」バージョン。それほどおかしな音楽ではない。結構雰囲気は出ているので、許可。

 SFX(というか、特撮)は、見事である。それにもまして素晴らしいのが、マリア。これほど恐ろしいキャラクターだとは、想像していなかった。聖女マリアと、ブラック・マリア、もとい [;^J^] ロボット・マリアの対比。

 しっかし、このストーリーは、なんなんだ。[;^J^] 4時間以上のオリジナルから切り詰められたものらしいが、そのせいか、つながりのおかしいところもある。

 「未来世紀ブラジル」。ガチャガチャした作品。ガジェットの魅力のみ。とにかく、主役に魅力が無いのが致命的である。「異常なデストピア」を(ブラック)ユーモアたっぷりに描こうという意図は、判る。しかしそういう世界(社会)であればこそ、主役は、論理的あるいは感情的に、観客にとってわかりやすいキャラクターでなければならない。

 「ブレードランナー」や「戦艦ポチョムキン」からの、かなり露骨な引用が目に付くが、普通の映画ファンならば、さらに多くの元ネタに気が付くのであろう。結末に到るシーケンスは、ベスターのSF小説、「分解された男」を想起させる。

*目次へ戻る


*1999年03月24日:スキャナーが返ってくる


 IX−4025(スキャナー)が、ようやく修理から返ってきた。修理票によると、完全な調整はできなかった、申し訳ない、とのことである。今夜のところはチェックをしている時間(というか気力)が無い。メーカーとしても、もう、打てる手は打ち尽くした、ということらしいので、これでも画質が気になる場合は、機械(機種)を取り替えるしかない、ということになる。

*目次へ戻る


*1999年03月25日:読書の時間


 昨年のことだったと思うが、私が実家に帰っているあいだに、妹夫婦も実家にやってきて、例によって、彼女らの子どもたち(小学校低学年)に読ませる本を、ごっそり漁って [;^J^] 持っていった。確か、「少年少女世界の文学」のうちの数十冊だったと思うが、その際の彼女の言葉。「これだけあれば、数年間は保つからね」。

 一瞬、それではあまりに読書量が少なすぎる、と、思った。本を読んでいられる時間が極めて短くなり、それに反比例するかのように読書速度が急低下した私でも、どんなに少なくても、週に1冊は読める。中学生の乱読期には、週に30冊近く読んでいたはずだ。それに比べて、数年で数十冊なんて..

 しかし、よく考えてみれば、私も小学生の頃には、そんなものだったような気がする。というか、本に対する接し方が、全く異なっていたのだ。小学校の高学年になり、「読書」という「世界」を本格的に認識したとき..親父の書斎が、文字どおりの「宝の山」であることを知って、卒倒せんばかりに陶然となったとき..その日から、本の読み方が、全く変わってしまったのだ。それは、「次から次へと、貪るように読む」、という読み方である。

 無垢な、幼い日々の読書は、そうではなかった。たった1冊の本を、何度も何度も繰り返し読み続けたのである。「次行こう、次!」という、追い立てられるような切迫感とは、無縁だったのだ。漫画雑誌も、月刊誌1誌で十分だった。その1冊で、1ヶ月間は、らくらく保ったのである。

 そんな読み方を続けていれば、それこそ、一生の間にどんなに多くても500冊程度しか読めないであろう。しかし..その方が幸せなのかも知れない。

 今の私は、時には週に1冊しか読めない。しかしそれは、その1冊を愛し、味わい尽くすが故のスローペースなのではなく、一方的に増加し続ける積読の増大速度を少しでも緩めようと、「次行こう、次!」という切迫感に追い立てられながら、必死になって目を走らせながらも、割ける時間の減少と集中力の低下から、さっぱり読み進められないが故の、スローペースなのである。

 これほどの不幸が、これほどの悲惨事が、世にあろうか。

*目次へ戻る


*1999年03月26日:久々の宴会


 久々に、部署全体での宴会。前回は、確か半年以上前ではなかったかな。とにかく70人近い大所帯であるし、そのサブセットをなす各チームの忙しさの山と谷がバラバラなので、タイミングが難しいのだ。

 参加者は、4〜50人くらいか。普通の居酒屋。二次会は10人くらいで、前から気になっていた大蒜(ニンニク)料理の店。この店は、どの皿も大きくて数人分はあるので、ひとりでは入りにくいのだ。(ニンニク料理3人前をひとりで平らげるのは、良い考えとは言えない。)

 格別に美味いとは思わなかったが、酔っぱらいの味覚なので、信憑性ゼロ。それなりに満足して、帰宅。

*目次へ戻る


*1999年03月27日:「ちびママちゃん」の最終回


 ありがたい情報が、ASTI(あじましでお追跡委員会)MLのTさんから。

 「ちびママちゃん」の最終回が掲載されている初出誌を入手した、ということで、データを送ってくださったのである。


        ちびママちゃん:貧乏よさらば:13:月刊少年チャンピオン:77/12

 吾妻ひでおのベスト5に入るような作品ではないが、人によってはベスト10に入れるかも知れない。そして、一部のエピソード(8本)は単行本に収録されなかった。そのうち4本は、現代マンガ図書館で閲覧できたが、残り4本は、同図書館にも国会図書館にも収蔵されておらず、しかも、この初出誌自体、古書市場には滅多に流れてこないものであって、何年間も探し続けていたのである。いや全くありがたい。

 あと、3本である..[;^J^]

*目次へ戻る


*1999年03月28日:レイアウト変更準備


 休日出勤。来週火曜日に、部署のレイアウト変更を(また)行うので、その下準備である。実は数週間前から、席の配置などを検討していたのだ。

 今日が事実上の最終チェック。大部屋の中の人口が増えるので、電源を(その時点においては可能な限り)増設しておいたのだが、各個人の作業エリアへの振り分けをシミュレートしてみたら..やはり、少し足りない。[;^J^]

 足りないと言っても、最悪の負荷状態ではブレーカーが落ちるであろう、というレベルであって、通常業務においては、まず問題なかろう。しかし、不足している事実に変わりはない。変更が終わって落ち着いた時点で、改めて消費電力を実測して、追加工事だ。

 さらに、レイアウト変更の段取りを練り上げる。「倉庫番」という古いPCゲームをご存知なければ、伝統的な「15パズル」を想起していただければいいのだが、あれに類するマジックが必要とされるのである。

*目次へ戻る *先週へ *次週へ


*解説


MASK 倉田わたるのミクロコスモスへの扉
Last Updated: Mar 31 1999 
Copyright (C) 1999 倉田わたる Mail [KurataWataru@gmail.com] Home [http://www.kurata-wataru.com/]